花間集 訳注解説 (210)回目張泌 《巻四37 張泌【字解集】 ー1 浣渓沙十首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8828

 210)回目張泌 《巻四37 張泌【字解集】浣渓沙十首》

 

 

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花間集 巻四張泌 浣渓沙十首【字解集】

 

 

 

 

 

 

花間集 張泌 《浣溪沙十首》

浣溪沙十首其一

鈿轂香車過柳堤,樺煙分處馬頻嘶,為他沉醉不成泥。

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾低,含情無語倚樓西。

(浣溪沙十首 其の一)
鈿轂【でんこく】香車 柳堤を過ぐ,樺煙【かえん】分かるる處 馬 頻りに嘶く,他が為に沉醉するも泥を成さず。
花は驛亭に滿ち 香露 細やかなり,杜鵑 聲 斷え 玉蟾【ぎょくぜん】低し,情を含んで語ること無く 樓西に倚る。

浣溪沙十首其二

馬上凝情憶舊遊,照花淹竹小溪流,鈿箏羅幕玉搔頭。

早是出門長帶月,可堪分袂又經秋,晚風斜日不勝愁。

(浣溪沙十首其の二)馬上 凝情 舊遊を憶い,照花 淹竹 小溪の流れ,鈿箏 羅幕 玉として頭を搔く。早に是こに出門 月も長帶たり,堪える可し 袂を分ち 又た秋も經るを,晚風 斜日 愁に勝らず。

浣溪沙十首其三

獨立寒堦望月華,露濃香泛小庭花,繡屏愁背一燈斜。

雲雨自從分散後,人間無路到仙家,但憑魂夢訪天涯。

(浣渓沙 十首 其の三)独り寒堦【かんかい】に立ちて 月華を望む、露 濃く 香り 泛く 小庭の花、繍屏【しゅうへい】に 愁い背きて 一灯 斜めなり。雲雨 分散してより後、人間 路の仙家に到る無く、但だ魂夢を憑【たの】みて 天涯を訪ぬ。

浣溪沙十首其四

依約殘眉理舊黃,翠鬟擲一簪長,暖風晴日罷朝粧。

閑折海棠看又撚,玉纖無力惹餘香,此情誰會倚斜陽。

(浣溪沙十首 其の四)約に依り眉を殘し舊黃を理し,翠鬟【すいかん】擲【ほうてき】一簪【いちしん】長じ,暖風 晴日 朝粧を罷む。閑にして海棠を折り 看 又た撚じ,玉纖 力無く 餘香に惹かる,此の情 誰れに會うのか 斜陽に倚る。

浣溪沙十首其五

翡翠屏開繡幄紅,謝娥無力曉粧慵,錦帷鴛被宿香濃。

微雨小庭春寂寞,鷰飛鶯語隔簾櫳,杏花凝恨倚東風。

(浣渓沙 十首 其の五)翡翠 屏開き 繡幄【しゅうあく】の紅,謝娥 力無く 曉粧の慵,錦帷 鴛被 宿香濃く。微雨 小庭 春 寂寞たり,鷰飛 鶯語 簾櫳を隔ち,杏花 凝恨 東風に倚る。

浣溪沙十首其六

枕障燻鑪隔繡幃,二年終日兩相思,杏花明月始應知。

天上人間何處去,舊歡新夢覺來時,黃昏微雨畫簾垂。

(浣渓沙 十首 其の六)枕障 燻鑪 繡幃を隔つ,二年 終日 兩つながら相い思い,杏花 明月 始めて應に知る。天上 人間 何處に去り,舊歡 新夢 時に來るを覺ゆ,黃昏 微雨 畫簾垂る。

浣溪沙十首其七

花月香寒悄夜塵,綺筵幽會暗傷神,嬋娟依約畫屏人。

人不見時還暫語,令纔後愛微嚬,越羅巴錦不勝春。

(浣渓沙 十首 其の七)花月 香り 寒く 夜塵 悄まり、綺筵の幽会 傷神を暗にし、嬋娟 依約として画屏の人。人 見ざる時 還た暫く語り、纔かにたしむるの後 愛みて微かに嚬み、越羅、巴錦も春に勝えず。

浣溪沙十首其八

偏戴花冠白玉簪,睡容新起意沉吟,翠鈿金縷鎮眉心。

小檻日斜風悄悄,隔簾零落杏花陰,斷香輕碧鏁愁深。

(浣渓沙 十首 其の八)偏戴 花冠 白玉の簪,睡容 新起 意沉吟,翠鈿 金縷 鎮眉心。小檻 日斜 風悄悄たり,簾を隔てて零落 杏花の陰,斷香 輕碧 鏁愁深。

浣溪沙十首其九

晚逐香車入鳳城,東風斜揭繡簾輕,慢迴嬌眼笑盈盈。

消息未通何計是,便須佯醉且隨行,依稀聞道大狂生。

(浣渓沙 十首 其の九)晚 香車を逐い 鳳城に入る,東風 斜に揭げ 繡簾輕し,慢く迴り 嬌眼 笑み盈盈【えんえん】たり。消息 未だ通わず 何ぞ是を計る,便ち須らく佯醉し 且く隨行し,依稀に聞道【きくなら】く大狂生なり と。

浣溪沙十首其十

小市東門欲雪天,眾中依約見神仙,蘂黃香畫貼金蟬。

飲散黃昏人草草,醉容無語立門前,馬嘶塵烘一街煙。

(浣渓沙 十首 其の十)小市 東門 雪天に欲し,眾中 依約 神仙を見,蘂黃 香畫 金蟬を貼る。飲散 黃昏 人草草たり,醉容して語る無し 門前に立ち,馬嘶き 塵烘【じんこう】一街の煙。

 

1.『花間集』と張泌、《浣溪沙》

張泌(生平年未詳)は、五代、前蜀の人。字、出身地ともに未詳。『花間集』では牛嶠と毛文錫の間に置かれていることから、前蜀に仕えて舎人になったことが知れるだけである。晩唐から五代にかけて、張泌という名の人物が三人いたことが分かっており、このため同名異人のこの三者がしばしば混同されてきた。『花間集』 には《浣溪沙》二十七首の詞が収められていて、張泌の「浣溪沙」作が十首収められている。浣溪沙は早春の川に染めた布地を晒し、その後、河原で一枚づつ並べて乾す様子をいうものであったが、寒食、清明節のころから、初夏にかけて、行楽で、川縁や野原に、万幕を張る様子を、言うようになった。春の絶頂期、人生の絶頂期、恋愛のの絶頂期を示すものが多い。舟を出して花いっぱいの渓谷に入って遊んだものが、今では砂ばかりの渓谷しか見られない、ということを象徴にして女、女妓の侘しさ、寂しさを詠うものである。

