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花間集巻五 牛希濟十一首

花間集 訳注解説 (267)回目牛希濟巻五41臨江仙七首其六》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9268

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 267)回目牛希濟巻五41臨江仙七首其六》

 

 

20171015

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注

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●唐を代表する 中唐 韓愈 全500首 

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●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"

Ⅲ 杜詩

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767年-141#30 秋日夔府詠懷奉寄鄭監審李賓客之芳一百韻(卷一九(四)一六九九#30§10.-2注(1155) Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9253

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767年-集-19 【字解集】 ・H提封 I鸚鵡 J孤雁 K鷗 L猿 M麂 N雞 O黃魚 P白小  Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8998

杜甫詩(1)736~751年  53

杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73

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杜甫詩(5)758年47歳 左遷 53

杜甫詩(6)759年 三吏三別 44

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杜甫詩(8)759年同谷紀行、成都紀行36

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杜甫詩(11)762年蜀中転々43

杜甫詩(12)762年 蜀中転々 49

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花間集 訳注解説 (267)回目牛希濟巻五41臨江仙七首其六》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9268

(襄陽大堤の遊女は若くて繊細な手であったがどうしてここに北のかわからないが、精いっぱい盡してくれる、しかしその思いは、相手に、届きはしないのであると詠う)

漢水の砂浜、土手の官柳がみどりの帯となって連なって、風がぬけてやなぎが揺れ動き、水面が揺れる。土手には蕪が一面に育っていて、それが両岸で争って同じようにそだっている。

鴛鴦は水の中で水浴びをしており、そこに鴛鴦がかぶさるような波が新たに起こる。この地の遊女は水面に手を浸けてシャバシャバして、微笑んで、この春を楽しんでいるようだ。

そして、軽やかに歩き、蝉の髪飾りの簪がゆれながら、木陰の暗い所に入ってゆく。うすぎぬのスカートが風にあおられていて舞い上がった塵が惹かれてゆく。

きらびやかな水精の宮殿がどうしてここにあるのか、いかなる因果関係もない。ただ、せっかくの優しいかぼそい手で佩び玉を解いて情人に愛の気持ちを捧げるけれども、むなしく徒労に終わる。

 

 

 

花間集 巻五 臨江仙七首

牛希濟

 

 

 

巻五36臨江仙七首其一

峭碧參差十二峯,冷煙寒樹重重。瑤宮殿是仙蹤,金鑪珠帳,香靄晝偏濃。

一自楚王驚夢斷,人間無路相逢。至今雲雨帶愁容,月斜江上,征棹動晨鐘。

 

巻五37臨江仙七首其二

謝家仙觀寄雲岑,岩蘿拂地成陰。洞房不閉白雲深,當時丹竈,一粒化黃金。

石壁霞衣猶半挂,松風長似鳴琴。時間唳鶴起前林,十洲高會,何處許相尋?

 

巻五38臨江仙七首其三

渭闕宮城秦樹凋,玉樓獨上無憀。含情不語自吹簫,調情和恨,天路逐風飄。

何事乘龍入忽降,似知深意相招。三清攜手路非遙,世間屏障,彩筆劃嬌饒。

 

巻五39臨江仙七首其四

江繞黃陵春廟閑,嬌鶯獨語關關。滿庭重疊綠苔斑,陰雲無事,四散自歸山。

簫鼓聲稀香燼冷,月娥斂盡彎環。風流皆道勝人間,須知狂客,判死為紅顏。

 

巻五40臨江仙七首其五

素洛春光瀲灩平,千重媚臉初生。淩波羅襪勢輕輕,煙籠日照,珠翠半分明。

風引寶衣疑欲舞,鸞迴鳳翥堪驚。也知心許無恐成,陳王辭賦,千載有聲名。

 

巻五41臨江仙七首其六

柳帶搖風漢水濱,平蕪兩岸爭勻。鴛鴦對浴浪痕新。弄珠遊女,微笑自含春。

輕步暗移蟬鬢動,羅裙風惹輕塵。水精宮殿豈無因?空勞纖手,解珮贈情人。

 

巻五42臨江仙七首其七

洞庭波浪颭晴天,君山一點凝煙。此中真境屬神仙,玉樓珠殿,相映月輪邊。

萬里平湖秋色冷,星辰垂影參然。橘林霜重更紅鮮,羅浮山下,有路暗相連。

 

