花間集 訳注解説 (251)回目毛文錫巻五26浣沙溪》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9128

 251)回目毛文錫巻五26浣沙溪》

 

 

 

花間集 訳注解説 (251)回目毛文錫巻五26浣沙溪》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9128

(七夕の日は他の機織りの娘の所に行く牽牛星である、今宵だけは二人良い出会いを過すと詠う。)

天の川に隔てられた牽牛星と織女星が、毎年、一度だけ会う日が来る、その信頼は違うことはない、銀河の清らかな流れの浅瀬に彦星の訪問を示す白雲がかすかにひろがる。月の光が明るくなるとカササギが橋を造ると影が出来て、百舌鳥が飛んでいなくなる。

別れにはその度ごとに恨みにおもい、生命はニイニイゼミのように短いものであるし、須女という名の機織り娘も憐れなものである。幾度か、行き帰るうちに鴛鴦の機織りの方に下っていくのを見て嫉妬する、それでも今宵だけは、素敵な出会いであるから二人とも、しなやかな、名残惜しい時を過ごす。

 

 

 

花間集 巻五

 

 

 

浣 溪 沙

韋莊

巻二29浣溪沙五首其一清曉粧成寒食天,柳毬斜裊間花鈿,捲簾直出畫堂前。指點牡丹初綻,日高猶自凭朱欄,含嚬不語恨春殘。

韋莊

巻二30浣溪沙五首其二欲上鞦韆四體慵,擬教人送又心忪。畫堂簾幕月明風。此夜有情誰不極,隔牆棃雪又玲瓏,玉容憔悴惹微紅。

韋莊

巻二31浣溪沙五首其三惆悵夢餘山月斜,孤燈照壁背紅紗,小樓高閣謝娘家。暗想玉容何所似,一枝春雪凍梅花,滿身香霧簇朝霞。

韋莊

巻二32浣溪沙五首其四綠樹藏鶯鶯正啼,柳絲斜拂白銅堤,弄珠江上草萋萋。日暮飲歸何處客,繡鞍驄馬一聲嘶,滿身蘭麝醉如泥。

韋莊

巻二33浣溪沙五首其五夜夜相思更漏殘,傷心明月凭欄干,想君思我錦衾寒。咫尺畫堂深似海,憶來唯把舊書看,幾時攜手入長安。

薛昭蘊

巻三27浣溪沙八首其一紅蓼渡頭秋正雨,印沙鷗跡自成行,整鬟飄袖野風香。不語含嚬深浦裏,幾迴愁煞棹舡郎,鷰歸帆盡水茫茫。

薛昭蘊

巻三28浣溪沙八首其二鈿匣菱花錦帶垂,靜臨蘭檻卸頭時,約鬟低珥等歸期。茂茂艸青湘渚闊,夢餘空有漏依依,二年終日損芳菲。

薛昭蘊

巻三29浣溪沙八首其三粉上依稀有淚痕,郡庭花落欲黃昏,遠情深恨與誰論。記得去年寒食日,延秋門外卓金輪,日斜人散暗消魂。

薛昭蘊

巻三30浣溪沙八首其四握手河橋柳似金,蜂鬚輕惹百花心,蕙風蘭思寄清琴。意滿便同春水滿,情深還似酒盃深,楚煙湘月兩沉沉。

薛昭蘊

巻三31浣溪沙八首其五簾下三間出寺牆,滿街垂楊綠陰長,嫩紅輕翠間濃粧。瞥地見時猶可可,卻來閑處暗思量,如今情事隔仙

薛昭蘊

巻三32浣溪沙八首其六江館清秋纜客舡,故人相送夜開筵,麝煙蘭焰簇花鈿。正是斷魂迷楚雨,不堪離恨咽湘絃,月高霜白水連天。

薛昭蘊

巻三33浣溪沙八首其七傾國傾城恨有餘,幾多紅淚泣姑蘇,倚風凝睇雪肌膚。主山河空落日,越王宮殿半平蕪,藕花菱蔓滿重湖。

薛昭蘊

巻三34浣溪沙八首其八越女淘金春水上,步搖雲鬢珮鳴璫,渚風江草又清香。不為遠山凝翠黛,只應含恨向斜陽,碧桃花謝憶劉郎。

張泌

巻四28浣溪沙十首其一鈿轂香車過柳堤,樺煙分處馬頻嘶,為他沉醉不成泥。花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾低,含情無語倚樓西。

