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巻7・巻8 孫光憲

花間集 訳注解説 (400)回目《孫光憲巻八07河瀆神二首其一》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10355

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花間集 訳注解説 (400)回目《孫光憲巻八07河瀆神二首其一》

 

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花間集 訳注解説 (396)回目《孫光憲巻八03菩薩蠻五首其三》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10313 (03/17)

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花間集 訳注解説 (313)回目和凝【字解集】11柳枝三首  12.漁父一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9639 (12/07)

 

 

 

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花間集 訳注解説 (400)回目《孫光憲巻八07河瀆神二首其一》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10355

(汾河を遠くに見る御陵にも秋がおとずれるのと長い夜が来るその景色をうたう)

汾水の流れは緑に澄んだ水で遙か先まで流れている。傾きかけた日に黄色に映る雲をみて初めて秋を知り、初めて落ち葉が散って来たのを見る。「翠蛾」はひとたび去る時には帰って来るとは言わなかった、この陵廟の門はひっそりとして西日が照り輝く。廟苑を囲む四方の壁の向こうには深い木々の森が鬱蒼としてかべやはしらにえがかれたものがふるくうすよごれている見えなくなるほどになっている、きっと昔は鳳凰鳥の馭者に牽かれ天に環をかけて飛び走る絵が描かれていたのだろう。陵廟の館樓はしんしんと更けてゆき清らかな夜が訪れる。妃嬪の閨の銀の燭台の燈火は灯芯がおちて燃え残りが油の香りがする。

 

 

 

花間集 巻七

 

 

 

 巻八06  河瀆神二首其一    

汾水碧依依,黃雲落葉初飛。翠蛾一去不言歸,廟門空掩斜暉。

四壁陰森排古畫,依舊瓊輪羽駕。小殿沉沉清夜,銀燈飄落香

 

巻八07   河瀆神二首其二    

江上草芊芊,春晚湘妃廟前。一方柳色楚南天,數行斜鴈聯翩。

獨倚朱欄情不極,魂斷終朝相憶。兩槳不知消息,遠汀時起鸂鶒。

 

巻八08   虞美人二首其一    

寂寂無人語,暗澹梨花雨。繡羅紋地粉新描,博山香炷旋抽條,

睡魂銷。天涯一去無消息,終日長相憶。交人相憶幾時休?不堪悵觸別離愁,淚還流。

 

巻八09   虞美人二首其二    

好風微揭簾旌起,金翼鸞相倚。翠簷愁聽乳禽聲,此時春態暗關情,

獨難平。畫堂流水空相翳,一穗香搖曳。交人無處寄相思,落花芳艸過前期,沒人知。

 

巻八10   後庭花二首其一    

景陽鐘動宮鶯囀,露涼金殿。輕飇吹起瓊花綻,玉葉如翦。

晚來高閣上,珠簾卷,見墜香千片。

 

巻八11   後庭花二首其二    

石城依舊空江國,故宮春色。七尺青絲芳草綠,世難得。

玉英凋落盡,更何人識,野棠如織。只是教人添怨憶,悵望無極。

 

 孫少監光憲四十七首

菩薩蠻五首

河瀆神二首

虞美人二首

後庭花二首

子三首

臨江仙二首

酒泉子三首

清平樂二首

更漏子二首

女冠子二首

風流子三首

定西番二首

河滿子一首

玉蝴蝶一首

八拍蠻一首

竹枝一首

思帝一首

上行盃二首

謁金門一首

思越人二首

陽柳枝四首

望梅花一首

漁歌子二首

 

 江邊 01

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲《河瀆神二首》孫光憲

 

 

 

 

 

 

河瀆神二首       其一

(汾河を遠くに見る御陵にも秋がおとずれるのと長い夜が来るその景色をうたう)

汾水碧依依,黃雲落葉初飛。

汾水の流れは緑に澄んだ水で遙か先まで流れている。傾きかけた日に黄色に映る雲をみて初めて秋を知り、初めて落ち葉が散って来たのを見る。

翠蛾一去不言歸,廟門空掩斜暉。

「翠蛾」はひとたび去る時には帰って来るとは言わなかった、この陵廟の門はひっそりとして西日が照り輝く。

四壁陰森排古畫,依舊瓊輪羽駕。

廟苑を囲む四方の壁の向こうには深い木々の森が鬱蒼としてかべやはしらにえがかれたものがふるくうすよごれている見えなくなるほどになっている、きっと昔は鳳凰鳥の馭者に牽かれ天に環をかけて飛び走る絵が描かれていたのだろう。

