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巻7・巻8 孫光憲

花間集 訳注解説 (398)回目《孫光憲巻八05菩薩蠻五首其五》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10327

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398)回目《孫光憲巻八05菩薩蠻五首其五》

 

2018年3月19日

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2018年3月19日

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注

Ⅰ李白詩

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Ⅲ 杜詩

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花間集 訳注解説 (398)回目《孫光憲巻八05菩薩蠻五首其五》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10327

(北へ帰る船に良い人をひそかに見送る美人が愁いにあふれ涙を流している。同じ船に乗るが、無事な船旅を願って旅立つ)

晩春になって、木綿の花が咲き照らされ映え、花いっぱいの中に祠が小さく見える。野鳥が裏の土塀を越えて春の朝日が昇る中で鳴きだした。

銅鑼と太鼓に合わせて南の異民族の歌を謡い始めた、嶺南山脈を越えるとそこの住民の人は土着のいろんな神が多くおり、船出を祈る。

旅人の船帆に、風がまさに急に強く吹いてくると、旅は中断されるので急いで旅立つ。南の美人は土塀の陰からそっと覗いて茜の袖を振って送っている。

入り江の一番奥まった所の湊を何度も何度も振り返って見返した。朝靄に煙る中、少し波立つ、もうこれ以上の愁を感じることはない。

 

 

 

 

花間集 巻八 《菩薩蠻五首》

 

 

 

巻八01  菩薩蠻五首其一

月華如水籠香砌,金環碎撼門初閉。寒影墮高簷,鉤垂一面簾。

碧煙輕裊裊,紅戰燈花笑。即此是高唐,掩屏秋夢長。

 

巻八02  菩薩蠻五首其二

花冠頻皷牆頭翼,東方澹白連色。門外早鶯聲,背樓殘月明。

薄寒籠醉態,依舊鈆華在。握手送人歸,半拖金縷衣。

 

巻八03  菩薩蠻五首其三

小庭花落無人掃,疎香滿地東風老。春晚信沉沉,天涯何處尋。

曉堂屏六扇,眉共湘山遠。爭那別離心,近來尤不禁。

 

巻八04  菩薩蠻五首其四

青巖碧洞經朝雨,隔花相喚南溪去。一隻木蘭舡,波平遠浸天。

扣舡驚翡翠,嫩玉擡香臂。紅日欲沉西,煙中遙解觽。

 

巻八05  菩薩蠻五首其五

木綿花映叢祠小,越禽聲裏春光曉。銅皷與蠻歌,南人祈賽多。

客帆風正急,茜袖隈牆立。極浦幾迴頭,煙波無限愁。

 

 

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲《巻八01       菩薩蠻五首其一》孫光憲

 

 

花間集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10299

 

 

 

 

 

 遊園驚夢01

菩薩蠻 五首其一

(妃嬪も年を重ねてきて以前の若さがなくなってきて、それでも希望をもって夜を過ごす女を詠う)

月華如水籠香砌,金環碎撼門初閉。

仲秋の明月は明るく庭を照らすけれど、水に映るのと違って地面にかくれている、庭に出ると石砌のとこまでは閨のお香が漂ってくる。風が吹く度、門がゆれ、錠の音が響くので、開いていた門扉をはじめて閉じる。

      寒影墮高簷,鉤垂一面簾。

秋の夜が更け、高き庇の影が寒々と地に落ちる。月の形の吊金具をはずしてすべての簾を垂らす。

      碧煙輕裊裊,紅戰燈花笑。

閨で青い薫香が軽やかに、なよなよと立ち上がり、紅き炎が大きく揺れ、灯芯が爆けて嬉しいことと笑みをうかべる。

      即此是高唐,掩屏秋夢長。

すなわち、これこそが、きっと「高唐賦」にいう化身をしたことだろう。寝牀のまわりにたてる屏風を用意し、秋の夜は長いから、秋の夜の夢はながくつづく。

(菩薩蠻          其の一)