張泌

巻四29浣溪沙十首其二馬上凝情憶舊遊,照花淹竹小溪流,鈿箏羅幕玉搔頭。早是出門長帶月,可堪分袂又經秋,晚風斜日不勝愁。

張泌

巻四30浣溪沙十首其三獨立寒堦望月華,露濃香泛小庭花,繡屏愁背一燈斜。雲雨自從分散後,人間無路到仙家,但憑魂夢訪天涯。

張泌

巻四31浣溪沙十首其四依約殘眉理舊黃,翠鬟擲一簪長,暖風晴日罷朝粧。閑折海棠看又撚,玉纖無力惹餘香,此情誰會倚斜陽。

張泌

巻四32浣溪沙十首其五翡翠屏開繡幄紅,謝娥無力曉粧慵,錦帷鴛被宿香濃。微雨小庭春寂寞,鷰飛鶯語隔簾櫳,杏花凝恨倚東風。

張泌

巻四33浣溪沙十首其六枕障燻鑪隔繡幃,二年終日兩相思,杏花明月始應知。天上人間何處去,舊歡新夢覺來時,黃昏微雨畫簾垂。

張泌

巻四34浣溪沙十首其七花月香寒悄夜塵,綺筵幽會暗傷神,嬋娟依約畫屏人。人不見時還暫語,令纔後愛微嚬,越羅巴錦不勝春。

張泌

巻四35浣溪沙十首其八偏戴花冠白玉簪,睡容新起意沉吟,翠鈿金縷鎮眉心。小檻日斜風悄悄,隔簾零落杏花陰,斷香輕碧鏁愁深。

張泌

巻四36浣溪沙十首其九晚逐香車入鳳城,東風斜揭繡簾輕,慢迴嬌眼笑盈盈。消息未通何計是,便須佯醉且隨行,依稀聞道大狂生。

張泌

巻四37浣溪沙十首其十小市東門欲雪天,眾中依約見神仙,蘂黃香畫貼金蟬。飲散黃昏人草草,醉容無語立門前,馬嘶塵烘一街煙。

毛文錫

巻五26浣溪沙七夕年年信不違,銀河清淺白雲微,蟾光鵲影伯勞飛。每恨蟪蛄憐婺女,幾迴嬌妬下鴛機,今宵嘉會兩依依。

欧陽烱

巻五47浣溪沙三首其一落絮殘鶯半日天,玉柔花醉只思眠,惹映竹滿爐煙。獨掩畫屏愁不語,斜欹瑤枕髻鬟偏,此時心在阿誰邊。

欧陽烱

巻五48浣溪沙三首其二天碧羅衣拂地垂,美人初著更相宜,宛風如舞透香肌。獨坐含嚬吹鳳竹,園中緩步折花枝,有情無力泥人時。

欧陽烱

巻五49浣溪沙三首其三相見休言有淚珠,酒闌重得敘歡,鳳屏鴛枕宿金鋪。蘭麝細香聞喘息,綺羅纖縷見肌膚,此時還恨薄情無。

顧夐

巻七01浣溪沙八首其一春色迷人恨正,可堪蕩子不還家,細風輕露著梨花。簾外有情雙鷰颺,檻前無力綠楊斜,小屏狂夢極天涯。

顧夐

巻七02浣溪沙八首其二紅藕香寒翠渚平,月籠虛閣夜蛩清,塞鴻驚夢兩牽情。寶帳玉鑪,殘麝冷,羅衣金縷暗塵生,小孤燭淚縱橫。

顧夐

巻七03浣溪沙八首其三荷芰風輕簾幕香,繡衣鸂鶒泳迴塘,小屏閑掩舊瀟湘。恨入空幃鸞影獨,淚凝雙臉渚蓮光,薄情年少每思量。

顧夐

巻七04浣溪沙八首其四惆悵經年別謝娘,月花院好風光,此時相望最情傷。青鳥不來傳錦字,瑤何處鏁蘭房,忍教魂夢兩茫茫。

顧夐

巻七05浣溪沙八首其五庭菊飄黃玉露濃,冷莎隈砌隱鳴蛩,何期良夜得相逢。背帳風搖紅滴,惹香暖夢繡衾重,覺來枕上怯晨鐘。

