花間集 訳注解説 (213)回目張泌 《巻四39 河傳二首其一》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8846

 213)回目張泌 《巻四39 河傳二首其一》 

 

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注

Ⅰ李白詩

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●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"

Ⅲ 杜詩

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杜甫詩(4)757年、左拾遺 43

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花間集 訳注解説 (213)回目張泌 《巻四39 河傳二首其一》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8846

(旅立った人のことを思う女性の悲しみを詠う。)

霞がかかってぼんやりとかすんでいて、遠くまで雲と水がひろがり、怨めしく悲しい思いの船が帆を挙げて舟が帰って來る。しかしあの人は行く手遙かなところにいるまま。きっとあの人は夕日照る草原にいて、千里万里の地、旅の空のもとにある、だから手紙を託せる雁の声は数知れず沸き起こっているだろうに。  船に乗り旅立つときのことを夢で追いかけるが、追い付く前に、途中の波間で目が覚めてしまったし、心は酒に酔っているよう。何処の地にいけば会えるのか、錦の屏風、お香もすでに消えてさめてしまったままであり、どんなにしても眠られず、掛け布団の襟は涙に濡れている。

 

 

 

 

 

花間集 巻四

 

 

 

 

 

女尼、女冠、女巫 (3

 

 韓愈は「華山女」(華山は峡西省華陰県にある山)と題する詩の一節で、「華山の女児 家 道(道教)を奉じ、……汝を洗い面を拭って冠岐(冠と肩かけ)を著け、白咽 紅頬 長眉青し。遂に来たって座に陛って真訣(道教の秘訣)を演べ、……観中に人満ちて観外に坐し、後れて至るものは地無くして聴くに由無し。……豪家の少年 壹に道を知らんや、来って遁ること百匝(百周)して脚停どまらず。

……仙梯(神仙の世界へのはしご)単じ難くして俗縁重し、浪りに青鳥(西王母の使いの鳥、ここでは華山女を指す)に憑って丁寧を通ず」と歌っている。

《華山女》  韓愈

街東街西講佛經,撞鐘吹螺鬧宮庭。廣張罪福資誘脅,聽眾狎恰排浮萍。

黃衣道士亦講,座下寥落如明星。』

華山女兒家奉道,欲驅異教歸仙靈。洗妝拭面著冠帔,白咽紅頰長眉青。

遂來升座演真訣,觀門不許人開扃。不知誰人暗相報,訇然振動如雷霆。」

掃除眾寺人跡,驊騮塞路連輜輧。觀中人滿坐觀外,後至無地無由聽。

抽簪釧解環佩,堆金疊玉光青熒。天門貴人傳詔召,六宮願識師顏形。

玉皇頷首許歸去,乘龍駕鶴來青冥。』

豪家少年豈知道,來繞百匝不停。雲窗霧閣事恍惚,重重翠幕深金屏。

仙梯難攀俗緣重,浪憑青鳥通丁寧。』

崋山女 韓退之(韓愈)詩<113-4>Ⅱ中唐詩556 紀頌之

 

 このような女道士の説法は、多くの男たちを引きつけてやまなかった。彼女たちの行勤はさらに自由奔放であり、高官名士と広く交際して彼らと詩詞の応酬をし、風を吟じ月と遊び、、琴を弾き碁を打ち、同席して酒を飲み、挾を連ねて遊びに出、ふざけあっては談笑し、しないこととてないという有様であった。当時の才女として有名な女道士李季蘭、魚玄機などは社交界の明星であり、近世の社交界の花形のような存在であった。「遊び人はおめかしをし、争って彼女たちと懇ろになろうとし、あるいはまた酒を持参して行く者は必ず琴を弾き詩をつくり、その間冗談を言ってふざけあった」(『三水小噴』緑鮪)。李季蘭は開元寺で文人たちと会合をもち、席上当意即妙に、「山気 日夕佳し」(陶淵明の詩「飲酒」の一句)を借りて、同席の劉長卿の持病である痛気(ヘルニア。山気と痛気は同じ発音)をからかって、満座の爆笑を誘った(『唐才子伝』巻二)。女道士の交際の自由奔放さの一端を知ることができる。