小殿沉沉清夜,銀燈飄落香

陵廟の館樓はしんしんと更けてゆき清らかな夜が訪れる。妃嬪の閨の銀の燭台の燈火は灯芯がおちて燃え残りが油の香りがする。

河瀆神二首           其一

汾水 碧 依依たり,黃雲 落葉 初めて飛ぶ。

翠蛾 一び去りて 歸るを言わず,廟門 空しく斜暉を掩う。

四壁 森を陰して古畫を排し,依舊 羽駕に 瓊輪す。

小殿 沉沉として清夜なり,銀燈 飄落して 香す。

             

河瀆神二首           其二

江上草芊芊,春晚湘妃廟前。

一方柳色楚南天,數行斜鴈聯翩。

獨倚朱欄情不極,魂斷終朝相憶。

兩槳不知消息,遠汀時起鸂鶒。

 

江邊 02 

『河瀆神二首』 現代語訳と訳註

(本文)

河瀆神二首           其一

汾水碧依依,黃雲落葉初飛。

翠蛾一去不言歸,廟門空掩斜暉。

四壁陰森排古畫,依舊瓊輪羽駕。

小殿沉沉清夜,銀燈飄落香

 

(下し文)

河瀆神二首           其一

汾水 碧 依依たり,黃雲 落葉 初めて飛ぶ。

翠蛾 一び去りて 歸るを言わず,廟門 空しく斜暉を掩う。

四壁 森を陰して古畫を排し,依舊 羽駕に 瓊輪す。

小殿 沉沉として清夜なり,銀燈 飄落して 香す。

 

(現代語訳)

(汾河を遠くに見る御陵にも秋がおとずれるのと長い夜が来るその景色をうたう)

汾水の流れは緑に澄んだ水で遙か先まで流れている。傾きかけた日に黄色に映る雲をみて初めて秋を知り、初めて落ち葉が散って来たのを見る。

「翠蛾」はひとたび去る時には帰って来るとは言わなかった、この陵廟の門はひっそりとして西日が照り輝く。

廟苑を囲む四方の壁の向こうには深い木々の森が鬱蒼としてかべやはしらにえがかれたものがふるくうすよごれている見えなくなるほどになっている、きっと昔は鳳凰鳥の馭者に牽かれ天に環をかけて飛び走る絵が描かれていたのだろう。

陵廟の館樓はしんしんと更けてゆき清らかな夜が訪れる。妃嬪の閨の銀の燭台の燈火は灯芯がおちて燃え残りが油の香りがする。


 

(訳注)

河瀆神二首     其一

1.(汾河を遠くに見る御陵にも秋がおとずれるのと長い夜が来るその景色をうたう)

2. 古来、宮中にはいわゆる「内職」という制度があった。『礼記』「昏義」 に、「古、天子は、后に六宮、三夫人、九嬪、二十七世婦、八十一御妻を立て、以て天下の内治を聴く」とある。唐初の武徳年間(618626)に、唐は隋の制度を参照して完壁で精密な「内官」制度をつくった。その規定では、皇后一人、その下に四人の妃(貴妃、淑妃、徳妃、賢妃各一人)、以下順位を追って、九嬪(昭儀、昭容、昭媛、修儀、修容、修媛、充儀、充容、充媛各一人)、捷好九人、美人九人、才人九人、宝林二十七人、御女二十七人、采女二十七人が配置される。上記のそれぞれの女性は官品をもち、合計で122人の多きに達した。皇后だけが正妻であり、その他は名義上はみな「妃嬪」-皇帝の妾とされた。後宮に配置されるだけでなく、各離宮、御陵に妃嬪たちは配属された。

3. 河瀆神 二首の構成

『花間集』には孫光憲の作が二首収められている。双調四十九字、前段二十四字四句四平韻、後段五字四句四灰韻で、⑤⑥⑦⑥/❼❻❻❻の詞形をとる。

汾水碧依,黃雲落葉初

翠蛾一去不言,廟門空掩斜

四壁陰森排古,依舊瓊輪羽

小殿沉沉清,銀燈飄落香

○●●△△  ○○●●○○

●△●●△○○  ●○△●○○

●●○○○●●  △●○○●●

●●○○○●  ○○○●○●

             