 

当時の貴族や官僚は外出には車を使わず、馬に乗り、牛車に乗るのは女性が多かった。

幹線道路沿いは、民家や商店が多く、民間の旅人でも食糧に不足はしなかった。民営の旅舎や逆旅と呼ばれる旅館も多数存在した。9世紀の唐代を旅行した円仁の『入唐求法巡礼行記』によると、円仁は長期間の旅行をほとんど危険もなく行っている。

宿屋は寝具持参で自炊が原則であった。相部屋が多く、その時は、寝床だけを借りることになる。寝床は大きいのを牀、小さいのを榻といった。使用しない時は寝床は壁に立てていたが、宿では常時、設置していたところもあった。食店という食堂を兼ねた宿も存在したが、安宿は自炊が一般的で、飯だけはつける宿もあった。旅行は遠距離なものが多く、長期間に渡るため、馬車や馬、ロバ、ラクダで荷を運ぶことが多かった。相部屋には炉があり、部屋で煮炊きを行い、外から食糧や酒も持参できた。宿屋の中に馬小屋があることもあった。宿は貸し切りもあり、小房という個室もある宿も存在した。

 

浣溪沙十首 其一

2.(西に向かう旅人との別れを題材にしたよくある別れを詠う)

男の旅立ちを見送る女性の情を詠う。前段は、彼女が車に乗り、一駅までの道すがら、柳の堤を進み、一駅である駅亭で別れを交わし、後段、朝まだきから旅の支度をはじめ、暗いうちに出発する様子と、楼閣の窓辺でいつまでもみおくりつづけるようすをうたったものである。高殿に身を寄せて思いを馳せるが、杜鵑(ホトトギス)の声も途絶え、名残の月は西に低く傾いてしまい、何もかも終ったという。

3.【解説】『花間集』に描かれる男女の別れは、残月(二十日頃の夜明けの月)が空に懸かる、当時の生活習慣で仕事に出る、旅に出るのは夜の明けきらぬ時であること、男が女のもとを去るという形が多い。しかし、この詞は女性が夜、男性を駅亭まで見送る形をとる。明瞭に書かれていないが、後段第一句の「玉蟾低し」からすれば、二人は駅亭で一夜をともにし、男性は翌日の明け方に旅立ったのであろう。こうした送別は、王維の「元二が安西に使いするを送る」詩に「渭城の朝雨 軽塵を泥す、客舎 青青 柳色 新たなり」とあるように、男同上の間では広く行われていた。けれども、男女間にあってほ例が少ない。なお、後段末句の「楼西に倚る」から男は西に向かって旅立ったことが分かる。

4.【構成】唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦/7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘は同名の詩五首載せている。

浣溪沙十首 其一

鈿轂香車過柳,樺煙分處馬頻,為他沉醉不成

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾,含情無語倚樓西

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5. 鈿轂香車 螺釦や香木をあしらった高貴な人用の車。

6. 柳堤 この頃の柳は、区画の境、堤の維持保護に官費で飢えられたものが多い。東、南に向かう別れには長安から30里一駅目の㶚水橋の駅亭まで行って別れの宴会をして翌朝旅立つ。西、北に向かう場合は、西渭水橋の駅亭で宴会をした。通常は馬による旅立ちであった。

7. 樺煙 蝋を樺の木の皮で巻いた灯火の煙。

8. 沉醉 深酔い。

9. 不成泥 泥酔しない、正体を失わない。

10. 玉蟾 月の別称。月は蟾が中に住むことで、性描写の一つである。「天仙子」の「蟾彩」の注参照。夜明けまで月が残る、20日前後の、名残月である。

11. 驛亭 長安を中心とした各地方につながる道路、水路が整備されていった。道路には、30里(約17km)ごとに駅站(駅館、公営の宿)が置かれ、公文書を運ぶ政府の使者や地方へ赴任し、帰ってくる官僚が利用した。駅站の近くには、往々において民間の宿が存在した。宿の名称の最後には、『駅』、『館』、『店』とつくことが多かった。唐全土には1,639もの駅站が存在し、水駅が260、水陸駅が86か所設置されていた。駅站を利用できる政府関係者は、食糧、運送、宿泊が無料であった。また、道路の五里ごとに『里隔柱』という標識が置かれ、十里ごとに別の標識を立てられた。幹線道路沿いには多数の店舗が建ち並び、交通は大いに発達した。

12. 楼西 西楼を押韻のために倒置したもの。

○この三句、「香露細」「杜鵑聲斷」「玉蟾」「含情」は、送別の夜の性交を連想させる語句である。

後世、別離の際に歌われるようになった。近代以降の我が国でいえば『蛍の光』のような使われ方をしたしである。

唐 王維 《送元二使安西》

渭城朝雨裛輕塵,客舍靑靑柳色新。

勸君更盡一杯酒,西出陽關無故人。

(元二の 安西に使するを 送る)

渭城の朝雨  輕塵を 裛し,客舍 靑靑 柳色 新たなり。

君に勸む 更に盡)せ 一杯の酒,西 陽關を 出づれば 故人 無からん

浣溪沙十首 其二

13. (寵愛を受け、何不自由なく、楽しいおもいの日々に分袂すると、宮殿の御門、夜明け前に帰っていくあのお方の姿を追う、哀しい妃嬪の思いを詠う。)

14.【解説】この詩は、寵愛の絶頂期、何不自由なくすごすことを「凝情」「舊遊」,「照花」「淹竹小溪流」,「鈿箏」「羅幕」「玉搔頭」とこれほどのちょうあいをうけるほどの絶世の美女であることを表す。「長帶月」は名残月、残月(二十日頃の夜明けの月)よりも月末に近い月のことで、何もかも終ったということを連想させる。当時の生活習慣で仕事に出る、旅に出るのは夜の明けきらぬ時であること、男が女のもとを去るという形が多い。

15. 【構成】唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘は同名の詩五首載せている。

浣溪沙十首 其一

鈿轂香車過柳,樺煙分處馬頻,為他沉醉不成

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾,含情無語倚樓西

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浣溪沙十首其二

馬上凝情憶舊遊 照花淹竹小溪流 鈿箏羅幕玉搔頭。

早是出門長帶月 可堪分袂又經秋 晚風斜日不勝愁。

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16. ・凝情 思いを一身に集める。情意專注唐李康成《玉華仙子歌》: “轉態凝情五雲裏, 嬌顏千芙蓉花。 宋向滈《菩薩蠻望行人》詞: “庭院欲黃昏, 凝情欲斷魂。

