FC2ブログ

Welcome to my blog

字解集

花間集 訳注解説 (313)回目和凝【字解集】11柳枝三首  12.漁父一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9639

0

313)回目和凝【字解集】11柳枝三首  12.漁父一首

 

 

2017126

の紀頌之”6”つの校注Blog

10年のBLOGの集大成

   李白総合案内

 

●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注

Ⅰ李白詩

(李白集校注)

746-015 酬中都小吏攜斗酒雙魚於逆旅見贈(卷一九(二)一一一一)Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集Blog9657

LiveDoo

rBlog

未編年 s-69擬古,十二首之四(巻二四(二)一三七六) -#1漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9420

孟浩然

李白詩

謝霊運

司馬相如 《子虛賦 上林賦》

揚雄 《甘泉賦》

諸葛亮 出師表

曹植詩65

兩都賦序・西都賦・東都賦

李白全詩

漁父辞(屈原

楚辞・九歌》東君

《楚辞九辯》

 

 

 

 

10年のBLOGの集大成

●唐を代表する 中唐 韓愈 全500首 

Ⅱ韓昌黎詩集・文集校注

807年元和二年40歳- 巻一-01元和聖德詩 -説文(1)-3 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集9658

LiveDoo

rBlog

806年-集23- 韓昌黎集【字解集】送許郢州序 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集9491

・李商隠詩 (1) 136首の75

・李商隠詩 (2) 135首の61

韓愈1 ・孟郊・張籍と汴州乱41

index-2[800年~804年]27

index-3 805年陽山から江陵36

index-4 806年 39 江陵・国子博士25

index-5 806年39歳(2)25

index-6 807~809年 20

index-7[810年~811年 44歳] 34

index-8 [812年~814年47歳]46

index-9[815年~816年 49歳57

index-10[817年~818年 51歳]「平淮西碑」28

index-11 819年『論佛骨表』左遷 38

index-12 820 國子祭酒18

index-13 821年~822年 22

index-14 57歳・病気のため退職。没す14

韓愈 哲学・儒学「五原」

孟郊

 

10年のBLOGの集大成

 

 

 

●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"

Ⅲ 杜詩

詳注

767年-集-24  【字解集】158.復愁十二首 Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9652

LiveDoo

rBlog

767年-集-21 【字解集】 ・寄峽州劉伯華使君四十韻  Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9366

767年-集-20-3 【字解集】  ・秋日夔府詠懷奉寄鄭監審李賓客之芳一百韻(3) Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9267

杜甫詩(1)736~751年  53

杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73

杜甫詩(3)45歳 安史の乱に彷徨う 26

杜甫詩(4)757年、左拾遺 43

杜甫詩(5)758年47歳 左遷 53

杜甫詩(6)759年 三吏三別 44

杜甫詩(7)759年秦州詩 66

杜甫詩(8)759年同谷紀行、成都紀行36

杜甫詩(9)760年、49歳 成都 45

杜甫詩(10)761年、50歳 成都82

杜甫詩(11)762年蜀中転々43

杜甫詩(12)762年 蜀中転々 49

(13)763年蜀中転々 96

 (14)764年 三月成都へ帰る 100

 (15)765年正月幕府を辞す 63

(16-1) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)80

(16-2) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)81

 

杜甫詩 (17-1)767年夔州・西閣・赤甲・瀼西132

杜甫詩 (17-2) 767年・瀼西・東屯 133

杜甫詩 (18)768年江陵・公安縣・岳州 78

杜甫詩 (19)769年・洞庭湖・潭州・衡州 78

杜甫詩 (20)770年・洞庭湖・潭州・衡州。27

杜甫詩 (21)洩れ分(未詳分)・散文

杜甫詩 全詩 総合案内 

●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている。花間集連載開始。

Ⅳブログ詩集

漢・唐・宋詞

花間集 訳注解説 (313)回目和凝【字解集】11柳枝三首  12.漁父一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9639 (12/06)

  fc2

Blog

花間集 訳注解説 (238)回目毛文錫【字解集】a.虞美人二首 b.酒泉子 c.喜遷鶯 d.西溪子 e.中興樂 f.更漏子 g.接賢賓 h.贊浦子》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9037 (09/05)

