FC2ブログ

Welcome to my blog

花間集 巻六・七 顧敻 五十五首 

花間集 訳注解説 (351)回目顧敻巻七15酒泉子七首其七》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9935

0
 351)回目顧巻七15酒泉子七首其七》

 

2018123

の紀頌之"6"つの校注Blog

酬崔侍御(成甫)

字解集】 元和聖德詩(2)#18~#35

東屯月夜 -#2

酒泉子七首其七

#1 雜詩二首其一

#1 《遣 懷》 魚玄機

李白詩

韓愈詩

杜甫詩

花間集

玉臺新詠

中国古代史女性論

 

 

2018123

の紀頌之”6”つの校注Blog

10年のBLOGの集大成

   李白総合案内

 

●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注

Ⅰ李白詩

(李白集校注)

747-01巻178-20酬崔侍御(成甫)(卷十九(二)一一二○)漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之の李白詩訳注解説Blog9946

LiveDoo

rBlog

746-【字解集】21.魯東門觀刈蒲 22.魯郡堯祠送五之琅琊 23.魯郡堯祠送張十四遊西北Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集Blog9884

孟浩然

李白詩

謝霊運

司馬相如 《子虛賦 ・上林賦》

揚雄 《甘泉賦》

諸葛亮 出師表

曹植詩65

兩都賦序・西都賦・東都賦

李白全詩

漁父辞(屈原

楚辞・九歌》東君

《楚辞九辯》

 

 

 

 

10年のBLOGの集大成

●唐を代表する 中唐 韓愈 全500首 

Ⅱ韓昌黎詩集・文集校注

807年元和二年40歳-【字解集】 巻一-01元和聖德詩 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集9940  (2)§5~§7  #18~#35

LiveDoo

rBlog

806年-集23- 韓昌黎集【字解集】送許郢州序 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集9491

・李商隠詩 (1) 136首の75

・李商隠詩 (2) 135首の61

韓愈1 ・孟郊・張籍と汴州乱41

index-2[800年~804年]27

index-3 805年陽山から江陵36

index-4 806年 39 江陵・国子博士25

index-5 806年39歳(2)25

index-6 807~809年 20

index-7[810年~811年 44歳] 34

index-8 [812年~814年47歳]46

index-9[815年~816年 49歳57

index-10[817年~818年 51歳]「平淮西碑」28

index-11 819年『論佛骨表』左遷 38

index-12 820 國子祭酒18

index-13 821年~822年 22

index-14 57歳・病気のため退職。没す14

韓愈 哲学・儒学「五原」

孟郊

 

10年のBLOGの集大成

 

 

 

●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"

Ⅲ 杜詩

詳注

767年-197#2 東屯月夜 -#2(卷二○(四)一七六九)#2注(1216)盜賊浮生困 Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9934

LiveDoo

rBlog

767年-集-21 【字解集】 ・寄峽州劉伯華使君四十韻  Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9366

767年 【字解集】152.課小豎鉏斫舍北果,林枝蔓荒穢淨,訖移床,三首 155.反照 157.向夕 Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9645

杜甫詩(1)736~751年  53

杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73

杜甫詩(3)45歳 安史の乱に彷徨う 26

杜甫詩(4)757年、左拾遺 43

杜甫詩(5)758年47歳 左遷 53

杜甫詩(6)759年 三吏三別 44

杜甫詩(7)759年秦州詩 66

杜甫詩(8)759年同谷紀行、成都紀行36

杜甫詩(9)760年、49 成都 45

杜甫詩(10)761年、50歳 成都82

杜甫詩(11)762年蜀中転々43

杜甫詩(12)762年 蜀中転々 49

(13)763年蜀中転々 96

 (14)764年 三月成都へ帰る 100

 (15)765年正月幕府を辞す 63

(16-1) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)80

(16-2) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)81

 

杜甫詩 (17-1)767年夔州・西閣・赤甲・瀼西132

杜甫詩 (17-2) 767年・瀼西・東屯 133

杜甫詩 (18)768年江陵・公安縣・岳州 78

杜甫詩 (19)769年・洞庭湖・潭州・衡州 78

杜甫詩 (20)770年・洞庭湖・潭州・衡州。27

杜甫詩 (21)洩れ分(未詳分)・散文

杜甫詩 全詩 総合案内 

●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている。花間集連載開始。

Ⅳブログ詩集

漢・唐・宋詞

花間集 訳注解説 (351)回目顧巻七15酒泉子七首其七》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9935 (01/23)

  fc2

Blog

花間集 訳注解説 (313)回目和凝【字解集】11柳枝三首  12.漁父一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9639 (12/07)

