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巻7・巻8 孫光憲

花間集 訳注解説 (1)回目《孫光憲【字解集】-10浣溪沙九首其一~九》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10229

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 1)回目《孫光憲【字解集】-10浣溪沙九首其一~九》

 

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花間集 訳注解説 (1)回目《孫光憲【字解集】-10浣溪沙九首其一~九》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ10229

 

 

 

 

花間集 巻七 《浣溪沙九首》

 

 

 

孫光憲【字解集】-10浣溪沙九首其一~九

 

浣溪沙九首其一             

蓼岸風多橘柚香,江邊一望楚天長,片帆煙際閃孤光。

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫茫,蘭紅波碧憶瀟湘。

浣溪沙九首其二             

桃杏風香簾幕閑,謝家門約花關,畫梁幽語鷰初還。

繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒山,卻疑身是夢魂間。

浣溪沙九首其三             

花漸凋疎不耐風,畫簾垂地晚堂空,墮階縈蘚舞愁紅。

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰籠,蕙心無處與人同。

浣溪沙九首其四             

攬鏡無言淚欲流,凝情半日懶梳頭,一庭疎雨濕春愁。

楊柳秖知傷怨別,杏花應信損嬌羞,淚沾魂斷軫離憂。

浣溪沙九首其五             

半踏長裾宛約行,晚簾疎處見分明,此時堪恨昧平生。

早是銷魂殘燭影,更愁聞著品絃聲,杳無消息若為情。

浣溪沙九首其六             

蘭沐初休曲檻前,暖風遲日洗頭天,濕雲新斂未梳蟬。

翠袂半將遮粉臆,寶釵長欲墜香肩,此時模樣不禁憐。

浣溪沙九首其七             

風遞殘香出繡簾,團窠金鳳舞襜襜,落花微雨恨相兼。

何處去來狂太甚,空推宿酒睡無猒,爭教人不別猜嫌。

浣溪沙九首其八             

輕打銀箏墜鷰泥,斷絲高罥畫樓西,花冠閑上午牆啼。

粉籜半開新竹逕,紅苞盡落舊桃蹊,不堪終日閉深閨。

浣溪沙九首其九             

烏帽斜欹倒佩魚,靜街步訪仙居,隔牆應認打門初。

將見客時微掩斂,得人憐處且先疎,低頭羞問壁邊書。

酒宴 02 

【字解集】-10浣溪沙九首其一

浣溪沙九首其一

1.(諸葛亮は万里橋で劉備の御征伐の船出を見送り、薛濤は、思い人を望江樓から見送った、。雁書が届くだろうか,杳杳として、茫茫としているところであるから川が流れ去るように忘れていくことになるのか、瀟湘二妃嬪、屈原、賈誼、とそこに沈んだ人の思いは、人の心に残っている)

2. この詩は、前半は、成都万里橋から、また、付近の望江樓から見送った数々の人の気持ちを詠い、後半は、瀟湘に沈んだ数々の人の事を思い詠ったものである。まさに、李白《黄鶴樓送孟浩然之廣陵》「故人西辞黄鶴楼、烟花三月下揚州。孤帆遠影碧空尽、唯見長江天際流。」(黄鶴楼にて孟浩然が広陵に之くを送る)(孤帆の遠影 碧空に尽き、唯だ見る 長江の天際に流るるを)と景色は等しい。

この詞には別離を明言する言葉は見られないが、江辺・天長・片帆の秋景は別離の情を詠んだものということなのである。渡る雁の姿が空の果てに消えるまで見入っているのも、去る人を船影の消えるまで見送ることが別れの情緒である。また末句の瀟湘は帰ってこない人への慕情への思いであり、ある意味、去りゆく人に対してのあきらめを感じさせるものにほかならない。          

 

3. 『花間集』には孫光憲の作が六十一首収められている。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

浣溪沙九首其一

蓼岸風多橘柚,江邊一望楚天,片帆煙際閃孤

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫,蘭紅波碧憶瀟

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蓼岸風多橘柚香,江邊一望楚天長,片帆煙際閃孤光。

岸辺の蓼がしげる中を風がぬけ、橘や柚子の香りを運んでくる、大江のほとり望江樓から一望すると船の進むと、「高唐賦」の楚は、はるかとおくに、一片の帆影を浮かべて霞む果てには雲雨を呼ぶ閃光が一つきらめく。

4.  イヌタデ・オニタデ・サクラタデ等の通称。道ばた・湿地に生え、夏・秋に、紅や白の穂状の花が垂れ咲く。葉・茎には辛みがある。

5. 江邊一望 成都望江樓を想定させる。

6. 楚天 楚の地方の空、長江下流域。ここでは船の行き着くところ、「雨と雲」楚の「襄王と瑤姫」を連想させる。

7. 煙際 霞む水平線の彼方。

8. 閃孤光 東南方向に楚があり、眺めた地平線上には、雷の閃光がある。

 

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫茫,蘭紅波碧憶瀟湘。

眼を空に向け、飛び行く雁を遠くかすかなところまで追いかける、それでも、長江の流れははてしなくひろくひろがるから、雁書が届くのがみずのながれのようにながれてしまうのか、瀟湘八景の赤い蘭花、碧く波は数々の賢者を思い起こさせてくれる。

