花間集 訳注解説 (191)回目牛嶠二十六首《巻四20菩薩蠻七首其六》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8714

191)回目牛嶠二十六首《巻四20菩薩蠻七首其六》 

 

 

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花間集 訳注解説 (191)回目牛嶠二十六首《巻四20菩薩蠻七首其六》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8714

菩薩蠻七首其の六:(はじめて寵愛を受けて、何不自由なく過ごしす、春の日から、咲くなって悪も暮れる頃も、萵苣の組み合わせが織り込まれているかけ布団、翡翠の上かけ、と寒くない高価な布団に包まれるが、やがて寵愛を失うが、それでも待つことが定めの妃嬪であると詠う)

雲型の黒髪の上に髪飾りの金細工の雀が飛んでるように飾られている。初めは何もわからず愁いおびた眉にもなったが、翡翠の羽のかけ布団にはいって、春霞は薄く漂う毎日を過ごす。香のただよう高閣殿には芙蓉の美女たちがあふれるほどいて、そこにはきれいな絵の屏風があり、山がいくえにも重り、つらなっている。秋も深まり窓も凍りつく寒空に、よながなのに、もう朝になろうとする。それでもなお、「同心結」萵苣の組み合わせが織り込まれているかけ布団の中で結ばれる。今日も涙で化粧は落ち、閨に着る上着も落ちた涙で汚れている。それでも、寵愛を受けるための準備は続ける。「同心結」の約束があるというものの、聞いてみたいという「(わたしのところへ)いつ帰って來るのですか」と。

相和歌003 

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官  妓

 

 唐代の社会に充ちあふれ、一つの階層を形成していたのは、主に各級の官庁の楽籍に登録されていた大量の官妓である。もし、宮妓と教坊妓とを一般に芸人と見なすことができ、そしてまた家妓が姫妾・婢女と同類だとすれば、ここでとりあげる官妓だけが後世の娼妓と同じ性格をもっていた。いわゆる唐代の娼妓とは主にこの部類の人たちを指すのである。

 唐代は妓楽が盛んであり、「唐人は文を尚び、狸(芸妓遊ぴ)を好む」(張端義『貴耳集』巻下)と評された。官庁の送迎、宴会典礼はもちろん、また官吏が集まって遊ぶ時にも、常に妓楽で雰囲気を盛りたてた。官吏が妓楼に泊り、娼妓と遊ぶ風潮はきわめて盛んであり、朝廷の法律もこれを決して禁止することはなかった。白居易は杭州の刺史(各州に置かれ地方官を監督した役職。太守とも呼ばれた)の任にあった時、日がな一日妓女を連れて遊んだ。それで後の宋代の人は、これを怪しみ、論難してフ』れによって当時の郡政(郡の政治)には暇が多く、吏議(官吏の議論)も甚だ寛やかだったことが分かる。もし今日だったら、必ず処罰の対象とされたであろう」(聾明之『中呉紀聞』)と書いている。また、清代の人は白居易をいささか羨ましく思い、「風流太守は魂の消ゆるを愛し、到る処 春游 翠鮪有り。想見す 当時 禁網疎にして、尚お官吏宿娼の条無きを」(趙翼「白香山集の後に題する詩」、銭泳『履園叢話』巻二I「笑柄」)と迷べている。官妓制度はまさにこの種の社会風潮と朝廷の放任のもとで、唐代に盛況を極めたのである。

 

 当時、長安と洛陽の両京に大量の官妓がいたばかりでなく、地方の大きな州、府にも官妓がいた。それで「府娼」とか「郡娼」という言葉があった。揚州、成都のような繁華な大都会は、みな名妓が集中する場所であった。県の官庁についていえば、『旧唐書』の「章堅伝」には、天宝の初め、霊宝県と映県(河甫省)の官府は両県の「官使の婦人」(官妓)を集めて得宝歌(玄宗が楊責妃を得た時作られた曲。楽府の一っ)を唱わせ、玄宗皇帝に悦ばれたとあり、また李徳裕の『文武両朝献替記』には、李が宰相になった時、「両県に命じてこれ以上娼妓を置かないようにさせる」という処置をとったことが記されている。県の官庁にも官妓が設けられていたことがわかる。

 

