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花間集 字解集

花間集 訳注解説 (5)回目牛希濟【字解集】臨江仙七首 其四から其七》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9317

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5)回目牛希濟【字解集】臨江仙七首 其四から其七》

 

 

20171022

の紀頌之”6”つの校注Blog

10年のBLOGの集大成

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注

Ⅰ李白詩

(李白集校注)

·         745年 n集-14 【字解集】a.-鳴皋歌奉餞從翁清歸五崖山居 b.-留別王司馬嵩 漢文委員会Kanbuniinkai紀頌之Blog9307

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●唐を代表する 中唐 韓愈 全500首 

Ⅱ韓昌黎詩集・文集校注

806-160 昌黎先生 巻八-02會合聯句【案:韓愈、張籍、孟郊、張徹】-#6 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集9266

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・李商隠詩 (1) 136首の75

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韓愈1 ・孟郊・張籍と汴州乱41

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index-12 820 國子祭酒18

index-13 821年~822年 22

index-14 57歳・病気のため退職。没す14

韓愈 哲学・儒学「五原」

孟郊

 

10年のBLOGの集大成

 

 

 

●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"

Ⅲ 杜詩

詳注

767年-集-20-5 【字解集】  ・秋日夔府詠懷奉寄鄭監審李賓客之芳一百韻(5) Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9281

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767年-集-20-3 【字解集】  ・秋日夔府詠懷奉寄鄭監審李賓客之芳一百韻(3) Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9267

767年-集-20-2 【字解集】  ・秋日夔府詠懷奉寄鄭監審李賓客之芳一百韻(2)

杜甫詩(1)736~751年  53

杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73

杜甫詩(3)45歳 安史の乱に彷徨う 26

杜甫詩(4)757年、左拾遺 43

杜甫詩(5)758年47歳 左遷 53

杜甫詩(6)759年 三吏三別 44

杜甫詩(7)759年秦州詩 66

杜甫詩(8)759年同谷紀行、成都紀行36

杜甫詩(9)760年、49歳 成都 45

杜甫詩(10)761年、50歳 成都82

杜甫詩(11)762年蜀中転々43

杜甫詩(12)762年 蜀中転々 49

(13)763年蜀中転々 96

 (14)764年 三月成都へ帰る 100

 (15)765年正月幕府を辞す 63

(16-1) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)80

(16-2) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)81

 

杜甫詩 (17-1)767年夔州・西閣・赤甲・瀼西132

杜甫詩 (17-2) 767年・瀼西・東屯 133

杜甫詩 (18)768年江陵・公安縣・岳州 78

杜甫詩 (19)769年・洞庭湖・潭州・衡州 78

杜甫詩 (20)770年・洞庭湖・潭州・衡州。27

杜甫詩 (21)洩れ分(未詳分)・散文

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花間集 訳注解説 (5)回目牛希濟【字解集】臨江仙七首 其四から其七》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9317 (10/22)

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花間集 訳注解説 (4)回目牛希濟【字解集】臨江仙七首 其一から其三》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9310 (10/21)

 

 

 

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花間集 訳注解説 (5)回目牛希濟【字解集】臨江仙七首 其四から其七》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9317

 

 

 

牛希濟《臨江仙七首 其四から其七》

 

 

字解集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9317

 

 

 

 

 

臨江仙七首 其四

33. (黄河支流清水がめぐる黄帝陵には、皇帝の死によって、妃嬪宮女たちが送られている。彼女らは若くして死んでいくのは間違いないことだと詠う)

34. 后妃、妃嬪にとって、最後の脅威は皇帝の死去である。これは皇帝の付属品である后妃たちが、いっさいの地位と栄誉の拠り所を失うことを意味した。一つだけ例外がある。つまり子が皇帝に即位した場合で、「やんごとなき夫の妻」から、「やんごとなき子の母」 へと転じることができた。少なくとも子のある妃嬪はちょっとした地位を保つことができたが、子のない妃嬢たちは武則天のように仏寺に送られて尼にされるか、霊廟に送られるか、あるいは寂しく落ちぶれて後宮の中で生涯を終えた。妃嬪に仕えた宮女も帰るところがなく贈られたのである。

35. 臨江仙

唐の教坊の曲名。『花間集』には初めに示した表のとおり、二十六首所収。牛希濟の作は七首収められている。詞形を以下の通り。

(臨江仙七首 其一)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻一仄韻、⑦⑥⑦❹⑤/7⑥⑦❹⑤

峭碧參差十二  冷煙寒樹重重  宮殿是仙  金鑪珠  香靄晝偏

●●△△●●○  △○○●△△  ○○○●●○○  ○○○●  ○●●△○

一自楚王驚夢斷  人間無路相逢  至今雲雨帶愁  月斜江  征棹動晨

●●●△○△●  ○△○●△○  ●○○●●○○  ●○○●  ○●●○○

 

(臨江仙七首 其二)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

謝家仙觀寄雲,岩蘿拂地成。 洞房不閉白雲,當時丹竈,一粒化黃

●○○△●○○  ○○●●○○  △○△●●○△  △○○●  ●●●○○

石壁霞衣猶半挂,松風長似鳴。 時間唳鶴起前,十洲高會,何處許相

●●○△△●●  ○△△●○○  ○△●●●○○  ●○○●  △●●△○

 

(臨江仙七首 其三)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句五平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

渭闕宮城秦樹,玉樓獨上無。 含情不語自吹,調情和恨,天路逐風

●●○○○●○  ●○●●○○  ○○△●●△○  △○△●  ○●●△○

何事乘龍入忽,似知深意相。 三清攜手路非,世間屏,彩筆劃嬌

△●△○●●  ●○△●△○  △○○●●○○  △△△△  ●●●△△

 

(臨江仙七首 其四)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

江繞黃陵春廟,嬌鶯獨語關。 滿庭重疊綠苔,陰雲無事,四散自歸

○●○○○●○  △○●●○○  ●○△●●○○  ○○○●  ●●●○○

簫鼓聲稀香燼冷,月娥斂盡彎。 風流皆道勝人,須知狂客,判死為紅

○●○○○●△  ●○●●○○  △○○●△○△  ○○△●  ●●○○○

 