17. ・憶舊遊 楽しい日々のことを思い起こす。

18. ・淹竹 小路竹藪に引き込まれる景色。

19. ・鈿箏 箏では柱(じ)と呼ばれる可動式の支柱で弦の音程を調節する。立て琴。箏類の一種で撥弦楽器。中国太古からあって,琴とともに奏されたため〈琴瑟相和す〉の語源となった。構造は箏と同様であるが,弦数は多い。25弦が普通の型。

20. ・羅幕 薄絹のとばり。羅帳幕。・陸機《文選、君子有所思行》:邃宇列綺窻,室接幕。邃宇は綺窻を列ね,蘭室は羅幕を接す。奥のいえには、あや絹で飾った窓が連なり、蘭で作った芳しい室にはうす絹のとばりを張る。

21. ・玉搔頭 女性の首飾,玉製の髮簪。漢武帝の李夫人により玉簪搔頭を以て,いわゆる玉簪をもって「玉搔頭」稱するようになる。(玉搔頭玉搔) 1.即玉簪。 古代女子的一種首飾。 《西京雜記》卷二: “ 武帝過李夫人, 就取玉簪搔頭。 自此後宮人搔頭皆用玉, 玉價倍貴焉。 唐白居易《長恨歌》: “花鈿委地無人收, 翠翹金雀玉搔頭。

22. ・早是出門 夜も眠れず起き出して門を出る。夜明け前に男はこの門を出るので、もしかしたら、あの人を見つけることが出来るかもしれないと思ったのだ。

23. ・長帶月 涙をためたままで月を見るので帯状の月に見えてしまう。有明けの月は、月の後半下弦の月をすぎた頃の月(名残月)だろう。

24. ・分袂 【ぶんべい】たもとを分かつこと。別れること。決別。

25. ・又經秋 また秋という季節が過ぎてゆく。

26. ・晚風斜日 「照花淹竹小溪流」に風が吹き、斜めに日が射すのは風流の極みのはずである。でもそれは愁いの方が勝っているということ。そして女としての盛りを過ぎていくという意。



洛陽城 絵図01

浣溪沙十首 其三

27. 浣渓沙 十首 その三 (朝雲暮雨と寵愛を受けていても、それを失えば、宮殿への道は天涯に阻まれるように遠いものとなると妃嬪を詠う。)

28. 【解説】後宮を仙界にたとえることは多い、天子が妃嬪のもとを訪ねるものであり、寵愛を失えば後宮の中にあっても、天涯に在ることと一緒である。前半の語には、後宮を表す語を使い、後半は、仙界にいながら、遠く隔たってしまったという。妃嬪、後宮の中の出来事を詠ったもの。

29. 【構成】唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘は同名の詩五首載せている。

浣溪沙十首 其一

鈿轂香車過柳,樺煙分處馬頻,為他沉醉不成

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾,含情無語倚樓西

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浣溪沙十首其二

馬上凝情憶舊遊 照花淹竹小溪流 鈿箏羅幕玉搔頭。

早是出門長帶月 可堪分袂又經秋 晚風斜日不勝愁。

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浣溪沙十首 其三

獨立寒堦望月,露濃香泛小庭,繡屏愁背一燈

雲雨自從分散後,人間無路到仙,但憑魂夢訪天

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30. 堦 (1) 階段台(門前などの)階段.(2) 等級军阶軍隊における階級.

31. 月華 仲秋の名月。

32. 小庭花 1 狭い庭。2 寝殿の前の東西の廊のまわりにある狭い庭。3 清涼殿の殿上 (てんじょう) の間 () の前庭。紫宸殿 (ししんでん) の前庭を大庭というのに対する。4 馬術で、狭い練習場。馬上の太刀打 (たちうち) を練習する。

33. 繍屏 屏風の美称。屏風を状況説明に使う場合は男が来なくて女が一人でベットに横たわること。蝋燭を背にするという表現も同じ。

34. 雲雨 男女の交情を指す。韋荘「望遠行」の「雲雨別来易東西」の注 宋玉の「神女賦」に、「且に朝雲となり、碁に行雨となる」「朝雲暮雨。」の句がある。結句の「雲雨」に応じている。神女と雲雨は、雨が宋玉「高唐の賦」にある巫山神女の故事によるもので、懷王と交わった後、神女が「暮には行雨とならん」とどんな時でも一緒にいるといった意味を持つ雨である。楚の懐王が巫山の神女と夢のなかで交わった故事をいう。韋荘『望遠行』「欲別無言倚畫屏、含恨暗傷情。謝家庭樹錦鶏鳴、残月落邊城。  人欲別、馬頻噺、綠槐千里長堤。出門芳草路萋萋、雲雨別來易東西。不忍別君後、却入旧香閏。」

100 望遠行 韋荘  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-285-5-#39  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2972

35. 〇自従 〜より。

36. 〇人間 この世。人間の世。

37. 〇仙家 仙人のすみか。女性のいる寝殿

38.  頼る。

39. 魂夢 夢。夢魂に同じ。

40. 〇天涯 1 空のはて。2 故郷を遠く離れた地。3. 仙家に到達する距離。

浣溪沙十首 其四

41. 浣渓沙 十首 その四(若い時は、薄化粧でも、あまり気にせず、ただ、一緒に過ごすことを楽しんだ、寵愛を失って、歳を重ねた妃嬪は、同じ春が来て、花束を作ってみてもただ一日陽だまりで一人過ごすだけである)

42. 【構成】 唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘は同名の詩五首載せている。

浣溪沙十首其一

鈿轂香車過柳,樺煙分處馬頻,為他沉醉不成

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾,含情無語倚樓西

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浣溪沙十首其二

馬上凝情憶舊遊 照花淹竹小溪流 鈿箏羅幕玉搔頭。

早是出門長帶月 可堪分袂又經秋 晚風斜日不勝愁。

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浣溪沙十首其三

獨立寒堦望月,露濃香泛小庭,繡屏愁背一燈

雲雨自從分散後,人間無路到仙,但憑魂夢訪天

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浣溪沙十首其四

依約殘眉理舊黃 翠鬟擲一簪長 暖風晴日罷朝

閑折海棠看又撚 玉纖無力惹餘香 此情誰會倚斜

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43. ・依約 よりむすびつける。かすかなさま。さもにたり。「他依約前去赴會。」依稀隱約。唐.白居易〈答蘇庶子〉詩:「蓬山閒氣味,依約似龍樓。」

・殘眉 消えかかっている眉。

44. ・理舊黃 理:さとる。ならう。かまう。したがう。たっする。さばく。つくろう。わかつ。ただす。ととのえる。黃:黄色。黄ばむ。子供。黄金。黄紙。黄玉。

45. ・翠鬟 1)輪にまいた黒毛のまげ。美人の髪をいう。(2)青々とした山のさま。

46. ・ (1) 投げる,ほうる。(2) 捨て去る,置き去りにする。女妻子を捨て去る.投げ売りする.(3)つや出しをする,研磨する.