 そう多くはない現存する史料の分析を通じて、筆者は地方の州・府の官妓の地位と生活は、都長安の官妓と比べてかなり異なっていたことを知った。従って以下においてはそれらを分けて述べよ

 

 

I 地方の官妓

 

 ここで主にとりあげるのは各州・府(及び唐代後期の藩鎮)に隷樋する官妓である。これら官妓には二つの来源があった。一つは、代々「楽籍」に入れられていた、官に隷属する賤民の女子であり、他に生きる道はなく、ただ先祖代々の仕事を踏襲するだけで昔どおりの楽妓となったもの。もう一つは、良民の女子であったがいろいろの原因によって楽籍に落ちたものである。たとえば名妓の蔀濤は元は良家の娘であり、父が仕官を求めて各地を巡るのに付き従っていたが、ついに蜀(四川省)まで流れ来た時落ちぶれて楽籍に入った。また章中丞の愛姫が生んだ娘は、兄弟がみな死んだので「身を楽部に委ね、先人を恥辱しめ」ざるをえなかった(『雲渓友議』巻三)。これらはみな衣食にこと欠いたために楽籍に入らざるをえなかった例である。また、地方長官から良民の身分を剥奪され婢にされたものもあった。林菖は耶州(湖南省宝慶県)の剌史となった後、「門客の陶元之を杖殺し、その妻を籍没して侶(娼妓)とした」(『新唐書』儒学伝下「林藤伝」)。しかし、こうした事例はだいたい例外的なものであった。なぜなら、一般的には罪人の家族を籍没して官奴婢に落とすことは、皇帝だけに出来ることであり、官吏が良民を抑えつけて勝于に賤民にすることはできなかったからである。

 

さて、これらの女性はひとたび楽籍に入ると、官に隷属する賤民となり、その地位は官奴婢とほとんど同じであった。李商隠は「妓席」という詩の中で、〔君に勧む 面指名の際には〕小字(幼名)を書し、慎んで官奴と喚ぶ英かれ」と述べ、官妓たちが宮奴の身分であったことを明らかにしている。

 地方官妓は「楽営」の管理下に属していたので、常に「楽営妓人」、「楽営子女」などと呼ばれた。唐代にはまた「営妓」という呼称もあった。営妓は専ら軍士の娯楽に供されたもので、官妓と異なる人々であるという人もいる。しかし今まで見た文献の記載では「官妓恍左「営妓」は混同されて使われており、何らの区別も見出せない。営妓とよばれた人々の多くも、一般の官妓と同じように地方長官の管理下に置かれ官府に奉仕したのであって、専ら軍士の娯楽の用にのみ供されたという根拠を見出すことはできない。こうした理由で、唐代に専業の軍妓がいたと断定することは不可能である。筆者が思うに、営妓とはただ地方官妓の一種の別称にすぎず、楽営に所属していたがゆえに「楽営妓人」と呼ばれ、或いは単に「営妓」とも略称されたのではないか。誤解を生んだ理由は、一つには営妓という名が軍営を連想させたこと、二つには唐代の中期以後、地方官妓はみな藩帥(藩鎖)の統括下に入り、長官が軍事長官の職権を兼ねたので、人々は属下の営妓は軍事長官が軍隊のために設置したもの、と考えたことにあろう。

 

崋山003 

 

 

 

 

花間集 巻四

 

 

 

 

 

 

菩薩蠻七首 其一

舞裙香暖金泥鳳,畫梁語鷰驚殘夢。門外柳花飛,玉郎猶未歸。

愁勻紅粉淚,眉剪春山翠。何處是遼陽,錦屏春晝長。

其二

柳花飛處鶯聲急,暗街春色香車立。金鳳小簾開,臉波和恨來。

今宵求夢想,難到青樓上。贏得一場愁,鴛衾誰並頭。

 其三

玉釵風動春幡急,交枝紅杏籠煙泣。樓上望卿卿,寒新雨晴。

薰爐蒙翠被,繡帳鴛鴦睡。何處有相知,羨他初畫眉。

 其四

畫屏重疊巫陽翠,楚神尚有行雲意。朝暮幾般心,向他情漫深。

風流今古隔,虛作瞿塘客。山月照山花,夢迴燈影斜。

 其五

風簾鷰舞鶯啼柳,粧臺約鬢低纖手。釵重髻盤珊,一枝紅牡丹。

門前行樂客,白馬嘶春色。故故墜金鞭,迴頭應眼穿。

 其六

綠雲鬢上飛金雀,愁眉斂翠春煙薄。香閣掩芙蓉,畫屏山幾重。

寒天欲曙,猶結同心苣。啼粉羅衣,問郎何日歸。 

其七

玉樓冰簟鴛鴦錦,粉融香汗流山枕。

簾外轆轤聲,斂眉含笑驚。

柳陰煙漠漠,低鬢蟬釵落。

須作一生拚,盡君今日歡。

 