9. 杳杳 暗くはっきりしないさま。また、遠くかすかなさま。

10. 茫茫 ① 果てしなく広々としているさま。  -とした大平原」  -たる太平洋より/もしや草紙 桜痴」  ぼんやりしてはっきりしないさま。

11. 蘭紅 紅蘭は、堯の後を追った二妃嬪、思いが届かず、死んだ、屈原、賈誼を思い起こさせる。

12. 瀟湘 湖南省洞庭湖に流入する二つの川の名、瀟湘は単に風光明媚というだけではなく、かつては楚の中心地として栄え、伝説や神話に彩られた土地である。 かの有名な桃源郷の伝説もこの一帯から生まれた。 屈原の『楚辞』「九歌」や「離騒」には、伝説上の皇帝堯の二人の娘湘君・湘妃の物語が幻想的に詠われている。二人の娘は次の皇帝舜帝の妃娥皇・女英となり、夫の舜が遠征の途中、湘江の畔で命を落とすと後を追って洞庭湖に身投げし、湘江の神となったという。後に二人は湘山に祀られた。戦国時代、この詩を詠んだ屈原自身もこの地を彷徨い、詩を詠み、ついには失意のうちに身を投じている。洞庭湖の畔に建つ岳陽楼には各地から文人が集い雅会を開いた。唐の張説、杜甫、宋代の范仲淹など多くの詩文がこの名勝の地で生まれた。

 

 

 

 

 

 

 

【字解集】-10浣溪沙九首其二

浣溪沙九首其二

1.(春が来れば、行楽を楽しみにするが、今年は、どうなるのかわからない、立派な御殿に住まいをしてはいても、やるせない気持ちは晴れないのでお酒に頼ってしまう。そんな思いを詩歌を壁に書いて晴らす)

2.  浣溪沙とは谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすと、谷合が花が咲いたように見えることをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものが多いが、春の谷あいの様子を詠うものも多いのである。

3. 『花間集』には孫光憲の作が六十一首収められている。浣溪沙九首其一は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蓼岸風多橘柚,江邊一望楚天,片帆煙際閃孤

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫,蘭紅波碧憶瀟

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浣溪沙九首其二は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

桃杏風香簾幕,謝家門約花,畫梁幽語鷰初

繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒,卻疑身是夢魂

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4.  孫光憲(900年-968年),字孟文,自號葆光子。陵州貴平(今屬四川仁壽縣東北)人。五代詞人。

 出生農家,好讀書,喜抄書,至老不廢。五代後唐時,曾任陵州判官,後得梁震之薦,荊南高季興聘為掌書記。[1]歷事高季興、高從誨、高保融、高保勗、高繼沖諸王,累官至檢校秘書監兼御史大夫賜金紫。後勸高繼沖獻地納降,宋太祖聞之甚悅,授黃州刺史。在荊南期間,作《北夢瑣言》。能填詞,作有《浣溪沙》、《菩薩蠻》、《虞美人》等,陳廷焯他“詞氣甚遒,措辭亦多警練,然不及溫韋處亦在此,坐少閒逸之致”[2]。《花間集》收其詞61首。

 

孫光憲900年-968年)、字を孟文と言い、自ら葆光子と号した。陵州の貴平(今の四川省仁壽縣東北)の人。唐の末に陵州の判官となったが、後唐の明宗の926年天成初年、戦乱を避けて江陵(今の湖北省の江陵)に住んだ時、南平王の高従義の知遇を得て、彼の幕下となった。963年建隆四年、当時南平王であった高継沖に末に帰服することを勧め、高継沖は、彼の勧めに従って宋に下った。宋の太祖はその功績を嘉して孫光憲を黄州刺史に任じたが、赴任前に亡くなった。詞風は淡麗清疏、水郷の風光描写に優れるが、反面、脂粉の香りにはやや欠ける。多くの著作のあったことは分かっているが、そのほとんどが末代に既に失われた。唐五代の詞人中、今日に伝わる詞は最も多く、『花間集』には六十一首の詞が収められている

 

桃杏風香簾幕閑,謝家門約花關,畫梁幽語鷰初還。

春が訪れ、桃花の香りが風に乗り、次に杏の花の香りが届けられる、それは、簾と幔幕を抜けて誰もいないこの部屋に。愛されている妾の家に、花は満開に咲いているのに門の扉は閉められたまま。いろどられた梁の上の燕は鳴き声などなく静かになったので、初めてツバメがいなくなったのを知る。

5. ・桃杏風香 桃・杏・香は春の代名詞。早春に咲く桃の花、青春から晩春に咲く杏の花、どちらも香りを風に乗せて届けてくれる。

6. ・簾幕閑 宮殿、邸宅の外窓にかかる簾、幃、幔幕の中は静かなものだ。

7. ・謝家門 謝家 美女や妓女、あるいは愛妾の棲む家。唐の李徳祐が豪邸を築いて謝秋娘を池のほとりの楼閣に住まわせたことによる。比喩する相手が特定される場合は、晋の謝安であったり、謝靈運、謝朓を示す場合もある。謝家聯雪 晋の謝道韞の雪のことをよんだ才の故事をいう。小女で詩才あることを褒める場合にこの故事をひく。「還有一年冬天,天空中雪花紛紛揚揚,謝家子弟正圍坐在火爐旁談詩論文。雪越下越大,謝安笑了笑問在座的侄兒侄女們:“白雪紛紛何所似(大雪紛紛而下像什麼樣子)?”