 

 

 

10年のBLOGの集大成

 

●花間集全詩●森鴎外の小説の”魚玄機”詩、芸妓”薛濤”詩。唐から五代詩詞。花間集。玉臺新詠連載開始

.唐五代詞詩・女性

・玉臺新詠

巻三-30-#1 雜詩二首其一桑妾獨何懷〔王 微〕 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9915

LiveDoo

rBlog

巻三 【字解集】 19.合歡詩五首 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9739

●薛濤の全詩

●花間集(1

●花間集(2

●花間集(3

●花間集(4

●花間集(5

●魚玄機全詩

●花間集(6

●花間集(7

●花間集(8

●花間集(9

●花間集10

Ⅵ唐代女性論         ninjaブログ

九、集-06-B【字解集】 26-重陽阻雨 27-早秋 28-感懷寄人 29-期友人阻雨不至 31-訪趙煉師不遇 》 魚玄機 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9930

 ■最近Best5 賦・詩・詞(漢詩4ブログ各部門)

漢詩総合サイト 07ch

杜甫全詩案内

韓愈全詩案内

李白全集

李白詩のサイト

古詩源

花間集案内

漢詩・唐詩・宋詩研究

http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/

 

花間集 訳注解説 (351)回目顧巻七15酒泉子七首其七》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9935

(寵愛を失って、又春が来る、眉に恨み、口紅には期待の紅をさす。しかしあのお方は来ない。もう、何もする気になれず春は終わっていく。)

黛を書くと恨みに思うのが出てしまう、口紅を指すと思い出で恥じらう様子になる。かがやく奇麗な御殿の座敷には日差しがそそぎ春は暮れようとしている。

残り花が小雨に濡れ、離れて立つ東の樓閣も雨に濡れる、思いも届かず遥か先にある。

好い匂いがする草花が美しく咲き、この季節も見るだけでまさに過ぎ去ろうとしている。寂寞とした閨には人はいないから独り言を言う。

綺麗な絵、うす絹肌襦袢のまま、お香も焚かず、お化粧も崩れたままに、もう愁いには勝てない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花間集 巻六 顧  十八首

 

 

     巻七 顧 三十七首

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

顧夐

《巻七09酒泉子七首其一》 

楊柳舞風,輕惹春煙殘雨。杏花愁,鶯正語,畫樓東。

錦屏寂寞思無窮,還是不知消息。鏡塵生,珠淚滴,損儀容。

 

《巻七10酒泉子七首其二》 

羅帶縷金,蘭麝煙凝魂斷。畫屏欹,雲鬢亂,恨難任。

幾迴垂淚滴鴛衾,薄情何處去。登臨,花滿樹,信沉沉。

 

《巻七11酒泉子七首其三》 

小檻日斜,風度綠人悄悄。翠幃閑掩舞雙鸞,舊香寒。

別來情緒轉難判,韶顏看卻老。依稀粉上有啼痕,暗銷魂。

 

《巻七12酒泉子七首其四》 

黛薄紅深,約掠綠鬟雲膩。小鴛鴦,金翡翠,稱人心。

錦鱗無處傳幽意,海鷰蘭堂春又去。隔年書,千點淚,恨難任。

 

《巻七13酒泉子七首其五》 

掩卻菱花,收拾翠鈿休上面。金蟲玉鷰鏁香奩,恨猒猒。

雲鬟半墜懶重篸,淚侵山枕濕。恨燈背帳夢方酣,鴈飛南。

 

《巻七14酒泉子七首其六》 

水碧風清,入檻細香紅藕膩。謝娘斂翠恨無涯,小屏斜。

堪憎蕩子不還家,謾留羅帶結。帳深枕膩炷沉煙,負當年。

 

《巻七15酒泉子七首其七》 

黛怨紅羞,掩映畫堂春欲暮。殘花微雨隔青樓,思悠悠。

芳菲時節看將度,寂寞無人還獨語。畫羅襦,香粉,不勝愁。

 

 

 

 

花間集 教坊曲《巻七15酒泉子七首其七》

 

 

花間集 訳注解説

 

 

  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9942

 