47. ・擲 なげうつ〈テキ〉なげつける。なげうつ。「一擲」はひとたび投げること。

48. ・朝粧 夜の化粧が崩れて、朝の化粧を直す。若いころは夜の化粧もほどほどであるため、あまりしなくても一緒に過ごすことを優先したというほどの意。

顧夐《巻六36虞美人六首其三》「翠屏閑掩垂珠箔,絲雨籠池閣。露粘紅藕咽清香,謝娘嬌極不成狂,罷朝粧。小金鸂鶒沉煙細,膩枕堆雲髻。淺眉微斂炷檀輕,舊懽時有夢魂驚,悔多情。」

49. ・海棠 樹高:58m; 開花期:45花径:3.55cm; 花弁数:510花柄長:36cm; 果実径:2cm; 実色:赤。 花言葉は「温和」「妖艶」「艶麗」「美人の眠り」。 

薛濤『海棠溪』 

春教風景駐仙霞,水面魚身總帶花。

人世不思靈卉異,競將紅纈染輕沙。

蜀全体の海棠花が咲き乱れる渓谷とする。地図上で確認されるところとしては第一は四川省の重慶から長江を渡った対岸にある名所。おそらく薛濤は巫山へ行ったときでも上流運河を利用すると重慶を通過したかどうか、ここに立ち寄るには回り道である。第二は、四川省越雋県の北百二十五里に海棠関というのがあり、その南十五里を清水堡という。その附近にもあるが、營妓である薛濤が行くには遠すぎる。いずれにしても「百花譜」 に「海棠は蜀に盛んにして、秦中これに次ぐ」というから、あちこちに名所があるのであろう。

50. ・撚 よじる。糸など、何本かをねじり合わせて1本にする。「縄を・る」ねじる。ねじるように曲げる。また、ねじって螺旋(らせん)状にする。

51. ・繊 ほそい。こまかい。繊維。

52. ・惹 (1) (よくない事を)引き起こす

惹来不少麻 いろいろ面倒を引き起こした.

災いを起こす.

(2) 感情を害する,気に障ることを言う

不要惹他 彼を怒らせるようなことを言うな.

(3) 注意を引く,ある反応を引き起こす

惹人 人に嫌われる.

惹眼   人目をひく.

浣渓沙 十首 其五

53.(寵愛を失っても探春の宴の季節になると、同じように準備をして待つ、年を重ねても解放される恩赦がない以上準備をしなくてはいけない悲しい妃嬪を詠う)

54. 【解説】世の中はすべて春を示しているのに、いつまで待ってももう寵愛を受ける事は無い。前段はそれでもなお、寵愛を受ける準備は常にしていなければならない閨のようすを詠い、後段は、探春の宴、行楽に対しても準備だけはしていなければいけない外部の景色様子を詠う。

55. 【構成】唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘は同名の詩五首載せている。

浣溪沙十首其一

鈿轂香車過柳,樺煙分處馬頻,為他沉醉不成

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾,含情無語倚樓西

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浣溪沙十首其二

馬上凝情憶舊遊 照花淹竹小溪流 鈿箏羅幕玉搔頭。

早是出門長帶月 可堪分袂又經秋 晚風斜日不勝愁。

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浣溪沙十首其三

獨立寒堦望月,露濃香泛小庭,繡屏愁背一燈

雲雨自從分散後,人間無路到仙,但憑魂夢訪天

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浣溪沙十首其四

依約殘眉理舊黃 翠鬟擲一簪長 暖風晴日罷朝

閑折海棠看又撚 玉纖無力惹餘香 此情誰會倚斜

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浣渓沙 十首 其五

翡翠屏開繡幄,謝娥無力曉粧,錦帷鴛被宿香

微雨小庭春寂寞,鷰飛鶯語隔簾,杏花凝恨倚東

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56. ・幄 幄舎のこと。四隅に柱を立て、棟・檐(のき)を渡して布帛(ふはく)で覆った仮小屋。祭儀などのときに、臨時に庭に設けるもの。幄。幄の屋()。あげばり。

57. ・謝娥無力曉粧慵 《孔雀》李郢 越鳥青春好顏色,晴軒入看呫衣。一身金翠畫不得, 萬里山川來者稀。絲竹慣聽時獨舞,樓臺初上欲孤飛。 刺桐花謝芳草歇,南國同巢應望歸。

58. ・錦帷 にしきのとばり。

59. ・鴛被 鴛鴦の掛布。

60. ・宿香濃 お香をしっかりしみこませた布団の中で宿す。

【宮中の行楽】

探春の宴は早春の野に春の風景を探す行事である。送窮日は、1月最終日で、貧乏神を送り出す行事である。

寒食節は、2月末に、一日中冷たいものを食べる。前後3日間、火を焚くこと、夜間に灯りをつけることを禁じられた。清明節は、31日に寒食節が終わると、一続きで行われる、家で新火をおこし始める行事である。

上巳節は、33日に行われる河や池の水で身体を洗う行事である「祓禊」が行われる。長安付近では、曲江池や渭水で行った。全体的に行楽のような意味合いを持った行事で、景色を楽しんだり、宴会が開かれたりした。

61. ・小庭 1 狭い庭。2 寝殿の前の東西の廊のまわりにある狭い庭。3 清涼殿の殿上 (てんじょう) の間 () の前庭。紫宸殿 (ししんでん) の前庭を大庭というのに対する。4 馬術で、狭い練習場。馬上の太刀打 (たちうち) を練習する。

62. ・寂寞 1 ひっそりとして寂しいさま。じゃくまく。2 心が満たされずにもの寂しいさま。

63. ・鷰飛鶯語 ツバメと鶯、どちらも春の男女生活を意味する言葉。

64. ・隔簾櫳 簾を四方にねやでただすごしているので、すだれのおりとした。

65. ・倚東風 春になって春風が吹けば、東に旅立っていった男を東の門に倚りかかって待つことを云う。

66. ・凝恨 恨みに凝り固まる。春の科挙合格の季節が来るたびにどうしようもない恨みが増して苦しむ。

韋莊《巻二38菩薩蠻五首其五》「洛陽城裡春光好,洛陽才子他老。柳暗魏王堤,此時心轉迷。桃花春水淥,水上鴛鴦浴。凝恨對殘暉,憶君君不知。」・凝恨:韋荘は、杜甫が、棲んでいた成都の杜甫草堂を改装して住んでいたことで、杜甫が、故郷の洛陽に帰りたいと思っていたことをいうのである。うらめしさをこめて。恨みを凝集させて。 ・恨:うらみ、うらむ、の外に、うらめしい、情けない、の意味もある。感情の強さを表す。ここは、「長恨歌」の「恨」と同様で、後者の意。