謝朗答道:“撒鹽空中差可擬(像是空中撒下的一把白花花的鹽)。”謝朗是謝安的二哥謝據的兒子,謝安聽了侄兒的回答後,沒置可否,只是默不作聲。

謝道韞隨即答道:“未若柳絮因風起(滿天飛舞的雪花就像春天隨風起舞的柳絮)。”聽了謝道韞的回答,謝安一面鼓掌,一面口中對謝道韞的才華贊賞不已。此後,人們稱有文學才能的女子為“詠絮之才”。」

魚玄機 卷804_46『和人次韻』

喧喧朱紫雜人寰,獨自清吟日色間。

何事玉郎搜藻思,忽將瓊韻扣柴關。

白花發詠慚稱謝,僻巷深居謬學顏。

不用多情欲相見,松蘿高處是前山。

和人次韻 魚玄機  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-118-53-#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2137

8. ・約花關 花が咲いていてもそのまま枯らせてしまうという意。約はしめくくる。

9. ・畫梁 いろどられた梁の上。愛妾の棲む花街の高楼の庇の下でツバメが巣作りをするところ。

10. ・幽語 その前までは燕の雛が啼いて囀っていたが、今はひっそりとして啼くものがいない。雛が成長して巣立ちをしたことを意味する。

11. ・鷰初還 春からいたツバメが帰って行っていなくなったことを初めて知る。

 

繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒山,卻疑身是夢魂間。

夜が明けてくれば屏風を動かして一人寝の枕から酔いが残ったままで目覚め、厠に行く。春の行楽を過ごすことができるのだろうか、夢とうつつとの間を行ったり来たりの生活をしていてよいのだろうか。そうした思いを、薄絹に刺繍をほどこした樓閣の壁に、数行の詩歌を題した。

12. ・繡閣 窓にうす絹のししゅうのはいっていて、壁や柱が鮮やか色で輝く高閣

13. ・數行 しばしば出かける。

14. ・題了壁 この語は、前聯に謝家という語があり、その注文に示したように詩の上手い女妓をいうもので、ここは詩を壁に書いたということ。

15. ・曉屏 朝日が急に直接射しこんでくるのを遮るための屏風、そして、屏風に朝日のあかりが当たり始める。

16. ・一枕 一人寝の枕から(酔いが残ったままで目覚め、)またうとうととすること。

17. ・酒醒山 酔いが醒めてトイレに行く、ここでは山は厠の隠語。

18. ・卻疑 自分のすることに疑いを持つこと。

19. ・身是 自分自身の身の処仕方がよくわからない様子をいう。

20. ・夢魂間。夢とうつつを行ったり来たりすること。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【字解集】-10浣溪沙九首其三

浣溪沙九首其三

1. (庭にたくさんの花が咲くように、あまたいる妃嬪も清純で溌剌としていたが、寵愛を受け、歳を重ねればその純真さはどこへ行くのだろう。)

2. 『浣溪沙とは谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすと、谷合が花が咲いたように見えることをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものが多いが、春の谷あいの様子を詠うものも多いのである。

3. 『花間集』には孫光憲の作が六十一首収められている。浣溪沙九首其一は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蓼岸風多橘柚,江邊一望楚天,片帆煙際閃孤

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫,蘭紅波碧憶瀟

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浣溪沙九首其二は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

桃杏風香簾幕,謝家門約花,畫梁幽語鷰初

繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒,卻疑身是夢魂

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浣溪沙九首其三は双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

花漸凋疎不耐,畫簾垂地晚堂,墮階縈蘚舞愁

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰,蕙心無處與人

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4.  孫光憲900年-968年)、字を孟文と言い、自ら葆光子と号した。陵州の貴平(今の四川省仁壽縣東北)の人。唐の末に陵州の判官となったが、後唐の明宗の926年天成初年、戦乱を避けて江陵(今の湖北省の江陵)に住んだ時、南平王の高従義の知遇を得て、彼の幕下となった。963年建隆四年、当時南平王であった高継沖に末に帰服することを勧め、高継沖は、彼の勧めに従って宋に下った。宋の太祖はその功績を嘉して孫光憲を黄州刺史に任じたが、赴任前に亡くなった。詞風は淡麗清疏、水郷の風光描写に優れるが、反面、脂粉の香りにはやや欠ける。多くの著作のあったことは分かっているが、そのほとんどが末代に既に失われた。唐五代の詞人中、今日に伝わる詞は最も多く、『花間集』には六十一首の詞が収められている

 孫光憲(900年-968年),字孟文,自號葆光子。陵州貴平(今屬四川仁壽縣東北)人。五代詞人。

 出生農家,好讀書,喜抄書,至老不廢。五代後唐時,曾任陵州判官,後得梁震之薦,荊南高季興聘為掌書記。歷事高季興、高從誨、高保融、高保勗、高繼沖諸王,累官至檢校秘書監兼御史大夫賜金紫。後勸高繼沖獻地納降,宋太祖聞之甚悅,授黃州刺史。在荊南期間,作《北夢瑣言》。能填詞,作有《浣溪沙》、《菩薩蠻》、《虞美人》等,陳廷焯他“詞氣甚遒,措辭亦多警練,然不及溫韋處亦在此,坐少閒逸之致”。《花間集》收其詞61首。

 

花漸凋疎不耐風,畫簾垂地晚堂空,墮階縈蘚舞愁紅。

庭一杯に咲いていた花もしだいにしぼみ、まばらになってきて風に堪えられなくなってくる。きれいな簾は下におろしたまま西日が射しこむ御殿の座敷はおつきのものを下がらせて、誰もいなくて二人だけの静けさが広がる。散り落ちた赤い花弁は階にそのままにされ、舞い落ちる花弁は憂いを表して絡みながら落ちる。

5. 漸 1 長い間待ち望んでいた事態が遂に実現するさま。やっとのことで。2 苦労した結果、目標が達成できるさま。かろうじて。何とか。3物事がしだいに進行して、ある状態になるさま。だんだん。

6. 墮階 階に散去った花びらが落ちているさま。寵愛を失って、官位をさげられること。

7. 縈蘚 苔が絡みつく。まといつく,絡む.気にかかる. (周りを)巡る,まつわる。逢瀬の様子を、花弁や、苔が絡みつくことで表現する。

 

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰籠,蕙心無處與人同。

寵愛を受け、化粧によるきめの細かい皮膚に、金の付け黒子も半ばとれそうだ。閨に香りは残り、まだ刺繍の台に乗った網籠の香炉には暖かさが残っている。妃寵愛を受ければ、妃嬪の麗しい心はどこにあるのか、歳をかさねれば行く末は誰もとおんなじようになってしまう。