汾水碧依依,黃雲落葉初飛。

汾水の流れは緑に澄んだ水で遙か先まで流れている。傾きかけた日に黄色に映る雲をみて初めて秋を知り、初めて落ち葉が散って来たのを見る。

4.   汾水 山西省を南北に流れる大きな川で、渭河に次ぐ黄河第二の支流。 山西省北部の忻州市寧武県の管涔山に発する。黄土高原の谷間を流れる支流を集めて南西方向へ流れ、次いで南東方向へ、さらに北東方向へと大きく曲がりながら太原市で盆地に出る。晋中市から臨汾市へと、山西省中部の盆地を北東から南西の方向へ貫き、侯馬で西へ折れ、運城市河津で黄河左岸に合流する。春秋戦国時代以来の歴史的都市の多くが汾河流域にあり、黄河文明や中国の歴代王朝の多くを生んだ山西省の母なる川でもある。

5.   黃雲 秋の日が落ち掛け夕焼になる前の黄色のうろこ雲。

 

翠蛾一去不言歸,廟門空掩斜暉。

「翠蛾」はひとたび去る時には帰って来るとは言わなかった、この陵廟の門はひっそりとして西日が照り輝く。

6.   翠娥  ①青黒い三日月形の眉(マユ)。美人の美しい眉のこと。 ②転じて、美人のこと。ここは、陵廟付きの妃賓。

7. 廟門 陵廟の門。

 

四壁陰森排古畫,依舊瓊輪羽駕。

廟苑を囲むの四方の壁の向こうには深い木々の森が鬱蒼としてかべやはしらにえがかれたものがふるくうすよごれている見えなくなるほどになっている、きっと昔は鳳凰鳥の馭者に牽かれ天に環をかけて飛び走る絵が描かれていたのだろう。

8.   四壁 この廟苑を囲む四方の壁、

9.   陰森排古畫 この壁を蔽いかぶさるように木の枝が鬱蒼としていて、木の樹脂が飛んで以前は鮮やかに描かれていた絵が薄汚れて見えなくなる。

10.   瓊輪羽駕 鳳凰鳥の馭者に牽かれ天に環をかけて飛び走る絵が描かれていたことをいう。

 

小殿沉沉清夜,銀燈飄落香

陵廟の館樓はしんしんと更けてゆき清らかな夜が訪れる。妃嬪の閨の銀の燭台の燈火は灯芯がおちて燃え残りが油の香りがする。

11.   飄落 ふんわりと落ちること。

12.   燃え残りの臣が油の香りを発すること。

 

 

 

花間集 訳注解説 (400)回目《孫光憲巻八07河瀆神二首其一》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10355

(汾河を遠くに見る御陵にも秋がおとずれるのと長い夜が来るその景色をうたう)

汾水の流れは緑に澄んだ水で遙か先まで流れている。傾きかけた日に黄色に映る雲をみて初めて秋を知り、初めて落ち葉が散って来たのを見る。「翠蛾」はひとたび去る時には帰って来るとは言わなかった、この陵廟の門はひっそりとして西日が照り輝く。廟苑を囲む四方の壁の向こうには深い木々の森が鬱蒼としてかべやはしらにえがかれたものがふるくうすよごれている見えなくなるほどになっている、きっと昔は鳳凰鳥の馭者に牽かれ天に環をかけて飛び走る絵が描かれていたのだろう。陵廟の館樓はしんしんと更けてゆき清らかな夜が訪れる。妃嬪の閨の銀の燭台の燈火は灯芯がおちて燃え残りが油の香りがする。

 

 

 

花間集 巻七

 

 

 

 巻八06  河瀆神二首其一    

汾水碧依依,黃雲落葉初飛。翠蛾一去不言歸,廟門空掩斜暉。

四壁陰森排古畫,依舊瓊輪羽駕。小殿沉沉清夜,銀燈飄落香

 

巻八07   河瀆神二首其二    

江上草芊芊,春晚湘妃廟前。一方柳色楚南天,數行斜鴈聯翩。

獨倚朱欄情不極,魂斷終朝相憶。兩槳不知消息,遠汀時起鸂鶒。

 

巻八08   虞美人二首其一    

寂寂無人語,暗澹梨花雨。繡羅紋地粉新描,博山香炷旋抽條,

睡魂銷。天涯一去無消息,終日長相憶。交人相憶幾時休?不堪悵觸別離愁,淚還流。

 