『花間集』全詩訳注解説(改訂版)-10韋荘88《巻2-38 菩薩蠻五首其五》二巻38-88〉漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-5642

浣渓沙 十首 其六

67. (寵愛を失い、行事などにも呼ばれなくなって初めて、妃嬪の立場の悲しさくるしさを認識するもの)

68. 枕障 燻鑪 隔繡幃,二年 終日 兩相思,杏花 明月 始應知。

寵愛を失って、月日の移り変わるが、恋慕の心はかわらない。

天上 人間 何處去,舊歡 新夢 覺來時,黃昏 微雨 畫簾垂。

天上界といわれる天子の行動は人間界には戻ってこない、だから楽しく過ごしたことは夢で再び実現し、「朝雲暮雨」日暮れてくれば微かな雨となって簾の中にいる。

『花間集』と張泌、《浣溪沙》

張泌(生平年未詳)は、五代、前蜀の人。字、出身地ともに未詳。『花間集』では牛嶠と毛文錫の間に置かれていることから、前蜀に仕えて舎人になったことが知れるだけである。晩唐から五代にかけて、張泌という名の人物が三人いたことが分かっており、このため同名異人のこの三者がしばしば混同されてきた。『花間集』 には《浣溪沙》二十七首の詞が収められていて、張泌の「浣溪沙」作が十首収められている。浣溪沙は早春の川に染めた布地を晒し、その後、河原で一枚づつ並べて乾す様子をいうものであったが、寒食、清明節のころから、初夏にかけて、行楽で、川縁や野原に、万幕を張る様子を、言うようになった。春の絶頂期、人生の絶頂期、恋愛のの絶頂期を示すものが多い。舟を出して花いっぱいの渓谷に入って遊んだものが、今では砂ばかりの渓谷しか見られない、ということを象徴にして女、女妓の侘しさ、寂しさを詠うものである。

 

当時の貴族や官僚は外出には車を使わず、馬に乗り、牛車に乗るのは女性が多かった。

幹線道路沿いは、民家や商店が多く、民間の旅人でも食糧に不足はしなかった。民営の旅舎や逆旅と呼ばれる旅館も多数存在した。9世紀の唐代を旅行した円仁の『入唐求法巡礼行記』によると、円仁は長期間の旅行をほとんど危険もなく行っている。

宿屋は寝具持参で自炊が原則であった。相部屋が多く、その時は、寝床だけを借りることになる。寝床は大きいのを牀、小さいのを榻といった。使用しない時は寝床は壁に立てていたが、宿では常時、設置していたところもあった。食店という食堂を兼ねた宿も存在したが、安宿は自炊が一般的で、飯だけはつける宿もあった。旅行は遠距離なものが多く、長期間に渡るため、馬車や馬、ロバ、ラクダで荷を運ぶことが多かった。相部屋には炉があり、部屋で煮炊きを行い、外から食糧や酒も持参できた。宿屋の中に馬小屋があることもあった。宿は貸し切りもあり、小房という個室もある宿も存在した。

 

69. 唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘は同名の詩五首載せている。

浣溪沙十首其一

鈿轂香車過柳,樺煙分處馬頻,為他沉醉不成

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾,含情無語倚樓西

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浣溪沙十首其二

馬上凝情憶舊遊 照花淹竹小溪流 鈿箏羅幕玉搔頭。

早是出門長帶月 可堪分袂又經秋 晚風斜日不勝愁。

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浣溪沙十首其三

獨立寒堦望月,露濃香泛小庭,繡屏愁背一燈

雲雨自從分散後,人間無路到仙,但憑魂夢訪天

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浣溪沙十首其四

依約殘眉理舊黃 翠鬟擲一簪長 暖風晴日罷朝

閑折海棠看又撚 玉纖無力惹餘香 此情誰會倚斜

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浣渓沙 十首 其五

翡翠屏開繡幄,謝娥無力曉粧,錦帷鴛被宿香

微雨小庭春寂寞,鷰飛鶯語隔簾,杏花凝恨倚東

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浣渓沙 十首 其六

枕障燻鑪隔繡,二年終日兩相,杏花明月始應

天上人間何處去,舊歡新夢覺來,黃昏微雨畫簾垂。

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70. 枕障 じゃまをする。じゃま。さしさわり。「障害/故障・罪障・支障・万障・魔障」隔てさえぎるもの。「障子・障壁」防ぐ。「保障」[難読]

71. 燻鑪 物がよく燃えないで、煙ばかりを出す。「生木が・る」「焼け跡が・る」煙のすすで黒くなる。すすける。「天井が・る」争い事などが表に現れずに、また、完全に解決しないままで続いている。鑪:粘土でつくられた高さの低い角形の炉。

72. 繡幃 刺繍に飾られた垂れ幕

兩相思 相思相見 この場合の相はお互いにという意味ではなく相手のことを思う、見るであり、一人なのである。

73. 杏花/明月 杏花:晩春に開花、科挙合格者の発表後曲池坊の杏園にて祝宴が開かれる。牡丹と杏花は科挙を連想させる。明月:曇りなく澄みわたった満月。また、名月。《季 秋》仲秋の名月。

春の行事:探春の宴、送窮日、寒食節、清明節、上巳節

秋の行事:七夕、天長節、中秋節、重陽節

74. ・天上人間何處去 この句は男がもう別の女性の所に行ってしまっていることを云う。

75. ・舊歡新夢覺來時 この句は、昔はいい思いをさせてくれたという。

76. ・黃昏微雨畫簾垂 春の夕暮になって雨が降り始めた、今日は誰も来ることはないというもの。黄昏・微雨は高唐の賦「朝雲暮雨」を思わせる言葉であると同時に、女性の年を重ねる事、雨は、腹を落下させ、凋ませてゆくことを暗示させる。

浣渓沙 十首 其七

77. (選ばれた妃嬪が恋に落ちて、快楽におぼれたと詠う)

78. 【解説】本詞は解釈の上で異説が多い。ここでは、花の下の誰もいない宴席で人目を避けながら逢瀬を愉しむ男女の恋を詠う。もう一つには、顔を合わせることのできた男女が人目を盗んでしばし語らうさまと解した。前段は、春の夜の宴席、絵辟風の中の美人のような女性は心傷めずにはいられぬことを言う。後段は、人が見ていない時はしばらく語り合うが、男は人目につくと、女をそっと追いやると、彼女はしきりに悲しみの表情を浮かべるさまを詠う。そして最後は、美しい衣裳を纏った女性はこの春の時節に堪えかねるかのようだと結ぶ。なおこの女性は、宴に侍る妓女である。しかしこの詩の前段に、「綺筵幽會」とあることから、宴会の人がいない状態を云うので矛盾する。