 こうした自由な生活、幅の広い交際の中で、彼女たちは心は清く欲は無く、静かな心境のままでいられるはずはなかった。彼女たちは何ものにも拘束されず白由に愛情を求めたのである。魚玄機は温庭笥、李鄙などの名士との間に愛情関係があった。李季蘭は文士閣伯釣、朱放などと深く愛し合った。また女道士宋華陽ら三人姉妹は、李商隠と愛情関係があった。これは決して特別な現象というわけではなかった。ある時、宜宗はお忍びでひそかに至徳観を訪ねたが、女道士たちがけばけばしく厚化粧をしているのを見て大いに怒り、彼女たち全員を道観から追い出すよう命じた(裴廷裕『東観奏記』巻上)。女道士の色恋ざたが日常的だったことがわかる。唐詩の中にはどこにでも、詩人たちが女道士や尼と贈答しあった恋の歌、あるいはたわむれに作った戯詩がある。劉言史の詩「童尼に贈る」に、「旧時 艶質 明玉の如く、今日 空心 是れ冷えたる灰。料り得たり襄王 惘慢極まり、更に雲雨の陽台に至る無きを」。このような艶詩が、なんと尼僧に贈られたのである。駱賓王が女道士王霊妃に代って道士の李栄に贈った詩に、「此の時 空詠 独り守り難く、此の日

別離 那ぞ久しかる可けん」(「女道士王霊妃に代って道士李栄に贈る」)という一句があった。そのため王霊妃と李栄は仲のいい夫婦になった。これらの詩詞から、女道士や尼たちが異性と仲睦まじい関係をもち、公然と愛し合っていたことが分かるばかりか、それを当時の社会が恥ずべきこととも思わず、かえって文士たちは大いに誉めそやし、風流韻事と見ていたことが分かる。また、容姿、才能の故をもって人から称讃され、あるいは異性と愛し合った結果、再び還俗し夫婦になるなどという女道士や尼も珍しくなかった。侍中となった周宝の妻崔氏はもともと女道士であったが、周宝が塀を越えてこっそりと連れて逃げ夫婦となった(『北夢頂言』巻四)。

  * この詩は、楚の襄王が高唐で神女と交購する幻夢を見た故事にちなんで作られている。陽台は楚の名山で、男  女交購の場を象徴している。雲雨も交購の隠喩である。

 唐代の尼僧や女道士は、たしかに他の歴代の王朝の女性とは異なった独特の性格をもっていた。宗教の立場からみると、彼女たちは宗教の戒律を守らず、教門を所し、誠に恥ずべき存在である。しかし、人間性の角度からみると、逆に普通の世間の生活から強制的に引き離されたこの女性たちは、じつは不幸の中で大いなる幸せを得た人々であったとも言えよう。

 女巫は唐朝でも数は少なくなかった。彼女たちの大多数は貧しい下層階級の女子であり、主に社会の底辺で活勣し、しばしば自ら弟子をたくわえ、代々術を伝授し、巫術で生活していた。彼女たちは、死者の霊魂を呼び戻し、人相を観、病いを治し、雨乞いをし、吉凶を占い、神憑りとなり、その他様々なことをして、いつでも皇帝や朝臣を驚かせ信服させた。中宗の時代、女巫趙氏が圈

西夫人に封ぜられたことがある。彼女は常時宮中に出入りし、権勢はきわめて大きかった(『旧唐書』后妃伝)。粛宗が病んだ時、大臣たちは女巫たちを天下各地に派遣し、名山大川で祭祀を行わせ、皇帝の息災を祈願させた。その中の若い美貌の女巫は、この機会を借りて、数十人の不良少年をひきつれて行き、いたるところで非行を行った(『旧唐書』ゼ噺伝)。しかし、こうした女巫もたまた耐門豹のような「剋星」に出合うと、不運にみまわれた。武宗の会昌年間、晋陽(山西省太原市)は久しく日照りが続いたので、女巫が法術を用いて雨乞いをした。しかし、県令の秋惟謙はまったく邪教を信じなかった。ついに雨は降らなかったので、彼女は二十回も鞭打たれた後、河に投げ込まれてしまった(康駐『劇談録』)。

  * 西門豹は、戦国時代の魏の政治家。任地で女巫を殺し、人を川に投じて生贅にする悪習慣を断った。

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花間集 教坊曲《巻四39 河傳二首其一》張泌

 

 

花間集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8846

 

 

 

河傳二首 其一

(旅立った人のことを思う女性の悲しみを詠う。)