張舍人泌

臨江仙一首

毛文錫(毛司徒文錫)

臨江仙一首

牛學士希濟

臨江仙七首

和凝

臨江仙二首

(顧太尉

臨江仙三首

孫少監光憲

臨江仙二首

魏太尉承班

臨江仙二首

鹿虔扆

臨江仙二首

毛秘書熙震

臨江仙二首

李秀才珣

臨江仙二首

閻處士選

臨江仙二首

 

8.牛希済

牛學士希濟、咸通十三年頃(872年頃~末詳)、隴西(今の甘粛省隴西)の人。牛嶠の兄の子。前蜀に仕えて起居郎、翰林学士、御史中丞等の職を歴任、同光三年(925年)、後唐によって蜀が滅ぼされると、後唐に降り洛陽に入った。後唐の明宗が、蜀の旧臣に「蜀主、巨唐に降る」という詩を作らせると、みな蜀主の荒淫をそしったが、年希済だけは蜀主非難の言葉を吐かなかったので、明宗は彼を蕹州〔今の陝西省西安の西北)の節度副使に任じた。『花間集』には十一首の詞が収められている。

 

 

 

花間集 教坊曲《臨江仙七首其五》牛希濟

 

 

花間集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9261

 

 

 
女冠子 002

臨江仙七首 其一

(瞿塘峡夔門からの眺望、巫山の詠懐、夜明けの旅立ちを詠う)

峭碧參差十二峯,冷煙寒樹重重。

瞿塘峡夔門は緑色を濃くし、高くけわしい峰がポコポコと入り乱れて聳える巫山の十二の峯々をのぞむ。そこには薄雲が冷たくかかり、寒気は木樹に重々しく蔽っている。

宮殿是仙蹤,金鑪珠帳,香靄晝偏濃。

巫山の宮殿には瑤が踊り、だからここは神仙のものの足跡を残している、金の飾りの手あぶりの香炉があり、宝飾の珠とばりに飾られている。お香が焚かれるとここには昼というのに霞のように濃く漂う。

一自楚王驚夢斷,人間無路相逢。

それもただ一度だけのことにより、宋玉『高唐の賦』にいう楚王は夢を断たれ驚いて醒める。人間というものは、決まった道はなくただこの日の逢瀬を楽しむことなのだ。

至今雲雨帶愁容,月斜江上,征棹動晨鐘。

それで今にいたる、楚王と瑤姫の「雲雨」をおもうと、別れには愁いの顔つきになる。月は西にかたむき長江の水面に映す。遠くに往く大きな船は早くから準備をし、朝早の出発の鐘の音を待つ。

(臨江仙七首 其の一)

峭碧 參差 十二峯,冷煙 寒樹 重重たり。

 宮殿 是れ仙蹤なり,金鑪 珠帳,香靄 晝に偏りて濃く。

一つに自ら楚王 夢斷れて驚く,人間 路無く相い逢う。

今に至るも雲雨 愁容を帶び,月斜きて江の上り,棹を征し晨鐘を動かす。

 

(改訂版Ver.2.1

臨江仙七首其二

(晋の謝家の立てた通観を尋ね、其の地の様子を述べる、そこに、林の前で松風が琴の音のように聞こえたことで、敗軍で逃げ続けた謝家を思い、東方朔が『海内十洲記』で述べたような高尚な出会いは、何処にあるのかと誰かに聞きたいと詠う。)

謝家仙觀寄雲岑,岩蘿拂地成陰。

謝家館は仙郷寺観のようであり、雲のうえに聳えている。岩場に垂れる蘿は岩場をはらっているし、それから木々に絡んで日を遮り、地面は陰を暗くしている。

洞房不閉白雲深,當時丹竈,一粒化黃金。

洞房は閉められることはなく、白雲が深く、一体化している。丁度いま、金丹を釜戸で練っており、やがてその一粒は黄金に変わっていく。

石壁霞衣猶半挂,松風長似鳴琴。

石の壁にはうす絹の羽衣がかけてあり、そして戸張も半分くらい巻き上げてたれている、岩場に立つ松を風が抜けると琴の音色に似ている。

時間唳鶴起前林,十洲高會,何處許相尋?