(臨江仙七首 其五)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻二仄韻、⑦⑥⑦➍⑤/❼⑥⑦❹⑤

素洛春光瀲灩,千重媚臉初。淩波羅襪勢輕,煙籠日,珠翠半分

●●○△●●○  ○△●△○△  ○○○●●△△  ○△●●  ○●●△○

風引寶衣疑欲,鸞迴鳳翥堪。也知心許無恐,陳王辭,千載有聲

△●●△○●●  ○△●●○○  ●○○●○●○  △△○●  ○●●○○

(臨江仙七首 其六)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

柳帶搖風漢水,平蕪兩岸爭。鴛鴦對浴浪痕。弄珠遊女,微笑自含

●●○△●●○  ○○●●○○  ○○●●△○○  ●○○●  ○●●○○

輕步暗移蟬鬢動,羅裙風惹輕。水精宮殿豈無?空勞纖手,解珮贈情

△●●○○●●  ○○△●△○  ●△○●●○○  △△○●  ●●●○○

 

(臨江仙七首 其七)双調五十八字、前段二十九字五句二平韻一仄韻、後段二十九字五句二平韻一仄韻、⑦⑥⑦➍⑤/7⑥❼4⑤

洞庭波浪颭晴  君山一點凝煙  此中真境屬神  玉樓珠殿  相映月輪

△○○△●○○  ○○●●△○  ●△○●●○○  ●○○●  △●●○○

萬里平湖秋色冷  星辰垂影參然  橘林霜重更紅  羅浮山下  有路暗相

●●○○○●△  ○○○●△○  ●○○△△○△  ○○○●  ●●●△○

 

張泌『臨江仙一首』双調五十八字、前段二十九字五句三平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻一仄韻、7⑥⑦❹⑤/7⑥⑦❹⑤

煙收湘渚秋江靜  蕉花露泣愁紅  五雲雙鶴去無  幾迴魂  凝望向長

○△○●○○●  ○○●●○○  ●○○●●○○  △△○●  △△●△△

翠竹暗留珠淚怨  閑調寶瑟波中  花鬟月鬢綠雲  古祠深殿  香冷雨和

●●●△○●△  ○△●●○△  ○○●●●○△  ●○△●  ○△●△△

(洞庭湖に灌ぐ秋の大江は静かに流れ、瀟湘八景八景を彩るカンナの花は露に泣き愁いに紅く色に染まる瀟湘八景八景には、桃源郷初め、屈原の断腸の思いでの投身、娥皇女英が投身した地でもあり、彼女らを祀った宮祠殿には冷たい雨と風が吹き付けると詠う)

張泌《巻四34臨江仙 一首》『花間集』185全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6197


 

 

江繞黃陵春廟閑,嬌鶯獨語關關。

黄河支流清水がめぐる黄帝陵にも春景色になり、霊廟は静まり返っている。近くには艶めかしく鶯の春を告げる声が、聞こえてくる。

36. 黃陵 黄帝陵:陝西省延安市黄陵県に位置する陵墓遺跡である。中華民族の始祖とされる黄帝は、伝説によれば薨去の際に衣服と冠だけを残して昇天したといわれ、「衣冠塚」と呼ばれる。三皇五帝の伝説に基づく中国古代の理想の皇帝。三皇と、黄帝・顓頊(せんぎよく)・帝嚳(ていこく)・唐堯(とうぎよう)・虞舜(ぐしゆん)の五帝。諸説がある。陵に通じる石道の右側には「下馬石」があり、上には「文武官員至此下馬」と書かれている。陵の近くには「漢武仙台」がある。伝説によれば漢の武帝が匈奴への北伐から帰還したとき、黄帝陵に立ち寄り、祭祀を主宰して築造したものだという。

37. 嬌鶯 艶めかしい声の鶯。聖女祠、芸妓のこと。

38. 關關 オスとメスの和する際の鳴き声の形容。『詩経、国風、周南、關』「關關雎鳩, 在河之洲。 窈窕淑女, 君子好逑。」 

 

 

滿庭重疊綠苔斑,陰雲無事,四散自歸山。

黄帝陵の庭園には緑の苔の斑点が幾重にも重なり合って、いっぱいに広がっている。そこには祀るひとびとはあつまり雲が影を暗くするほど集まったが何事もおこらず、やがて、雲散霧消して、自然と山に帰っていく。

39. 四散 四方に散ってちりぢりになること。別々に分かれること。]〔雲散〕スル▽それぞれの不安が雲散する▽雲散霧消(=散らばって消えてしまうこと)

 

簫鼓聲稀香燼冷,月娥斂盡彎環。

しだいに、笛と太鼓の音も稀になり聞えなくなったし、香炉も燃え尽きて消え、つめたくなってしまった。満天の空の月は満月から「彎環の吟」になるまで、つきるまで繰り返す。

40. 簫鼓 簫とつづみ。笛と太鼓。簫史と弄玉との故事。

○《「十八史略」五帝の「鼓腹撃壌(こふくげきじょう)」の故事から》天下太平で衣食が足り万民が生活を楽しむことをいう。鼓腹。

41. 簫鼓聲稀香燼冷 白居易の著した『李夫人詩』に記された「反魂香」の故事に基づいたもの。前漢の武帝は亡くした李夫人を偲ぶことしきりだったので、あるとき道士に霊薬をつくらせてその香を焚いてみると、はたして彼女の魂が反ってきたかのように李夫人の姿が煙の内に見えたという。

42. 月娥 月そのものを美女と呼んだことから来る月の別名。嫦娥伝説からくるものである。嫦娥(じょうが、こうが)は、中国神話に登場する人物。后羿の妻。姮娥とも表記する。『淮南子』覧冥訓によれば、もとは仙女だったが地上に下りた際に不死でなくなったため、夫の后羿が西王母からもらい受けた不死の薬を盗んで飲み、月に逃げ、蝦蟇になったと伝えられる。別の話では、后羿が離れ離れになった嫦娥をより近くで見るために月に向かって供え物をしたのが、月見の由来だとも伝えている。道教では、嫦娥を月神とみなし、「太陰星君」さらに「月宮黄華素曜元精聖後太陰元君」「月宮太陰皇君孝道明王」と呼び、中秋節に祀っている。「嫦」は「姮」の異体字で同じ意味である。前漢の文帝の名が「恒」であるため、字形のよく似た「姮」を避諱して「嫦」を用いるようになった。日本では百姓読みにより旁の「常」から「じょう」と読まれるようになったが、本来の読み通りに「こう」と読む場合もある。

43. 彎環 彎環の吟(わんかんのこえ)」 まわり まわる環状線くるり くるり輪を廻る果てない願いを吟(うた)うことをいう。

 

風流皆道勝人間,須知狂客,判死為紅顏。

風流こそが、みんなが道とするところ、人間、この世のものとして一番良いものであるというだろう。風流に病み付きになった旅客者は誰もが知る。こんなことがよくわかればたとえ死んだとしても、きっと青年のような顔をしているだろう。

44. 風流 今使われている中世以降の人目を驚かすために華美な趣向を凝らした意匠を指し、婆娑羅や数寄とともに侘び・寂びと対峙する存在として認識された用語とは若干異なる。以下の詩が参考になろう。

