花間集 訳注解説 巻一43 (52)回目温庭筠 《南歌子七首其六》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ7874

 巻一43 (52)回目温庭筠 《南歌子七首其六》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20161222

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注

 

 

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●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"

 

 

Ⅲ 杜詩

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757年-52 承聞河北諸道節度入朝歡喜口號句十二首 其十一(卷一八(四)頁一六二八)Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ7873

 

 

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757年-54 承聞河北諸道節度入朝歡喜口號句十二首 【字解集】 杜詩詳注(卷一八(四)頁一六二九)Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ7885

 

 

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花間集 訳注解説 巻一43 (52)回目温庭筠 《南歌子七首其六》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ7874

(寵愛を失って又春が来て、行楽の宴席でいろんな光景を見るが、それでも毎夜寵愛を受ける準備だけはしなくてはいけない。春の宵は恨めしい限りだと詠う)

あのお方は流し目を動かしまるで波眼蝶のように飛び回る、飛ぶ先の多くの妃嬪は優雅にして美しく垂れ柳のような細腰をしているものたちである。春も盛り、行楽には花のさき乱れる裏に蝶のように花影に招いている。あのお方のことを思い続け、寵愛を受けたいと毎夜準備をしているだけで叶わず、下腸など切ってしまいたいと思っている。それにしてもこんな春の宵は恨めしいだけだ。

 

 

 

 

 

花間集 巻一  南歌子七首

 

 

 

 

 

南歌子七首
南歌子七首其一
手裏金
鹦鹉,胸前繡鳳凰。眼暗形相。不如從嫁與,作鴛鴦。

 

南歌子七首其二
似帶如絲柳,團酥握雪花。簾卷玉鈎斜。九衢塵欲暮,逐香車。

 

南歌子七首其三
垂低梳髻,連娟細掃眉。終日兩相思。爲君憔悴盡,百花時。


南歌子七首其四
臉上金霞細,眉間翠
深。倚枕覆鴛衾。隔簾,感君心。

 

南歌子七首其五
撲蕊添黃子,呵花滿翠鬟。鴛枕映屏山。月明三五夜,對芳顔。

 

南歌子七首其六
轉盼如波眼,娉婷似柳腰。花裏暗相招,憶君腸欲斷,恨春宵。

 

南歌子七首其七
懶拂鴛鴦枕,休縫翡翠裙。羅帳罷爐熏。近來心更切,爲思君。


南歌子七首其一
(はじめての曲水の宴席に出た妃嬪が、この日からきっと仲良い鴛鴦の様な夫婦になるだろうと詠う。)

手裏金鹦鹉,胸前繡鳳凰。
流れてきた盃をとりあげて手の中にする、黄金製の鸚鵡杯が輝く曲水の宴、衣服の胸元には、ホウオウの刺繍が艶やかで美しい。
眼暗形相。

こっそりとあのお方の顔と姿をうかがい、流し目で見ている。

不如從嫁與,作鴛鴦。
もう嫁いできて妃として後宮にはいるしかない身なのだ。きっと寵愛を受けて鴛鴦のような夫婦となることだろう。 

(南歌子七首其の一)
手の裏に金の鸚鵡,胸前に鳳凰を綉【ぬひと】る。
偸【ぬす】み眼【み】て暗【ひそ】かに 形相す。

嫁ぐに 如【し】かず,鴛鴦と作【な】らん。

 

 南歌子七首其二
(春の二大遊び、舟遊びと野外に万幕を張っての行楽について詠う。)

似帶如絲柳,團酥握雪花。
遠くから池の端を帯びのようにグルッと柳が緑の帯のおようであり、近くによれば、糸のように長く垂れ下がった柳の枝は細身の美女のようにしなやかに揺れる、柳絮の綿は丸い脂身の固まりのようであり、その肌はきよく滑らかなまるみをもっていて雪の白さと艶やかな花の白さの指さきで握ってくれる。
簾卷玉鈎斜。
行楽に向かう妃嬪は車の簾を巻き上げるも、宝玉で輝く簾を掛ける鉤金具もうまく途中で止めて、外の人を見ている。

九衢塵欲暮,逐香車。
郊外に行楽に行っての帰りには、都大通りは砂塵が舞い黄昏に暮れていこうとしている。いつのまにか、美しい妃嬪の車の後を追って行っているのである。

南歌子 
帶【まつわる】に似て、柳を絲の如くす,團く酥【そ】にして雪花【せっか】を握る。
簾 卷き 玉鈎【ぎょくこう】斜なり。
九衢【きゅうく】塵 暮んと欲し,香車【こうしゃ】を逐う。

 