顧夐

巻七06浣溪沙八首其六雲澹風高葉亂飛,小庭寒雨綠苔微,深閨人靜掩屏幃。粉黛暗愁金帶枕,鴛鴦空繞畫羅衣,那堪辜負不思歸。

顧夐

巻七07浣溪沙八首其七鴈響遙天玉漏清,小紗外月朧明,翠幃金鴨炷香平。何處不歸音信斷,良宵空使夢魂驚,簟涼枕冷不勝情。

顧夐

巻七08浣溪沙八首其八露白蟾明又到秋,佳期幽會兩悠悠,夢牽情役幾時休。記得泥人微斂黛,無言斜倚小書樓,暗思前事不勝愁。

孫光憲

巻七38浣溪沙九首其一蓼岸風多橘柚香,江邊一望楚天長,片帆煙際閃孤光。目送征鴻飛杳杳,思隨流水去茫茫,蘭紅波碧憶瀟湘。

孫光憲

巻七39浣溪沙九首其二桃杏風香簾幕閑,謝家門約花關,畫梁幽語鷰初還。繡閣數行題了壁,曉屏一枕酒醒山,卻疑身是夢魂間。

孫光憲

巻七40浣溪沙九首其三花漸凋疎不耐風,畫簾垂地晚堂空,墮階縈蘚舞愁紅。膩粉半粘金靨子,殘香猶暖繡薰籠,蕙心無處與人同。

孫光憲

巻七41浣溪沙九首其四攬鏡無言淚欲流,凝情半日懶梳頭,一庭疎雨濕春愁。楊柳秖知傷怨別,杏花應信損嬌羞,淚沾魂斷軫離憂。

孫光憲

巻七42浣溪沙九首其五半踏長裾宛約行,晚簾疎處見分明,此時堪恨昧平生。早是銷魂殘燭影,更愁聞著品絃聲,杳無消息若為情。

孫光憲

巻七43浣溪沙九首其六蘭沐初休曲檻前,暖風遲日洗頭天,濕雲新斂未梳蟬。翠袂半將遮粉臆,寶釵長欲墜香肩,此時模樣不禁憐。

孫光憲

巻七44浣溪沙九首其七風遞殘香出繡簾,團窠金鳳舞襜襜,落花微雨恨相兼。何處去來狂太甚,空推宿酒睡無猒,爭教人不別猜嫌。

孫光憲

巻七45浣溪沙九首其八輕打銀箏墜鷰泥,斷絲高罥畫樓西,花冠閑上午牆啼。粉籜半開新竹逕,紅苞盡落舊桃蹊,不堪終日閉深閨。

孫光憲

巻七46浣溪沙九首其九烏帽斜欹倒佩魚,靜街步訪仙居,隔牆應認打門初。將見客時微掩斂,得人憐處且先疎,低頭羞問壁邊書。

閻選

《巻九24浣溪沙》  寂寞流蘇冷茵,倚屏山枕惹香塵,小庭花露泣濃香。劉阮信非仙洞客,常娥終是月中人,此生無路訪東鄰。八拍蠻二首

毛熙震

《巻九34浣溪沙七首其一》  春暮鶯下砌前,水精簾影露珠懸,綺霞低映晴天。弱柳萬條垂翠帶,殘紅滿地碎香鈿,蕙風飄蕩散輕煙。

毛熙震

《巻九35浣溪沙七首其二》  香紅煙景迷,滿庭芳艸綠萋萋,金鋪閑掩簾低。紫一雙嬌語碎,翠屏十二峯齊,夢魂銷散醉空閨。

毛熙震

《巻九36浣溪沙七首其三》  起紅房醉欲銷,綠鬟雲散金翹,雪香花語不勝嬌。好是向人柔弱處,玉纖時急裙腰,春心牽惹轉無

毛熙震

《巻九37浣溪沙七首其四》  一隻橫釵墜髻叢,靜眠珍簟起來慵,羅紅嫩抹酥胸。羞斂細蛾魂暗斷,困迷無語思猶濃,小屏香靄碧山重。

毛熙震