 

 

 

10年のBLOGの集大成

 

●花間集全詩●森鴎外の小説の”魚玄機”詩、芸妓”薛濤”詩。唐から五代詩詞。花間集。玉臺新詠連載開始

.唐五代詞詩・女性

・玉臺新詠

玉-巻三-16 爲顧彦先贈婦往反四首其三 -#2(翩翩飛蓬征) 〔陸  雲〕 Ⅴ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9598

LiveDoo

rBlog

玉集-019【字解集】  悼亡詩二首其三  Ⅴ漢詩・六朝詩・文選・古詩源・唐宋詩詞漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9207

●薛濤の全詩

●花間集(1

●花間集(2

●花間集(3

●花間集(4

●花間集(5

●魚玄機全詩

●花間集(6

●花間集(7

●花間集(8

●花間集(9

●花間集10

Ⅵ唐代女性論         ninjaブログ

九、002卷804_2《贈鄰女 》 漢文委員会kanbuniinkai 紀 頌之 ブログ9592

 ■最近Best5 賦・詩・詞(漢詩4ブログ各部門)

漢詩総合サイト 07ch

杜甫全詩案内

韓愈全詩案内

李白全集

李白詩のサイト

古詩源

花間集案内

漢詩・唐詩・宋詩研究

http://kanbunkenkyu.web.fc2.com/

花間集 訳注解説 (313)回目和凝【字解集】11柳枝三首  12.漁父一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9639

 

 

 

【字解集】11柳枝三首  

柳枝三首 其一

1.(早春に、結同心で別れたひとでも、盛春のころには風流人なり、柳がうっそうと茂る初夏には浮気心が、真夏には女性と夜を過ごすようになるものであると詠う)その一。

 

2. 唐の教坊曲。『花間集』には、単調、雙調とあり、最初の表に示したように二十四首ある。和凝の柳枝三首其一は単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形である。

和凝 《柳枝三首 其一》単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形。

軟碧瑤煙似送,映花時把翠蛾

●●○○●●○  ●○○●●△○

青青自是風流主,慢颭金絲待洛

○○●●△○●  ●●○○●●○

 

顧夐  《楊柳枝》 雙調四十字、前段二十字四句四平韻、後段二十字四句二平韻二仄韻で、⑦③⑦③/❼❸⑦③の詞形である。

秋夜香閨思寂  漏迢迢 鴛幃羅幌麝煙  燭光
○●○○△●△  ●○○ ○○○●●○○  ●△○

正憶玉郎遊蕩  無尋 更聞簾外雨蕭  滴芭

△●●○○●●  ○○● △△○●●○○  ●○○

 

軟碧瑤煙似送人,映花時把翠蛾嚬。

(見送る女)みどりの色もまだやわらかい早春のころ、朝靄が瑤煙のようにただよう朝のはやい時間、旅立つ人は皆早く、旅人は皆よく似ている。見送り終えて、花に日差しがあたる頃には、顔に手を当て、緑の蛾の眉をひそめて泣いている。

3. 瑤煙 朝もやにかすむが山の葉だけがはっきりしてアメジスト玉の切断面の幾重にも山の端が重なるような景色。

4.  〔嚬める・顰める〕【ひそめる】(「眉をひそめる」の形で)眉の辺りにしわをよせる。不快な時や悲しい時の表情にいう。顔をしかめる。

5.  1 束ねたものを数えるのに用いる。2 射芸で、矢を数えるのに用いる。

 

青青自是風流主,慢颭金絲待洛神。

(旅立った男)旅中の安全を願った柳の木は青々と茂るころには、旅人は自然に風流人となっていることだろうし、その柳が、金糸のように枝裾を吹き上げるころには、洛水の女神を待っているだろう。

6. 慢颭 風が物をふるわせる。

7. 洛神 洛神、洛嬪(らくひん)は、古代中国の伝説に出てくる伏義氏の娘であり、水と川を司る洛水の女神。黄河の神・河伯の妻。黄河にそそぐ川の一つ・洛水(らくすい)と伊川(いせん)が合流するあたりに住んでいる。後に后羿(こうげい)が洛嬪を奪って結婚したという伝説でもある。あるいは、洛神の賦は兄嫁に対する恋慕を意味するものである。