 

 

酒泉子七首 其一

(その春は楽しいものであったが、いつしか遠のいて、音沙汰もない、寵愛を受けることしか生きていくことができないが、歳を重ねていくに従って、孤閏の悲しみを詠う。)

楊柳舞風,輕惹春煙殘雨。

楊柳は吹く風に舞い、細雨は風に軽やかに春靄も漂っている、しばらくしてまた雨が降る。(一雨ごとに春は深まる)

杏花愁,鶯正語,畫樓東。

きらびやかな東側の高楼で、鶯が春を告げる一番の時期、科挙の合格発表の杏園の花も愁えている。

錦屏寂寞思無窮,還是不知消息。

錦の屏風、むなして、さびしくて、あの人を思いつづけていくことがない。相も変わらず知らせはないし、何処にいるのかわからない。

鏡塵生,珠淚滴,損儀容。

それでも、寵愛を受けることの準備はいつもするが、いつしか丹念な化粧もしないからか鏡に埃がかかっているし、頬をつたうなみだは真珠をつないだように流れていて、振舞いもあの凛とした姿かたちはなくなってしまう。

(酒泉子七首 其一)

楊柳 風に舞い,春煙の殘雨に輕やかに惹る。

杏花 愁い,鶯 正に語り,畫樓の東に。

錦屏 寂寞として 思い窮り無く,還是たりて 消息を知らざれり。

鏡 塵生じ,珠淚 滴り,儀容を損う。

 

酒泉子七首其二其二

(寵愛を失ってしまうが、心まで折れそうになり、しだいに物憂げになってゆく、そしてまた春が来ると妃賓の情を詠う。)

羅帶縷金,蘭麝煙凝魂斷。

金糸の縫い取りの帯もそのままおかれ、蘭麝香の煙は濃くただようままに、愛する思いが断ち切られたままにとどまる。

畫屏欹,雲鬢亂,恨難任。

絵屏風は壁に斜めにしたままだし、雲型の髪は乱れたまま、恨みはもう堪えることができない。

幾迴垂淚滴鴛衾,薄情何處去。

何度もくりかえし涙で鴛鴦模様の布団を濡らしてしまう。薄情な人はどこに行ってしまったのだろうか。

登臨,花滿樹,信沉沉。

高楼に登って遠くを臨むと、いつの間にか木々にいっぱい花が咲く良き時節になっている、いまも便り一つ来ないのでまた気持ちは沈んでゆく。

(酒泉子七首其の二)

羅帶 縷金【るきん】あり,蘭麝【らんじゃ】煙凝り 魂斷えたり。

畫屏 欹【そばだ】ち,雲鬢亂れ,恨 任難し。

幾つも迴して淚を垂し鴛衾に滴し,薄情 何處にか去らん。

登ってに臨み,花 樹に滿ち,信 沉沉【ちんちん】たり。

 

酒泉子七首其三

その三(寵愛を失って、それでも待っているが、さらに年を重ねていくことになるが、もう顔には涙の跡がなくなることはない)

小檻日斜,風度綠人悄悄。

小殿の閨に西に傾いた日が射しこむ、風が東の緑色の枠の窓を抜けて、静かでもの寂しく過ごす部屋を吹き抜ける。

翠幃閑掩舞雙鸞,舊香寒。

翡翠の飾りのとばりが静かに蔽っているその場所にはツガイの鸞王が描かれている。香炉には消えた古い香がそのままになっている。

別來情緒轉難判,韶顏看卻老。

別れてからも、この閨に来てくれると心に思うことはあのお方の思いばかりで他のことは考えられない、若くて美しい顔は見ると少し老けたように見える。

依稀粉上有啼痕,暗銷魂。

お白粉を上に塗って化粧を整えた顔に涙の痕がついている、どうしても心は沈んでもうあのお方のことは思い出すこともできなくなってしまう。

(酒泉子七首 其の三)

小檻 日斜めなり,風 綠に度り 人悄悄たり。

翠幃 閑に掩う 雙鸞舞い,舊香 寒し。

情緒を別來して 轉た判り難し,韶顏 卻老るを看る。

粉上に依稀れにして 啼痕有り,魂銷すを暗くす。

 

酒泉子七首其四

(少女の時に宮廷選定に遭い後宮に入った、歳を重ねて寵愛はなくなった、手紙さえ来なくなった、もう、涙を流すことしかできない。)