《巻九38浣溪沙七首其五》  雲薄羅裙綬帶長,滿身新瑞龍香,翠鈿斜映梅粧。佯不人空婉約,笑和嬌語太倡狂,忍教牽恨暗形相。

毛熙震

《巻九39浣溪沙七首其六》  碧玉冠輕裊鷰釵,捧心無語,緩移弓底羅鞋。暗想歡何計好,豈堪期約有時乖,日高深院正忘懷。

毛熙震

《巻九40浣溪沙七首其七》  半醉凝情臥茵,睡容無力卸羅裙,玉籠鸚鵡聽聞。慵整落釵金翡翠,象梳欹鬢月生雲,錦屏幌麝煙薰。

 

李珣

《巻十14浣溪沙四首其一》  入夏偏宜澹薄粧,越羅衣褪鬱金黃,翠鈿檀注助容光。相見無言還有恨,幾迴判卻又思量,月香徑夢悠颺。

李珣

《巻十15浣溪沙四首其二》  晚出閑庭看海棠,風流學得家粧,小釵橫戴一枝芳。鏤玉梳斜雲鬢膩,縷金衣透雪肌香,暗思何事立殘陽。

李珣

《巻十16浣溪沙四首其三》  訪舊傷離欲斷魂,無因重見玉樓人,六街微雨鏤香塵。早為不逢巫峽夢,那堪虛度錦江春,遇花傾酒莫辭頻。

李珣

《巻十17浣溪沙四首其四》  紅藕花香到檻頻,可堪閑憶似花人,舊歡如夢音塵。翠疊畫屏山隱隱,冷鋪紋簟水潾潾,斷魂何處一蟬新。

 

 

 

花間集 教坊曲《浣溪沙》毛文錫

 

 

花間集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9128

 

 

 

 

浣沙溪一首

(李園、宜春院、沈香亭に集められた一芸を持った妓優は、春の芸を披露する宴で、見初められ人生が変わって行くとを詠うものである。)

春水輕波浸綠苔,枇杷洲上紫檀開。

春の雪解けの増水は軽やかな波を起てて流れ、水は澄んでいて、水底の綺麗な緑の苔を色濃く見せる。琵琶の花は池州の上に香りを漂わせ、宜春院や沈香亭の扉が啓かれる。

晴日眠沙鸂鸂穩,暖相隈。

長閑な晴れの天気が続き、鴛鴦たちの群れ砂に隠れたりし、眠る、暖かさはツガイの者たちを寄り添わせて隅にゆく。

羅襪生塵遊女過,有人逢著弄珠迴。

うす絹の靴下の宮女・妓優たちが動けば塵を生じ、歌舞音曲の宮女、妓優たちが楽しませてくれる時を過ごす。人は、そこで出会い、珠を弄んで帰っていく。

蘭麝飄香初解珮,忘歸來。

梨園、宜春院、沈香亭に集められた若い妓優は、蘭麝のお香が漂いかおる中で、佩魚が許され、はじめて帯を解く、宮女・妓優はもう帰っていく処のことは忘れてしまわねばならない。

(浣沙溪一首)

春水 輕波して 綠苔を浸し,枇杷 洲上 紫檀開く。

晴日 沙に眠り 鸂鸂穩し,暖かにして相い隈す。

羅襪【らべつ】塵より生ずれば 遊女過ぎ,人有り 逢著して珠を弄び迴る。

蘭麝 飄香し 初めて珮を解き,歸來するを忘る。

銀河 04 

浣溪沙一首

(七夕の日は他の機織りの娘の所に行く牽牛星である、今宵だけは二人良い出会いを過すと詠う。)