時が経つにつれ「風声鶴唳」と林の前で松風があるだけで、晉の謝家のようにおどろくのであり、それに、東方朔『海内十洲記』の中の高尚な出会いは、何処にあるのか尋ねたい、それはだれに聞けばよいのだろうか。

(臨江仙七首 其二)

謝家 仙觀 雲岑に寄り,岩蘿 地を拂い陰を成す。

洞房 閉くことなく、白雲深し,時に當って丹竈し,一粒 黃金に化す。

石壁 霞衣 猶お半ば挂り,松風 長じて鳴琴に似たり。

時間すれば 「唳鶴」す 前林に起きるを,「十洲高會」,何處にか相い尋ねんことを許さん?

 

(改訂版Ver.2.1

臨江仙七首 其三

(男女の仲は永遠に続くものではないが、「三清」がふたりをみとめてくれるほどに、情愛を調和させることであり、障壁を乗り越える努力をすることであると詠う。)

渭闕宮城秦樹凋,玉樓獨上無憀。

渭水は秦の都、咸陽、次時代の長安の城門であった、その宮城と長安城を見守ってきた大木の秦樹もやがて凋落していったのだ。そして、いま、きらびやかに輝いている高楼に一人登ってみるとそこからは心が晴れやかにはならない。

含情不語自吹簫,調情和恨,天路逐風飄。

秦の穆公の時、「蕭史あり、善く簫を吹く。」とあり、簫を吹くだけで語り合うことはなかったが、情の愛心を持っていた、やがて情愛を調和することになり、怨みを和ませることになる。そして二人は天への道を登っていきついには風に乗りひらひらと天に上ってしまう。

何事乘龍入忽降,似知深意相招。

何事があったのか、それは簫史が竜に乗り、弄玉は鳳に乗って、入っていき、そして降りて行ったのだ。これらの話で類似していることは、男女の愛は意志を深く持つことであり、たがいにまねきいれることなのである。

三清攜手路非遙,世間屏障,彩筆劃嬌饒。

こうして、道教の最高神格の「三清」がふたりをみとめてくれれば、手を携えてその道を行くならばはるか遠いということはないのである。この世の中はいろんな障壁があるものであり、彩り豊かな筆でもって美しく艶めかしく描くことである。

(臨江仙七首 其の三)

渭闕 宮城 秦樹凋ち,玉樓 獨り上りて無す。

情を含みて自ら吹簫を語らず,調情して恨を和み,天路 風飄を逐う。

何事ぞ龍に乘り入り忽ち降り,知るに似たり 深意 相い招くを。

三清 手を攜えて路 遙ならざる,世間 屏障,彩筆 嬌饒の劃【かく】す。

 

巻五39(改訂版Ver.2.1

臨江仙七首其四

(黄河支流清水がめぐる黄帝陵には、皇帝の死によって、妃嬪宮女たちが送られている。彼女らは若くして死んでいくのは間違いないことだと詠う)

江繞黃陵春廟閑,嬌鶯獨語關關。

黄河支流清水がめぐる黄帝陵にも春景色になり、霊廟は静まり返っている。近くには艶めかしく鶯の春を告げる声が、聞こえてくる。

滿庭重疊綠苔斑,陰雲無事,四散自歸山。

黄帝陵の庭園には緑の苔の斑点が幾重にも重なり合って、いっぱいに広がっている。そこには祀るひとびとはあつまり雲が影を暗くするほど集まったが何事もおこらず、やがて、雲散霧消して、自然と山に帰っていく。

簫鼓聲稀香燼冷,月娥斂盡彎環。

しだいに、笛と太鼓の音も稀になり聞えなくなったし、香炉も燃え尽きて消え、つめたくなってしまった。満天の空の月は満月から「彎環の吟」になるまで、つきるまで繰り返す。

風流皆道勝人間,須知狂客,判死為紅顏。

この風流こそが、みんなが本道とするところ、人間、この世のものとして一番良いものであるというだろう。この風流の場所に、風流に病み付きになった皇帝の宮女たちは誰もが知る。まだ若い紅顔であるのに死んで行くのを待つだけなのである。

 

 

巻五40臨江仙七首其五

(洛陽の上陽宮にはたくさんの純真な女たちが初めての夜を過ごし、晴れやかな夜を過ごし、特に千年前の魏の曹植のコイバナは今も有名な話であるとを詠う)