南歌子七首其三
(寵愛を受けた絶頂時には、髪型・化粧・服装、すべて最高の者を見に着けたが、て、寵愛を失えばげっそりとやせ細り、化粧も、髪型も、服装も劣化していくと詠う。)
垂低梳髻,連娟細掃眉。
髪型は寵愛を受ける度合いに応じて変化し、左右の鬢の雲型に垂れる髪は低くして髻まできれいに梳いてある。上品な麗しさは続き細く書かれた横烟眉型で鬢につながっている絶頂時の様装である。
終日兩相思。
たしかに、そのころは、一日中二人でいて互いに思い恋し合っていた。

爲君憔悴盡,百花時。
天子のために変わらず思い続けていても、もう春も盛り、百花繚乱の時なのに、寵愛を失った妃嬪は、心配でたまらず、心労の限り、痩せ細ってしまった。
(南歌子七首其の三)

の垂れ低くして髻を梳く,娟に連ねて細く眉を掃う。

終日 兩つながら 相思う。

君が爲に憔悴し盡す、百花の時を。

 

 南歌子 七首其四
臉上金霞細,眉間翠鈿深。
ほほのうえには、かぼそい金霞のよそおいでかざり、眉間にはふかく翠りの鈿のかざりをしている。
倚枕覆鴛衾。
着飾って麗しくして枕をあててよこになり、鴛鴦のうす絹の掛け布をかけています。
隔簾鶯百囀,感君心。
御簾を隔てて鶯がしきりにさえずっているので、その鶯の囀りは、しみじみとあなたのこころを感じているのです。

(南歌子)

臉の上 金の霞 細やかに,眉の間 翠の 深し。

枕に倚り 鴛衾を覆す。

簾を隔てて 鶯 百に囀り,君が心に感ず。

 

南歌子 七首其五
(春の日に若く美しい妃嬪は華やかな装いで寵愛をうけるが、仲秋の名月に照らされる頃、妊娠の兆候もなく、寵愛を失った、また、あの尊顔を目の辺りにしたいと詠う。)

撲蕊添黃子,呵花滿翠鬟。
妃嬪の身分になってから、夜の準備で蕊黃は女の額に黄色の化粧をほどこして華やかな雰囲気にし、女としての花を開かせ、麗しい輪型に巻いた黒毛の髷で精いっぱいのお化粧をしている。
鴛枕映屏山。
鴛鴦の一つの枕に並んで寝牀に横になると、その寝姿がろうそくの明かりに屏風に山影となって映っている。
月明三五夜,對芳顔。
今夜は十五夜で満月の明かりがどこまでも明るくてらしているのだから、美しい尊顔の方に向けていたい。

(南歌子 七首其の五)
撲蕊【ぼうくずい】黃子【おうし】を添え,呵花して翠鬟【すいかん】に滿つ。
鴛枕【かちん】屏山を映す。
月明 三五の夜,芳顔に對す。

 

南歌子 七首其六
(寵愛を失って又春が来て、行楽の宴席でいろんな光景を見るが、それでも毎夜寵愛を受ける準備だけはしなくてはいけない。春の宵は恨めしい限りだと詠う)

轉盼如波眼,娉婷似柳腰。
あのお方は流し目を動かしまるで波眼蝶のように飛び回る、飛ぶ先の多くの妃嬪は優雅にして美しく垂れ柳のような細腰をしているものたちである。
花裏暗相招。

春も盛り、行楽には花のさき乱れる裏に蝶のように花影に招いている。

憶君腸欲斷,恨春宵。
あのお方のことを思い続け、寵愛を受けたいと毎夜準備をしているだけで叶わず、下腸など切ってしまいたいと思っている。それにしてもこんな春の宵は恨めしいだけだ。

(南歌子 七首其の六)
轉盼【てんはん】波眼の如し,娉婷【ひょうてい】似って柳腰【りゅうよう】たり。
花裏 暗【ひそか】に相い招く,君を憶う腸 斷ぜんと欲す,春宵を恨む。

 


『南歌子』 現代語訳と訳註
(
本文)
 

南歌子 七首其六
轉盼如波眼,娉婷似柳腰。
花裏暗相招,

憶君腸欲斷,恨春宵。


(下し文) 

(南歌子 七首其六)
轉盼【てんはん】波眼の如し,娉婷【ひょうてい】似って柳腰【りゅうよう】たり。
花裏 暗【ひそか】に相い招く,君を憶う腸 斷ぜんと欲す,春宵を恨む。


(現代語訳)
(寵愛を失って又春が来て、行楽の宴席でいろんな光景を見るが、それでも毎夜寵愛を受ける準備だけはしなくてはいけない。春の宵は恨めしい限りだと詠う)