8. 膩粉 滑らかなおしろい。なめらかなおしろい。べにやおしろい。化粧のこと。化粧によるきめの細かい皮膚。

9. 金靨子 金の付けぼくろ。靨:〔笑(え)窪(くぼ)の意〕  笑うと,頰にできる小さなくぼみ。  ほくろ。仏粧は唐代に入ってからさらに中国の特徴的な化粧として完成した。〈的〉は紅で眉間にさまざまな紋様を描く〈花鈿(かでん)・花子(かし)〉に発達し,また唇の両側に黒点や緑点を描く〈靨鈿(ようでん)・粧靨(しようよう)〉がうまれた。さらに女子俑(よう)に見られるように両ほおに紅で華やかな草花模様を描くようになった。

10. 殘香猶暖 香炉は、お香をたくことと暖房の役割が主で、ここでは、残り火でまだ温かいことを言う。逢瀬が終わって間もないことを言う。

11. 繡薰籠 

12. 蕙心 美人の麗しい心。

 

 

 

 

 

 

 

 

【字解集】-10浣溪沙九首其四

浣溪沙九首 其四

1. (春の行楽というのに日がな一日物憂げに暮らし、季節が過ぎていく、寵愛を失い、悲しみと愁いが廻って次々と生まれてくる。歳を重ねてもちょうあいのことはわすれられない訪れるものがいない妃嬪を詠う。)

2. 『浣溪沙とは谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすと、谷合が花が咲いたように見えることをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものが多いが、春の谷あいの様子を詠うものも多いのである。

3. 『花間集』には孫光憲の作が六十一首収められている。浣溪沙九首其一は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蓼岸風多橘柚,江邊一望楚天,片帆煙際閃孤

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫,蘭紅波碧憶瀟

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浣溪沙九首其二は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

桃杏風香簾幕,謝家門約花,畫梁幽語鷰初

繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒,卻疑身是夢魂

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浣溪沙九首其三は双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

花漸凋疎不耐,畫簾垂地晚堂,墮階縈蘚舞愁

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰,蕙心無處與人

○△○△△●△  ●○○●●○△ △○○●●○○

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浣溪沙九首 其四双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

攬鏡無言淚欲,凝情半日懶梳,一庭疎雨濕春

楊柳秖知傷怨別,杏花應信損嬌,淚沾魂斷軫離

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 4.  孫光憲900年-968年)、字を孟文と言い、自ら葆光子と号した。陵州の貴平(今の四川省仁壽縣東北)の人。唐の末に陵州の判官となったが、後唐の明宗の926年天成初年、戦乱を避けて江陵(今の湖北省の江陵)に住んだ時、南平王の高従義の知遇を得て、彼の幕下となった。963年建隆四年、当時南平王であった高継沖に末に帰服することを勧め、高継沖は、彼の勧めに従って宋に下った。宋の太祖はその功績を嘉して孫光憲を黄州刺史に任じたが、赴任前に亡くなった。詞風は淡麗清疏、水郷の風光描写に優れるが、反面、脂粉の香りにはやや欠ける。多くの著作のあったことは分かっているが、そのほとんどが末代に既に失われた。唐五代の詞人中、今日に伝わる詞は最も多く、『花間集』には六十一首の詞が収められている

 孫光憲(900年-968年),字孟文,自號葆光子。陵州貴平(今屬四川仁壽縣東北)人。五代詞人。

出生農家,好讀書,喜抄書,至老不廢。五代後唐時,曾任陵州判官,後得梁震之薦,荊南高季興聘為掌書記。[1]歷事高季興、高從誨、高保融、高保勗、高繼沖諸王,累官至檢校秘書監兼御史大夫賜金紫。後勸高繼沖獻地納降,宋太祖聞之甚悅,授黃州刺史。在荊南期間,作《北夢瑣言》。能填詞,作有《浣溪沙》、《菩薩蠻》、《虞美人》等,陳廷焯他“詞氣甚遒,措辭亦多警練,然不及溫韋處亦在此,坐少閒逸之致”[2]。《花間集》收其詞61首。

 

攬鏡無言淚欲流,凝情半日懶梳頭,一庭疎雨濕春愁。

鏡を手にとって見ても言葉にもならず、涙をこらえられなくて、とめどなく流れてゆこうとしている、寵愛を受けたい気持ちだけでいるものの、半日何もする気にならず髪を梳くこともしていない。寝殿前の中庭に、時折雨が降り、春というのに愁いも湿っている。

5. 攬[ラン]取り集めて持つ。手中に収める。「収攬・総攬」

この三句は春が来ても訪ねてくれる人がいない何にもする気がない様子を詠う。

6. 懶梳頭 物憂げで、櫛で頭を梳くこともしない。

 

楊柳秖知傷怨別,杏花應信損嬌羞,淚沾魂斷軫離憂。

楊柳は繁り、春の盛り、季節を知るだけだと、やっぱりあの別れたことは傷ついて恨む、合格発表の後、杏の花の咲く庭園で、詩文で答えてくれたから恥を忍んで愛嬌をだしたのに裏切られた。なみだはとめどがなくながれきものをぬらすのでこころもきれてしまう、愁い悲しみから離れてもまた愁いと悲しみがやってくる。

7. ・楊柳秖知 男柳と女柳の枝はたれているのはただ見て季節を知る、別れるさいの折楊柳を連想させる。

8. ・傷怨別 やっぱりあの別れは傷ついて恨みに思うこと。

9. ・杏花 春の盛りの杏の花の咲くころ。科挙の及第の後の、貴族の邸宅の庭の牡丹の花を開放する、無礼講を連想させる。

10. ・應信 手紙で答えてくれること。

11. ・損嬌羞 恥を忍んで愛嬌をだしていたのにそれは違っていた。

12. ・軫離憂 愁いに思い、それを忘れようとするが又愁い悲しみが襲ってくる。・軫:憂える。悲しむ。「軫悼(しんとう)・軫念」。まわる。

 