素洛春光瀲平,千重媚臉初生。

昼間の洛陽の都に春のひかりがふりそそぎ、洛水には万遍なくさざ波が光きらめいている。ここには千年の妃嬪、宮妓の媚艶があり、たくさんの初夜を過したことが積み重なっている。

波羅襪勢輕輕,煙籠日照,珠翠半分明。

白紵は入り混じり、波のようにひるがえり、うす絹の下着靴下を履いた女たちは軽やかに跳ね回って踊っているし、香炉の煙が上ぶたの所で燻り、日に照らされた日々に、珠玉、ひすいのかざりにそれぞれに光を分けている。

風引寶衣疑欲舞,鸞迴鳳堪驚。

風にふかれるとその宝玉に包まれた着物は踊っているのかとみまちがえる、帳の鸞が飛んで、鳳凰がはばたいているようで驚くのをこらえ堪えている。

也知心許無恐成,陳王辭賦,千載有聲名。

このことは心を許すということは体を一つにすることなど恐れることはないということを理解すべきである。それは魏の曹植が「神洛賦」にあらわしている、だから、それから千年たってもそのことは有名なことなのである。

 

臨江仙七首其六

(襄陽大堤の遊女は若くて繊細な手であったがどうしてここに北のかわからないが、精いっぱい盡してくれる、しかしその思いは、相手に、届きはしないのであると詠う)

柳帶搖風漢水濱,平蕪兩岸爭勻。

水の砂浜、土手の官柳がみどりの帯となって連なって、風がぬけてやなぎが揺れ動き、水面が揺れる。土手には蕪が一面に育っていて、それが両岸で争って同じようにそだっている。

鴛鴦對浴浪痕新。弄珠遊女,微笑自含春。

鴛鴦は水の中で水浴びをしており、そこに鴛鴦がかぶさるような波が新たに起こる。この地の遊女は水面に手を浸けてシャバシャバして、微笑んで、この春を楽しんでいるようだ。

輕步暗移蟬鬢動,羅裙風惹輕塵。

そして、軽やかに歩き、蝉の髪飾りの簪がゆれながら、木陰の暗い所に入ってゆく。うすぎぬのスカートが風にあおられていて舞い上がった塵が惹かれてゆく。

水精宮殿豈無因?空勞纖手,解珮贈情人。

きらびやかな水精の宮殿がどうしてここにあるのか、いかなる因果関係もない。ただ、せっかくの優しいかぼそい手で佩び玉を解いて情人に愛の気持ちを捧げるけれども、むなしく徒労に終わる。

 襄陽一帯

 

臨江仙七首其六』 現代語訳と訳註解説
(
本文)

臨江仙七首其六

柳帶搖風漢水濱,平蕪兩岸爭

鴛鴦對浴浪痕新。弄珠遊女,微笑自含春。

暗移鬢動,羅裙風惹輕塵。

水精宮殿豈無因?空勞纖手,解珮贈情人。

 

(下し文)
(臨江仙七首其の六)

柳の帶 風は搖めく漢水の濱,蕪を平かにし兩岸勻しく爭う。

鴛鴦 浴に對して浪痕新たなり。珠を弄ぶ遊女あり,微笑 自ら春を含む。

輕やかに步き暗きに移る 蟬鬢の動き,羅裙 風は輕塵を惹く。

水精の宮殿 豈に因無らんや?空しく纖手を勞し,珮を解きて情人ぶ贈らん。

(現代語訳)
(襄陽大堤の遊女は若くて繊細な手であったがどうしてここに北のかわからないが、精いっぱい盡してくれる、しかしその思いは、相手に、届きはしないのであると詠う)

漢水の砂浜、土手の官柳がみどりの帯となって連なって、風がぬけてやなぎが揺れ動き、水面が揺れる。土手には蕪が一面に育っていて、それが両岸で争って同じようにそだっている。

鴛鴦は水の中で水浴びをしており、そこに鴛鴦がかぶさるような波が新たに起こる。この地の遊女は水面に手を浸けてシャバシャバして、微笑んで、この春を楽しんでいるようだ。

そして、軽やかに歩き、蝉の髪飾りの簪がゆれながら、木陰の暗い所に入ってゆく。うすぎぬのスカートが風にあおられていて舞い上がった塵が惹かれてゆく。

きらびやかな水精の宮殿がどうしてここにあるのか、いかなる因果関係もない。ただ、せっかくの優しいかぼそい手で佩び玉を解いて情人に愛の気持ちを捧げるけれども、むなしく徒労に終わる。