范靖婦沈満願『戯蕭娘』

明珠翠羽帳、金薄綠綃帷。

因風時蹔擧、想像見芳姿

凊晨插歩揺、向晩解羅衣。

託意風流子、佳情詎肯私。

戯蕭娘 范靖婦沈満願 宋詩<120>玉台新詠集巻四 女性詩 557 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1488

臨江仙七首 其五

45. (洛陽の宮城には女の悲しいこと、果たせぬ恋もあったということを詠う)

46. 「三千宮女胭脂面,幾個春來無淚痕。」(三千の宮女 胭脂の面、幾箇か春来りて涙の痕無からん)《白居易「後宮詞」》。古来、宮人は女性のなかで最も人間性を踏みにじられた人々であり、宦官とともに君主専制制度の直接の犠牲者であった。一方は生殖器をとられ身体を傷つけられた者、一方は人間性を踏みにじられた者である。宮人は奥深い後宮の中に幽閉されて永遠に肉親と別れ、青春と紅顔は葬り去られ、愛情と人生の楽しみは奪われ、生きている時は孤独の苦しみに、また死んだ後は訪れる人もない寂しさの中に置かれた。それで多くの知識人が、彼女たちの境遇に心を痛め嘆息してやまなかったのである。

彼女たちの痛苦の生活と心情を理解しょうとすれば、《白居易「上陽白髮人」》(上陽の白髪の人)ほど真実に迫り、生々と彼女たちの人生を描写したものはない。

九重の深宮は宮人たちの身体を鎖で縛っているが、彼女たちの若い心を縛ることはできなかった。

彼女たちは憂え恨み悲しんだが、しかしなおも愛情と幸福を渇望していた。現世がすでに秒茫たるものであったから、希望と夢を来世に託すはかなかったのである。永く後世に伝わった次の 「紅葉に詩を題す」 の物語は、生々と彼女たちの心情を伝えている。

言い伝えによれば、玄宗の時代、詩人の顧況は宮中の堀川の流れの中から一枚の大きな青桐の葉を拾った。その葉に宮人の 「一たび深宮の裏に入れば、午年 春を見ず。柳か一片の葉に題し、有情の人に寄せ与う」(天宝宮人「洛苑の梧葉上に題す」)という歌一首が書いてあった。顧況はその詩に和して一首を作り川の流れに送った。後に玄宗はそれを知り、少なからぬ宮女を後宮から解放してやった。また次のような伝説もある。宣宗の時代、科挙の試験に応じた虞握は宮廷を流れる堀川に一片の紅葉を見つけた。それに「流水 何ぞ太だ急なる、深宮 尽日閑なり。殿勤に紅葉に謝す、好し去きて人間に到れ」(宣宗宮人韓氏「紅葉に題す」)とあった。後に宣宗は宮人を解放し、その詩を書いた宮人は運よく慮握に嫁ぐことができた(いずれのエピソードも花掟『賓渓友議』巻一〇に収める)。

 47. 【構成】臨江仙

唐の教坊の曲名。『花間集』には初めに示した表のとおり、二十六首所収。牛希濟の作は七首収められている。詞形を以下の通り。

(臨江仙七首 其一)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻一仄韻、⑦⑥⑦❹⑤/7⑥⑦❹⑤

峭碧參差十二  冷煙寒樹重重  宮殿是仙  金鑪珠  香靄晝偏

●●△△●●○  △○○●△△  ○○○●●○○  ○○○●  ○●●△○

一自楚王驚夢斷  人間無路相逢  至今雲雨帶愁  月斜江  征棹動晨

●●●△○△●  ○△○●△○  ●○○●●○○  ●○○●  ○●●○○

 

(臨江仙七首 其二)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

謝家仙觀寄雲,岩蘿拂地成。 洞房不閉白雲,當時丹竈,一粒化黃

●○○△●○○  ○○●●○○  △○△●●○△  △○○●  ●●●○○

石壁霞衣猶半挂,松風長似鳴。 時間唳鶴起前,十洲高會,何處許相

●●○△△●●  ○△△●○○  ○△●●●○○  ●○○●  △●●△○

 

(臨江仙七首 其三)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句五平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

渭闕宮城秦樹,玉樓獨上無。 含情不語自吹,調情和恨,天路逐風

●●○○○●○  ●○●●○○  ○○△●●△○  △○△●  ○●●△○

何事乘龍入忽,似知深意相。 三清攜手路非,世間屏,彩筆劃嬌

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(臨江仙七首 其四)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

江繞黃陵春廟,嬌鶯獨語關。 滿庭重疊綠苔,陰雲無事,四散自歸

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簫鼓聲稀香燼冷,月娥斂盡彎。 風流皆道勝人,須知狂客,判死為紅

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(臨江仙七首 其五)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻二仄韻、⑦⑥⑦➍⑤/❼⑥⑦❹⑤

素洛春光瀲灩,千重媚臉初。淩波羅襪勢輕,煙籠日,珠翠半分

●●○△●●○  ○△●△○△  ○○○●●△△  ○△●●  ○●●△○

風引寶衣疑欲,鸞迴鳳翥堪。也知心許無恐,陳王辭,千載有聲

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(臨江仙七首 其六)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

柳帶搖風漢水,平蕪兩岸爭。鴛鴦對浴浪痕。弄珠遊女,微笑自含

●●○△●●○  ○○●●○○  ○○●●△○○  ●○○●  ○●●○○

輕步暗移蟬鬢動,羅裙風惹輕。水精宮殿豈無?空勞纖手,解珮贈情

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(臨江仙七首 其七)双調五十八字、前段二十九字五句二平韻一仄韻、後段二十九字五句二平韻一仄韻、⑦⑥⑦➍⑤/7⑥❼4⑤

洞庭波浪颭晴  君山一點凝煙  此中真境屬神  玉樓珠殿  相映月輪

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萬里平湖秋色冷  星辰垂影參然  橘林霜重更紅  羅浮山下  有路暗相

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張泌『臨江仙一首』双調五十八字、前段二十九字五句三平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻一仄韻、7⑥⑦❹⑤/7⑥⑦❹⑤

煙收湘渚秋江靜  蕉花露泣愁紅  五雲雙鶴去無  幾迴魂  凝望向長

○△○●○○●  ○○●●○○  ●○○●●○○  △△○●  △△●△△

翠竹暗留珠淚怨  閑調寶瑟波中  花鬟月鬢綠雲  古祠深殿  香冷雨和

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(洞庭湖に灌ぐ秋の大江は静かに流れ、瀟湘八景八景を彩るカンナの花は露に泣き愁いに紅く色に染まる瀟湘八景八景には、桃源郷初め、屈原の断腸の思いでの投身、娥皇女英が投身した地でもあり、彼女らを祀った宮祠殿には冷たい雨と風が吹き付けると詠う)