 

 

柳枝三首、其二

1.(見送り、別れて、泣き腫らしたが、その後は、酔いつぶれ、淫らな声を出し、高級官僚、仙人にも愛嬌を振りまく。)その二。

2.唐の教坊曲。『花間集』には、単調、雙調とがあり、二十四首ある。表と詩を示す。単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形である。

 

瑟瑟羅裙金縷腰,黛眉隈破未重描。

風が寂しく吹き、薄絹のスカートが風にしずかに揺れ、金の練り糸の縫い付けが細い腰にまとわる。見送りがおわれば、涙で眉黛、化粧は崩してしまっても、そのままで、いつまでもなおさず、かさねて化粧をすることはない。

3. ・瑟瑟 1 風が寂しく吹くさま。2 波の立つさま。瑟瑟座【しつしつざ】仏像の台座の一。

4. ・羅裙 うすぎぬのスカート。

5. ・金縷腰 金絲で腰のあたりに刺繍が施されている。

6. ・隈破 目じりの化粧まで崩れるさま。

7. ・重描 重ねて眉を描く。化粧を重ねてしなおす。

 

醉來咬損新花子,拽住仙郎盡放嬌。

それからというもの、閨で酔ってしまい、淫ら声を上げ、顔にポチポチを描いたように新しい化粧を施しているかのよう、こんどは、仙人をつかまえて、愛嬌を振り巻きつくしている。

8. ・咬損 みだらなこえをだしてしまう。

9. ・花子 古代中国の、身分の高い女性の化粧の一つで、顔にポチポチを描くこと、花鈿を入れることをいう。仏粧は唐代に入ってからさらに中国の特徴的な化粧として完成した。〈的〉は紅で眉間にさまざまな紋様を描く〈花鈿(かでん)・花子(かし)〉に発達し,また唇の両側に黒点や緑点を描く〈靨鈿(ようでん)・粧靨(しようよう)〉がうまれた。さらに女子俑(よう)に見られるように両ほおに紅で華やかな草花模様を描くようになった。

10. ・儘從 なすがままに任せる。牟融の 「林下貧居甘困守,儘敎城市不知名。」や、和凝の「醉來咬損新花子,曵住仙郞儘放嬌。」に同じ。 ・伊:それ。これ。その。この。ここでは「片紅」を指す。

11. ・拽住 捉まえる。捕まえる。

12. ・仙郎 仙人。尚書省の各部郎中の員外をいう。唐·王維《重酬苑郎中詩》「仙郎有意憐同舍, 丞相無私斷掃門。」劉禹錫《衢州徐員外使君遺以縞紵兼竹書箱,因成一篇用答佳貺》「爛柯山下舊仙郎, 列宿來添婺女光。」

13. ・放嬌 美しさをほしいままにする。美女、娘を、私のいとしい人をもてあそんでいる。李商隠《碧城三首 其二》「紫鳳放嬌銜楚珮、赤鱗狂舞撥湘絃。」

 

 

柳枝三首其三

1.(七夕の日には銀河にはカササギが川に並んで橋を作ってくれて仙郎が逢うことができるし、むかし、桂樹によじ登ったことを生かせば、月の嫦娥を探し求めることができるだろう、と詠ったもの)

2. 七夕の傳説を詠ったもので、初句二句は銀河のカササギのわたらせる橋を、三四句は、月の嫦娥伝説を詠うものである。

 

3. 唐の教坊曲。『花間集』には、単調、雙調とあり、最初の表に示したように二十四首ある。和凝の柳枝三首其一は単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形である。

和凝 《柳枝三首 其三》単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形。

鵲橋初就咽銀,今夜仙郎自姓

●○○●△○○  ○●○○●●△

不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦

△●●○○●●  ●△●●●○○

和凝 《柳枝三首 其一》単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形。

軟碧瑤煙似送,映花時把翠蛾

●●○○●●○  ●○○●●△○

青青自是風流主,慢颭金絲待洛

○○●●△○●  ●●○○●●○

和凝 《柳枝三首 其二》単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形。

瑟瑟羅裙金縷,黛眉隈破未重

醉來咬損新花子,拽住仙郎盡放

  
  