 

 

 

 

 

 

 

【字解集】-10浣溪沙九首其五

浣溪沙九首 其五

1.(選抜され、後宮に入り、ただ待つだけの生活、さきのことはわからない)

2.【解説】 前段、選抜され、後宮に入り、自他ともに魅力ある女性とされてきた細身の素晴らしい妃嬪も、ずっと御殿に待ち続けているだけ、後段、蝋燭が薄くなるまで、踊っても、琴の調べを聞いて、時間の許す限り練習を重ねる。しかし、それに今から先、どうなったのか知る由もない。

 

3. 『浣溪沙とは谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすと、谷合が花が咲いたように見えることをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものが多いが、春の谷あいの様子を詠うものも多いのである。

 

4 『花間集』には孫光憲の作が六十一首収められている。浣溪沙九首其一は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蓼岸風多橘柚,江邊一望楚天,片帆煙際閃孤

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫,蘭紅波碧憶瀟

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浣溪沙九首其二は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

桃杏風香簾幕,謝家門約花,畫梁幽語鷰初

繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒,卻疑身是夢魂

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浣溪沙九首其三は双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

花漸凋疎不耐,畫簾垂地晚堂,墮階縈蘚舞愁

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰,蕙心無處與人

○△○△△●△  ●○○●●○△ △○○●●○○

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浣溪沙九首 其四双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

攬鏡無言淚欲,凝情半日懶梳,一庭疎雨濕春

楊柳秖知傷怨別,杏花應信損嬌,淚沾魂斷軫離

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○●?○△△● ●○△△●△○  ●△○●●△○

浣溪沙九首 其五は 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

半踏長裾宛約,晚簾疎處見分,此時堪恨昧平

早是銷魂殘燭影,更愁聞著品絃,杳無消息若為

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半踏長裾宛約行,晚簾疎處見分明,此時堪恨昧平生。

細腰の妃賓が半歩ずつ、長い裾の服を引いて、たおやかに小股であるいていく、夕暮れの簾の隙間からはっきりとみえている。ずっとここの御殿にいるだけで、この時、恨めしいいとおもう心は我慢ができない。

5. 半踏 一歩を半歩にして小股に歩むこと。

6. 宛約 婉約/艶約 繊細でたおやかなさま。細腰の妓女が色っぽく動く様子をいう。宛:[訓]あてる あて ずつ あたかも〈エン〉1 曲がる。くねる。「宛転」2 あたかも。まるで。「宛然」.約:[訓]つづめる つづまやか   ひもで結ぶ。締めくくる。「制約・括約筋」  ひもで結び目を作り、取り決めの目印とする。広く、約束のこと。3ひかえめなこと。

7. 昧平生 日頃は見ることがないことを言う。箱入り娘のように人目につかないように生活している。

 

早是銷魂殘燭影,更愁聞著品絃聲,杳無消息若為情。

燃え残る灯火に映る影に既に魂は奪われ、さらに彼女の弦の調べに愁いの耳を傾けすごした、でもそれ以上は知らない、こんな思いはどうすればよいのだろう。

9. 残燭影 消えかかる灯火の光に映し出された影。蝋燭の火が薄くなるまで一緒にいたことをいう。

10. 聞著 ただ聞いている、の意。著は動作の進行や継続を表す接尾辞。

11. 品絃声 弦の調べの音。ここでは琴の音を指す。詩を取り交わすとか次の逢瀬を約束するとか何にもない様子をいう。シャイな様子をいうのであろう。

12. 若為 どうしよう、どうしようもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

【字解集】-10浣溪沙九首其六

浣溪沙九首 其六

1. (春の日長に、上半身をはだけて髪を洗い終えたばかりの女の魅惑的な姿を讃えた詞。)

2. 【解説】春の日に、沐浴をし、蘭香を浸した湯水で髪を洗い、お湯から上がり、上半身をあらわにして髪を暖風遲日のなかで乾かす。綺麗、繊細で、魅力的な妃嬪を詠う。

正妻でもそれ以外でも通い婚である。休みの日に若い女の家に行って見かけた光景である。孫光憲の詩はエロ差が全くない描き方をしていて、女性を蔑視、卑下していないのが特徴である。

浣溪沙とは谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすと、谷合が花が咲いたように見えることをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものが多いが、春の谷あいの様子を詠うものも多いのである。

 

3. 『花間集』には孫光憲の作が六十一首収められている。浣溪沙九首其一は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蓼岸風多橘柚,江邊一望楚天,片帆煙際閃孤

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫,蘭紅波碧憶瀟

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浣溪沙九首其二は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

桃杏風香簾幕,謝家門約花,畫梁幽語鷰初

繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒,卻疑身是夢魂

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浣溪沙九首其三は双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

花漸凋疎不耐,畫簾垂地晚堂,墮階縈蘚舞愁

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰,蕙心無處與人

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浣溪沙九首 其四双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

攬鏡無言淚欲,凝情半日懶梳,一庭疎雨濕春

楊柳秖知傷怨別,杏花應信損嬌,淚沾魂斷軫離

●●○○●●○  △○●●●○○ ●○△●●○○

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浣溪沙九首 其五は 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

半踏長裾宛約,晚簾疎處見分,此時堪恨昧平

早是銷魂殘燭影,更愁聞著品絃,杳無消息若為

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●●○○○●● △○△△●△○  ●○○●△○○

浣溪沙九首 其六は 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蘭沐初休曲檻,暖風遲日洗頭,濕雲新斂未梳