七夕年年信不違,銀河清淺白雲微,蟾光鵲影伯勞飛。

天の川に隔てられた牽牛星と織女星が、毎年、一度だけ会う日が来る、その信頼は違うことはない、銀河の清らかな流れの浅瀬に彦星の訪問を示す白雲がかすかにひろがる。月の光が明るくなるとカササギが橋を造ると影が出来て、百舌鳥が飛んでいなくなる。

每恨蟪蛄憐婺女,幾迴嬌妬下鴛機,今宵嘉會兩依依。

別れにはその度ごとに恨みにおもい、生命はニイニイゼミのように短いものであるし、須女という名の機織り娘も憐れなものである。幾度か、行き帰るうちに鴛鴦の機織りの方に下っていくのを見て嫉妬する、それでも今宵だけは、素敵な出会いであるから二人とも、しなやかな、名残惜しい時を過ごす。

 

浣溪沙一首

七夕 年年 信 違わず,銀河 清淺 白雲 微かなり,蟾光 鵲影とし 伯勞 飛ぶ。

每に 蟪蛄を恨む 婺女を憐み,幾び 嬌妬を迴る 鴛機に下るを,今宵の嘉會は兩つながら依依たり。

銀河 03 

 

『浣溪沙一首』 現代語訳と訳註

(本文)

浣溪沙一首

七夕年年信不違,銀河清淺白雲微,蟾光鵲影伯勞飛。

每恨蟪蛄憐婺女,幾迴嬌妬下鴛機,今宵嘉會兩依依。

 

 

(下し文)

(浣溪沙一首)

七夕 年年 信 違わず,銀河 清淺 白雲 微かなり,蟾光 鵲影とし 伯勞 飛ぶ。

每に 蟪蛄を恨む 婺女を憐み,幾び 嬌妬を迴る 鴛機に下るを,今宵の嘉會は兩つながら依依たり。

 

(現代語訳)

(七夕の日は他の機織りの娘の所に行く牽牛星である、今宵だけは二人良い出会いを過すと詠う。)

天の川に隔てられた牽牛星と織女星が、毎年、一度だけ会う日が来る、その信頼は違うことはない、銀河の清らかな流れの浅瀬に彦星の訪問を示す白雲がかすかにひろがる。月の光が明るくなるとカササギが橋を造ると影が出来て、百舌鳥が飛んでいなくなる。

別れにはその度ごとに恨みにおもい、生命はニイニイゼミのように短いものであるし、須女という名の機織り娘も憐れなものである。幾度か、行き帰るうちに鴛鴦の機織りの方に下っていくのを見て嫉妬する、それでも今宵だけは、素敵な出会いであるから二人とも、しなやかな、名残惜しい時を過ごす。

 

(訳注)

浣溪沙一首

18. (七夕の日は他の機織りの娘の所に行く牽牛星である、今宵だけは二人良い出会いを過すと詠う。)

19. 【構成】『花間集』には毛文錫の作が三十一首収められている。この詞調の「教坊曲」『浣溪紗』五十六首に毛文錫の一首は所収されている。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦の詞形をとる。

七夕年年信不  銀河清淺白雲微 蟾光鵲影伯勞  

每恨蟪蛄憐婺女 幾迴嬌妬下鴛  今宵嘉會兩依

●●○○△△○ ○○○△●○○ ○△●●●△○  

●●●○○●● △△△●●○○ ○○○●●△△

20. 毛文錫 

毛文錫(生卒年未詳)、字を平珪と言い、南陽(今の河南省南陽)の人。十四歳で進士に及第し、前蜀の王建に仕え、司徒に任じられ、毛司徒と呼ばれた。その後、前覇が亡びると、後主の王衍に従って後唐に降り、さらに後蜀に仕え、欧陽烱、閻選、鹿虔扆、韓琮らと詞をもって後蜀の孟昶に奉仕し「五鬼」と称された。著書に『前局紀事』二巻、『茶譜』一巻がある。毛文錫の詞は大多数が男女の離別の情や傷惜春の情を詠ったものであるが、中には功名富貴を主張したものや、辺境の戦を詠ったものもある。『花間集』には三十一首の詞が収められている。

