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巻六 和凝 二十首

花間集 訳注解説 (307)回目和凝巻六32柳枝三首其三  》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9576

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307)回目和凝巻六32柳枝三首其三  》 

 

20171130

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注

Ⅰ李白詩

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・李商隠詩 (1) 136首の75

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韓愈 哲学・儒学「五原」

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杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"

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767年-集-21 【字解集】 ・寄峽州劉伯華使君四十韻  Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9366

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杜甫詩(1)736~751年  53

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杜甫詩(5)758年47歳 左遷 53

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杜甫詩(12)762年 蜀中転々 49

(13)763年蜀中転々 96

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(16-1) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)80

(16-2) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)81

 

杜甫詩 (17-1)767年夔州・西閣・赤甲・瀼西132

杜甫詩 (17-2) 767年・瀼西・東屯 133

杜甫詩 (18)768年江陵・公安縣・岳州 78

杜甫詩 (19)769年・洞庭湖・潭州・衡州 78

杜甫詩 (20)770年・洞庭湖・潭州・衡州。27

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玉集-019【字解集】  悼亡詩二首其三  漢詩・六朝詩・文選・古詩源・唐宋詩詞漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9207

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花間集 訳注解説 (307)回目和凝巻六32柳枝三首其三  》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9576

(七夕の日には銀河にはカササギが川に並んで橋を作ってくれて仙郎が逢うことができるし、むかし、桂樹によじ登ったことを生かせば、月の嫦娥を探し求めることができるだろう、と詠ったもの)

カササギが銀河に並んで橋となってくれたが、はじめてこれを渡ろうとして、カササギがうるさく鳴く。七夕の今夜、一年ぶりに訪ねた仙人の男は自れの姓名を告げてつげて和やかになる。今はここにはないけれどその昔には桂の樹が青い葉をつけて大きな樹にそだち攀じ登ったものだが、それを生かして、月の里に行ったなら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花間集 巻六 和凝 二十首