黛薄紅深,約掠綠鬟雲膩。

眉が少し薄く柳の葉、唇紅は色濃く、黒髪をあげまきに結った髪を、人目につかないように、はやりのおおきな雲型に油でかためた髪型にしてもらう。

小鴛鴦,金翡翠,稱人心。

小さな鴛鴦の簪、黄金と翡翠の髪飾り、ひとの心もつがいのようにいう。

錦鱗無處傳幽意,海鷰蘭堂春又去。

錦色の鱗のように輝く色彩の美しい魚のようにここにはいないもの静かな隠遁者の思いだけが伝わってくる。海ツバメは春には巣づくりにこのきらびやかな小殿の梁下に帰って来たけれど、また去って行く。

隔年書,千點淚,恨難任。

今では重陽の日に届けてくれるお手紙も来なくなって、あるのは沢山の涕の痕、うらみにおもうことだけしていてはいけないのに。

(酒泉子七首其の四)

黛薄く紅深し,綠鬟【りょくかん】雲膩【うんじ】を約掠【やくりゃく】す。

小さき鴛鴦たり,金の翡翠に,人心を稱す。

錦鱗 處に無く 幽意を傳え,海鷰【かいえん】春に蘭堂にあるも又た去る。

年書隔り,千點の淚に,恨み 任せ難し。

 

酒泉子七首其五

(寵愛を失って、思い出すものはみんな仕舞い込む、それでも恨みを抑えて準備はするものの、夢でしか会えないから酒を飲む、また今年も秋が過ぎてしまう女を詠う)

掩卻菱花,收拾翠鈿休上面。

かつてはいっぱいにさいていた菱の花の髪飾り、拾い集めて収め、翡翠も、花鈿も、顔に飾るのもやめにした。

金蟲玉鷰鏁香奩,恨猒猒。

黄金細工の玉虫の飾り、輝くツガイの燕、大切な飾りも化粧箱に閉じたままにして、それでも恨みは抑えて、抑えて、心を抑える。

雲鬟半墜懶重篸,淚侵山枕濕。

雲型の髪に上の方に丸型に高く固めた髪が半ば崩れて垂れていて、竹の簪も下にずれているのに物憂げにそのままにしている。涙が枕に浸みこんで濡れたままになっている。

恨燈背帳夢方酣,鴈飛南。

閨のとばりを背にした恨みの燈燭、夢を見るために深酔いに向かわせる。もう秋のおわるのか、雁が南に向かう。

(其の五)

卻て菱花に掩う,翠鈿を收拾し 上面に休む。

金蟲 玉鷰 香奩に鏁し,恨み猒猒たり。

雲鬟【うんかん】半ば墜ち 重篸懶く,淚侵して山枕濕す。

背帳に恨燈し 夢と方【なら】んで酣す,鴈 南に飛ぶ。

 

酒泉子七首其六

(幸せな春を全て背負って生活していた妃嬪が寵愛を失い、年を重ねて、思うようなことが全くできなくなると詠う)

水碧風清,入檻細香紅藕膩。

水は澄んでみどりをこくし、清々しい風が吹き抜けてゆく。離宮の妃賓の寝牀には細やかなお香の香りが広がり、口紅もしっかりと化粧も整えている。

謝娘斂翠恨無涯,小屏斜。

娘のころには春がすべてあつまり恨みに思うことなど一生ないと思っていた、ところが屏風を斜めの立てかけるようになってしまった。

堪憎蕩子不還家,謾留羅帶結。

男というものは浮気をし、遊ぶもの、ここに帰ってこなくなり、憎むことにも堪えるもの、うす絹を付けたり、帯を結んだりすることさえ怠るようになってゆく。

帳深枕膩炷沉煙,負當年。

閨のとばりの奥には、枕に油垢に汚れ、香をひとたきくゆらせることもしなくなっている。ことしも思うようにならない。

(酒泉子七首其の六)

水碧りに風清く,入檻にる細香 紅く藕膩す。

謝娘 斂翠し 恨み涯に無く,小屏 斜めなり。

憎むに堪ゆ 蕩子 家に還らざるを,謾留して 羅帶結ぶ。

帳深くし 枕膩し 炷 煙り沉む,當年に負う。

 

酒泉子七首其七

(寵愛を失って、又春が来る、眉に恨み、口紅には期待の紅をさす。しかしあのお方は来ない。もう、何もする気になれず春は終わっていく。)