渺莽雲水,惆悵暮帆,去程迢遞。

霞がかかってぼんやりとかすんでいて、遠くまで雲と水がひろがり、怨めしく悲しい思いの船が帆を挙げて舟が帰って來る。しかしあの人は行く手遙かなところにいるまま。

夕陽芳艸千里,萬里,鴈聲無限起。

きっとあの人は夕日照る草原にいて、千里万里の地、旅の空のもとにある、だから手紙を託せる雁の声は数知れず沸き起こっているだろうに。  

夢魂悄斷煙波裡,心如醉。

船に乗り旅立つときのことを夢で追いかけるが、追い付く前に、途中の波間で目が覚めてしまったし、心は酒に酔っているよう。

相見何處是,錦屏香冷無睡,被頭多少

何処の地にいけば会えるのか、錦の屏風、お香もすでに消えてさめてしまったままであり、どんなにしても眠られず、掛け布団の襟は涙に濡れている。

 

 

河傳二首 其の一

渺莽【びょうぼう】たる雲水,惆悵【ちょうちょう】たる暮帆,去程 迢遞【ちょうてい】として。

夕陽【せきよう】芳艸【ほうそう】,千里萬里,鴈聲 無限に起る。

夢魂 悄【ひそ】かに斷ゆ 煙波の裡,心 醉うが如し。

相い見るは 何處か是れなる,錦屏【きんぺい】香 冷ややかに睡ること無く,被頭 多少の淚。

 

其二

紅杏,交枝相映,密密濛濛。

一庭濃豔倚東風,香融,透簾櫳。

斜陽似共春光語,蝶爭舞,更引流鶯妬。

魂銷千片玉樽前,神仙,瑤池醉暮天。

 

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲《河傳二首》張泌

 

 

 

 

 

(改訂版Ver.2.1

『河傳二首 其一』 現代語訳と訳註

(本文)

河傳二首 其一

渺莽雲水,惆悵暮帆,去程迢遞。

夕陽芳艸千里,萬里,鴈聲無限起。

夢魂悄斷煙波裡,心如醉。

相見何處是,錦屏香冷無睡,被頭多少淚。

 

(下し文)

河傳二首 其の一

渺莽【びょうぼう】たる雲水,惆悵【ちょうちょう】たる暮帆,去程 迢遞【ちょうてい】として。

夕陽【せきよう】芳艸【ほうそう】,千里萬里,鴈聲 無限に起る。

夢魂 悄【ひそ】かに斷ゆ 煙波の裡,心 醉うが如し。

相い見るは 何處か是れなる,錦屏【きんぺい】香 冷ややかに睡ること無く,被頭 多少の淚。

 

(現代語訳)

(旅立った人のことを思う女性の悲しみを詠う。)

霞がかかってぼんやりとかすんでいて、遠くまで雲と水がひろがり、怨めしく悲しい思いの船が帆を挙げて舟が帰って來る。しかしあの人は行く手遙かなところにいるまま。

きっとあの人は夕日照る草原にいて、千里万里の地、旅の空のもとにある、だから手紙を託せる雁の声は数知れず沸き起こっているだろうに。  

船に乗り旅立つときのことを夢で追いかけるが、追い付く前に、途中の波間で目が覚めてしまったし、心は酒に酔っているよう。

何処の地にいけば会えるのか、錦の屏風、お香もすでに消えてさめてしまったままであり、どんなにしても眠られず、掛け布団の襟は涙に濡れている。

 

 

(訳注) (改訂版Ver.2.1

河傳二首 其一

1. (旅立った人のことを思う女性の悲しみを詠う。)

2. 【解説】前段は、果てしない水平線の彼方に去ってゆったのを思い出し、帰り舟を漠然と見ている船を描写し、万里、千里の行先にはたくさんの雁が居るのに、その雁に「雁書」をたくしてくれない。後段は、今では私のことを夢見ることもないのか、おんなは夢でどこまで行けばあの人に会えるのかと問いかける。そして、床は冷たくて再び寝付けず、涙で布団の襟を濡らすことを詠む。「夕陽芳草千里、万里」の語は、実景であると同時に、男が帰って来ないのではないかという女の不安を示す。

花間集の「河傳」は以下の通り。

 

 

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲『河傳』十八首

 

 

溫助教庭筠

巻二

河傳三首其一(改訂)

曉妝仙,仙景箇

 

 

巻二

河傳三首其二(改訂)

雨蕭蕭,煙浦花

 

 

巻二

河傳三首其三(改訂)

杏花稀,夢裡每

 

 

韋相莊

巻二

河傳三首其一(改訂)

何處,煙雨,隋堤

 

 

巻二

河傳三首其二(改訂)

春晚,風暖,錦城

 

 

巻二

河傳三首其三(改訂)