(訳注)

臨江仙七首 其六

59. (襄陽大堤の遊女は若くて繊細な手であったがどうしてここに北のかわからないが、精いっぱい盡してくれる、しかしその思いは、相手に、届きはしないのであると詠う)

60.【構成】 臨江仙

唐の教坊の曲名。『花間集』には初めに示した表のとおり、二十六首所収。牛希濟の作は七首収められている。詞形を以下の通り。

(臨江仙七首 其一)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻一仄韻、⑦⑥⑦❹⑤/7⑥⑦❹⑤

峭碧參差十二  冷煙寒樹重重  宮殿是仙  金鑪珠  香靄晝偏

●●△△●●○  △○○●△△  ○○○●●○○  ○○○●  ○●●△○

一自楚王驚夢斷  人間無路相逢  至今雲雨帶愁  月斜江  征棹動晨

●●●△○△●  ○△○●△○  ●○○●●○○  ●○○●  ○●●○○

 

(臨江仙七首 其二)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

謝家仙觀寄雲,岩蘿拂地成。 洞房不閉白雲,當時丹竈,一粒化黃

●○○△●○○  ○○●●○○  △○△●●○△  △○○●  ●●●○○

石壁霞衣猶半挂,松風長似鳴。 時間唳鶴起前,十洲高會,何處許相

●●○△△●●  ○△△●○○  ○△●●●○○  ●○○●  △●●△○

 

(臨江仙七首 其三)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句五平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

渭闕宮城秦樹,玉樓獨上無。 含情不語自吹,調情和恨,天路逐風

●●○○○●○  ●○●●○○  ○○△●●△○  △○△●  ○●●△○

何事乘龍入忽,似知深意相。 三清攜手路非,世間屏,彩筆劃嬌

△●△○●●  ●○△●△○  △○○●●○○  △△△△  ●●●△△

 

(臨江仙七首 其四)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

江繞黃陵春廟,嬌鶯獨語關。 滿庭重疊綠苔,陰雲無事,四散自歸

○●○○○●○  △○●●○○  ●○△●●○○  ○○○●  ●●●○○

簫鼓聲稀香燼冷,月娥斂盡彎。 風流皆道勝人,須知狂客,判死為紅

○●○○○●△  ●○●●○○  △○○●△○△  ○○△●  ●●○○○

 

(臨江仙七首 其五)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻二仄韻、⑦⑥⑦➍⑤/❼⑥⑦❹⑤

素洛春光瀲灩,千重媚臉初。淩波羅襪勢輕,煙籠日,珠翠半分

●●○△●●○  ○△●△○△  ○○○●●△△  ○△●●  ○●●△○

風引寶衣疑欲,鸞迴鳳翥堪。也知心許無恐,陳王辭,千載有聲

△●●△○●●  ○△●●○○  ●○○●○●○  △△○●  ○●●○○

(臨江仙七首 其六)双調五十八字、前段二十九字五句四平韻、後段二十九字五句三平韻、⑦⑥⑦4⑤/7⑥⑦4⑤

柳帶搖風漢水,平蕪兩岸爭。鴛鴦對浴浪痕。弄珠遊女,微笑自含

●●○△●●○  ○○●●○○  ○○●●△○○  ●○○●  ○●●○○

輕步暗移蟬鬢動,羅裙風惹輕。水精宮殿豈無?空勞纖手,解珮贈情

△●●○○●●  ○○△●△○  ●△○●●○○  △△○●  ●●●○○

 

(臨江仙七首 其七)双調五十八字、前段二十九字五句二平韻一仄韻、後段二十九字五句二平韻一仄韻、⑦⑥⑦➍⑤/7⑥❼4⑤

洞庭波浪颭晴  君山一點凝煙  此中真境屬神  玉樓珠殿  相映月輪

△○○△●○○  ○○●●△○  ●△○●●○○  ●○○●  △●●○○

萬里平湖秋色冷  星辰垂影參然  橘林霜重更紅  羅浮山下  有路暗相

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張泌『臨江仙一首』双調五十八字、前段二十九字五句三平韻一仄韻、後段二十九字五句三平韻一仄韻、7⑥⑦❹⑤/7⑥⑦❹⑤