 

 

花間集 教坊曲《巻四15菩薩蠻七首其六》牛嶠

 

 

花間集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ8714

 

 

 柳と美女

菩薩蠻七首 其一

(寵愛を受ける時は短く、ツバメが来て、しばらくヒナがうるさくし始める頃にはすでに寵愛を失う。そのごは、毎日、寵愛を受けていた時と同じようにただ、待ち続ける毎日が繰り返される。まるでどこか北の遠くの遼陽に送り出した人を待つ寡婦と同じようになってしまうと詠う)

舞裙香暖金泥鳳,畫梁語鷰驚殘夢。

香炉の火が暖かく、香付の舞衣裳のスカートには金泥の鳳模様がきれいである、赤青の塗りの梁の上の燕が鳴き交わすと名残りの夢は破られてしまう。

門外柳花飛,玉郎猶未歸。

宮殿門の外は春もさかり、池端からの並木の柳絮の花が舞い飛ぶのが終わると約束の春は過ぎてしまう、愛しいひとはそれでも未だに帰って来ない。

愁勻紅粉淚,眉剪春山翠。

妃嬪の憂いは、涙で頬紅と白粉がくずれてはなおしても崩れてしまう。眉は春山の翠のようにかいて整えたので涙で何もかも崩れてしまう。

何處是遼陽,錦屏春晝長。

待つのが定めというものの、ここの錦屏風の閨の内の、春の日の長い昼間に、怠惰になって何もする気になれない、ほんとに愛しの人は遼陽の様な遠方にでも行ったのかと感じられ、ほんとうは何処にいいているか。

 

(菩薩蠻七首 其の一)

舞裙 香 暖かく 金泥の鳳,畫梁【がりょう】語る鷰 殘夢を驚く。

門外 柳花 飛,玉郎 猶お未だ歸らず。

愁は紅粉の淚を勻【あまね】し,眉は春山の翠を剪る。

何處か 是れ遼陽なる,錦屏 春晝 長し。

 

菩薩蠻七首其二

菩薩蠻七首その二(別離し、この春、そのまま行楽に出かけられるのを見送るものの、これから違った生活をするどうにかして前向きに生きてゆくを詠う。)

柳花飛處鶯聲急,暗街春色香車立。

柳絮が飛びが飛び交うところになり、晩春にうつっていくから鶯の啼き声さえ、どうやら急ぎ始めたようだ。暮れなずむ街、すっかり春の景色に満ち溢れ日には香をたきこめた御車の列が行楽の地に向かう。

金鳳小簾開,臉波和恨來。

金の鳳凰の刺繍の小窓のすだれを開いて見送ってから、清らかな目になにだの波をたたえて、恨む気持ちを和ませてやってくる。

今宵求夢想,難到青樓上。

今宵からは夢の中であのお方のことを思い浮かべるだけだ。青樓の高殿のあたりに行くこともかなわない。

贏得一場愁,鴛衾誰並頭。

ここの場所だけは愁いを催すことはなく次第に前向きな気持ちになってゆくようだ、思うことは、「誰かが鴛鴦の布団に並んで頭を並べてくれるということ」と。

(其の二)

柳花 飛ぶ處 鶯聲急なり,暗き街 春色 香車立つ。

金鳳 小簾開き,臉波 和みて恨み來る。

今宵 夢想を求め,青樓の上に到れ難し。

贏得【えいとく】 一場愁い,鴛衾【おうきん】 誰ぞ頭を並べん。

 

菩薩蠻七首 其三

玉釵風動春幡急,交枝紅杏籠煙泣。

奇麗に輝く簪が風に揺れ、見上げれば立春の旗が大きくなびいている、杏の花がいっぱいの木の枝が交差していて、春になっても寵愛を失ったまま、庭には一杯に咲く日にも、香炉の煙に涙が止まらない。