『花間集』と張泌、《浣溪沙》

張泌(生平年未詳)は、五代、前蜀の人。字、出身地ともに未詳。『花間集』では牛嶠と毛文錫の間に置かれていることから、前蜀に仕えて舎人になったことが知れるだけである。晩唐から五代にかけて、張泌という名の人物が三人いたことが分かっており、このため同名異人のこの三者がしばしば混同されてきた。『花間集』 には《浣溪沙》二十七首の詞が収められていて、張泌の「浣溪沙」作が十首収められている。浣溪沙は早春の川に染めた布地を晒し、その後、河原で一枚づつ並べて乾す様子をいうものであったが、寒食、清明節のころから、初夏にかけて、行楽で、川縁や野原に、万幕を張る様子を、言うようになった。春の絶頂期、人生の絶頂期、恋愛のの絶頂期を示すものが多い。舟を出して花いっぱいの渓谷に入って遊んだものが、今では砂ばかりの渓谷しか見られない、ということを象徴にして女、女妓の侘しさ、寂しさを詠うものである。

 

当時の貴族や官僚は外出には車を使わず、馬に乗り、牛車に乗るのは女性が多かった。

幹線道路沿いは、民家や商店が多く、民間の旅人でも食糧に不足はしなかった。民営の旅舎や逆旅と呼ばれる旅館も多数存在した。9世紀の唐代を旅行した円仁の『入唐求法巡礼行記』によると、円仁は長期間の旅行をほとんど危険もなく行っている。

宿屋は寝具持参で自炊が原則であった。相部屋が多く、その時は、寝床だけを借りることになる。寝床は大きいのを牀、小さいのを榻といった。使用しない時は寝床は壁に立てていたが、宿では常時、設置していたところもあった。食店という食堂を兼ねた宿も存在したが、安宿は自炊が一般的で、飯だけはつける宿もあった。旅行は遠距離なものが多く、長期間に渡るため、馬車や馬、ロバ、ラクダで荷を運ぶことが多かった。相部屋には炉があり、部屋で煮炊きを行い、外から食糧や酒も持参できた。宿屋の中に馬小屋があることもあった。宿は貸し切りもあり、小房という個室もある宿も存在した。

 

79. 【構成】唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘は同名の詩五首載せている。

浣溪沙十首其一

鈿轂香車過柳,樺煙分處馬頻,為他沉醉不成

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾,含情無語倚樓西

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浣溪沙十首其二

馬上凝情憶舊遊 照花淹竹小溪流 鈿箏羅幕玉搔頭。

早是出門長帶月 可堪分袂又經秋 晚風斜日不勝愁。

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浣溪沙十首其三

獨立寒堦望月,露濃香泛小庭,繡屏愁背一燈

雲雨自從分散後,人間無路到仙,但憑魂夢訪天

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浣溪沙十首其四

依約殘眉理舊黃 翠鬟擲一簪長 暖風晴日罷朝

閑折海棠看又撚 玉纖無力惹餘香 此情誰會倚斜

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浣渓沙 十首 其五

翡翠屏開繡幄,謝娥無力曉粧,錦帷鴛被宿香

微雨小庭春寂寞,鷰飛鶯語隔簾,杏花凝恨倚東

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浣渓沙 十首 其六

枕障燻鑪隔繡,二年終日兩相,杏花明月始應

天上人間何處去,舊歡新夢覺來,黃昏微雨畫簾垂。

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浣渓沙 十首 其七

花月香寒悄夜,綺筵幽會暗傷,嬋娟依約畫屏

人不見時還暫語,令纔後愛微,越羅巴錦不勝

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80. 花月 花の下の筵で花の向こうの空の上に月がある。・花月香寒 秋の日の月見の宴で冷えて來るので香炉に火を入れる。香炉はお香と暖を取るためのもの。

81. 悄夜塵 夜の塵が静まる。ここでは夜が清らかにふけゆくことを言う。

82. 幽会 男女が人目を忍んでこっそり会うこと。

83. 傷神 人に知られては困る後ろめたい気持ちを云う。神でさえも心を傷めること。

84. 嬋娟/嬋妍【せんけん】 女性の美しきを言う。容姿のあでやかで美しいさま。張衡《西京賦》「妖蠱豔夫夏,美聲暢于虞氏。始徐進而羸形,似不任乎羅綺。嚼清商而卻轉,增嬋娟以此豸。」(清商を嚼いて卻轉し,嬋娟を增して以て此豸【しち】す。)その媚態はかの有名な美女の夏姫よりも艶に美しく、その美声は、名歌手虞公よりものびのびとよくとおる。初めて歩を進めると、その細遺肉付きの身体は、薄絹の衣裳にも堪えぬ風情がある。澄んだ音色の凊商の曲を吟じながら後すだりに旋回すれば典雅な貴賓も加わって、柔軟優美な舞いとなる。ひきつながるさま。

85. 依約 よりむすびつける。かすかなさま。さもにたり。さながら、まるで。「他依約前去赴會。」依稀隱約。唐.白居易〈答蘇庶子〉詩:「蓬山閒氣味,依約似龍樓。」

孫少監光憲 《巻八25女冠子二首其二》「澹花瘦玉,依約神仙粧束。佩瓊文,瑞露通宵貯,幽香盡日焚。碧紗籠絳節,黃藕冠濃雲。勿以吹簫伴,不同羣。」

86. 人不見時 人に見られぬようなときに

87. 還暫語 わずかの間に言葉を交わして返事をする。

88. 令纔後愛微嚬 性にたいしての喜びの表情と悦楽と苦悶の顔をすることをいう。・は強制する。・は〜するとすぐに。・はここでは追いやること。・はしきりに〜する。・は眉をひそめる。

89. 越羅巴錦 越産の薄絹と蜀産の錦。ともに名品として有名。ここでは女の美しい着物を言う。

人々は常に女子、とりわけ美女を不祥の物、家を没落させ国を亡ぼす禍の種と見なしていた。桓彦範は中宗に上奏文を書き、后妃を政治に干渉させないよう諌言した。「帝王が婦人に政治を相談すれば、必ず国を破り身を亡ぼします。……それで古人が〝牝鶏の農するは、惟れ家の索ぶなりとと誓えたのです」(『旧唐書』桓彦範伝)。女が政治に口を出せば、必ず国を滅ぼし身を滅ぼすという考えは、士大夫たちが女性の政治への参加に反感を持ち、憂慮の念を持っていたことの表れであった。女性で美貌の持ち主ならば、どうしても「女禍」(女の起す災難)という罪名から逃れられなかった。

 