翠袂半將遮粉臆,寶釵長欲墜香,此時模樣不禁

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蘭沐初休曲檻前,暖風遲日洗頭天,濕雲新斂未梳蟬。

御殿の角の手すりの前で、蘭香を浸した沐浴、髪を洗い終えたばかり、春分を過ぎれば、風は暖かになり、春の日は長くなっていくから、頭を洗って陽気の中にそのままいる。それから、長い髪を頭の上で雲型にまとめてみたものの、まだ櫛を使って梳くことなどしないし、蝉の簪も付けたりしない。

4. 蘭沐 蘭香を浸した水で髪を洗う。 

5. 洗頭天 髪を洗うのに良い陽気で、洗髪した後しばらく長い髪のままでそのままいることをいう。

6. 湿雲 濡れ髪。雲は雲撃。豊かな女性の黒髪。

7. 新斂 あらたに束ねたばかりをいう。新は〜したばかり、の意。

8. 梳蟬 蝉の羽のように肌の透けて見える垂れた美しい髪の毛。ここでは髪の意であり、蝉の簪を意味する。

 

翠袂半將遮粉臆,寶釵長欲墜香肩,此時模樣不禁憐。

翡翠色の袂には胸の襟元から、白粉をしたように白い胸を、遮ることになっている、長い宝飾の簪が蘭香の香り漂う肩に落ちかかろうとしている。こんな有様を見ることができると同時に、愛おしいと覚えずにはいられない。

9. 半將 髪を洗い濡れているため、襟首のラインが下がっていて胸が少し見えるという表現。

10. 粉臆 白い白粉を付けたようにきれいな胸。臆は胸臆。

11. 欲墜香肩 髪の毛を上に束ねた簪がぬけかかって蘭香のかおる肩に落ちそうだ。欲は今にも〜しそうだ、の意。

12. 不禁憐 愛おしいと覚えずにはいられない。この場合の憐は可憐なさまという意味。

 

 

 

 

 

 

【字解集】-10浣溪沙九首其七

浣溪沙九首其七

1. (寵愛を失ったとしても、あきらめれば生きてゆけない。今日も部屋に風を入れて、香をたき、どんな時でも、準備だけは欠かさない。)

2. 【解説】 閨に様子を奇麗に表現し、妃嬪は大勢いるから異常なくらい女性と接している、周りから色々とおしえられたり、注意されても、寵愛を受けることしか考えないし、寵愛を失っても、何時も準備をするだけだ。恨みを過ぎれば諦めるということ。風に揺れて舞う簾の鳳凰の刺繍、閨をきちんと整える。あきらめれば終わりなのだ、どんなになっても準備だけは欠かさない。

 

浣溪沙九首『浣溪沙』とは谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすと、谷合が花が咲いたように見えることをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものが多いが、春の谷あいの様子を詠うものも多いのである。

 

3. 『花間集』には孫光憲の作が六十一首収められている。浣溪沙九首其一は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蓼岸風多橘柚,江邊一望楚天,片帆煙際閃孤

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫,蘭紅波碧憶瀟

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浣溪沙九首其二は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

桃杏風香簾幕,謝家門約花,畫梁幽語鷰初

繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒,卻疑身是夢魂

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浣溪沙九首其三は双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

花漸凋疎不耐,畫簾垂地晚堂,墮階縈蘚舞愁

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰,蕙心無處與人

○△○△△●△  ●○○●●○△ △○○●●○○

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浣溪沙九首 其四双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

攬鏡無言淚欲,凝情半日懶梳,一庭疎雨濕春

楊柳秖知傷怨別,杏花應信損嬌,淚沾魂斷軫離

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浣溪沙九首 其五は 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

半踏長裾宛約,晚簾疎處見分,此時堪恨昧平

早是銷魂殘燭影,更愁聞著品絃,杳無消息若為

●●△○△●△  ●○△●●△○ ●○○●●○△

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浣溪沙九首 其六は 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蘭沐初休曲檻,暖風遲日洗頭,濕雲新斂未梳

翠袂半將遮粉臆,寶釵長欲墜香,此時模樣不禁

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浣溪沙九首 其七 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

風遞殘香出繡,團窠金鳳舞襜,落花微雨恨相

何處去來狂太甚,空推宿酒睡無,爭教人不別猜

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風遞殘香出繡簾,團窠金鳳舞襜襜,落花微雨恨相兼。

薫く香の残香が風に運ばれてきて、縫い取り刺繍の簾から流れ出てゆくと、円い金刺繍の鳳凰が簾の前にゆらゆらと舞って、そぼ降る雨に煙るとともに散る花は愁いを誘う。

5    風遞殘香出繡簾 香炉の残香が風に運ばれて簾から流れ出る。

6    團窠金鳳 円形の金糸で刺繍した鳳凰。円形は団欒の意を含む。窠 瓜を輪切りにした形に似た文様または紋所。一説に、蜂の巣の形ともいう。の紋。木瓜(もっこう)

7    襜襜 揺れるさま。襜:前隠し、「《爾雅·釋器》衣蔽前、謂之襜(衣の前を覆う、これを襜(セン)という)」とあり、 和訓には、 「まえかけ、ひとえもの、ととのふ」等があるという(篆文詳注日本大玉篇)。

8    落花微雨恨相兼 落花と微雨とがともに恨みを誘う。散る花は女の年を重ねることこれからの行く末を憂うことであり、雨に煙るのは女の満たされない気持ちの愁いをいう。宋玉「高唐の賦」に言う、雨に化身して男のもとに洗われるというもので、それが「微」霞むのであるから、靄に思いを消されるという愁いになる。

 