 

顧夐  《楊柳枝》 雙調四十字、前段二十字四句四平韻、後段二十字四句二平韻二仄韻で、⑦③⑦③/❼❸⑦③の詞形である。

秋夜香閨思寂  漏迢迢 鴛幃羅幌麝煙  燭光
○●○○△●△  ●○○ ○○○●●○○  ●△○

正憶玉郎遊蕩  無尋 更聞簾外雨蕭  滴芭

△●●○○●●  ○○● △△○●●○○  ●○○

 

鵲橋初就咽銀河,今夜仙郎自姓和。

カササギが銀河に並んで橋となってくれたが、はじめてこれを渡ろうとして、カササギがうるさく鳴く。七夕の今夜、一年ぶりに訪ねた仙人の男は自れの姓名を告げてつげて和やかになる。

4. 鵲橋 李商隠『辛未七夕』「豈能無意酬烏鵲、惟與蜘蛛乞巧絲。」天上の恋人たちが会う為に、烏鵲が河をうずめて橋をかけてくれるということだが、せっかくの努力に酬いる気もないのであろう。ただ、地上の蜘蛛の五色の糸の七夕の飾り物や果物をお供えさせておくだけというのは、献身して働く者は放っておいて、権力を持ったものには厚遇しょうということなのか。

5. ・烏鵲 七夕の夜、烏鵲が銀河の橋渡しをするという「鵲橋」伝説。鵲橋(しゃくはし、かささぎばし)とは、中国の伝説で旧暦の77日の七夕の日に天の川上にできる橋の名前である。この橋は織姫と彦星が出会うためにできることから、鵲橋とは男女が良縁で結ばれる事を意味する。『淮南子』からの引用とされている「烏鵲河を填めて橋を成し、織女を渡らしむ」という白孔六帖の文章が出典とされる。辛未七夕 李商隠紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集 34 「辛未七夕」李商隠

6. 仙郎【せんろう】仙人。尚書省の各部郎中の員外をいう。唐·王維《重酬苑郎中詩》「仙郎有意憐同舍, 丞相無私斷掃門。」劉禹錫《衢州徐員外使君遺以縞紵兼竹書箱,因成一篇用答佳貺》「爛柯山下舊仙郎, 列宿來添婺女光。」

五位の蔵人(くろうど)の唐名。仕事を捨てて仙女を求めている男。娼屋に來る男。「劉郎」「阮郎」「檀郎」「潘郎」など、女遊びをするもの、妓女があこがれる男の名称である。

・阮郎 別れ去って久しく帰らぬ愛しい男。後漢の劉展、阮肇は天台山に薬草を採りに入り、道に迷って仙女に出合い、しばらくともに暮らした。しかし家のことが思い起こされ、帰ってみると、既に数世が過ぎ、見知った人は誰もいなかった。そこで再び山に尋ね入ったが、仙女を探し当てられなかったと言う。以来、阮郎、劉郎は、別れ去る男や別れ去って久しく帰らぬ愛しい男を指すようになった。・檀郎/安仁/潘郎 晋の潘岳のあざな。彼は美男子であり、詩人であったが、妻の死にあい「悼亡」の詩三首を作った。後世、妻の死をなげいた模擬作が多く作られた。潘岳の幼名が檀奴だったので、「檀郎」は夫や恋い慕う男を意味する。・潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。

 

不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦娥。

今はここにはないけれどその昔には桂の樹が青い葉をつけて大きな樹にそだち攀じ登ったものだが、それを生かして、月の里に行ったなら、あの美しい女性の「嫦娥」を何とかうまく探すことが出来るのだろう。

7. 桂樹 桂は木犀など香木の総称。月に生えている伝説上の木。優れたものの喩として使われるが、ここは、月の中の桂の葉の香しいであろう匂いも実際にはとどかない。女が自分にて手の到かねものとなったという意味である。・青桂苑 青が五行思想で春を示す、桂は奥座敷の部屋の柱ほか材料であり、桂の植わる庭園は、屋外の情交の場所。1 カツラ科の落葉高木。山地に自生。葉は広卵形で裏面が白い。雌雄異株。5月ごろ、紅色の雄花、淡紅色の雌花をつけ、花びらはない。材を建築・家具や碁盤・将棋盤などに用いる。おかつら。かもかつら。2 中国の伝説で、月の世界にあるという木。