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1

溫庭筠

巻一30楊柳枝八首其一

宜春苑外最長條,閑裊春風伴舞腰。正是玉人腸處,一渠春水赤欄橋。

2

溫庭筠

巻一31楊柳枝八首其二

牆東御路傍,須知春色柳絲黃。杏花未肯無情思,何事行人最斷腸。

3

溫庭筠

巻一32楊柳枝八首其三

蘇小門前柳萬條,毿毿金線拂平橋。黃鶯不語東風起,深閉朱門伴舞腰。

4

溫庭筠

巻一33楊柳枝八首其四

金縷毿毿碧瓦溝,六宮眉黛惹香愁。晚來更帶龍池雨,半拂欄干半入樓。

5

溫庭筠

巻一34楊柳枝八首其五

館娃宮外鄴城西,遠映征帆近拂堤。繫得王孫歸意切,不同芳草綠萋萋。

6

溫庭筠

巻一35楊柳枝八首其六

兩兩黃鸝色似金,裊枝啼露動芳音。春來幸自長如線,可惜牽纏蕩子心。

7

溫庭筠

巻一36楊柳枝八首其七

御柳如絲映九重,鳳凰窗映繡芙蓉。景陽樓畔千條路,一面新粧等曉風。

8

溫庭筠

巻一37楊柳枝八首其八

織錦機邊鶯語頻,停梭垂淚憶征人。塞門三月猶蕭索,縱有垂楊未覺春。

9

皇甫松

巻二21楊柳枝二首其一

春入行宮映翠微,玄宗侍女舞煙絲。如今柳向空城綠,玉笛何人更把吹。

10

皇甫松

巻二22楊柳枝二首其二

爛熳春歸水國時,王宮殿柳絲垂。黃鶯長叫空閨畔,西子無因更得知。

11

牛嶠

巻三46柳枝五首其一

解凍風來末上青,解垂羅袖拜卿卿。無端裊娜臨官路,舞送行人過一生。

12

牛嶠

巻三47柳枝五首其二

王宮裡色偏深,一簇纖條萬縷金。不憤錢塘蘇小小,引郎松下結同心。

13

牛嶠

巻三48柳枝五首其三

橋北橋南千萬條,恨伊張緒不相饒。金羈白馬臨風望,認得楊家靜婉腰。

14

牛嶠

巻三49柳枝五首其四

狂雪隨風撲馬飛,惹煙無力被春欺。莫交移入靈和殿,宮女三千又妬伊。

15

牛嶠

巻三50柳枝五首其五

裊翠籠煙拂暖波,舞裙新染麴塵羅。章華臺畔隋堤上,傍得春風爾許多。

16

張泌

巻四47柳枝

粉瓊粧透碧紗,雪休誇。金鳳搔頭墮鬢斜,髮交加。倚著雲屏新睡覺,思夢笑。紅腮隱出枕函花,有些些。

17

和凝

巻六30柳枝三首其一 

 軟碧瑤煙似送人,映花時把翠蛾嚬。青青自是風流主,慢颭金絲待洛神。

18

和凝

巻六31柳枝三首其二 

 瑟瑟羅裙金縷腰,黛眉隈破未重描。醉來咬損新花子,拽住仙郎盡放嬌。

19

和凝

巻六32柳枝三首其三 

 鵲橋初就咽銀河,今夜仙郎自姓和。不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦娥。

20

顧夐

巻七16楊柳枝

秋夜香閨思寂寥,漏迢迢。鴛幃羅幌麝煙銷,燭光搖。正憶玉郎遊蕩去,無尋處。更聞簾外雨蕭蕭,滴芭蕉。

21

孫光憲

巻八42楊柳枝四首其一

閶門風暖落花乾,飛遍江城江城雪不寒。獨有晚來臨水驛,閑人多凭赤欄干。

22

孫光憲

巻八43楊柳枝四首其二

有池有榭即濛濛,浸潤飜成長養功。恰似有人長點檢,着行排立向春風。

23

孫光憲

巻八44楊柳枝四首其三

根柢雖然傍濁河,無妨終日近笙歌。驂驂金帶誰堪比,還共黃鶯不校多。

24

孫光憲

巻八45楊柳枝四首其四

萬株枯槁怨亡隋,似弔臺各自垂。好是淮陰明月裏,酒樓橫笛不勝吹。

 

 

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲《柳枝三首 其三》和凝

 

 

花間集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9576

 

 

 

 

 

 

 

 

柳枝三首 其一

(早春に、結同心で別れたひとでも、盛春のころには風流人なり、柳がうっそうと茂る初夏には浮気心が、真夏には女性と夜を過ごすようになるものであると詠う)その一。

軟碧瑤煙似送人,映花時把翠蛾嚬。

(見送る女)みどりの色もまだやわらかい早春のころ、朝靄が瑤煙のようにただよう朝のはやい時間、旅立つ人は皆早く、旅人は皆よく似ている。見送り終えて、花に日差しがあたる頃には、顔に手を当て、緑の蛾の眉をひそめて泣いている。

青青自是風流主,慢颭金絲待洛神。

(旅立った男)旅中の安全を願った柳の木は青々と茂るころには、旅人は自然に風流人となっていることだろうし、その柳が、金糸のように枝裾を吹き上げるころには、洛水の女神を待っているだろう。

(柳枝三首 其の一)

碧軟らかに瑤煙なれば送りし人に似たり,花を映す時には 翠蛾 嚬【しか】めるを把む。

青青 自ら是れ 風流の主に,慢颭【まんせん】 金絲 洛神を待つ。

 

柳枝三首 其二

(見送り、別れて、泣き腫らしたが、その後は、酔いつぶれ、淫らな声を出し、高級官僚、仙人にも愛嬌を振りまく。)その二。

瑟瑟羅裙金縷腰,黛眉隈破未重描。

風が寂しく吹き、薄絹のスカートが風にしずかに揺れ、金の練り糸の縫い付けが細い腰にまとわる。見送りがおわれば、涙で眉黛、化粧は崩してしまっても、そのままで、いつまでもなおさず、かさねて化粧をすることはない。

醉來咬損新花子,拽住仙郎盡放嬌。

それからというもの、閨で酔ってしまい、淫ら声を上げ、顔にポチポチを描いたように新しい化粧を施しているかのよう、こんどは、仙人をつかまえて、愛嬌を振り巻きつくしている。

(柳枝三首、其の二)

瑟瑟として 羅裙 金縷の腰,黛眉 隈破して未だ重ねて描かず。

醉い來りて 咬損し 新たに花子し,仙郎を拽住し 盡く嬌を放たん。

 

柳枝三首 其三

(七夕の日には銀河にはカササギが川に並んで橋を作ってくれて仙郎が逢うことができるし、むかし、桂樹によじ登ったことを生かせば、月の嫦娥を探し求めることができるだろう、と詠ったもの)

鵲橋初就咽銀河,今夜仙郎自姓和。

カササギが銀河に並んで橋となってくれたが、はじめてこれを渡ろうとして、カササギがうるさく鳴く。七夕の今夜、一年ぶりに訪ねた仙人の男は自れの姓名を告げてつげて和やかになる。