巻八09   虞美人二首其二    

好風微揭簾旌起,金翼鸞相倚。翠簷愁聽乳禽聲,此時春態暗關情,

獨難平。畫堂流水空相翳,一穗香搖曳。交人無處寄相思,落花芳艸過前期,沒人知。

 

巻八10   後庭花二首其一    

景陽鐘動宮鶯囀,露涼金殿。輕飇吹起瓊花綻,玉葉如翦。

晚來高閣上,珠簾卷,見墜香千片。

 

巻八11   後庭花二首其二    

石城依舊空江國,故宮春色。七尺青絲芳草綠,世難得。

玉英凋落盡,更何人識,野棠如織。只是教人添怨憶,悵望無極。

 

 孫少監光憲四十七首

菩薩蠻五首

河瀆神二首

虞美人二首

後庭花二首

子三首

臨江仙二首

酒泉子三首

清平樂二首

更漏子二首

女冠子二首

風流子三首

定西番二首

河滿子一首

玉蝴蝶一首

八拍蠻一首

竹枝一首

思帝一首

上行盃二首

謁金門一首

思越人二首

陽柳枝四首

望梅花一首

漁歌子二首

 

 

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲《河瀆神二首》孫光憲

 

 

 

 

 

 

河瀆神二首       其一

(汾河を遠くに見る御陵にも秋がおとずれるのと長い夜が来るその景色をうたう)

汾水碧依依,黃雲落葉初飛。

汾水の流れは緑に澄んだ水で遙か先まで流れている。傾きかけた日に黄色に映る雲をみて初めて秋を知り、初めて落ち葉が散って来たのを見る。

翠蛾一去不言歸,廟門空掩斜暉。

「翠蛾」はひとたび去る時には帰って来るとは言わなかった、この陵廟の門はひっそりとして西日が照り輝く。

四壁陰森排古畫,依舊瓊輪羽駕。

廟苑を囲む四方の壁の向こうには深い木々の森が鬱蒼としてかべやはしらにえがかれたものがふるくうすよごれている見えなくなるほどになっている、きっと昔は鳳凰鳥の馭者に牽かれ天に環をかけて飛び走る絵が描かれていたのだろう。

小殿沉沉清夜,銀燈飄落香

陵廟の館樓はしんしんと更けてゆき清らかな夜が訪れる。妃嬪の閨の銀の燭台の燈火は灯芯がおちて燃え残りが油の香りがする。

河瀆神二首           其一

汾水 碧 依依たり,黃雲 落葉 初めて飛ぶ。

翠蛾 一び去りて 歸るを言わず,廟門 空しく斜暉を掩う。

四壁 森を陰して古畫を排し,依舊 羽駕に 瓊輪す。

小殿 沉沉として清夜なり,銀燈 飄落して 香す。

             

河瀆神二首           其二

江上草芊芊,春晚湘妃廟前。

一方柳色楚南天,數行斜鴈聯翩。

獨倚朱欄情不極,魂斷終朝相憶。

兩槳不知消息,遠汀時起鸂鶒。

 

 

『河瀆神二首』 現代語訳と訳註

(本文)

河瀆神二首           其一

汾水碧依依,黃雲落葉初飛。

翠蛾一去不言歸,廟門空掩斜暉。

四壁陰森排古畫,依舊瓊輪羽駕。

小殿沉沉清夜,銀燈飄落香

 

(下し文)

河瀆神二首           其一

汾水 碧 依依たり,黃雲 落葉 初めて飛ぶ。

翠蛾 一び去りて 歸るを言わず,廟門 空しく斜暉を掩う。

四壁 森を陰して古畫を排し,依舊 羽駕に 瓊輪す。

小殿 沉沉として清夜なり,銀燈 飄落して 香す。

 

(現代語訳)

(汾河を遠くに見る御陵にも秋がおとずれるのと長い夜が来るその景色をうたう)

汾水の流れは緑に澄んだ水で遙か先まで流れている。傾きかけた日に黄色に映る雲をみて初めて秋を知り、初めて落ち葉が散って来たのを見る。

「翠蛾」はひとたび去る時には帰って来るとは言わなかった、この陵廟の門はひっそりとして西日が照り輝く。

廟苑を囲む四方の壁の向こうには深い木々の森が鬱蒼としてかべやはしらにえがかれたものがふるくうすよごれている見えなくなるほどになっている、きっと昔は鳳凰鳥の馭者に牽かれ天に環をかけて飛び走る絵が描かれていたのだろう。