あのお方は流し目を動かしまるで波眼蝶のように飛び回る、飛ぶ先の多くの妃嬪は優雅にして美しく垂れ柳のような細腰をしているものたちである。
春も盛り、行楽には花のさき乱れる裏に蝶のように花影に招いている。

あのお方のことを思い続け、寵愛を受けたいと毎夜準備をしているだけで叶わず、下腸など切ってしまいたいと思っている。それにしてもこんな春の宵は恨めしいだけだ。


(訳注(六)

(寵愛を失って又春が来て、行楽の宴席でいろんな光景を見るが、それでも毎夜寵愛を受ける準備だけはしなくてはいけない。春の宵は恨めしい限りだと詠う)

45. 【解 説】

原始時代の母権制がその歴史的使命を果し、その寿命が尽きた時、「男尊女卑」一夫多妻は誰も疑うことのない人の世の道徳的規範となった。人口の半分を占める女性たちは、未来永劫にわたって回復不可能な二等人となり、ごく最近まで、二度と再び他の半分である男性と平等になることはなかった。(形態の違いこそあれ、未だに真の平等までにいたっていないのかもしれない。)

 

そうした中で、彼女たちは積極的に恋愛をし、貞節の観念は稀薄であった。未婚の娘が秘かに男と情を通じ、また既婚の婦人が別に愛人をつくることも少なくなかった。女帝(武則天)が一群の男寵(男妾)をもっていたのみならず、公主(皇女)、貴婦人から、はては皇后、妃嬢にさえよく愛人がいた。離婚、再婚もきわめて普通であり、唐朝公主の再婚や三度目の結婚もあたりまえで珍しいことではなかった。こうした風習に、後世の道学先生、ごりごりの儒学者たちはしきりに首をふり嫌悪の情を示した。

 

妃嬪について、寵愛を失った後、実際にはかなり自由な恋愛があっても、表向きには、貞操を守るというスタイルをとっていたということ、そういったことを踏まえて花間集の詩を読んでいかないと、単に「断腸」の思い、嘆くと解釈してしまうことになる。朱子学、儒学がさらに教条的なものになっていく中世封建制までは、かなり自由恋愛があったということなのである。

 

唐の教坊の曲名。単調と双調がある。花間集』 には十二百所収。温庭籍の作は七首収められている。単調二十三字、五句三平韻で、5⑤⑤の詞形をとる。

轉盼如波眼,娉婷似柳
花裏暗相

憶君腸欲斷,恨春

 

 

 

 

轉盼如波眼,娉婷似柳腰。
あのお方は流し目を動かしまるで波眼蝶のように飛び回る、飛ぶ先の多くの妃嬪は優雅にして美しく垂れ柳のような細腰をしているものたちである。
46. 轉盼 流し目を動かす。盼:(1) 切望する,焦がれる切盼切望する.(2) 見る左右盼左右を見回す.
47.
 波眼 波眼蝶
48.
 娉婷 【ひょうてい】(婦人の姿や振舞いが)優雅な,美しい
49.
 柳腰 細くてしなやかな腰。多く、美人のたとえ。李商隠『楚宮』「楚管蠻弦愁一概,空城罷舞腰支在。」楚宮詩でいう「腰支在」は妖艶な腰の体つきで舞い姿をみせた。「宮妓」詩に「披香新殿に腰支を闘わす」というように、踊り子の動きの際立つ部位。薄絹をつけて舞う宮廷での踊りは、頽廃的に性欲に訴えるものであった。

楚宮 李商隠:kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集 55

また、同様に細腰について、女性の細い腰。楚の霊王が細い腰を好んだという。『漢書・馬寥傳』の「呉王好劍客,百姓多瘡瘢。楚王好細腰,宮中多餓死。」、『荀子・君道』「楚莊王好細腰,故朝有餓人。」や『韓非子』「越王好勇,而民多輕死。楚靈王好細腰,而國中多餓人。」「楚の霊王は細腰を好み、国中餓する人多し」。


花裏暗相招。

春も盛り、行楽には花のさき乱れる裏に蝶のように花影に招いている。

50. 花裏暗相招 行楽というのは花のもとに万幕を張り、花筵が開かれ、無礼講である。

 

憶君腸欲斷,恨春宵。

あのお方のことを思い続け、寵愛を受けたいと毎夜準備をしているだけで叶わず、下腸など切ってしまいたいと思っている。それにしてもこんな春の宵は恨めしいだけだ。

51.  憶君腸欲斷 妃嬪は天子の為だけのために生きるのであるが、寵愛を失ったものを詩に頻繁に登場するのである。これらの詩は、当時であれば、噂、言い伝えなど我々が知らないこともあろうから、面白い詞であったのではなかろうか。詩人たちのサロンでは面白おかしくこれらの詩を楽しんだことだろう。

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