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巻7・巻8 孫光憲

花間集 訳注解説 (3)回目《孫光憲【字解集】-10菩薩蠻五首其一~五》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10341

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 3)回目《孫光憲【字解集】-10菩薩蠻五首其一~五》

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花間集 訳注解説 (313)回目和凝【字解集】11柳枝三首  12.漁父一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9639 (12/07)

 

 

 

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花間集 訳注解説 (3)回目《孫光憲【字解集】-10菩薩蠻五首其一~五》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10341

 

 

 

 

花間集 巻八 《菩薩蠻五首》

 

 

 

巻八01  菩薩蠻五首其一

月華如水籠香砌,金環碎撼門初閉。寒影墮高簷,鉤垂一面簾。

碧煙輕裊裊,紅戰燈花笑。即此是高唐,掩屏秋夢長。

 

巻八02  菩薩蠻五首其二

花冠頻皷牆頭翼,東方澹白連色。門外早鶯聲,背樓殘月明。

薄寒籠醉態,依舊鈆華在。握手送人歸,半拖金縷衣。

 

巻八03  菩薩蠻五首其三

小庭花落無人掃,疎香滿地東風老。春晚信沉沉,天涯何處尋。

曉堂屏六扇,眉共湘山遠。爭那別離心,近來尤不禁。

 

巻八04  菩薩蠻五首其四

青巖碧洞經朝雨,隔花相喚南溪去。一隻木蘭舡,波平遠浸天。

扣舡驚翡翠,嫩玉擡香臂。紅日欲沉西,煙中遙解觽。

 

巻八05  菩薩蠻五首其五

木綿花映叢祠小,越禽聲裏春光曉。銅皷與蠻歌,南人祈賽多。

客帆風正急,茜袖隈牆立。極浦幾迴頭,煙波無限愁。

 

 

 

 

 

 

 

 教坊曲《巻八01      菩薩蠻五首其一~其五》孫光憲

 

 

花間集 字解集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10341

 

 

 

 

 

 

菩薩蠻     其一

1.(女も年を重ねてきて以前の若さがなくなってきて、それでも希望をもって夜を過ごす女を詠う)

2. 【解説】 秋の夜は長いので、帰りを待つ女はいろんなことをしながら待つけれど、今日もまだ来てくれない。孫光憲特有の詩の世界で、艶詞の用語は使うもののすっぽかされた女を詠うけれど、諦めないで希望を持っている女を詠う。秋の夜を詠うことは、女も年を重ねてきて以前の若さがなくなって飽きられたことを意味している。

 

3. 『花問集』 には孫光憲の作が五首収められている。双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其一

月華如水籠香,金環碎撼門初

寒影墮高,鉤垂一面

碧煙輕裊,紅戰燈花

即此是高,掩屏秋夢

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月華如水籠香砌,金環碎撼門初閉。

仲秋の明月は明るく庭を照らすけれど、水に映るのと違って地面にかくれている、庭に出ると石砌のとこまでは閨のお香が漂ってくる。風が吹く度、門がゆれ、錠の音が響くので、開いていた門扉をはじめて閉じる。

1    月華 月光。

2    水籠もり/水隠り 《「みこもり」とも》水中に隠れること。心に秘めていること。

3    香砌 香はお香の香りが残る範囲の砌。閨の軒下の石畳、みぎり。妃嬪の樓殿、愛妾の家。

4    金環 門扉の表面に付けられた金鋪(ノッカーの敷金)にふくませる金輪(ノッカー)。

5    砕撼 ここでは門扉を閉じたままにしていて風に揺れて金鎧が揺れて細かな音を立てること。砕は誰も来ず静かな中で音が砕ける。撼は門扉が風に揺れる。

6    門初閉 開いていた門戸をはじめて閉じること

 