唐代の人々の男女関係はわりに放噂で、貞操観念も稀薄であったことは誰もが認めるところであり、後世の通学者の「勝ない唐、欄った漢」という説を生むにいたった。それは女性の愛情、結婚生活の中にそう言われても仕方のない種々の明らかな根拠があったからである。というのは、唐代には未婚の娘が秘かに男と情を通じたり、既婚婦人が別に愛人を見つけたり、離婚や再婚があたりまえの社会風潮になっていたからである。

 

女性が結婚の後に、また夫の死後に愛人を見つけるといったことは、さらに普通のことだった。

貞元年間のこと、文人の李章武は、華州(陳西省筆県)のある民家に宿泊し、その家の息子の嫁と愛し合って情交を結び、死んでも心は変わらぬと誓った(李景亮『李章武伝』)。また、貴族の姫妾であった獣鄭新野達実が姓)は、一人の少年を自分の部屋にひそかに隠していた。官庁がこの少年を捜し始めたので、彼女はこの年若い愛人に自分の家族とは異なる人物や食べ物の話を教え込み、それを官に自白させた。

 

「バレなければ、良し。」という風潮が根強くあった。女性蔑視、軽視の反動として、権力持った女性が暴走するということも多くあり、はかなんで、自暴自棄でその時の快楽を求めることも大いにあったようだ。

 

浣渓沙 十首 其八

89. (寵愛を受け続けている時も、不安な気持ちで過ごしていた、今もう何度も春を一人で過ごしていく寂しい妃嬪を詠う。)

90.【構成】唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘は同名の詩五首載せている。

浣溪沙十首其一

鈿轂香車過柳,樺煙分處馬頻,為他沉醉不成

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾,含情無語倚樓西

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浣溪沙十首其二

馬上凝情憶舊遊 照花淹竹小溪流 鈿箏羅幕玉搔頭。

早是出門長帶月 可堪分袂又經秋 晚風斜日不勝愁。

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浣溪沙十首其三

獨立寒堦望月,露濃香泛小庭,繡屏愁背一燈

雲雨自從分散後,人間無路到仙,但憑魂夢訪天

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浣溪沙十首其四

依約殘眉理舊黃 翠鬟擲一簪長 暖風晴日罷朝

閑折海棠看又撚 玉纖無力惹餘香 此情誰會倚斜

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浣渓沙 十首 其五

翡翠屏開繡幄,謝娥無力曉粧,錦帷鴛被宿香

微雨小庭春寂寞,鷰飛鶯語隔簾,杏花凝恨倚東

●●○●●○ ●○○●● ●○○●●○○

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浣渓沙 十首 其六

枕障燻鑪隔繡,二年終日兩相,杏花明月始應

天上人間何處去,舊歡新夢覺來,黃昏微雨畫簾垂。

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○●○△△●● ●○○ ○○○●●○○

浣渓沙 十首 其七

花月香寒悄夜,綺筵幽會暗傷,嬋娟依約畫屏

人不見時還暫語,令纔後愛微,越羅巴錦不勝

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浣渓沙 十首 其八

偏戴花冠白玉,睡容新起意沉,翠鈿金縷鎮眉

小檻日斜風悄悄,隔簾零落杏花,斷香輕碧鏁愁

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91. ・偏戴花冠白玉簪 寵愛を受ける閨でのようすをいう。髷は傾き、花の冠をつけ、輝く宝飾の簪が揺れる。

92. ・睡容新起意沉吟 この句はいまの女の心の動きを詠う。・沉吟 思い迷う,決めかねてぶつぶつ呟(つぶ/や)く.・睡容 ねすがた。

93. ・翠鈿金縷鎮眉心 ・翠:翡翠のかざり。・鈿:古代婦女の顔面の上に花鈿飾物をつけること。

温庭筠『菩薩蠻 九』

牡丹花謝聲歇,綠楊滿院中庭月。

相憶夢難成,背窗燈半明。

翠鈿金壓臉,寂寞香閨掩。

人遠淚闌幹,燕飛春又殘。

『菩薩蠻 九』温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-9-9-#9 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1652

94. ・縷 金の糸。また、金色の糸。

95. ・檻 猛獣や罪人が逃げないように入れておく、鉄格子などを使った頑丈な囲い、または室。

96・悄悄 1 元気がなく、うちしおれているさま。悄然。「として引き返す」 2 静かでもの寂しいさま。 すごすご【悄悄】: [副]気落ちして元気がないさま。また、元気なくその場をたち去るさま

97. ・杏花 ピンク色の花。 桜とよく似ている。 開花は桜より少しだけ早いようだ。 幹の部分は桜と同じく 横向きの線が入る。閨怨詩では女性自身に喩えられる。

98. ・鏁 . 0 戸・箱の蓋(ふた)などにつけて,自由に開閉できないようにする金具。  -をさす」  -をおろす」. . 1 錠剤。

浣渓沙 十首 其九

99. (酒宴に招かれ、門を入る際に偶然に遭遇し、酔ったふりをして、心を通じ合った、こんなことがあってよいのか、思いもしなかった幸運を詠う)