何處去來狂太甚,空推宿酒睡無猒,爭教人不別猜嫌。

何処かに行ったかと思うと来てくれる、全く常軌を逸してあまりにひどいことばかりで、見え透いたことを言う「夕べはすっかり酔いつぶれて正体なく酒宴の席で寝込んでいた」と、そんな人だと教えられ、それと戦ってきた、それなのに猜疑心を抱かせ、嫌いになる、それでも、別れることはない。

9    去来 行く。去の字だけに意味がある偏義詞。

10    狂太甚 全く常軌を逸している。ここでは男が女遊びに夢中なことを指す。狂:まわりのこと気にせず一つのことに懸命になる様子をいう。太甚【たいじん】ひどすぎる,あまりにもひどい.物事の程度のはなはだしいさま。

11    空推 見え透いた言い訳をする。

12    宿酒 昨夜飲んだ酒。

13    睡無猒 飽くことなく眠る、眠りを貴る。

14  争教人不別猜嫌 遊び人だと教えられ、それと戦ってきた、それなのに私に猜疑心を抱かせたり、嫌われるようなことをするのでしょうか、別れることになるのはやっぱりいやな事です。争教は人から教えられたことと争うこと。人はここに登場する女性。別はわかれ。猫嫌は疑う、清疑心を抱くようなこと、嫌われようとするのかということ。

 

 

 

 

 

 

 

 

【字解集】-10浣溪沙九首其八

浣溪沙九首其八

1.(年を重ねた妃嬪に変わって若い妃嬪に寵愛は移っていくもの、この御殿の妃嬪は独り閏ですごす。晩春の日の妃嬪の無聊を詠う。)

 

2. 浣溪沙九首『浣溪沙』とは谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすと、谷合が花が咲いたように見えることをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものが多いが、春の谷あいの様子を詠うものも多いのである。

 

3. 『花間集』には孫光憲の作が六十一首収められている。浣溪沙九首其一は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蓼岸風多橘柚,江邊一望楚天,片帆煙際閃孤

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫,蘭紅波碧憶瀟

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浣溪沙九首其二は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

桃杏風香簾幕,謝家門約花,畫梁幽語鷰初

繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒,卻疑身是夢魂

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浣溪沙九首其三は双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

花漸凋疎不耐,畫簾垂地晚堂,墮階縈蘚舞愁

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰,蕙心無處與人

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浣溪沙九首 其四双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

攬鏡無言淚欲,凝情半日懶梳,一庭疎雨濕春

楊柳秖知傷怨別,杏花應信損嬌,淚沾魂斷軫離

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浣溪沙九首 其五は 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

半踏長裾宛約,晚簾疎處見分,此時堪恨昧平

早是銷魂殘燭影,更愁聞著品絃,杳無消息若為

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浣溪沙九首 其六は 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蘭沐初休曲檻,暖風遲日洗頭,濕雲新斂未梳

翠袂半將遮粉臆,寶釵長欲墜香,此時模樣不禁

○●○△●●○  ●△○●●○○ ●○○●●○○

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浣溪沙九首 其七 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

風遞殘香出繡,團窠金鳳舞襜,落花微雨恨相

何處去來狂太甚,空推宿酒睡無,爭教人不別猜

△●○○●●○  ○○○●●△△ ●○○●●△△

△●●△△●● △○●●●○△  ○△○△●○○

浣溪沙九首 其八 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

輕打銀箏墜鷰,斷絲高罥畫樓西,花冠閑上午牆

粉籜半開新竹逕,紅苞盡落舊桃,不堪終日閉深

△●○○●●△  ●○○●●○○ ○△○●●○○

●●●○○●● ○○●●●○○  △○○●●△○

 

輕打銀箏墜鷰泥,斷絲高罥畫樓西,花冠閑上午牆啼。

軽く弾く、弾いたその音に驚いたのか、燕の泥が銀で飾った琴にぽとりと落ちた、長い蜘蛛の絲は風にあおられ高殿の西窓に掛かり、雄鶏が正面の土塀にとまって鳴いた。

4    輕打銀箏墜鷰泥 梁に作られた燕の巣の泥が、琴を奏でる急に弾いたその響きで銀で飾った琴の上に落ちる。

5    断糸 千切れた蜘蛛の糸。

6    胃 引っ掛かる。

7    花冠 美しい鶏冠。ここでは雄鶏のこと。

8    午塔 南真正面の土壌。午は真南の方位を表す。

 

粉籜半開新竹逕,紅苞盡落舊桃蹊,不堪終日閉深閨。

竹の子の粉を吹いた皮から半ば顔を出した晩春の小路沿いに若竹がつづくものだし、紅い花が散り尽くしてしまったこれまで見なれてきた桃の小道がつづく、それが世の移ろいというもの、こんな春景色が残る中で、一日中、奥まった閏に寵もっているのは堪えられないことだ。

9    粉籜 白い粉を吹いた笋の皮。籜:生長に従っておちた、竹の下の方の皮。

10    紅苞 花のつぼみ。ここでは花の意。苞(ほう):植物用語の一つで、花や花序の基部にあって、つぼみを包んでいた葉のことをいう。苞葉ともいう。また個々の苞を苞片という。 多くの場合、普通の葉より小さくて緑色をしたものである。しかし、花弁(「花びら」のこと)や萼に見えるような植物もある。

11    旧桃践 後段第一、二句は対句になっており、この意味はないが、強いていえば「旧」 の字は第一句の 「新」と対にするために使ったもので特に深い「馴染みの」。

 

 

 

 

 

 

 

 

【字解集】-10浣溪沙九首其九

浣溪沙九首其九

1. (以前からあこがれていた巫女を初めて訪ねた、壁に題した詩を気に入ってくれたらしい、巫女は恥ずかしそうにその詞の意味を聞いてきたと詠う)