張泌《巻四34臨江仙 一首》『花間集』185全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6197

 

素洛春光瀲灩平,千重媚臉初生。

昼間の洛陽の都に春のひかりがふりそそぎ、洛水には万遍なくさざ波が光きらめいている。ここには千年の妃嬪、宮妓の媚艶があり、たくさんの初夜を過したことが積み重なっている。

48. 素洛 白い牡丹の花。昼間の洛水。昔の洛陽。

49. 瀲灩 水の満ちあふれるさま。また、さざなみが光りきらめくさま。

千重 たくさん重なること。

50. 媚臉 なまめかしくする。色っぽい。「媚態・媚薬」こびへつらう。「佞媚(ねいび)あでやかで美しい。臉:頭の前面,額からあごまでの部分を指し)顔.

 

 

淩波羅襪勢輕輕,煙籠日照,珠翠半分明。

白紵は入り混じり、波のようにひるがえり、うす絹の下着靴下を履いた女たちは軽やかに跳ね回って踊っているし、香炉の煙が上ぶたの所で燻り、日に照らされた日々に、珠玉、ひすいのかざりにそれぞれに光を分けている。

51. 淩波 入り混じる波。乱れた波。

52. 襪 袜()()。靴下袜パンティ‐ストッキング.线袜木綿の靴下.袜套 wàtào[](~儿)靴下カバー,くるぶしから下の靴下.袜筒 wàtǒng[](~儿)靴下の足首から上の部分.

53. 珠翠 真珠とひすい(翡翠)の装飾品

 

風引寶衣疑欲舞,鸞迴鳳翥堪驚。

風にふかれるとその宝玉に包まれた着物は踊っているのかとみまちがえる、帳の鸞が飛んで、鳳凰がはばたいているようで驚くのをこらえ堪えている。

54. 鳳翥 ・鸞翔鳳翥 鸞が飛んで、鳳凰がはばたいている。

韓愈『石鼓歌』

公從何處得紙本,毫髮盡備無差訛。

辭嚴義密讀難曉,字體不類隸與科。

年深豈免有缺畫,快劍斫斷生蛟鼉。

鸞翔鳳翥眾仙下,珊瑚碧樹交枝柯。

石鼓歌 韓愈 韓退之(韓愈)詩<97-#3>Ⅱ中唐詩524 漢文委員会kanbuniinkai 紀頌之の漢詩ブログ1662

 

也知心許無恐成,陳王辭賦,千載有聲名。

このことは心を許すということは体を一つにすることなど恐れることはないということを理解すべきである。それは魏の曹植が「神洛賦」にあらわしている、だから、それから千年たってもそのことは有名なことなのである。

55. 也知 しること。也は發語。岑參《赴北庭度隴思家》「西向輪台方里余、也知郷信日応疎。」(西のかた輪台に向うこと万里余、也た知る 郷信の 日にまさに 疎なるべきを。)

56. 心許 心許せる全幅の信頼を持つ人、家臣。謝靈運『廬陵王墓下作』「延州協心許,楚老惜蘭芳。」寿夢の末子、季札は心を許す家臣徐君のように多くのすぐれた家臣をもっていた、楚の老人、龔勝の忠君は蘭芳の美徳としておしまれた。(ここでいう家臣は謝霊運、自らや顔延之を指している。)

孟浩然・王維・李白に影響を与えた山水詩人、謝霊運<5> 廬陵王墓下作 #2 詩集 360

57. 陳王 陳留王の曹植。領土をもらい、王に封ぜられる八王と連なり並ぶ王たちのことを言う。(汝南王、楚王、趙王、斉王、長沙王、河間王、成都王、東海王)

58. 辭賦 「楚辞」の形に基づく、やや散文に近い韻文。戦国時代の楚に興り、漢代に発展し、宮殿の壮観、都城の繁華、狩猟の豪遊などを描いた。ここは、魏の曹植のことで曹丕の甄后に対しての恋心を云うものである。洛神賦 - 兄嫁を愛した詩人・曹植、魏晋南北朝。

 

白居易 :

後宮詞其一

 

淚濕羅巾夢不成,夜深前殿按歌聲。

淚 羅巾を濕し 夢 成ず,夜 前殿に深し 歌聲を按ずるに。

紅顏未老恩先斷,斜倚薰籠坐到明。

紅顏 未だ老恩 先ず斷ぜず,斜に倚る 薰籠 坐して明到る。

後宮詞其二

 

雨露由來一點恩,爭能遍布及千門。

雨露 由來す 一點の恩,爭 能く遍布 及び千門。

三千宮女胭脂面,幾個春來無淚痕。

三千の宮女 胭脂の面、幾箇か春来りて涙の痕無からん。

古来、宮人は女性のなかで最も人間性を踏みにじられた人々であり、宦官とともに君主専制制度の直接の犠牲者であった。一方は生殖器をとられ身体を傷つけられた者、一方は人間性を踏みにじられた者である。宮人は奥深い後宮の中に幽閉されて永遠に肉親と別れ、青春と紅顔は葬り去られ、愛情と人生の楽しみは奪われ、生きている時は孤独の苦しみに、また死んだ後は訪れる人もない寂しさの中に置かれた。それで多くの知識人が、彼女たちの境遇に心を痛め嘆息してやまなかったのである。

彼女たちの痛苦の生活と心情を理解しょうとすれば、白居易の「上陽の白髪の人」ほど真実に迫り、生々と彼女たちの人生を描写したものはない。

 

上陽白髮人白居易

天寶五載已後,楊貴妃專寵,後宮人無復進幸矣。六宮有美色者,輒置別所,上陽是其一也。貞元中尚存焉。

 

上陽人,紅顏暗老白髮新。
綠衣監使守宮門,一閉上陽多少春。玄宗末初選入,入時十六今六十。
同時采擇百餘人,零落年深殘此身。

憶昔吞悲別親族,扶入車中不教哭。皆雲入便承恩,臉似芙蓉胸似玉。
未容君王得見面,已被楊妃遙側目。妒令潛配上陽宮,一生遂向空房宿。

秋夜長,夜長無寐天不明。    耿耿殘燈背壁影,蕭蕭暗雨打窗聲。
春日遲,日遲獨坐天難暮。    宮鶯百囀愁厭聞,梁燕雙棲老休妒。
鶯歸燕去長悄然,春往秋來不記年。唯向深宮望明月,東西四五百回圓。
今日宮中年最老,大家遙賜尚書號。小頭鞋履窄衣裳,青黛點眉眉細長。
外人不見見應笑,天寶末年時世妝。上陽人,苦最多。
少亦苦,老亦苦。少苦老苦兩如何?
君不見昔時呂向《美人賦》,【天寶末,有密采艷色者,當時號花鳥使。呂向獻
《美人賦》以諷之。】又不見今日上陽白髮歌!