100. 【構成】唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘は同名の詩五首載せている。

浣溪沙十首其一

鈿轂香車過柳,樺煙分處馬頻,為他沉醉不成

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾,含情無語倚樓西

●○○  ●●○○ ○●

○●●○○●● ●○○●●○○  ○○○●○○

浣溪沙十首其二

馬上凝情憶舊遊 照花淹竹小溪流 鈿箏羅幕玉搔頭。

早是出門長帶月 可堪分袂又經秋 晚風斜日不勝愁。

●●○●●○  ●○●●○○ ○○●●○○

●●●○●● ●○●●  ○●△△

浣溪沙十首其三

獨立寒堦望月,露濃香泛小庭,繡屏愁背一燈

雲雨自從分散後,人間無路到仙,但憑魂夢訪天

●●○○  ●○○●●○○ ○●●○○ 

○●●△△●● ○●●○○  ○○●○○

浣溪沙十首其四

依約殘眉理舊黃 翠鬟擲一簪長 暖風晴日罷朝

閑折海棠看又撚 玉纖無力惹餘香 此情誰會倚斜

●○○●●○ ●○○●●○ ○●○○

●○●● ●○○●●○○ ●○○●○○

浣渓沙 十首 其五

翡翠屏開繡幄,謝娥無力曉粧,錦帷鴛被宿香

微雨小庭春寂寞,鷰飛鶯語隔簾,杏花凝恨倚東

●●○●●○ ●○○●● ●○○●●○○

○●●○○●● ●○○●●○○ ●○

浣渓沙 十首 其六

枕障燻鑪隔繡,二年終日兩相,杏花明月始應

天上人間何處去,舊歡新夢覺來,黃昏微雨畫簾垂。

△△○○●●○ ●○○●●△△ ●○○●●

○●○△△●● ●○○ ○○○●●○○

浣渓沙 十首 其七

花月香寒悄夜,綺筵幽會暗傷,嬋娟依約畫屏

人不見時還暫語,令纔後愛微,越羅巴錦不勝

○●○○●●○ ●○○●● ○○●●

●○○●● △△○●●○○ ●○○●△△

浣渓沙 十首 其八

偏戴花冠白玉,睡容新起意沉,翠鈿金縷鎮眉

小檻日斜風悄悄,隔簾零落杏花,斷香輕碧鏁愁

●○●●○  ●○○●●○ ○●●○○

●●●○●● ●○●●○○  ●○

浣渓沙 十首 其九

晚逐香車入鳳城,東風斜揭繡簾輕,慢迴嬌眼笑盈盈。

消息未通何計是,便須佯醉且隨行,依稀聞道大狂生。

●●○○●●○  ○●●○ △△●●○○

○●●○●● ○○●  ●●△△

101. ・晚逐 逐:後を追う。追い払う。「逐鹿(ちくろく)/角逐・駆逐・放逐」順を追って進む。「逐一・逐次・逐条・逐年・逐語。不吉な予感を示す言葉。

102. ・鳳城 《中国の漢代、門に銅製の鳳凰(ほうおう)を飾ったところから》宮城。皇居。禁裡。都。都城。帝京。

103. ・斜揭 車の覆いを少しかかげて外を見るしぐさ。

104. ・慢迴 ゆっくりと回る。

106. ・嬌眼 あでやかな目。なまめかしい目。流し目。

107. ・盈盈 (1)清澈春水盈盈. (2)止、仪态美好盈盈. (3)快樂神情或美好情緒、気分等充分流露喜気盈盈. (4)動作作盈盈起舞.

108. ・佯醉 よったふりをする。盧綸 《宴席賦得姚美人拍箏歌(美人曾在禁中)》「已愁紅臉能佯醉,又恐朱門難再過。」佯:振りをする,見せ掛ける佯死死んだ振りをする.佯装の振りをする.佯攻 []《書》陽動作戦をとる,偽装攻撃をする.佯狂(阳狂) yángkuáng[]《書》狂人を装う,気のふれた振りをする.

109. ・便須 就該。如:「要想成功,便須努力。」

浣渓沙 十首其十

110. (春の行楽に酒宴も華やかであったが、空も夜が急変して寒くなり、雪が降るような雲行きに変わった。宴席は散会になり、街中一斉に家々の暖房、竈に火が焚かれ始めたので、全体に煙が起ち上って来たと詠う。)

111. 【構成】 唐の教坊の曲名。双調四十二字、前段二十一字三句三平韻、後段二十一字三句二平韻で、⑦⑦⑦7⑦⑦.の詞形をとる。韋荘は同名の詩五首載せている。

浣溪沙十首其一

鈿轂香車過柳,樺煙分處馬頻,為他沉醉不成

花滿驛亭香露細,杜鵑聲斷玉蟾,含情無語倚樓西

●○○  ●●○○ ○●

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浣溪沙十首其二

馬上凝情憶舊遊 照花淹竹小溪流 鈿箏羅幕玉搔頭。

早是出門長帶月 可堪分袂又經秋 晚風斜日不勝愁。

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浣溪沙十首其三

獨立寒堦望月,露濃香泛小庭,繡屏愁背一燈

雲雨自從分散後,人間無路到仙,但憑魂夢訪天

●●○○  ●○○●●○○ ○●●○○ 

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浣溪沙十首其四

依約殘眉理舊黃 翠鬟擲一簪長 暖風晴日罷朝

閑折海棠看又撚 玉纖無力惹餘香 此情誰會倚斜

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浣渓沙 十首 其五

翡翠屏開繡幄,謝娥無力曉粧,錦帷鴛被宿香

微雨小庭春寂寞,鷰飛鶯語隔簾,杏花凝恨倚東

●●○●●○ ●○○●● ●○○●●○○

○●●○○●● ●○○●●○○ ●○

浣渓沙 十首 其六

枕障燻鑪隔繡,二年終日兩相,杏花明月始應

天上人間何處去,舊歡新夢覺來,黃昏微雨畫簾垂。

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○●○△△●● ●○○ ○○○●●○○

浣渓沙 十首 其七

花月香寒悄夜,綺筵幽會暗傷,嬋娟依約畫屏

人不見時還暫語,令纔後愛微,越羅巴錦不勝

○●○○●●○ ●○○●● ○○●●

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浣渓沙 十首 其八

偏戴花冠白玉,睡容新起意沉,翠鈿金縷鎮眉

小檻日斜風悄悄,隔簾零落杏花,斷香輕碧鏁愁

●○●●○  ●○○●●○ ○●●○○

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浣渓沙 十首 其九

晚逐香車入鳳,東風斜揭繡簾,慢迴嬌眼笑盈

消息未通何計是,便須佯醉且隨,依稀聞道大狂

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浣渓沙 十首其十

小市東門欲雪,眾中依約見神,蘂黃香畫貼金

飲散黃昏人草草,醉容無語立門,馬嘶塵烘一街

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112. 小市東門 長安では東市の東に、春明門がある。そこの北側には興慶宮がある。

113. 依約 よりむすびつける。かすかなさま。さもにたり。さながら、まるで。「他依約前去赴會。」依稀隱約。唐.白居易〈答蘇庶子〉詩:「蓬山閒氣味,依約似龍樓。」

孫少監光憲 《巻八25女冠子二首其二》「澹花瘦玉,依約神仙粧束。佩瓊文,瑞露通宵貯,幽香盡日焚。碧紗籠絳節,黃藕冠濃雲。勿以吹簫伴,不同羣。」

114. 神仙 神仙となって長命を得ることは道を得る機会が増えることであり、奨励される。真理としての宇宙観には多様性があり、中国では儒・仏・道の三教が各々補完し合って共存しているとするのが道教の思想である。平康里から、長安城東北の城内、興慶宮付近、おおくは官営の妓楼、宴会場があり、神仙といった。雪が降って来て行楽の宴席も神仙世界のように見える。

115. 蘂黃 蘂: 花の生殖器官。ずい。 ひもの先端と総(ふさ)との間につける飾り。

116. 香畫 神仙の絵巻物。

貼金蟬 金箔の蝉の羽を貼りつける。

 

117. 草草 (1)忙しいこと。あわただしいこと。また、そのさま。(2)簡略にすること。粗末であること。また、そのさま。 

118. 塵烘 烘とは。 [](火で)暖める,乾かす。


漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩・唐詩・詩詞 解釈

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