 

銀河 02 

七夕年年信不違,銀河清淺白雲微,蟾光鵲影伯勞飛。

天の川に隔てられた牽牛星と織女星が、毎年、一度だけ会う日が来る、その信頼は違うことはない、銀河の清らかな流れの浅瀬に彦星の訪問を示す白雲がかすかにひろがる。月の光が明るくなるとカササギが橋を造ると影が出来て、百舌鳥が飛んでいなくなる。

21. 七夕 陰暦七月七日の夜、天の川に隔てられた彦星と織姫が、年に一度だけ会うという伝説にちなむ年中行事。五節句のひとつ。《古詩十九首之十》(無名氏)「迢迢牽牛星  皎皎河漢女」(迢迢【ちょうちょう】たる牽牛星、皎皎【こうこう】たる河漢の女。)天の川を隔ててはるかかなたには彦星がいて、こちらにはこうこうと白くかがやく天の川の織姫がいる。

古詩十九首之十 (10) 漢詩<97>Ⅱ李白に影響を与えた詩529 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1404

22. 清淺 清んだ浅瀬。謝靈運《從斤竹澗越嶺溪行詩》「蘋萍泛沉深。菰蒲冒清淺。」(蘋萍【ひんべい】は沈深【ちんしん】に泛び、菰蒲【こほ】は清淺【せいせん】を冒【おお】えり。)浮草が深い淵にただよい集まり、まこもやがまは清んだ浅瀬を蔽って生えている。従斤竹澗超嶺渓行 謝霊運(康楽) 詩<57-#2>Ⅱ李白に影響を与えた詩448 kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1161

23. 蟾光 つきあかり。李白《古朗月行》「蟾蜍蝕圓影、大明夜已殘。」(蟾蜍(せんじょ)は 円影を蝕し、大明 夜已に残く。)月の中にはヒキガエルがすんでいて、月のまるい影を食べている。月明かりが大きく照らさている夜があり、欠けてしまって夜の明りがのこる。古朗月行 #2 李白 Kanbuniinkai紀頌之の漢詩李白特集 265350

24. 鵲 陰暦七月七日の夜、牽牛、織女の二星の、年に一度の逢瀬のために、鵲は翼をならべて天の川に橋をつくる。男女の契りの橋渡しをするという。

25. 伯勞 鳥類スズメ目の科である。モズと呼ばれるが、狭義にはその1種がモズと呼ばれる。 杜甫《百舌》は(この頃の口先だけの者たちを詠う)ものである。

廣徳2764-75 《百舌》 杜甫<751 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4085 杜甫詩1500-751-988/250039

 

每恨蟪蛄憐婺女,幾迴嬌妬下鴛機,今宵嘉會兩依依。

別れにはその度ごとに恨みにおもい、生命はニイニイゼミのように短いものであるし、須女という名の機織り娘も憐れなものである。幾度か、行き帰るうちに鴛鴦の機織りの方に下っていくのを見て嫉妬する、それでも今宵だけは、素敵な出会いであるから二人とも、しなやかな、名残惜しい時を過ごす。

26. 蟪蛄 蟪蛄けいこ(にいにいぜみ)生命の短いたとえ。人生のはかないことのたとえ。また、見識や経験の狭いことのたとえ。 小さなセミは夏の間だけしか生きないので、春と秋を知らない意から。「朝菌ちょうきんは晦朔かいさくを知らず、蟪蛄は春秋を知らず」から。「朝菌」は朝生えて晩には枯れるというキノコ。一説に、朝生まれて晩には死ぬ虫。

27. 婺女 1須女という名の機織り娘。玄武の亀身あるいは蛇身。.星宿名,即女宿。又名女,女。二十八宿之一,玄武七宿之第三宿,有星四。稽古始め・お披露目に吉。訴訟・結婚・葬式に凶

28. 嘉會 ① めでたい会合。  風流な会合。素敵な出会い。

29. 依依 枝などがしなやかである。名残り惜しく思うさま。

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