月華 水の如く香砌【こうせい】を籠め,金環 碎け撼【ゆ】れて 門 初めて閉す。

影を寒くして 高簷【こうえん】に墮ち,鉤は 一面に簾を垂らす。

碧煙 輕やかに 裊裊【じょうじょう】とし,紅 戰うは 燈花 笑う。

即ち 此れは 是れ「高唐」なり,屏を掩うは 秋の夢も 長し。

 

菩薩蠻 其二

(寵愛を受け、夜を一緒に過ごしたけれど、暗いうちから、鶏や、鶯までも鳴きだして朝を知らせる。まだ名残の月が明るいというのに見送らねばならないと妃賓を詠う)

花冠頻皷牆頭翼,東方澹白連色。

まだ暗いうちに雄鶏が土塀の上でしきりに羽ばたきをはじめた。するとまもなく、東側の窓が白みはじめて空が明け初めた。

      門外早鶯聲,背樓殘月明。

門の外の高枝で、まだ夜が明けきっていない早い時間なのに鶯がなきだした、名残月は高殿の彼方高く、まだ明るくのこっている。

      薄寒籠醉態,依舊鈆華在。

春といっても早朝はまだ寒く、酔いが残るからだを寒さが包む、少しでも長く仲睦まじくしていたいから、夜化粧はそのままにしている。

      握手送人歸,半拖金縷衣。

あのお方がお帰りになるのを送るために手を握り交わし、金糸の縫い取りの衣を半ば肩にはおらせてあげる。

(菩薩蠻          其の二)

花冠 頻りに 牆頭 翼を鼓し、東方 澹白にして 窓色に連なる。

門外 早に鶯声すれど、楼を背に 残月 明きらかなり。

薄寒 酔態を寵め、旧に依り 鈆華 在り。

手を握り 人 帰るを送り、半ば金縷の衣を拖く。

 

菩薩蠻 其三

(寵愛を受けているときと同じように、春の盛りに散った花ビラを風流に楽しんでもらおうと、そうじもさせずにまっている。今は独りで春が過ぎようとしている)

小庭花落無人掃,疎香滿地東風老。

寝殿の中庭には咲き誇って花もみんな散り落ちているが、人に掃除はさせない。焚くお香は時折この中庭に漂い満ちていて春の風も終わって、夏の風に変わろうとしている。

      春晚信沉沉,天涯何處尋。

春も終ろうとするのに暗い気持ちになってどうしようもない。このまま寵愛を失ったままでは、この後宮での生涯は何処いくやら、どうしたらいいのやら、だれに尋ねたらいいのか。

      曉堂屏六扇,眉共湘山遠。

朝焼けの楼閣の閨には六曲の屏風と團扇を飾っていて、眉も瀟湘八景の絵の山々も遠く影を薄くする。

      爭那別離心,近來尤不禁。

心の中で攻めたり、許したり、もうあきらめるかと落ち着かずにいる、でも別れる気持ちになることなどあろうか、又寵愛を近いうちにあるだろう、もうしばらくするとあるのかと考えてばかりこんな想いはいけないというのだろうか。

(菩薩蠻          其の三)

小庭 花落ち 人 掃く無し,疎香 滿地 東風 老ゆ。

春晚 信 沉沉,天涯 何處にか尋ねん。

曉堂 屏 六扇あり,眉 共に 湘山 遠し。

爭 那ぞ別離の心あらん,近來 尤も禁じえず。

             

 

菩薩蠻  其四

(成都から乗り合わせの舟に乗って長江を下る。重慶に立ち寄るまでの舟の中から見えた南渓の景色と美人に見とれた様子を詠う。)

  青巖碧洞經朝雨,隔花相喚南溪去。

舟が急流に差し掛かると苔が張り付いた大きな岩があり、今度は木々の被われた洞窟を過ぎる。巫女の化身の朝から降っていた雨が止んだ。川岸には花が離れ合って互いの綺麗さを競っている。峨嵋山を過ぎて長江の流れは進み、南渓を通過していく。

   一隻木蘭舡,波平遠浸天。

一槽の木蘭の中型船は進んでゆく、川幅は広がり、波は穏やかに平坦な流れに変わると流れの先、遠くの先の方では天にしみ込んでいくようだ。

   扣舡驚翡翠,嫩玉擡香臂。

船端をたたいて詠い始めると翡翠鳥は驚いて翅をばたつかせると、舟の上の美しく若い妓女は香りの良い肩と腕を少し高くするように動かして翡翠のまねをして可愛いい振りをする