 

(上陽白髮人)

上陽の人、紅顏暗く老いて白髪新たなり

綠衣の監使宮門を守る、一閉上陽多少春  一たび上陽に閉ざされてより多少の春。

玄宗の末 初めて選ばれて入る、入る時十六今六十。

同時に採擇す百余人、零落して年深く 此の身を殘す。

 

憶ふ昔 悲しみを吞みて親族に別れ、扶けられて車中に入るも哭せしめず。

皆云ふ 入すれば便ち恩を承くと、臉は芙蓉に似て胸は玉に似たり。

未だ君王の面を見るを得るを容れざるに、已に楊妃に遙かに側目せらる。

妒(ねた)みて潛かに上陽宮に配せられ、一生遂に空房において宿す。

 

秋夜長し、夜長くして寐ぬる無く天明けず。

耿耿たる殘燈 壁に背く影、蕭蕭たる暗雨 窗を打つ聲。

春日遲し、日遲くして獨り坐せば天暮れ難し。

宮鶯百たび囀ずるも愁へて聞くを厭ふ、梁燕雙び棲むも老いて妒むを休む。

 

鶯は歸り燕は去って長へに悄然たり、春往き秋來して年を記さず。

唯だ深宮に明月を望む、東西四五百回 圓かなり。

今日 宮中 年最も老ゆ、大家遙かに賜ふ尚書の號。

小頭の鞋履 窄(せま)き衣裳、青黛 眉を點ず 眉細くして長し。

 

外人は見ず 見れば應に笑ふべし、天寶の末年 時世の妝ひ。

上陽の人、苦しみ最も多し。

少くして亦苦しみ、老いて亦苦しむ

少くして苦しむと老いて苦しむと兩つながら如何せん。

君見ずや 昔時 呂向の美人の賦を、又見ずや 今日 上陽白髪の歌を。

 

上陽の人は、紅顏暗く老いて白髪が新たである、(以下、上陽の人の言葉)

綠衣の監使が宮門を守っています、ここ上陽に閉ざされてどれほどの年月が経ったでしょうか、玄宗皇帝の末年に選ばれて宮廷へお仕えしましたが、その時には16歳でしたのが今は60

同時に100人あまりの女性が選ばれましたが、みなうらぶれて年が経ちわたしばかりがこうして残りました

 

思い起こせば悲しみを呑んで親族と別れたものでした、その時には助けられて車の中に入っても泣くことを許されませんでした

皆は入内すれば天子様の寵愛をうけられるといいました、あの頃のわたしは芙蓉のような顔と玉のような胸でした、だけれどもまだ天子様にお会いできる前に、楊貴妃に睨まれてしまい、妬みからここ上陽宮に押し込められて、一生を遂に空しく過ごしました

 

秋の夜は長い、夜が長くて眠ることもできず空もなかなか明けません、ちらちらと揺れる灯火が壁に影を写し、しとしと降る雨が窓を打つ音がします、

春の日は遅い、日が遅い中一人で坐し得いますが空はいつまでも暮れません、

宮殿の鶯が百度囀ってもわたしは悲しくて聞く気になれません、梁の燕がつがいで巣くっても老いた私には妬む気にもなれません、

 

鶯は故郷へ帰り燕は去ってもわたしは悲しい気持ちのまま、季節が移り変わってもう何年になるでしょうか

ここ深宮で月の満ち欠けを見てきましたが、満月はすでに四・五百回も東西を往復しました、おかげで宮中第一の年寄りになってしまいました、天子様はそんなわたしに尚書の號を賜ってくださいました、

そのわたしときたら先のとがった靴を履いてぴったりとした衣装を着て、黛で眉を描きますがその眉は細くて長いだけ、

 

もしよその人に見られたら笑われるでしょう、これは天宝の昔に流行った御化粧なのです

上陽の人は、苦しみが最も多い、若くしても苦しみ、老いてもまた苦しむ、若くして苦しむのと老いて苦しむのとどちらが辛いだろうか、

どうかご覧あれ、昔は呂向の美人の賦、またご覧あれ、いまは上陽白髪の歌を。

* 呂向は玄宗の派遣した花鳥使を題材にして「美人賦」を詠み、宮女の悲しみを詠った。

 

この白髪の詩一首は、今日でも後宮の不幸な女性たちに一掬の同情の涙を流させる。

九重の深宮は宮人たちの身体を鎖で縛っているが、彼女たちの若い心を縛ることはできなかった。

彼女たちは憂え恨み悲しんだが、しかしなおも愛情と幸福を渇望していた。現世がすでに秒茫たるものであったから、希望と夢を来世に託すはかなかったのである。永く後世に伝わった次の 「紅葉に詩を題す」 の物語は、生々と彼女たちの心情を伝えている。

臨江仙七首 其六

59. (襄陽大堤の遊女は若くて繊細な手であったがどうしてここに北のかわからないが、精いっぱい盡してくれる、しかしその思いは、相手に、届きはしないのであると詠う)

60.【構成】 臨江仙

唐の教坊の曲名。『花間集』には初めに示した表のとおり、二十六首所収。牛希濟の作は七首収められている。詞形を以下の通り。

(臨江仙七首 其一)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻一仄韻、⑦⑥⑦❹⑤/7⑥⑦❹⑤

峭碧參差十二  冷煙寒樹重重  宮殿是仙  金鑪珠  香靄晝偏

●●△△●●○  △○○●△△  ○○○●●○○  ○○○●  ○●●△○

一自楚王驚夢斷  人間無路相逢  至今雲雨帶愁  月斜江  征棹動晨

●●●△○△●  ○△○●△○  ●○○●●○○  ●○○●  ○●●○○

 

(臨江仙七首 其二)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

謝家仙觀寄雲,岩蘿拂地成。 洞房不閉白雲,當時丹竈,一粒化黃

●○○△●○○  ○○●●○○  △○△●●○△  △○○●  ●●●○○

石壁霞衣猶半挂,松風長似鳴。 時間唳鶴起前,十洲高會,何處許相

●●○△△●●  ○△△●○○  ○△●●●○○  ●○○●  △●●△○

 

(臨江仙七首 其三)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句五平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