8. 嫦娥 神話中の女性。神話の英雄、羿(がい)が西方極遠の地に存在する理想国西王母の国の仙女にお願いしてもらった不死の霊薬を、その妻の嫦娥がぬすみ飲み、急に身軽くなって月世界まで飛びあがり月姫となった。漢の劉安の「淮南子」覧冥訓に登場する。なお、魯迅(1881l936)にこの神話を小説化した「羿月」がいげつと題する小説がある。

李商隠『嫦娥』 
(嫦娥のように裏切った恋は後悔の念にきっと苛まれる。)
雲母屏風燭影深、長河漸落暁星沈。
半透明の雲母を一面に貼りつめた屏風に、ろうそくの影があやしく映っている。眠られぬ独り寝の床で、その揺らめく焔の影を眺めているうちに、夜はいつしか白らけはじめ、天の川は次第に傾いて光をおとし、薄明の中に暁の明星も沈んで消えてゆく。
嫦娥應悔倫塞薬、碧海青天夜夜心。
裏切られた心の痛み故に、夜のあけるまで、こうして星や月を眺めているのだ。あなたはいま何処にいるのだろうか。月の精である嫦娥は、夫の不在中に不思議な薬を飲み、その為に空に舞いあがったのだという。そのように、人間の世界を去った嫦娥は、しかしきっと、その薬をぬすみ飲んだ事をくやんでいるだろう。
青青と広がる天空、その極みなる、うすみどりの空の海原、それを眺めつつ、夜ごと、嫦娥は傷心しているに違いない。私を裏切った私の懐しき恋人よ。君もまた新らしい快楽をなめて、身分高い人のもとに身を寄せたことを悔いながら、寒寒とした夜を過しているのではなかろうか。

 

 

 

 

 

 

【字解集】12. 漁父一首

漁父

1.(春の日、早朝から、釣り糸を垂れる風流人の隠遁者の目に映る、白にまつわる景色、白瀕、波が寄せる渚、ツガイの白鷺、日ごとに長くなる日差し、釣り糸、そこに、咲き初める芙蓉の花が香りに引き寄せられる。)

2. 【解説】 隠遁者、風流者の漁父が釣り糸を垂れる水辺に、白芷と白鷺、白蘋とさざ波、もやとの日差し、白い花の香り、芙蓉と釣り糸の白、美人の白い肌、白という関連性で10種のものを織り込んでいる。そして、この画の向こう側に女妓の存在を感じさせる情景を詠う。末尾、垂れた釣り糸は蓮の香りに引き寄せられるかのように、風に吹かれてすーっと水面を移動する、の意。

3. 漁父は、漁歌子のまたの名。漁歌子は唐の教坊の曲名。漁歌子には、漁父の他に、漁父詞、漁父歌、漁楽の別名がある。『花間集』には和凝の漁父一首と顧夐の漁歌子一首が収められている。和凝の作は、単調二十七字、五句四平韻で、⑦⑦3③⑦の詞形をとる。

白芷汀寒立鷺  蘋風輕剪浪花
●●△○●●○  ○△△●△○○

烟冪冪  日遲
○●●  ●○○

香引芙蓉惹釣

○●○○●●○

花間集第七巻 顧夐『漁歌子』調五十字、前後段二十五字、六句四仄韻で、3❸❼3❸❻/3❸❼3❸❻の詞形をとる。

曉風清,幽沼,倚欄凝望珍禽

畫簾垂,翠屏,滿袖荷香馥

好攄懷,堪寓,身閑心靜平生

酒盃深,光影,名利無心較

●△○  ○●● △○△△○○●

●○○ ●△●  ●●△○●●

●○○  ○●● ○○○●○△●

●○△ △●●  ○●○○●●

 