不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦娥。

今はここにはないけれどその昔には桂の樹が青い葉をつけて大きな樹にそだち攀じ登ったものだが、それを生かして、月の里に行ったなら、

(柳枝三首其の三)

鵲橋 初めて就きて 銀河に咽く,今夜 仙郎 自ら姓和す。

是にあらず 昔年 桂樹に攀るを,豈に能く月の裏 嫦娥を索めん。

 

 

『柳枝三首 其三』 現代語訳と訳註

(本文)

柳枝三首其三

鵲橋初就咽銀河,今夜仙郎自姓和。

不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦娥。

 

(下し文)

(柳枝三首其の三)

鵲橋 初めて就きて 銀河に咽く,今夜 仙郎 自ら姓和す。

是にあらず 昔年 桂樹に攀るを,豈に能く月の裏 嫦娥を索めん。

 

(現代語訳)

(七夕の日には銀河にはカササギが川に並んで橋を作ってくれて仙郎が逢うことができるし、むかし、桂樹によじ登ったことを生かせば、月の嫦娥を探し求めることができるだろう、と詠ったもの)

カササギが銀河に並んで橋となってくれたが、はじめてこれを渡ろうとして、カササギがうるさく鳴く。七夕の今夜、一年ぶりに訪ねた仙人の男は自れの姓名を告げてつげて和やかになる。

今はここにはないけれどその昔には桂の樹が青い葉をつけて大きな樹にそだち攀じ登ったものだが、それを生かして、月の里に行ったなら、あの美しい女性の「嫦娥」を何とかうまく探すことが出来るのだろう。

 

(訳注)

柳枝三首其三

1.(七夕の日には銀河にはカササギが川に並んで橋を作ってくれて仙郎が逢うことができるし、むかし、桂樹によじ登ったことを生かせば、月の嫦娥を探し求めることができるだろう、と詠ったもの)

2. 七夕の傳説を詠ったもので、初句二句は銀河のカササギのわたらせる橋を、三四句は、月の嫦娥伝説を詠うものである。

 

3. 唐の教坊曲。『花間集』には、単調、雙調とあり、最初の表に示したように二十四首ある。和凝の柳枝三首其一は単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形である。

和凝 《柳枝三首 其三》単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形。

鵲橋初就咽銀,今夜仙郎自姓

●○○●△○○  ○●○○●●△

不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦

△●●○○●●  ●△●●●○○

和凝 《柳枝三首 其一》単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形。

軟碧瑤煙似送,映花時把翠蛾

●●○○●●○  ●○○●●△○

青青自是風流主,慢颭金絲待洛

○○●●△○●  ●●○○●●○

和凝 《柳枝三首 其二》単調二十八字、四句三平韻で、⑦⑦7⑦の詞形。

瑟瑟羅裙金縷,黛眉隈破未重

醉來咬損新花子,拽住仙郎盡放

  
  

 

顧夐  《楊柳枝》 雙調四十字、前段二十字四句四平韻、後段二十字四句二平韻二仄韻で、⑦③⑦③/❼❸⑦③の詞形である。

秋夜香閨思寂  漏迢迢 鴛幃羅幌麝煙  燭光
○●○○△●△  ●○○ ○○○●●○○  ●△○

正憶玉郎遊蕩  無尋 更聞簾外雨蕭  滴芭

△●●○○●●  ○○● △△○●●○○  ●○○

 

鵲橋初就咽銀河,今夜仙郎自姓和。

カササギが銀河に並んで橋となってくれたが、はじめてこれを渡ろうとして、カササギがうるさく鳴く。七夕の今夜、一年ぶりに訪ねた仙人の男は自れの姓名を告げてつげて和やかになる。

4. 鵲橋 李商隠『辛未七夕』「豈能無意酬烏鵲、惟與蜘蛛乞巧絲。」天上の恋人たちが会う為に、烏鵲が河をうずめて橋をかけてくれるということだが、せっかくの努力に酬いる気もないのであろう。ただ、地上の蜘蛛の五色の糸の七夕の飾り物や果物をお供えさせておくだけというのは、献身して働く者は放っておいて、権力を持ったものには厚遇しょうということなのか。

5. ・烏鵲 七夕の夜、烏鵲が銀河の橋渡しをするという「鵲橋」伝説。鵲橋(しゃくはし、かささぎばし)とは、中国の伝説で旧暦の77日の七夕の日に天の川上にできる橋の名前である。この橋は織姫と彦星が出会うためにできることから、鵲橋とは男女が良縁で結ばれる事を意味する。『淮南子』からの引用とされている「烏鵲河を填めて橋を成し、織女を渡らしむ」という白孔六帖の文章が出典とされる。辛未七夕 李商隠紀頌之の漢詩ブログ李商隠特集 34 「辛未七夕」李商隠