寒影墮高簷,鉤垂一面簾。

秋の夜が更け、高き庇の影が寒々と地に落ちる。月の形の吊金具をはずしてすべての簾を垂らす。

7    寒影墮高簷 作者、女性がどの位置にいてその目線はどこにあるかによってこの解釈は異なる。御殿の門が見えるところで、あるから平地、砌に立っている。したがって、月が高く庇の影が庭の地面に影を落としている。月があまりに明るいから、すべてが冷たくみえる。だから、すだれをおろそうと思ったということである。別に、高い庇の寒々とした影が地に落ちる。なお別の解釈として、寒々とした月の光が高い庇に射している、また、月光でできた寒々とした物影が高い庇の上に落ちている、と解する説もある。

 

碧煙輕裊裊,紅戰燈花笑。

閨で青い薫香が軽やかに、なよなよと立ち上がり、紅き炎が大きく揺れ、灯芯が爆けて嬉しいことと笑みをうかべる。

8    碧煙 ここでは薫く香の煙は情交を連想させる。

9    裊裊 /嫋嫋 ①なよなよとして風情のあるさま。しなやかなさま。たおやかなさま。②音や声が細く長く続くさま。③風がそよそよと吹くさま。

10  紅戰燈花笑 灯火の紅い炎が細かに揺れて灯芯がぱちぱちとする。この二句は、男女のまじりあいを連想させる。

 

即此是高唐,掩屏秋夢長。

すなわち、これこそが、きっと「高唐賦」にいう化身をしたことだろう。寝牀のまわりにたてる屏風を用意し、秋の夜は長いから、秋の夜の夢はながくつづく。

11  高唐 宋玉『高唐賦』によると、楚の襄王と宋玉が雲夢の台に遊び、高唐の観を望んだところ、雲気(雲というよりも濃い水蒸気のガスに近いもの(か))があったので、宋玉は「朝雲」と言った。襄王がそのわけを尋ねると、宋玉は「昔者先王嘗游高唐,怠而晝寢,夢見一婦人…去而辭曰:妾在巫山之陽,高丘之阻,旦爲朝雲,暮爲行雨,朝朝暮暮,陽臺之下。」と答えた。「巫山之夢」。婉約の詩詞によく使われるが、千載不磨の契りといった感じのものではなく、もっと、気楽な契りをいう。高唐の夢/巫山の夢:男女の交わり、情交のたとえ。

 

 

菩薩蠻     其二

1. (寵愛を受け、夜を一緒に過ごしたけれど、暗いうちから、鶏や、鶯までも鳴きだして朝を知らせる。まだ名残の月が明るいというのに見送らねばならないと妃賓を詠う)

2. 【解説】 後朝の別れを詠う。朝化粧を整える暇もなく、昨夜の化粧のまま、金刺着物を羽織らせて見送るけれど、少しでも長く寵愛を受けたいと一緒にいたいがために時間を惜しむのは、寵愛を一手に受けて、子を授かりたいというのが最大の幸せであるということであるから。。

 

3. 『花問集』 には孫光憲の作が五首収められている。双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其一

月華如水籠香,金環碎撼門初

寒影墮高,鉤垂一面

碧煙輕裊,紅戰燈花

即此是高,掩屏秋夢

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『花問集』 には孫光憲の作が五首収められている。双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其二

花冠頻皷牆頭,東方澹白連

門外早鶯,背樓殘月

薄寒籠醉,依舊鈆華

握手送人,半拖金縷

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花冠頻皷牆頭翼,東方澹白連色。

まだ暗いうちに雄鶏が土塀の上でしきりに羽ばたきをはじめた。するとまもなく、東側の窓が白みはじめて空が明け初めた。

12. 花冠 美しい鶏冠。ここでは雄鶏のこと。

13. 翼 ここでは羽を羽ばたかせること。「鶏鳴狗盗」とあるように鶏が鳴くと関所を開けて通行させる、夜が明けると朝賀が始まる、鳥がはばたく音で飛いうことで急いで帰り支度をすることをいう。女は帰したくないと思っているのに鳥のはばたきに邪魔をされる。すると「東方澹白連色」東の窓が白じんで来ることで、別れを予感する女の焦りを表現する。