渭闕宮城秦樹,玉樓獨上無。 含情不語自吹,調情和恨,天路逐風

●●○○○●○  ●○●●○○  ○○△●●△○  △○△●  ○●●△○

何事乘龍入忽,似知深意相。 三清攜手路非,世間屏,彩筆劃嬌

△●△○●●  ●○△●△○  △○○●●○○  △△△△  ●●●△△

 

(臨江仙七首 其四)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

江繞黃陵春廟,嬌鶯獨語關。 滿庭重疊綠苔,陰雲無事,四散自歸

○●○○○●○  △○●●○○  ●○△●●○○  ○○○●  ●●●○○

簫鼓聲稀香燼冷,月娥斂盡彎。 風流皆道勝人,須知狂客,判死為紅

○●○○○●△  ●○●●○○  △○○●△○△  ○○△●  ●●○○○

 

(臨江仙七首 其五)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻二仄韻、⑦⑥⑦➍⑤/❼⑥⑦❹⑤

素洛春光瀲灩,千重媚臉初。淩波羅襪勢輕,煙籠日,珠翠半分

●●○△●●○  ○△●△○△  ○○○●●△△  ○△●●  ○●●△○

風引寶衣疑欲,鸞迴鳳翥堪。也知心許無恐,陳王辭,千載有聲

△●●△○●●  ○△●●○○  ●○○●○●○  △△○●  ○●●○○

(臨江仙七首 其六)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

柳帶搖風漢水,平蕪兩岸爭。鴛鴦對浴浪痕。弄珠遊女,微笑自含

●●○△●●○  ○○●●○○  ○○●●△○○  ●○○●  ○●●○○

輕步暗移蟬鬢動,羅裙風惹輕。水精宮殿豈無?空勞纖手,解珮贈情

△●●○○●●  ○○△●△○  ●△○●●○○  △△○●  ●●●○○

 

(臨江仙七首 其七)双調五十八字、前段二十九字五句二平韻一仄韻、後段二十九字五句二平韻一仄韻、⑦⑥⑦➍⑤/7⑥❼4⑤

洞庭波浪颭晴  君山一點凝煙  此中真境屬神  玉樓珠殿  相映月輪

△○○△●○○  ○○●●△○  ●△○●●○○  ●○○●  △●●○○

萬里平湖秋色冷  星辰垂影參然  橘林霜重更紅  羅浮山下  有路暗相

●●○○○●△  ○○○●△○  ●○○△△○△  ○○○●  ●●●△○

 

張泌『臨江仙一首』双調五十八字、前段二十九字五句三平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻一仄韻、7⑥⑦❹⑤/7⑥⑦❹⑤

煙收湘渚秋江靜  蕉花露泣愁紅  五雲雙鶴去無  幾迴魂  凝望向長

○△○●○○●  ○○●●○○  ●○○●●○○  △△○●  △△●△△

翠竹暗留珠淚怨  閑調寶瑟波中  花鬟月鬢綠雲  古祠深殿  香冷雨和

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(洞庭湖に灌ぐ秋の大江は静かに流れ、瀟湘八景八景を彩るカンナの花は露に泣き愁いに紅く色に染まる瀟湘八景八景には、桃源郷初め、屈原の断腸の思いでの投身、娥皇女英が投身した地でもあり、彼女らを祀った宮祠殿には冷たい雨と風が吹き付けると詠う)

張泌《巻四34臨江仙 一首》『花間集』185全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6197

 

柳帶搖風漢水濱,平蕪兩岸爭勻。

水の砂浜、土手の官柳がみどりの帯となって連なって、風がぬけてやなぎが揺れ動き、水面が揺れる。土手には蕪が一面に育っていて、それが両岸で争って同じようにそだっている。

61. 漢水濱 漢水は陝西省漢中市寧強県の蟠冢山を水源とする。東に流れ湖北省に入り武漢市で長江に合流する。支流として胥水河(中文)、旬河(中文)、堵河(中文)(最大)、丹江(中文)、唐白河(中文)等を併せる。流域の主要な都市として漢中市、安康市、十堰市、襄陽市、武漢市などがある。詩の雰囲気から、襄陽の大堤の砂浜、武漢の長江五龍地点の中洲、両岸の砂浜と考えられるが、下の句「水精宮殿」という語句から漢水の支流に水の珠が飛び散る滝の様なものがあり、宮殿の三方、あるいは水面に競り出た様な宮殿であろう、襄陽がイメージされる。その場合。漢水本流ではなく、大堤の中に入っていく運河の様な水路であれば、水精は棹のみずたまということかもしれない。

柳帶 漢水の川辺に土手の補強に柳を植える。治水工事の一環であるため、官柳と呼ばれた。杜甫《1203 城西原送李判官武判官赴成都府》詩「野花随处发,官柳著行新。」《0955 西郊》「市橋官柳細,江路野梅香。」

 

西郊 杜甫 成都(4)浣花渓の草堂(4 - 2)  杜甫 <407 五言律詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1980 杜甫詩1000-407-590/1500

676 城西原送李判官兄、武判官弟赴成都府》 蜀中転々 杜甫 <582>漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3220 杜甫詩1000-582-838/1500

 

河傳三首其三

(河傳三首其の三)

同伴,相喚。

同伴し,相い喚ぶ。

杏花稀,夢裡每愁依違。

杏花稀れにして,夢裡 每に依違を愁う。

仙客一去鷰已飛,不歸,淚痕空滿衣。

仙客 一去って 鷰已に飛び,歸らず,淚痕 空しく衣滿つ。

天際雲鳥引晴遠,春已晚,煙靄渡南苑。

天際 雲鳥 晴遠を引く,春已に晚れ,煙靄 南苑に渡る。

雪梅香,柳帶長,小娘,轉令人意傷。

雪梅 香り,柳帶 長く,小娘,轉た人をして意傷まわ令む。

(曲江離宮の妃嬪宮女が舟遊びの時に見初められ、時を過ごしたが、季節が変わるころには、放置された、次の春が過ぎようとする頃、同じような若い宮女がまた一人池端にいると詠う。)

声を掛けてきて、舟遊びの舟にのってきた。

晩春になり杏園の杏花も散り落ちて疎らに残っているだけのころには。夢のなかにいるだけで、眼が醒めればその度に心配な気持ちだけであり、もう寄り添うことなどできないと思うようになった。

ここに来る旅の人は飛来する鶴で一たび去ってしまい、燕も既に飛んでいってしまった。だから、帰ってくることはない。残されたものの頬には涙の痕が残っており、ふとんの中には空しさだけが残っている。