6. 仙郎【せんろう】仙人。尚書省の各部郎中の員外をいう。唐·王維《重酬苑郎中詩》「仙郎有意憐同舍, 丞相無私斷掃門。」劉禹錫《衢州徐員外使君遺以縞紵兼竹書箱,因成一篇用答佳貺》「爛柯山下舊仙郎, 列宿來添婺女光。」

五位の蔵人(くろうど)の唐名。仕事を捨てて仙女を求めている男。娼屋に來る男。「劉郎」「阮郎」「檀郎」「潘郎」など、女遊びをするもの、妓女があこがれる男の名称である。

・阮郎 別れ去って久しく帰らぬ愛しい男。後漢の劉展、阮肇は天台山に薬草を採りに入り、道に迷って仙女に出合い、しばらくともに暮らした。しかし家のことが思い起こされ、帰ってみると、既に数世が過ぎ、見知った人は誰もいなかった。そこで再び山に尋ね入ったが、仙女を探し当てられなかったと言う。以来、阮郎、劉郎は、別れ去る男や別れ去って久しく帰らぬ愛しい男を指すようになった。・檀郎/安仁/潘郎 晋の潘岳のあざな。彼は美男子であり、詩人であったが、妻の死にあい「悼亡」の詩三首を作った。後世、妻の死をなげいた模擬作が多く作られた。潘岳の幼名が檀奴だったので、「檀郎」は夫や恋い慕う男を意味する。・潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。

 

不是昔年攀桂樹,豈能月裏索嫦娥。

今はここにはないけれどその昔には桂の樹が青い葉をつけて大きな樹にそだち攀じ登ったものだが、それを生かして、月の里に行ったなら、あの美しい女性の「嫦娥」を何とかうまく探すことが出来るのだろう。

7. 桂樹 桂は木犀など香木の総称。月に生えている伝説上の木。優れたものの喩として使われるが、ここは、月の中の桂の葉の香しいであろう匂いも実際にはとどかない。女が自分にて手の到かねものとなったという意味である。・青桂苑 青が五行思想で春を示す、桂は奥座敷の部屋の柱ほか材料であり、桂の植わる庭園は、屋外の情交の場所。1 カツラ科の落葉高木。山地に自生。葉は広卵形で裏面が白い。雌雄異株。5月ごろ、紅色の雄花、淡紅色の雌花をつけ、花びらはない。材を建築・家具や碁盤・将棋盤などに用いる。おかつら。かもかつら。2 中国の伝説で、月の世界にあるという木。

8. 嫦娥 神話中の女性。神話の英雄、羿(がい)が西方極遠の地に存在する理想国西王母の国の仙女にお願いしてもらった不死の霊薬を、その妻の嫦娥がぬすみ飲み、急に身軽くなって月世界まで飛びあがり月姫となった。漢の劉安の「淮南子」覧冥訓に登場する。なお、魯迅(1881l936)にこの神話を小説化した「羿月」がいげつと題する小説がある。

李商隠『嫦娥』 
(嫦娥のように裏切った恋は後悔の念にきっと苛まれる。)
雲母屏風燭影深、長河漸落暁星沈。
半透明の雲母を一面に貼りつめた屏風に、ろうそくの影があやしく映っている。眠られぬ独り寝の床で、その揺らめく焔の影を眺めているうちに、夜はいつしか白らけはじめ、天の川は次第に傾いて光をおとし、薄明の中に暁の明星も沈んで消えてゆく。
嫦娥應悔倫塞薬、碧海青天夜夜心。
裏切られた心の痛み故に、夜のあけるまで、こうして星や月を眺めているのだ。あなたはいま何処にいるのだろうか。月の精である嫦娥は、夫の不在中に不思議な薬を飲み、その為に空に舞いあがったのだという。そのように、人間の世界を去った嫦娥は、しかしきっと、その薬をぬすみ飲んだ事をくやんでいるだろう。

青青と広がる天空、その極みなる、うすみどりの空の海原、それを眺めつつ、夜ごと、嫦娥は傷心しているに違いない。私を裏切った私の懐しき恋人よ。君もまた新らしい快楽をなめて、身分高い人のもとに身を寄せたことを悔いながら、寒寒とした夜を過しているのではなかろうか。 
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