樓上望卿卿,寒新雨晴。

高樓に上がって「あなたさま」と甘えてみる。でも窓辺に時折り吹く風は冷たいと思っていたら雨がふり、やがて晴れに変わり気持ちも新たになる。

薰爐蒙翠被,帳鴛鴦睡。

何處有相知,羨他初畫眉。

閨に戻って夕刻から薰爐に火を容れてあたたかくなって、翡翠のはねをかざった掛け布団のなかにはいった、刺繍のとばりのなかに、鴛鴦のようにふたりが眠っている。

それが寵愛を失った今、何処にいるのかは互いにわかってはいるけれどどうにもしようがない、他の妃嬪を羨むことで、初めての形のまゆずみをほどこす。

 

(其の三)

玉釵 風動き春幡急なり,交枝 紅杏 籠煙り泣く。

樓上 望み卿卿,寒 新らたに雨晴る。

薰爐 蒙翠被り,帳 鴛鴦の睡。

何處にか 相い知る有る,他を羨む初めて眉を畫く。

 

 

菩薩蠻七首 其四

菩薩蠻七首その四:(巫山の地に立って昔の「巫山の雲雨」を思われる、しかし、今ここには、山月、山花、燈燭の影、それもこれもなにごともなくときはながれていると詠う。)

畫屏重疊巫陽翠,楚神尚有行雲意。

奇麗に書かれた屏風が幾重に重ねられた向こうには巫陽の翡翠の扇やかけ布団が残されている。楚山の神女巫陽を愛した楚王の気持ちは雲が流れていく雲と同じように想いを届ける。

朝暮幾般心,向他情漫深。

特にそれが「朝雲暮雨」ということを、いくどとなく朝が来れば想い、夕方になると思いをかき立てられる。しかし、ここにいて、ほかの人の情に接するたびに何とはなしにさらに深く思われてくる。

風流今古隔,作瞿塘客。

巫陽、襄王の美風の名残りは、昔のこととなってしまって今はなにもない。だから、いまはここに立って、空しく瞿塘峡を下って云った楚王の事を思ってこの詩を作る。

山月照山花,夢迴燈影斜。

そして、山影より月がのぼって、山やそこのさく花も照らしている。このやまにまつわる夢はいろいろと廻り回り、燈火も付けたままでなにごともなく影を斜めにしている。

(菩薩蠻七首 其の四)

畫屏 重疊 巫陽の翠,楚神 尚お行雲の意有り。

朝暮 幾か般心す,他に向う 情 漫深す。

風流 今古と隔り,作すは瞿塘の客を。

山月 山花を照し,夢は迴る 燈影斜なり。

 

 

菩薩蠻七首 其五

(春の行楽に街で最も美しいといわれる、高貴な人の娘が門前から出かけようとすると街中の人が一目見ようと集まってくる。そこに白馬に乗った貴公子が、金の鞭をわざと落として気をひこうとしたという詩)

風簾鷰舞鶯啼柳,粧臺約鬢低纖手。

風が簾を通り抜け、つばめが舞い飛び交い、鶯が啼いて柳がしげってきて、春光明媚である、美しい人は、化粧台に向かい、髪を整えかぼそい手を低くしてでかけようとする。

釵重髻盤珊,一枝紅牡丹。

特別な簪は重く下がり、髻に挿すとゆらゆら揺れている。この美しい人は、どこにいても一枝の紅い牡丹が咲いているかのような存在である。

門前行樂客,白馬嘶春色。

美しい人が出て來るからとその門前には春の野へ行楽に向かう男女がひとめみようとあつまってくる。貴公子が騎乗した白馬が嘶いて、春景色は満開である。

故故墜金鞭,迴頭應眼穿。

貴公子は、馬上から人目を引くため故意に、金で飾られた鞭を堕してみて、美しい人は頭を廻して目を丸くしている。

(菩薩蠻七首 其の五)