煙收湘渚秋江靜  蕉花露泣愁紅  五雲雙鶴去無  幾迴魂  凝望向長

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翠竹暗留珠淚怨  閑調寶瑟波中  花鬟月鬢綠雲  古祠深殿  香冷雨和

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(洞庭湖に灌ぐ秋の大江は静かに流れ、瀟湘八景八景を彩るカンナの花は露に泣き愁いに紅く色に染まる瀟湘八景八景には、桃源郷初め、屈原の断腸の思いでの投身、娥皇女英が投身した地でもあり、彼女らを祀った宮祠殿には冷たい雨と風が吹き付けると詠う)

張泌《巻四34臨江仙 一首》『花間集』185全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6197

 

柳帶搖風漢水濱,平蕪兩岸爭勻。

水の砂浜、土手の官柳がみどりの帯となって連なって、風がぬけてやなぎが揺れ動き、水面が揺れる。土手には蕪が一面に育っていて、それが両岸で争って同じようにそだっている。

61. 漢水濱 漢水は陝西省漢中市寧強県の蟠冢山を水源とする。東に流れ湖北省に入り武漢市で長江に合流する。支流として胥水河(中文)、旬河(中文)、堵河(中文)(最大)、丹江(中文)、唐白河(中文)等を併せる。流域の主要な都市として漢中市、安康市、十堰市、襄陽市、武漢市などがある。詩の雰囲気から、襄陽の大堤の砂浜、武漢の長江五龍地点の中洲、両岸の砂浜と考えられるが、下の句「水精宮殿」という語句から漢水の支流に水の珠が飛び散る滝の様なものがあり、宮殿の三方、あるいは水面に競り出た様な宮殿であろう、襄陽がイメージされる。その場合。漢水本流ではなく、大堤の中に入っていく運河の様な水路であれば、水精は棹のみずたまということかもしれない。

柳帶 漢水の川辺に土手の補強に柳を植える。治水工事の一環であるため、官柳と呼ばれた。杜甫《1203 城西原送李判官武判官赴成都府》詩「野花随处发,官柳著行新。」《0955 西郊》「市橋官柳細,江路野梅香。」

 

西郊 杜甫 成都(4)浣花渓の草堂(4 - 2)  杜甫 <407 五言律詩 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1980 杜甫詩1000-407-590/1500

676 城西原送李判官兄、武判官弟赴成都府》 蜀中転々 杜甫 <582>漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3220 杜甫詩1000-582-838/1500

 

河傳三首其三

(河傳三首其の三)

同伴,相喚。

同伴し,相い喚ぶ。

杏花稀,夢裡每愁依違。

杏花稀れにして,夢裡 每に依違を愁う。

仙客一去鷰已飛,不歸,淚痕空滿衣。

仙客 一去って 鷰已に飛び,歸らず,淚痕 空しく衣滿つ。

天際雲鳥引晴遠,春已晚,煙靄渡南苑。

天際 雲鳥 晴遠を引く,春已に晚れ,煙靄 南苑に渡る。

雪梅香,柳帶長,小娘,轉令人意傷。

雪梅 香り,柳帶 長く,小娘,轉た人をして意傷まわ令む。

(曲江離宮の妃嬪宮女が舟遊びの時に見初められ、時を過ごしたが、季節が変わるころには、放置された、次の春が過ぎようとする頃、同じような若い宮女がまた一人池端にいると詠う。)

声を掛けてきて、舟遊びの舟にのってきた。

晩春になり杏園の杏花も散り落ちて疎らに残っているだけのころには。夢のなかにいるだけで、眼が醒めればその度に心配な気持ちだけであり、もう寄り添うことなどできないと思うようになった。

ここに来る旅の人は飛来する鶴で一たび去ってしまい、燕も既に飛んでいってしまった。だから、帰ってくることはない。残されたものの頬には涙の痕が残っており、ふとんの中には空しさだけが残っている。

空高く天の遠く雲のはし空が晴れているあたりに鳥が飛んでいく、春は既に終わろうとしている、それに代わって雨雲や靄が広がり渡ってこの南苑に漂い渡ってきた。

また冬が過ぎ、残雪の中の早梅の香が届いたと思えば、もう柳が芽吹きしげって柳並木は長くおびのように続いている、そこにはまだあどけない女が一人、また同じような心痛める女を作ってしまったということなのだろう。