 

門外早鶯聲,背樓殘月明。

門の外の高枝で、まだ夜が明けきっていない早い時間なのに鶯がなきだした、名残月は高殿の彼方高く、まだ明るくのこっている。

14. 早鶯聲 早春ではあるが、朝まだ期に鶯が鳴いて春を告げる。鶏が鳴き、すると、鶯が鳴きが啼きはじめる。鶯聲は早春を意味する。これから盛春になろうというのに別れなければいけないのか、という意味になる。

15. 残月 名残月。(20日前後から下弦月までの月をいう)夜明けの空に懸かる月。その日以降の別れを予見する月を意味する。

 

薄寒籠醉態,依舊鈆華在。

春といっても早朝はまだ寒く、酔いが残るからだを寒さが包む、少しでも長く仲睦まじくしていたいから、夜化粧はそのままにしている。

16. 依旧鉛華在 昨夜の化粧がそのままに残っていること。依旧は、もとのまま、以前どおり。旧は仲睦まじくしていたころのこと。鈆華は白粉。

 

握手送人歸,半拖金縷衣。

あのお方がお帰りになるのを送るために手を握り交わし、金糸の縫い取りの衣を半ば肩にはおらせてあげる。

17. 半拖金縷衣 拖:(1) 引く,引きずる用子拖縄で引っ張る.把孩子拖屋子供を引きずって部屋に入れる.(2) 体の後に垂らす。身后拖着一条大子背中に長いお下げの髪を垂らしている.(3) 引き延ばす。拖日子日を延ばす.

 

 

菩薩蠻其三

1.(寵愛を受けているときと同じように、春の盛りに散った花ビラを風流に楽しんでもらおうと、そうじもさせずにまっている。今は独りで春が過ぎようとしている)

 

2.『花問集』 には孫光憲の作が五首収められている。双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其一

月華如水籠香,金環碎撼門初

寒影墮高,鉤垂一面

碧煙輕裊,紅戰燈花

即此是高,掩屏秋夢

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双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其二

花冠頻皷牆頭,東方澹白連

門外早鶯,背樓殘月

薄寒籠醉,依舊鈆華

握手送人,半拖金縷

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双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其三

小庭花落無人,疎香滿地東風

春晚信沉,天涯何處

曉堂屏六,眉共湘山

爭那別離,近來尤不

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小庭花落無人掃,疎香滿地東風老。

寝殿の中庭には咲き誇って花もみんな散り落ちているが、人に掃除はさせない。焚くお香は時折この中庭に漂い満ちていて春の風も終わって、夏の風に変わろうとしている。

18. 小庭花落無人掃 この句は、孟浩然『春暁』王維の『田園楽』と同じような景色が連想される。孟浩然『春暁』 と王維『田園楽』kanbuniinkai 紀 頌之の詩詞ブログ 1941 (02/17)

19. 東風老 春の風も終わって、夏の風に変わる

 

春晚信沉沉,天涯何處尋。

春も終ろうとするのに暗い気持ちになってどうしようもない。このまま寵愛を失ったままでは、この後宮での生涯は何処いくやら、どうしたらいいのやら、だれに尋ねたらいいのか。

20.  真。信じる心。

21. 沉沉 太陽は まるで灰がかぶさっているかのように,ぼうっと暗い.