2. 【解説】その寺観の壁に詩を題した。その詞を気に入った彼の女は、あってくれることになった、門を叩けばそれだけで誰が来たかとすぐに分かり、また男に会っては袖でちょっと顔を隠し、男から可愛がられれば少々初心な態度をとり差ずかしそうに俯いて壁に書かれた詩を尋ねる。

 

3. 浣溪沙九首『浣溪沙』とは谷間の砂浜で早春の風物詩で、染め上げた沙羅を水で晒した後、並べて乾かすと、谷合が花が咲いたように見えることをいう。独り者の女性だけで行ったことで、春と沙羅と女性ということで艶歌としてうたったものが多いが、春の谷あいの様子を詠うものも多いのである。

 

4. 『花間集』には孫光憲の作が六十一首収められている。浣溪沙九首其一は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蓼岸風多橘柚,江邊一望楚天,片帆煙際閃孤

目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫,蘭紅波碧憶瀟

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浣溪沙九首其二は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

桃杏風香簾幕,謝家門約花,畫梁幽語鷰初

繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒,卻疑身是夢魂

○●△○○●○  ●○○●●○○ ●○○●●○○ 

●●●△△●● ●△●△●△○  ●○○●△○△

 

浣溪沙九首其三は双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

花漸凋疎不耐,畫簾垂地晚堂,墮階縈蘚舞愁

膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰,蕙心無處與人

○△○△△●△  ●○○●●○△ △○○●●○○

●●●○○●● ○○△●●△△  ●○○●△○○

 

浣溪沙九首 其四双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

攬鏡無言淚欲,凝情半日懶梳,一庭疎雨濕春

楊柳秖知傷怨別,杏花應信損嬌,淚沾魂斷軫離

●●○○●●○  △○●●●○○ ●○△●●○○

○●?○△△● ●○△△●△○  ●△○●●△○

浣溪沙九首 其五は 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

半踏長裾宛約,晚簾疎處見分,此時堪恨昧平

早是銷魂殘燭影,更愁聞著品絃,杳無消息若為

●●△○△●△  ●○△●●△○ ●○○●●○△

●●○○○●● △○△△●△○  ●○○●△○○

浣溪沙九首 其六は 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

蘭沐初休曲檻,暖風遲日洗頭,濕雲新斂未梳

翠袂半將遮粉臆,寶釵長欲墜香,此時模樣不禁

○●○△●●○  ●△○●●○○ ●○○●●○○

●●●△○●● ●○△●●○○  ●○○●△△○

浣溪沙九首 其七 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

風遞殘香出繡,團窠金鳳舞襜,落花微雨恨相

何處去來狂太甚,空推宿酒睡無,爭教人不別猜

△●○○●●○  ○○○●●△△ ●○○●●△△

△●●△△●● △○●●●○△  ○△○△●○○

浣溪沙九首 其八 双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

輕打銀箏墜鷰,斷絲高罥畫樓西,花冠閑上午牆

粉籜半開新竹逕,紅苞盡落舊桃,不堪終日閉深

△●○○●●△  ●○○●●○○ ○△○●●○○

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浣溪沙九首 其九 は、双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

烏帽斜欹倒佩魚,靜街步訪仙居,隔牆應認打門初。

將見客時微掩斂,得人憐處且先疎,低頭羞問壁邊書。

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烏帽斜欹倒佩魚,靜街步訪仙居,隔牆應認打門初。

山簡のように酔っぱらった男は烏紗の帽子を斜めにかぶり、金魚袋を逆さに下げて、静かな街を足音ひそめて仙女の館を訪ねる。土塀の奥の門を叩いたら、内側より直ちに、訪れをわかってくれて応対してくれる。

5    烏帽 烏紗帽。隋、唐時代には身分の高い者がかぶったが、後には貴賎に関係なく用いられ、さらには閑居の際にかぶるようになった。

6    佩魚 魚袋。唐代には五品官以上の官僚が身に付けた魚の形をした飾り。品級の違いによって金製、銀製、銅製があった。

7    斜欹倒 西晋の山簡が荊州の知事として湖北省の荊州の地方長官として嚢陽にいたとき、常に酔っぱらっては高陽の池にあそび(野酒)、酩酊したあげく、白い帽子をさかさに被り、馬にのって歩いた。それが評判となり、そのことをうたった歌までできた。山簡は泥酔しているのではなく、この時、談義はしているのである。竹林の七賢人の山濤の子であり、山簡はそのような儒教的・既成の倫理観を捨て外聞を気にせず己に正直にして自由にふるまった。

8    倫歩 足音を忍ばせて歩く。

9    仙居 仙女の館。ここでは妓楼を指す。あるいは女道士のいる道観の可能性もある。当時の通観の尼は多くが春を禦いでいた。李商隠《重過聖女詞》「白石巌扉碧辞滋、上清淪謫得歸遅。一春夢雨常飄瓦、盡日靈風不満旗。萼緑華來無定所、杜蘭香去未移時。玉郎会此通仙籍、憶向天階問紫芝。」

恋愛詩人・李商隠 6 重過聖女詞

聖女詞 李商隠 紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集150- 99

 

將見客時微掩斂,得人憐處且先疎,低頭羞問壁邊書。

来客に会う時になると袖でわずかに顔隠し、流し目をしてきて、ひとに可愛いいとおもわせるが、全く男の方を見ないでもじもじして、次に、頭を低く下げて恥ずかしそうに「壁に書かれた詩はどんな意味なの」と尋ねてきた。

10    掩赦 顔を覆いかくすようにして眼を流し目にしてみて、羞ずかしそうにする。

11    且生疎 少男の方を見ないでもじもじする。初心な仕草。

12    壁邊書 壁に書かれた詩を尋ねる。彼女のこのような仕草は、男を引きつけるための爛れた作戦ではなく、孫光憲が作詞して壁に書いた詩の意味が全く分からなかった。

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