空高く天の遠く雲のはし空が晴れているあたりに鳥が飛んでいく、春は既に終わろうとしている、それに代わって雨雲や靄が広がり渡ってこの南苑に漂い渡ってきた。

また冬が過ぎ、残雪の中の早梅の香が届いたと思えば、もう柳が芽吹きしげって柳並木は長くおびのように続いている、そこにはまだあどけない女が一人、また同じような心痛める女を作ってしまったということなのだろう。

 

 

鴛鴦對浴浪痕新。弄珠遊女,微笑自含春。

鴛鴦は水の中で水浴びをしており、そこに鴛鴦がかぶさるような波が新たに起こる。この地の遊女は水面に手を浸けてシャバシャバして、微笑んで、この春を楽しんでいるようだ。

 

輕步暗移蟬鬢動,羅裙風惹輕塵。

そして、軽やかに歩き、蝉の髪飾りの簪がゆれながら、木陰の暗い所に入ってゆく。うすぎぬのスカートが風にあおられていて舞い上がった塵が惹かれてゆく。

62. 蟬鬢動 蝉の髪飾りの簪がゆれている

 

水精宮殿豈無因?空勞纖手,解珮贈情人。

きらびやかな水精の宮殿がどうしてここにあるのか、いかなる因果関係もない。ただ、せっかくの優しいかぼそい手で佩び玉を解いて情人に愛の気持ちを捧げるけれども、むなしく徒労に終わる。

63. 水精、宮殿 水に映り輝く宮殿。水精は水の精。水星、辰星。水の中から産する珠。水の妖精。「珠水精、故以禦火灾」(珠は水精、故に以て火灾を禦【ふせ】ぐ)とある。また、水精宮とすれば、水晶で飾られた宮殿と見る場合も考えられるが、詩の雰囲気と杜甫のその時の心情を合わせて水晶の宮殿ではない。

水精宮殿 

杜甫『曲江對酒』

苑外江頭坐不歸,水精宮殿轉霏微。

桃花細逐楊花落,鳥時兼白鳥飛。

縱飲久判人共棄,懶朝真與世相違。

吏情更覺滄洲遠,老大悲傷未拂衣。

春景色に誘われ、わたしはこの芙蓉苑の外、曲江の池畔で官舎に帰らないままにすわりこんであたりをながめる、水の妖精が生まれ出て水の宮殿がその光を輝かせ、霧のように飛散する水珠も輝く。

・苑 芙蓉苑。・江 曲江。・転 いよいよ、看るみるうちにいよいよ。・霏微 春光掩映のさまと、水気のこまかに飛散とぶさまのふたつの意味をいう。

 

●  花間集における「水精」について

溫庭筠

《巻一02菩薩蠻十四首其二》水精簾裡頗黎枕,暖香惹夢鴛鴦錦。江上柳如煙,鴈飛殘月天。藕絲秋色淺,人勝參差剪。雙鬢隔香紅,玉釵頭上風。

薛昭蘊

《巻三45謁金門》春滿院,疊損羅衣金線。睡覺水精簾未捲,簷前雙語鷰。斜掩金鋪一扇,滿地落花千片。早是相思腸欲斷,忍教頻夢見。

張泌

《巻四48南歌子三首其一》柳色遮樓暗,桐花落砌香。畫堂開處遠風涼,高卷水精簾額,襯斜陽。

毛文錫

《巻五27月宮春一首》水精宮裡桂花開,神仙探幾迴。紅芳金蘂繡重臺,低傾馬瑙盃。玉兔銀蟾爭守護,姮娥女戲相隈。遙聽鈞天九奏,玉皇親看來。

牛希濟

《巻五41臨江仙七首其六》柳帶搖風漢水濱,平蕪兩岸爭勻。鴛鴦對浴浪痕新。弄珠遊女,微笑自含春。輕步暗移蟬鬢動,羅裙風惹輕塵。水精宮殿豈無因?空勞纖手,解珮贈情人。

毛熙震

《巻九34浣溪沙七首其一》  春暮黃鶯下砌前,水精簾影露珠懸,綺霞低映晚晴天。弱柳萬條垂翠帶,殘紅滿地碎香鈿,蕙風飄蕩散輕煙。

毛熙震

《巻十02河滿子二首 其二》  無語殘粧澹薄,含羞嚲袂輕盈。幾度香閨眠曉,綺疎日微明。雲母帳中惜,水精枕上初驚。笑靨嫩疑花坼,愁眉翠斂山橫。相望只教添悵恨,整鬟時見纖瓊。獨倚朱扉閑立,誰知別有深情。

64. 無因 世界のあり方にいかなる因果関係も認めず,現象は原因も条件もなしに生起するという

65. 纖手 かぼそくたおやかな女の手。

臨江仙七首 其七

66. (洞庭湖に面した渡し場に、君山島に、羅浮山にそれぞれ仙郷として女妓たちがいる。)

 

67. 【構成】 臨江仙

唐の教坊の曲名。『花間集』には初めに示した表のとおり、二十六首所収。牛希濟の作は七首収められている。詞形を以下の通り。

(臨江仙七首 其一)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻一仄韻、⑦⑥⑦❹⑤/7⑥⑦❹⑤

峭碧參差十二  冷煙寒樹重重  宮殿是仙  金鑪珠  香靄晝偏

●●△△●●○  △○○●△△  ○○○●●○○  ○○○●  ○●●△○

一自楚王驚夢斷  人間無路相逢  至今雲雨帶愁  月斜江  征棹動晨

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(臨江仙七首 其二)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

謝家仙觀寄雲,岩蘿拂地成。 洞房不閉白雲,當時丹竈,一粒化黃

●○○△●○○  ○○●●○○  △○△●●○△  △○○●  ●●●○○

石壁霞衣猶半挂,松風長似鳴。 時間唳鶴起前,十洲高會,何處許相

●●○△△●●  ○△△●○○  ○△●●●○○  ●○○●  △●●△○

 

(臨江仙七首 其三)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句五平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

渭闕宮城秦樹,玉樓獨上無。 含情不語自吹,調情和恨,天路逐風

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何事乘龍入忽,似知深意相。 三清攜手路非,世間屏,彩筆劃嬌

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(臨江仙七首 其四)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

江繞黃陵春廟,嬌鶯獨語關。 滿庭重疊綠苔,陰雲無事,四散自歸

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簫鼓聲稀香燼冷,月娥斂盡彎。 風流皆道勝人,須知狂客,判死為紅

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(臨江仙七首 其五)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻二仄韻、⑦⑥⑦➍⑤/❼⑥⑦❹⑤

素洛春光瀲灩,千重媚臉初。淩波羅襪勢輕,煙籠日,珠翠半分

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風引寶衣疑欲,鸞迴鳳翥堪。也知心許無恐,陳王辭,千載有聲