 

曉堂屏六扇,眉共湘山遠。

朝焼けの楼閣の閨には六曲の屏風と團扇を飾っていて、眉も瀟湘八景の絵の山々も遠く影を薄くする。

22. 曉堂 朝焼けに御殿の閨に、夜も眠らずもやもやと過ごしたことを「曉」の語で表現している。暁の梁となったら日が昇ってくると閨の梁から明るくなるのを確認するということで、朝まで好きな男と一緒に過ごした意味になる。

23.  眉共湘山遠 眉は峨眉山とかの山で表現するが、愁いに涙、眉が薄くなる。それは屏風に描かれた、瀟湘八景の山々が遠く薄く描かれているのと同じということ。ここは、遠くの山は遠近法で薄く描く、眉も湘水の山も遠く薄くということ。湘水の女神は《楚辞》九歌篇に歌われる2人の女神をいい。湖南省にある湘水の神とされ,また洞庭湖の水神でもあって,湖中の君山にその祠廟がある。《山海経(せんがいきよう)》に洞庭の山に住む天帝の2人の娘のことが見え,漢の《列女伝》では,この2人は尭帝の娘で舜の妃である娥皇と女英であって,舜が蒼梧で死ぬと2人は湘水に身を投げてその神になったのだとされている。湘君と湘夫人はこの2女神に比定されるが,一説には湘君は男神,湘夫人は女神で,2人は夫婦なのだともされる。

 

爭那別離心,近來尤不禁。

心の中で攻めたり、許したり、もうあきらめるかと落ち着かずにいる、でも別れる気持ちになることなどあろうか、又寵愛を近いうちにあるだろう、もうしばらくするとあるのかと考えてばかりこんな想いはいけないというのだろうか。

24. 爭 心の中で連絡のないあの人攻めたり、許したり、もうあきらめるかと葛藤する。

 

 

菩薩蠻其四

1. (成都から乗り合わせの舟に乗って長江を下る。重慶に立ち寄るまでの舟の中から見えた南渓の景色と美人に見とれた様子を詠う。)

 

2. 『花問集』 には孫光憲の作が五首収められている。双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其一

月華如水籠香,金環碎撼門初

寒影墮高,鉤垂一面

碧煙輕裊,紅戰燈花

即此是高,掩屏秋夢

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双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其二

花冠頻皷牆頭,東方澹白連

門外早鶯,背樓殘月

薄寒籠醉,依舊鈆華

握手送人,半拖金縷

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双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其三

小庭花落無人,疎香滿地東風

春晚信沉,天涯何處

曉堂屏六,眉共湘山

爭那別離,近來尤不

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双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其四

青巖碧洞經朝,隔花相喚南溪

一隻木蘭,波平遠浸

扣舡驚翡,嫩玉擡香

紅日欲沉西,煙中遙解

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青巖碧洞經朝雨,隔花相喚南溪去。

舟が急流に差し掛かると苔が張り付いた大きな岩があり、今度は木々の被われた洞窟を過ぎる。朝から降っていた雨が止んだ。川岸には花が離れ合って互いの綺麗さを競っている。峨嵋山を過ぎて長江の流れは進み、南渓を通過していく。

25. 南溪 四川省西部地図 DE―1 成都から乗り合わせの舟に乗って長江を下る。重慶に立ち寄るまでの舟の中から見えた南渓の景色。

 

一隻木蘭舡,波平遠浸天。

一槽の木蘭の中型船は進んでゆく、川幅は広がり、波は穏やかに平坦な流れに変わると遠くの先の方では天にしみ込んでいくようだ。

26. 木蘭舡 木蘭の中型船。

 

扣舡驚翡翠,嫩玉擡香臂。

船端をたたいて詠い始めると翡翠鳥は驚いて翅をばたつかせると、舟の上の美しく若い妓女は香りの良い肩と腕を少し高くするように動かして翡翠のまねをして可愛いい振りをする

27. 扣舡 船端をたたいて船頭が舟歌を歌い始めること。王維輞川集二十首『欒家瀨』では水しぶきの音でシラサギが飛んでゆく、とある。

28. 嫩玉 美しく若い妓女。

29. 擡香臂 香りの良い肩と腕を少し高くするように動かして翡翠のまねをして可愛いい振りをする

 