錦浦,春女,繡衣

 

 

張舍人泌

巻五

河傳 二首之一

渺莽雲水,惆悵暮

 

 

巻五

河傳 二首之二

紅杏,交枝相映,

 

 

顧太尉

巻七

河傳三首 其一

鷰颺,晴景。小

 

 

巻七

河傳三首 其二

曲檻,春晚。

 

 

巻七

河傳三首 其三

棹舉,舟去,波光

 

 

孫少監光憲

巻七

河傳四首(1

太平天子,等閑遊

 

 

巻七

河傳四首(2

柳拖金縷,着煙籠

 

 

巻七

河傳四首(3

花落,煙薄,謝家

 

 

巻七

河傳四首(4

風颭,波斂。

 

 

閻處士選

巻九

河傳一首

秋雨,秋雨,

 

 

李秀才珣

巻十

河傳二首其一

朝雲暮雨,依舊

 

 

巻十

河傳二首其二

落花深處,啼鳥

 

 

 

 

 

 

 

3. 【構成】「花間集』には張泌の作が二首収められている。双調五十一字、前段二十五字六句五仄韻、後段二十六字六句四仄韻で、❹4❹❻❷❺/❼❸5❻❺の詞形をとる。

河傳二首 其一

渺莽雲,惆悵暮帆,去程迢

夕陽芳艸千,萬,鴈聲無限

夢魂悄斷煙波,心如

相見何處是,錦屏香冷無,被頭多少

●●○●  ○●●△ ●○○●

●○○●○● ●●  ●○○●●

△○●●○○●  ○△●

△●△●●  ●△○△○● ●○○●●

 

渺莽雲水,惆悵暮帆,去程迢遞。

霞がかかってぼんやりとかすんでいて、遠くまで雲と水がひろがり、怨めしく悲しい思いの船が帆を挙げて舟が帰って來る。しかしあの人は行く手遙かなところにいるまま。

4. ○渺莽 霞がかかって、河水が浩大なさま、はてしなく広いさま;

5. ○惆悵 恨めしく思うこと。恨み嘆くこと。うらめしい。うらみがましい。温庭筠『更漏子 一』「惆悵謝家池閣」  謝女というのは晋の謝安が東山の彼を愛した故事から出たもの。過去女もそういう時期もあった。李白『送侄良攜二妓赴會稽戲有此贈』「攜妓東山去。 春光半道催。遙看若桃李。 雙入鏡中開。」送姪良携二妓赴会稽戯有此贈  李白Kanbuniinkai紀頌之の漢詩李白特集350 -287
池閣は、謝霊運の「池塘生春草」謝霊運の「池塘生春草」にかけて、池堀に春草の生ずるようになったという春情にかける意がある。

6. ○暮帆 夕ぐれに帰る舟。魚玄機『江陵愁望寄子安』「楓葉千枝復萬枝,江橋掩映暮帆遲。憶君心似西江水,日夜東流無歇時。」

7. ○迢遞 遙遠的樣子。指路途遙遠。遙かに遠い。遠くに隔たる。遙か高く遠くに。

 

夕陽芳艸,千里萬里,鴈聲無限起。

きっとあの人は夕日照る草原にいて、千里万里の地、旅の空のもとにある、だから手紙を託せる雁の声は数知れず沸き起こっているだろうに。  

韋荘 『上行杯二首 其二』

白馬玉鞭金轡。少年郎,離別容易。

迢遞去程千萬裏。

惆悵異雲水,滿酌一杯勸和淚。

須愧,珍重意,莫辭醉。

120上行杯 其二 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-298-5-#52  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3037

8. ○鴈聲無限起 「雁声無限に起こる」の語は、雁書を託せる雁は沢山いるはずなのになぜ音信がないのかという意味。

 

夢魂悄斷煙波裡,心如醉。

船に乗り旅立つときのことを夢で追いかけるが、追い付く前に、途中の波間で目が覚めてしまったし、心は酒に酔っているよう。

9. ○夢魂情断煙波裏 女性は、船に乗り旅立っていった男を夢で追いかけて行くが、追い付く前に、途中の波間で目が覚めてしまったということ。夢魂は夢。

10. ○心如酔 失意の余り、酔ったように虚ろになること。

 

相見何處是,錦屏香冷無睡,被頭多少淚。

何処の地にいけば会えるのか、錦の屏風、お香もすでに消えてさめてしまったままであり、どんなにしても眠られず、掛け布団の襟は涙に濡れている。

11. ○被頭 布団の襟。



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