  紅日欲沉西,煙中遙解觽。

夕日は紅く西の山影に沈んでゆき、夕靄に煙る中を遙か先に向い謎解きのように探りながら船は進んでゆく。

(菩薩蠻          其の四)

青巖 碧洞 朝雨を經り,隔花 相喚して南溪 去り。

一隻 木蘭の舡,波平らかにして 遠く天に浸む。

扣舡 翡翠驚き,嫩玉 香臂に擡す。

紅日 西に沉まんと欲し,煙中 遙か觽を解く。

 

菩薩蠻  其五

(北へ帰る船に良い人をひそかに見送る美人が愁いにあふれ涙を流している。同じ船に乗るが、無事な船旅を願って旅立つ)

  木綿花映叢祠小,越禽聲裏春光曉。

晩春になって、木綿の花が咲き照らされ映え、花いっぱいの中に祠が小さく見える。野鳥が裏の土塀を越えて春の朝日が昇る中で鳴きだした。

    銅皷與蠻歌,南人祈賽多。

銅鑼と太鼓に合わせて南の異民族の歌を謡い始めた、嶺南山脈を越えるとそこの住民の人は土着のいろんな神が多くおり、船出を祈る。

    客帆風正急,茜袖隈牆立。

旅人の船帆に、風がまさに急に強く吹いてくると、旅は中断されるので急いで旅立つ。南の美人は土塀の陰からそっと覗いて茜の袖を振って送っている。

    極浦幾迴頭,煙波無限愁。

入り江の一番奥まった所の湊を何度も何度も振り返って見返した。朝靄に煙る中、少し波立つ、もうこれ以上の愁を感じることはない。

(菩薩蠻          其の五)

木綿の花映し 叢祠 小し,禽越え 裏に聲えし 春 曉に光く。

銅皷 蠻歌を與え,南人 賽多を祈る。

客帆に 風は 正に急なり,茜袖 隈に 牆 立つ。

浦に極まり 幾びか頭を迴らさん,煙波 愁い限り無し。

 

 

霓裳羽衣舞01 

『菩薩蠻  其五』 現代語訳と訳註

(本文)

菩薩蠻    其五

木綿花映叢祠小,越禽聲裏春光曉。

銅皷與蠻歌,南人祈賽多。

客帆風正急,茜袖隈牆立。

極浦幾迴頭,煙波無限愁。

 

(下し文)

(菩薩蠻              其の五)

木綿の花映し 叢祠 小し,禽越え 裏に聲えし 春 曉に光く。

銅皷 蠻歌を與え,南人 賽多を祈る。

客帆に 風は 正に急なり,茜袖 隈に 牆 立つ。

浦に極まり 幾びか頭を迴らさん,煙波 愁い限り無し。

 

(現代語訳)

(北へ帰る船に良い人をひそかに見送る美人が愁いにあふれ涙を流している。同じ船に乗るが、無事な船旅を願って旅立つ)

晩春になって、木綿の花が咲き照らされ映え、花いっぱいの中に祠が小さく見える。野鳥が裏の土塀を越えて春の朝日が昇る中で鳴きだした。

銅鑼と太鼓に合わせて南の異民族の歌を謡い始めた、嶺南山脈を越えるとそこの住民の人は土着のいろんな神が多くおり、船出を祈る。

旅人の船帆に、風がまさに急に強く吹いてくると、旅は中断されるので急いで旅立つ。南の美人は土塀の陰からそっと覗いて茜の袖を振って送っている。

入り江の一番奥まった所の湊を何度も何度も振り返って見返した。朝靄に煙る中、少し波立つ、もうこれ以上の愁を感じることはない。

 

(訳注)

菩薩蠻其五

1. (北へ帰る船に良い人をひそかに見送る美人が愁いにあふれ涙を流している。同じ船に乗るが、無事な船旅を願って旅立つ)

 

2. 『花問集』 には孫光憲の作が五首収められている。双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其一