白芷汀寒立鷺鷥,蘋風輕剪浪花時。

ヨロイグサの白い小さな花があつまって生えている早春朝の寒気がひろがる水際に白鷺が羽を広げ降り立つ、白い小花の浮水草が渡る風にゆれ、さざ波起こる時よろい草も揺れれば、驚いて白露が飛び上がる。

4. 白芷 1 ヨロイグサの漢名。また、その根。漢方で鎮痛・鎮静薬などに用いる。2 ハナウドの漢名。花ウド。水辺に生える。

5. 鷺鷥 鷺に同じ。サギ。王維 《輞川集、欒家瀬》「颯颯秋雨中、浅浅石溜瀉。波跳自相濺、白鷺驚復下。(颯颯たる秋雨の中、浅浅として石溜に瀉ぐ。波は跳って自ら相い濺ぎ、白鷺は驚きて復た下れり。)

 

烟冪冪,日遲遲。

靄は冪冪と広がり霞む、春の日は日ごとに日暮れが遅くなり、日一日と日が伸びる。

6. 烟冪冪 靄に霞むさま。

 

香引芙蓉惹釣絲。

蓮の花の香りがひろがり、漁父は釣り糸を垂れているが、その香りに引き寄せられる。

7. 香引芙蓉惹釣糸 「芙蓉香引惹釣糸」(芙蓉の香りは釣り糸を引き惹う)が平灰の関係で語順が変わったもの。漁父は隠遁者、風流人であり、芙蓉は蓮の花、美人である。

 

花間集と同時期の「漁歌子」詞。

 徐積 『漁歌子』

水曲山隈四五家、夕陽煙火隔蘆花。

漁唱歇、醉眠斜。綸竿蓑笠是生涯。

(漁歌子)

水の曲 山の隈 四、五の家、夕陽の煙火蘆花を隔つ

漁唱歇【や】み、醉眠斜めなり。綸竿【りんかん】蓑笠【さりゅう】是れ 生涯。

 

水面が湾曲して入り組んでいるところや、山の折れ曲がって奥まったところに四、五軒の娼屋がある。夕日の中に、炊煙がアシの花の向こう側に騰がっている。

漁の歌声は、やんで。だんだんと酔って、徐々に眠りについている。釣り糸と釣り竿、蓑と笠が、生涯の命である。

 

徐積 1028年天聖六年~1103年崇寧二年、字は仲車。楚州山陽の人で、治平二年の進士。

徐積は若い頃から殺すことを戒め、蟻の群を見て踏まないよう気を使った。仏書を読んだことはないが、仏を論じれば的を得ていた。いつも一室に黙って座り、世の中とは関わり無いようであったが、天下の事を論じれば次から次へと倦むことは無かった。広東から変える途中の人が客としてやってきて徐積に会い、辺境の事を語った。徐積は山川の険しさ、堡塞の疎密さ番禺の搶手の利害について、まるで手元にあるが如く論じた。客は嘆息して言った。「家から出ないで天下のことを知るとはまさに徐公のことである」

 

これは填詞。『漁歌子』とは填詞の詞牌の一で、唐代に既にあった填詞形式。『漁歌子』は詩題ではなく形式名(正確には詞に着けられた曲名)だが、『漁歌子』など(宋詞以前の)初期のものは本意(詞の本来の意味、詞題の性質)の場合が多い。この作品もそうである。特に、『漁歌子』は、釣りをして暮らすなどの隠逸生活を詠う。中国では伝統的に、漁師や樵人は半仙の雰囲気を漂わせたものとして捉えられている。

『漁歌子』で代表的な者には『漁歌子』(西塞山前白鷺飛)唐・張志和、『漁歌子』(壯誤功名老學詩)清・趙懿、『漁歌子』漁父樂(水曲山隈四五家)宋・徐積、『漁父詞』(好個神仙張志和)宋・周紫芝、『漁歌子』(一任孤舟正又斜)元・無名氏、『漁父・和張志和詞』(雪色髭鬚一老翁)唐・無名氏、『漁父』(釣臺漁父褐爲裘)唐・張志和、『漁父』(松江蟹舎主人歡)唐・張志和などがある。(『漁父』も、『漁歌子』の同調異名(形式は同じで、名称が異なるだけのもの))。 
スポンサーサイト

0 Comments

There are no comments yet.

Leave a reply