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(臨江仙七首 其六)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

柳帶搖風漢水,平蕪兩岸爭。鴛鴦對浴浪痕。弄珠遊女,微笑自含

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輕步暗移蟬鬢動,羅裙風惹輕。水精宮殿豈無?空勞纖手,解珮贈情

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(臨江仙七首 其七)双調五十八字、前段二十九字五句二平韻一仄韻、後段二十九字五句二平韻一仄韻、⑦⑥⑦➍⑤/7⑥❼4⑤

洞庭波浪颭晴  君山一點凝煙  此中真境屬神  玉樓珠殿  相映月輪

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萬里平湖秋色冷  星辰垂影參然  橘林霜重更紅  羅浮山下  有路暗相

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張泌『臨江仙一首』双調五十八字、前段二十九字五句三平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻一仄韻、7⑥⑦❹⑤/7⑥⑦❹⑤

煙收湘渚秋江靜  蕉花露泣愁紅  五雲雙鶴去無  幾迴魂  凝望向長

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翠竹暗留珠淚怨  閑調寶瑟波中  花鬟月鬢綠雲  古祠深殿  香冷雨和

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(洞庭湖に灌ぐ秋の大江は静かに流れ、瀟湘八景八景を彩るカンナの花は露に泣き愁いに紅く色に染まる瀟湘八景八景には、桃源郷初め、屈原の断腸の思いでの投身、娥皇女英が投身した地でもあり、彼女らを祀った宮祠殿には冷たい雨と風が吹き付けると詠う)

張泌《巻四34臨江仙 一首》『花間集』185全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6197

 

洞庭波浪颭晴天,君山一點凝煙。

洞庭湖に波立つのは、晴天の日は水面は輝き、風がそよぐ程度でも吹かれて波立つ。洞庭湖の中には、隠遁者の住む君山がポツンと浮んでそこだけ霞が立ちこめる。

68. 洞庭湖 湖南省北東部にある中国最大の淡水湖。湘水(湘江)、沅水(沅江)などが流れ込んで長江に注ぐ。湖畔や湖中には岳陽楼や君山などがあり、瀟湘八景などの名勝に富む。

孟浩然『望洞庭湖贈張丞相』
八月湖水平,涵虚混太淸。氣蒸雲夢澤,波撼岳陽城。
欲濟無舟楫,端居恥聖明。坐觀垂釣者,徒有羨魚情。

杜甫『登岳陽樓』

昔聞洞庭水,今上岳陽樓。呉楚東南坼,乾坤日夜浮。

親朋無一字,老病有孤舟。戎馬關山北,憑軒涕泗流。

69. 颭 風が(ものを)ふるわせる.風に吹かれて波立つ。そよぎ動く。

70. 君山 中国湖南省北部にある洞庭湖の中にある、昔は洞庭湖の中に浮かぶ島であった君山(くんざん)は、現在は岸とつながっているが、かつて多くの道士が隠棲しており、湘江の女神・湘君が遊んだところとして知られる。君山島は観光地としても知られており、岳陽楼の付近から船で渡ることができる。島内の茶園は無農薬栽培だが、観光地化した環境故、有機認証の取得は出来ないのが実情で、君山島内で栽培された「本物の君山銀針」は有機認証を有していない。

 

此中真境屬神仙,玉樓珠殿,相映月輪邊。

洞庭湖の真ん中あたりは神仙の郷に属しているし、そこには、輝くような高楼と真珠の宮殿がある。そして月が昇れば湖面に映す月と互いにその輪辺を接し、すべてが月の世界である。

71. 玉樓珠殿 日が当たれば水面に強く光きらめく宝石を鏤めたようであり、月に照らされれば真珠のきらめきの中に在る宮殿のようである。

 

萬里平湖秋色冷,星辰垂影參然。

この洞庭湖から長江を下って東の方、万里さきの湖面静かな平湖は冷気がひろがると秋の色に染まると一番の景色で、空高く星たちが瞬けば星も湖面に垂れ、影を写し、千差万別、境目もわからず、星屑の世界になる。

72. 平湖 平湖は中国揚子江デルタの杭嘉湖平原(杭州·嘉興·湖州)に位置し、北は上海に隣接し、南は杭州湾に臨む。気候は、温暖な亜熱帯モンスーン気候で、四季の移り変わりがはっきりしている。

73. 參然 千差萬別の景色

 

橘林霜重更紅鮮,羅浮山下,有路暗相連。

五嶺を越えれば、柑橘樹の名産地で、この季節霜が重ねて降りるようになると更に木々の紅葉が進んで鮮やかな色に変わる。羅浮山のふもとには蜜柑と霜と紅葉の神仙の郷があり、それが向かう道にはどこまでも、奥深い所までも連なっている。

74. 羅浮 羅浮山のこと。広東省恵州市博楽県長寧鎮にある。 広州の東90キロに位置する羅浮山は古くは東樵山といわれ南海の西樵山と姉妹関係にある。広東四大名山の一つで、道教の聖地として中国十大名山の一つにも数えられている。主峰飛雲頂は海抜1296m、は香港の北、広州市の東、東莞市の北東に所在する山である。広東省の道教の聖地「羅浮山」羅浮仙ラフセン:隋の趙師雄が梅の名所の羅浮山で羅をまとった美女と出会い酒を酌み交わす酒に酔い伏し梅の樹の下で気が付いた美女は梅の精で羅浮仙ラフセンと呼ばれた故事もある。初発石首城 謝霊運(康楽) 詩<56-#3>Ⅱ李白に影響を与えた詩446 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1155

李白『江西送友人之羅浮』

爾去之羅浮、我還憩峨眉。

中閥道萬里、霞月逼相思。

如尋楚狂子、瓊樹有芳枝。

江西送友人之羅浮 李白Kanbuniinkai紀頌之の漢詩李白特集350 -280

李白『金陵江上遇蓬池隱者』

心愛名山游、身隨名山遠。

羅浮麻姑台、此去或未返。

金陵江上遇蓬池隱者 #1 李白Kanbuniinkai紀頌之の漢詩李白特集350 -285

『安陸白兆山桃花岩寄劉侍御綰』

云臥三十年、好閑復愛仙。 蓬壺雖冥、鸞鶴心悠然。

歸來桃花岩、得憩云窗眠。對嶺人共語、飲潭猿相連。

時升翠微上、邈若羅浮 兩岑抱東壑、一嶂橫西天。

樹雜日易隱、崖傾月難圓。芳草換野色、飛蘿搖春煙。

入遠構石室、選幽開上田。 獨此林下意、杳無區中緣。

李白85 安陸白兆山桃花岩寄劉侍御綰

 
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