月華如水籠香,金環碎撼門初

寒影墮高,鉤垂一面

碧煙輕裊,紅戰燈花

即此是高,掩屏秋夢

●△△●△○●  ○○●●○○●

○●△○○  ○○●●○

●○△??  ○●○○●

●●●○○  ●△○△△

双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其二

花冠頻皷牆頭,東方澹白連

門外早鶯,背樓殘月

薄寒籠醉,依舊鈆華

握手送人,半拖金縷

○△○●○○●  ○○△●○?●

○●●○○  ●○○●○

●○△●●  △●○△●

●●●○○  ●△○●△

双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其三

小庭花落無人,疎香滿地東風

春晚信沉,天涯何處

曉堂屏六,眉共湘山

爭那別離,近來尤不

●○○●○○●  △○●●○△●

○●△○○  ○○△●○

●○△●△  ○△○○●

○△●△○  ●△○△△

双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其四

青巖碧洞經朝,隔花相喚南溪

一隻木蘭,波平遠浸

扣舡驚翡,嫩玉擡香

紅日欲沉西,煙中遙解

○○●△△○●  ●○△●○○●

●●●○○  ○○●△○

●○○●●  ●●○○●

○●●○○  ○△○●?

双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/➎➎➄➄の詞形をとる。

菩薩蠻    其五

木綿花映叢祠,越禽聲裏春光

銅皷與蠻,南人祈賽

客帆風正,茜袖隈牆

極浦幾迴,煙波無限

●○○●○○●  ●○○●○△●

○●△○○  ○○○●○

●△△△●  ●●△○●

●●△△○  ○○○●○

 

木綿花映叢祠小,越禽聲裏春光曉。

晩春になって、木綿の花が咲き照らされ映え、花いっぱいの中に祠が小さく見える。野鳥が裏の土塀を越えて春の朝日が昇る中で鳴きだした。

31. 木綿 綿(わた),綿花とも呼ばれ,ワタになる種子についた繊維。綿織物を指すこともある。全紡織繊維中最大量の5割弱が消費される。ワタの花が落ちると子房がふくらみ始め,67週間でその皮が破れると,コットンボールと呼ばれる白い柔らかい種子毛繊維があふれてくる。コットンボールはそれぞれ数粒の種子の入った35室に分かれており,綿繊維は種子にくっついている。繰綿機(くりわたき)にかけて繊維を種子と分離する。木綿の花は「どこか遠くへとか」、「汚れがない」ということを意味する。蒔き時期は4月上旬~6月下旬(5月の連休頃が最適) 78月に開花。 9月ごろに綿の実がはじけ、コットンボールを収穫できる。

 

銅皷與蠻歌,南人祈賽多。

銅鑼と太鼓に合わせて南の異民族の歌を謡い始めた、嶺南山脈を越えるとそこの住民の人は土着のいろんな神が多くおり、船出を祈る。

32.・銅皷 銅鑼と太鼓。船が出る報せであろう。

33.・與蠻歌 銅鑼と太鼓に合わせて南の異民族の歌を謡い始めること。

34.・南人 中国人にとって「南人」の南嶺山脈が分水嶺となる

35.・祈賽多 南嶺を超えると多民族となり、土着のシャーマニズムが多い、賽は賽子でまじない、占いを含めたこという

 

客帆風正急,茜袖隈牆立。

旅人の船帆に、風がまさに急に強く吹いてくると、旅は中断されるので急いで旅立つ。南の美人は土塀の陰からそっと覗いて茜の袖を振って送っている。

客帆風正急 湘江は洞庭湖までが急流で南風が強いと航行はできないし、洞庭湖が荒れても舟は進めることはできない。

 

極浦幾迴頭,煙波無限愁。

入り江の一番奥まった所の湊を何度も何度も振り返って見返した。朝靄に煙る中、少し波立つ、もうこれ以上の愁を感じることはない。

36. 極浦 入り江の一番奥まった所の湊。

37. 幾迴頭 何度も何度も振り返って見返すこと。

38. 煙波 朝靄が出てきて少し波立つ。詩では「煙」という場合、朝靄か夕靄である、ここでは朝早く、夜明けに合わせて舟が出る、

39. 無限愁 愁をかぎりないほど感じる。 
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