黛怨紅羞,掩映畫堂春欲暮。

黛を書くと恨みに思うのが出てしまう、口紅を指すと思い出で恥じらう様子になる。かがやく奇麗な御殿の座敷には日差しがそそぎ春は暮れようとしている。

殘花微雨隔青樓,思悠悠。

残り花が小雨に濡れ、離れて立つ東の樓閣も雨に濡れる、思いも届かず遥か先にある。

芳菲時節看將度,寂寞無人還獨語。

好い匂いがする草花が美しく咲き、この季節も見るだけでまさに過ぎ去ろうとしている。寂寞とした閨には人はいないから独り言を言う。

畫羅襦,香粉,不勝愁。

綺麗な絵、うす絹肌襦袢のまま、お香も焚かず、お化粧も崩れたままに、もう愁いには勝てない。

 

(酒泉子七首其の七)

黛は怨り紅は羞らう,畫堂に掩映し春暮れんと欲す。

花殘り 雨微かなり 青樓に隔り,思うは悠悠たり。

芳菲の時節 看 將に度り,寂寞 人無く 還た獨り語る。

畫の羅襦,香粉れ,愁に勝らず。

 

 

『酒泉子七首其七』 現代語訳と訳註

(本文)

酒泉子七首其七

黛怨紅羞,掩映畫堂春欲暮。

殘花微雨隔青樓,思悠悠。

芳菲時節看將度,寂寞無人還獨語。

畫羅襦,香粉,不勝愁。

 

(下し文)

(酒泉子七首其の七)

黛は怨り紅は羞らう,畫堂に掩映し春暮れんと欲す。

花殘り 雨微かなり 青樓に隔り,思うは悠悠たり。

芳菲の時節 看 將に度り,寂寞 人無く 還た獨り語る。

畫の羅襦,香粉れ,愁に勝らず。

 

(現代語訳)

(寵愛を失って、又春が来る、眉に恨み、口紅には期待の紅をさす。しかしあのお方は来ない。もう、何もする気になれず春は終わっていく。)

黛を書くと恨みに思うのが出てしまう、口紅を指すと思い出で恥じらう様子になる。かがやく奇麗な御殿の座敷には日差しがそそぎ春は暮れようとしている。

残り花が小雨に濡れ、離れて立つ東の樓閣も雨に濡れる、思いも届かず遥か先にある。

好い匂いがする草花が美しく咲き、この季節も見るだけでまさに過ぎ去ろうとしている。寂寞とした閨には人はいないから独り言を言う。

綺麗な絵、うす絹肌襦袢のまま、お香も焚かず、お化粧も崩れたままに、もう愁いには勝てない。

 

(訳注)

酒泉子七首,其七

1. (寵愛を失って、又春が来る、眉に恨み、口紅には期待の紅をさす。しかしあのお方は来ない。もう、何もする気になれず春は終わっていく。)

2. 唐朝の命婦制度では宮中の妃嬢はすべて「内命婦」といい、公主、王妃以下の貴婦人を「外命婦」と称した。外命婦の制度は、次のように規定する。親王の母と妻を「妃」とし、文武の二品官と国公の母と妻を「国夫人」に封じ、三品官以上の官僚の母と妻を「郡夫人」に封じ、四品官の官僚の母と妻を「郡君」に封じ、五品官の官僚の母と妻を「県君」に封ず、と。以上の婦人はそれぞれ封号を与えられたが、母親の封号には別に「太」の字が付け加えられた。もし、夫や子の身分によって封号を授与されたものでない人は、別に封号を加えて某品夫人、某晶郡君、某晶県君等と称した(『唐会要』巻二六「命婦朝皇后」)。封号は原則的にはただ正妻だけに与えられるものであり、側室には与えられなかった。

唐朝の命婦の大半は、夫や子が高位高官であるが故に封号を授けられたか、あるいは夫や子が天子の寵愛を特に受けて授けられたかであり、「母は子を以て貴く、妻は夫を以て栄える」のであった。たとえば、宰相牛仙客の妻は邪国夫人に封ぜられ、節度使安禄山の二人の妻は共に国夫人に封ぜられた。韓愈等二十九名の官僚たちの亡き母親は、同日にそれぞれ郡太夫人・国太夫人等々の封号を追贈された。一級下のもの、たとえば刺史の李遜の母などは県太君等に封ぜられた(いずれも『全唐文』にみえる)。その他に、皇親と国威(外戚)であることによって、封号を与えられたものが少数いた。