 

 

鴛鴦對浴浪痕新。弄珠遊女,微笑自含春。

鴛鴦は水の中で水浴びをしており、そこに鴛鴦がかぶさるような波が新たに起こる。この地の遊女は水面に手を浸けてシャバシャバして、微笑んで、この春を楽しんでいるようだ。

 

輕步暗移蟬鬢動,羅裙風惹輕塵。

そして、軽やかに歩き、蝉の髪飾りの簪がゆれながら、木陰の暗い所に入ってゆく。うすぎぬのスカートが風にあおられていて舞い上がった塵が惹かれてゆく。

62. 蟬鬢動 蝉の髪飾りの簪がゆれている

 

水精宮殿豈無因?空勞纖手,解珮贈情人。

きらびやかな水精の宮殿がどうしてここにあるのか、いかなる因果関係もない。ただ、せっかくの優しいかぼそい手で佩び玉を解いて情人に愛の気持ちを捧げるけれども、むなしく徒労に終わる。

63. 水精、宮殿 水に映り輝く宮殿。水精は水の精。水星、辰星。水の中から産する珠。水の妖精。「珠水精、故以禦火灾」(珠は水精、故に以て火灾を禦【ふせ】ぐ)とある。また、水精宮とすれば、水晶で飾られた宮殿と見る場合も考えられるが、詩の雰囲気と杜甫のその時の心情を合わせて水晶の宮殿ではない。

水精宮殿 

杜甫『曲江對酒』

苑外江頭坐不歸,水精宮殿轉霏微。

桃花細逐楊花落,鳥時兼白鳥飛。

縱飲久判人共棄,懶朝真與世相違。

吏情更覺滄洲遠,老大悲傷未拂衣。

春景色に誘われ、わたしはこの芙蓉苑の外、曲江の池畔で官舎に帰らないままにすわりこんであたりをながめる、水の妖精が生まれ出て水の宮殿がその光を輝かせ、霧のように飛散する水珠も輝く。

・苑 芙蓉苑。・江 曲江。・転 いよいよ、看るみるうちにいよいよ。・霏微 春光掩映のさまと、水気のこまかに飛散とぶさまのふたつの意味をいう。

 

●  花間集における「水精」について

溫庭筠

《巻一02菩薩蠻十四首其二》水精簾裡頗黎枕,暖香惹夢鴛鴦錦。江上柳如煙,鴈飛殘月天。藕絲秋色淺,人勝參差剪。雙鬢隔香紅,玉釵頭上風。

薛昭蘊

《巻三45謁金門》春滿院,疊損羅衣金線。睡覺水精簾未捲,簷前雙語鷰。斜掩金鋪一扇,滿地落花千片。早是相思腸欲斷,忍教頻夢見。

張泌

《巻四48南歌子三首其一》柳色遮樓暗,桐花落砌香。畫堂開處遠風涼,高卷水精簾額,襯斜陽。

毛文錫

《巻五27月宮春一首》水精宮裡桂花開,神仙探幾迴。紅芳金蘂繡重臺,低傾馬瑙盃。玉兔銀蟾爭守護,姮娥女戲相隈。遙聽鈞天九奏,玉皇親看來。

牛希濟

《巻五41臨江仙七首其六》柳帶搖風漢水濱,平蕪兩岸爭勻。鴛鴦對浴浪痕新。弄珠遊女,微笑自含春。輕步暗移蟬鬢動,羅裙風惹輕塵。水精宮殿豈無因?空勞纖手,解珮贈情人。

毛熙震

《巻九34浣溪沙七首其一》  春暮黃鶯下砌前,水精簾影露珠懸,綺霞低映晚晴天。弱柳萬條垂翠帶,殘紅滿地碎香鈿,蕙風飄蕩散輕煙。

毛熙震

《巻十02河滿子二首 其二》  無語殘粧澹薄,含羞嚲袂輕盈。幾度香閨眠曉,綺疎日微明。雲母帳中惜,水精枕上初驚。笑靨嫩疑花坼,愁眉翠斂山橫。相望只教添悵恨,整鬟時見纖瓊。獨倚朱扉閑立,誰知別有深情。

64. 無因 世界のあり方にいかなる因果関係も認めず,現象は原因も条件もなしに生起するという

65. 纖手 かぼそくたおやかな女の手。


薛濤 02

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