紅日欲沉西,煙中遙解觽。

夕日は紅く西の山影に沈んでゆき、夕靄に煙る中を遙か先に向い謎解きのように探りながら船は進んでゆく。

30. 觽  くじり。つのぎり。紐の結び目を角でほどいたことから すなわち 掘り下げる。えくじり「探る 」の意味

 

 

菩薩蠻其五

1. (北へ帰る船に良い人をひそかに見送る美人が愁いにあふれ涙を流している。同じ船に乗るが、無事な船旅を願って旅立つ)

 

2. 『花問集』 には孫光憲の作が五首収められている。双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其一

月華如水籠香,金環碎撼門初

寒影墮高,鉤垂一面

碧煙輕裊,紅戰燈花

即此是高,掩屏秋夢

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双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其二

花冠頻皷牆頭,東方澹白連

門外早鶯,背樓殘月

薄寒籠醉,依舊鈆華

握手送人,半拖金縷

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双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其三

小庭花落無人,疎香滿地東風

春晚信沉,天涯何處

曉堂屏六,眉共湘山

爭那別離,近來尤不

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双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其四

青巖碧洞經朝,隔花相喚南溪

一隻木蘭,波平遠浸

扣舡驚翡,嫩玉擡香

紅日欲沉西,煙中遙解

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双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其五

木綿花映叢祠,越禽聲裏春光

銅皷與蠻,南人祈賽

客帆風正,茜袖隈牆

極浦幾迴,煙波無限

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木綿花映叢祠小,越禽聲裏春光曉。

晩春になって、木綿の花が咲き照らされ映え、花いっぱいの中に祠が小さく見える。野鳥が裏の土塀を越えて春の朝日が昇る中で鳴きだした。

31. 木綿 綿(わた),綿花とも呼ばれ,ワタになる種子についた繊維。綿織物を指すこともある。全紡織繊維中最大量の5割弱が消費される。ワタの花が落ちると子房がふくらみ始め,67週間でその皮が破れると,コットンボールと呼ばれる白い柔らかい種子毛繊維があふれてくる。コットンボールはそれぞれ数粒の種子の入った35室に分かれており,綿繊維は種子にくっついている。繰綿機(くりわたき)にかけて繊維を種子と分離する。木綿の花は「どこか遠くへとか」、「汚れがない」ということを意味する。蒔き時期は4月上旬~6月下旬(5月の連休頃が最適) 78月に開花。 9月ごろに綿の実がはじけ、コットンボールを収穫できる。

 

銅皷與蠻歌,南人祈賽多。

銅鑼と太鼓に合わせて南の異民族の歌を謡い始めた、嶺南山脈を越えるとそこの住民の人は土着のいろんな神が多くおり、船出を祈る。

32.・銅皷 銅鑼と太鼓。船が出る報せであろう。

33.・與蠻歌 銅鑼と太鼓に合わせて南の異民族の歌を謡い始めること。

34.・南人 中国人にとって「南人」の南嶺山脈が分水嶺となる

35.・祈賽多 南嶺を超えると多民族となり、土着のシャーマニズムが多い、賽は賽子でまじない、占いを含めたこという

 

客帆風正急,茜袖隈牆立。

旅人の船帆に、風がまさに急に強く吹いてくると、旅は中断されるので急いで旅立つ。南の美人は土塀の陰からそっと覗いて茜の袖を振って送っている。

客帆風正急 湘江は洞庭湖までが急流で南風が強いと航行はできないし、洞庭湖が荒れても舟は進めることはできない。

 

極浦幾迴頭,煙波無限愁。

入り江の一番奥まった所の湊を何度も何度も振り返って見返した。朝靄に煙る中、少し波立つ、もうこれ以上の愁を感じることはない。

36. 極浦 入り江の一番奥まった所の湊。

37. 幾迴頭 何度も何度も振り返って見返すこと。

38. 煙波 朝靄が出てきて少し波立つ。詩では「煙」という場合、朝靄か夕靄である、ここでは朝早く、夜明けに合わせて舟が出る、

39. 無限愁 愁をかぎりないほど感じる。

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