 

3. 『花間集』には顧夐の作が七首収められている。双調四十字、前段十九字五句二平韻二仄韻、後段二十一字五句二平韻で、④❼❼③/⑦③の詞形をとる。

酒泉子七首 其一

楊柳舞,輕惹春煙殘。杏花,鶯正,畫樓

錦屏寂寞思無,還是不知消。鏡塵,珠淚,損儀

○●●△  △●○○○● ●○○  ○△● ●○○

●△●●△○○ ○●△○○●  ●○△ ○●●  ●○○

羅帶縷,蘭麝煙凝魂。畫屏欹,雲鬢,恨難

幾迴垂淚滴鴛衾,薄情何處。登臨,花滿,信沉

○●●○  ○●○△○● ●△○  ○●● ●△△ 

△△○●●○○ ●○△●●  ○△? ○●●  △○○

酒泉子七首其三  4❼7③/❼❺7③

小檻日斜,風度綠人悄。翠幃閑掩舞雙,舊香

別來情緒轉難,韶顏看卻。依稀粉上有啼,暗銷

●●●○  △●●?○●● ●○○●●○○  ●○○

●△○●●△●  ○○△●● △○●●●○○  ●○○

酒泉子七首其四  ④❼3❸③/❼❼3❸③

黛薄紅,約掠綠鬟雲

小鴛鴦,金翡,稱人

錦鱗無處傳幽,海鷰蘭堂春又

隔年書,千點,恨難

●●○△  ●●●○○●

●○○  ○●● △○○

●○○●△○● ●●○○○●●

●○○ ○●●  ●△△

酒泉子七首,其五  4❼❼③/❼❺⑦③

掩卻菱花,收拾翠鈿休上

金蟲玉鷰鏁香,恨猒

雲鬟半墜懶重,淚侵山枕

恨燈背帳夢方,鴈飛

●●○○  △●●△△●●

○△●●?○○  ●△△

○○●●●△△  ●△○△●

●○●●△○○  ●○○

酒泉子七首其六

水碧風清,入檻細香紅藕

謝娘斂翠恨無,小屏

堪憎蕩子不還,謾留羅帶

帳深枕膩炷沉,負當

●●△○  ●●●○○●●

●○●●●○○  ●△○

○○●●△○○  △△○●●

●△△●●○○  ●△○

酒泉子七首其七  ④❼⑦③/❼❼3③③

黛怨紅,掩映畫堂春欲

殘花微雨隔青,思悠

芳菲時節看將,寂寞無人還獨

畫羅襦,香粉,不勝

●△○○  ●●●○○●●

○○○●●○○  △○○

○△○●△△●  ●●○○○●●

●○○  ○●○ △△○

 

黛怨紅羞,掩映畫堂春欲暮。

黛を書くと恨みに思うのが出てしまう、口紅を指すと思い出で恥じらう様子になる。かがやく奇麗な御殿の座敷には日差しがそそぎ春は暮れようとしている。

4. 怨 相手からひどい仕打ちを受け、機会あらば報復しようとする感情を指す。

5. 羞 食物をそなえすすめる。ごちそう。「時羞・膳羞」はじる。はじ。はじらい。「羞恥/含羞・嬌羞(きょうしゅう)

 

殘花微雨隔青樓,思悠悠。

残り花が小雨に濡れ、離れて立つ東の樓閣も雨に濡れる、思いも届かず遥か先にある。

 

芳菲時節看將度,寂寞無人還獨語。

好い匂いがする草花が美しく咲き、この季節も見るだけでまさに過ぎ去ろうとしている。寂寞とした閨には人はいないから独り言を言う。

6. 芳菲 草花のよいにおいがすること。また、草花が美しく咲きにおっていること。

7. 寂寞 ひっそりとして寂しいさま。じゃくまく。「人居を遠く離れた―たる別世界にも」〈柳田・山の人生〉心が満たされずにもの寂しいさま。

 

畫羅襦,香粉,不勝愁。

綺麗な絵、うす絹肌襦袢のまま、お香も焚かず、お化粧も崩れたままに、もう愁いには勝てない。

スポンサーサイト



0 Comments

There are no comments yet.

Leave a reply