陵廟の館樓はしんしんと更けてゆき清らかな夜が訪れる。妃嬪の閨の銀の燭台の燈火は灯芯がおちて燃え残りが油の香りがする。


 

(訳注)

河瀆神二首     其一

1.(汾河を遠くに見る御陵にも秋がおとずれるのと長い夜が来るその景色をうたう)

2. 古来、宮中にはいわゆる「内職」という制度があった。『礼記』「昏義」 に、「古、天子は、后に六宮、三夫人、九嬪、二十七世婦、八十一御妻を立て、以て天下の内治を聴く」とある。唐初の武徳年間(618626)に、唐は隋の制度を参照して完壁で精密な「内官」制度をつくった。その規定では、皇后一人、その下に四人の妃(貴妃、淑妃、徳妃、賢妃各一人)、以下順位を追って、九嬪(昭儀、昭容、昭媛、修儀、修容、修媛、充儀、充容、充媛各一人)、捷好九人、美人九人、才人九人、宝林二十七人、御女二十七人、采女二十七人が配置される。上記のそれぞれの女性は官品をもち、合計で122人の多きに達した。皇后だけが正妻であり、その他は名義上はみな「妃嬪」-皇帝の妾とされた。後宮に配置されるだけでなく、各離宮、御陵に妃嬪たちは配属された。

3. 河瀆神 二首の構成

『花間集』には孫光憲の作が二首収められている。双調四十九字、前段二十四字四句四平韻、後段五字四句四灰韻で、⑤⑥⑦⑥/❼❻❻❻の詞形をとる。

汾水碧依,黃雲落葉初

翠蛾一去不言,廟門空掩斜

四壁陰森排古,依舊瓊輪羽

小殿沉沉清,銀燈飄落香

○●●△△  ○○●●○○

●△●●△○○  ●○△●○○

●●○○○●●  △●○○●●

●●○○○●  ○○○●○●

             

汾水碧依依,黃雲落葉初飛。

汾水の流れは緑に澄んだ水で遙か先まで流れている。傾きかけた日に黄色に映る雲をみて初めて秋を知り、初めて落ち葉が散って来たのを見る。

4.   汾水 山西省を南北に流れる大きな川で、渭河に次ぐ黄河第二の支流。 山西省北部の忻州市寧武県の管涔山に発する。黄土高原の谷間を流れる支流を集めて南西方向へ流れ、次いで南東方向へ、さらに北東方向へと大きく曲がりながら太原市で盆地に出る。晋中市から臨汾市へと、山西省中部の盆地を北東から南西の方向へ貫き、侯馬で西へ折れ、運城市河津で黄河左岸に合流する。春秋戦国時代以来の歴史的都市の多くが汾河流域にあり、黄河文明や中国の歴代王朝の多くを生んだ山西省の母なる川でもある。

5.   黃雲 秋の日が落ち掛け夕焼になる前の黄色のうろこ雲。

 

翠蛾一去不言歸,廟門空掩斜暉。

「翠蛾」はひとたび去る時には帰って来るとは言わなかった、この陵廟の門はひっそりとして西日が照り輝く。

6.   翠娥  ①青黒い三日月形の眉(マユ)。美人の美しい眉のこと。 ②転じて、美人のこと。ここは、陵廟付きの妃賓。

7. 廟門 陵廟の門。

 

四壁陰森排古畫,依舊瓊輪羽駕。

廟苑を囲むの四方の壁の向こうには深い木々の森が鬱蒼としてかべやはしらにえがかれたものがふるくうすよごれている見えなくなるほどになっている、きっと昔は鳳凰鳥の馭者に牽かれ天に環をかけて飛び走る絵が描かれていたのだろう。

8.   四壁 この廟苑を囲む四方の壁、

9.   陰森排古畫 この壁を蔽いかぶさるように木の枝が鬱蒼としていて、木の樹脂が飛んで以前は鮮やかに描かれていた絵が薄汚れて見えなくなる。

10.   瓊輪羽駕 鳳凰鳥の馭者に牽かれ天に環をかけて飛び走る絵が描かれていたことをいう。

 

小殿沉沉清夜,銀燈飄落香

陵廟の館樓はしんしんと更けてゆき清らかな夜が訪れる。妃嬪の閨の銀の燭台の燈火は灯芯がおちて燃え残りが油の香りがする。

11.   飄落 ふんわりと落ちること。

12.   燃え残りの臣が油の香りを発すること。 
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