風簾 鷰舞い鶯柳に啼く,粧臺 鬢を約し纖手を低れる。

釵重く髻 盤珊たり,一枝の紅牡丹。

門前 行樂の客,白馬 春色に嘶く。

故故にして 金鞭を墜とし,頭を迴して應に眼穿つ。

(改訂版Ver.2.1

菩薩蠻七首 其六

菩薩蠻七首其の六:(はじめて寵愛を受けて、何不自由なく過ごしす、春の日から、咲くなって悪も暮れる頃も、萵苣の組み合わせが織り込まれているかけ布団、翡翠の上かけ、と寒くない高価な布団に包まれるが、やがて寵愛を失うが、それでも待つことが定めの妃嬪であると詠う)

綠雲鬢上飛金雀,愁眉斂翠春煙薄。

雲型の黒髪の上に髪飾りの金細工の雀が飛んでるように飾られている。初めは何もわからず愁いおびた眉にもなったが、翡翠の羽のかけ布団にはいって、春霞は薄く漂う毎日を過ごす。

香閣掩芙蓉,畫屏山幾重。

香のただよう高閣殿には芙蓉の美女たちがあふれるほどいて、そこにはきれいな絵の屏風があり、山がいくえにも重り、つらなっている。

寒天欲曙,猶結同心苣。

秋も深まり窓も凍りつく寒空に、よながなのに、もう朝になろうとする。それでもなお、「同心結」萵苣の組み合わせが織り込まれているかけ布団の中で結ばれる。

啼粉羅衣,問郎何日歸。

今日も涙で化粧は落ち、閨に着る上着も落ちた涙で汚れている。それでも、寵愛を受けるための準備は続ける。「同心結」の約束があるというものの、聞いてみたいという「(わたしのところへ)いつ帰って來るのですか」と。

(菩薩蠻七首 其の六)

綠雲 鬢上 金雀飛び,愁眉 斂翠 春煙薄し。

香閣 芙蓉に掩れ,畫屏 山幾重なり。

寒 天欲曙,猶お心苣を同じうするを結ぶ。

啼き粉れ 羅衣をし,郎に問う 何れの日にか歸らん。

 

 

《菩薩蠻七首其六》 現代語訳と訳註

 (本文)

菩薩蠻七首其六

綠雲鬢上飛金雀,愁眉斂翠春煙薄。

香閣掩芙蓉,畫屏山幾重。

寒天欲曙,猶結同心苣。

啼粉羅衣,問郎何日歸。

 

(下し文)

(其六)

綠雲 鬢上 金雀飛び,愁眉 斂翠 春煙薄し。

香閣 芙蓉に掩れ,畫屏 山幾重なり。

寒 天欲曙,猶お心苣を同じうするを結ぶ。

啼き粉れ 羅衣をし,郎に問う 何れの日にか歸らん。

 

(現代語訳)

菩薩蠻七首其の六:(はじめて寵愛を受けて、何不自由なく過ごしす、春の日から、咲くなって悪も暮れる頃も、萵苣の組み合わせが織り込まれているかけ布団、翡翠の上かけ、と寒くない高価な布団に包まれるが、やがて寵愛を失うが、それでも待つことが定めの妃嬪であると詠う)

雲型の黒髪の上に髪飾りの金細工の雀が飛んでるように飾られている。初めは何もわからず愁いおびた眉にもなったが、翡翠の羽のかけ布団にはいって、春霞は薄く漂う毎日を過ごす。

香のただよう高閣殿には芙蓉の美女たちがあふれるほどいて、そこにはきれいな絵の屏風があり、山がいくえにも重り、つらなっている。

秋も深まり窓も凍りつく寒空に、よながなのに、もう朝になろうとする。それでもなお、「同心結」萵苣の組み合わせが織り込まれているかけ布団の中で結ばれる。

今日も涙で化粧は落ち、閨に着る上着も落ちた涙で汚れている。それでも、寵愛を受けるための準備は続ける。「同心結」の約束があるというものの、聞いてみたいという「(わたしのところへ)いつ帰って來るのですか」と。

 

(訳注) 

菩薩蠻七首其六

65. 菩薩蠻七首其の六:(はじめて寵愛を受けて、何不自由なく過ごしす、春の日から、咲くなって悪も暮れる頃も、萵苣の組み合わせが織り込まれているかけ布団、翡翠の上かけ、と寒くない高価な布団に包まれるが、やがて寵愛を失うが、それでも待つことが定めの妃嬪であると詠う)

66. 唐教坊の曲名。『花間集』41首、温庭筠14首、韋荘5首、牛嶠7首収められている。双調四十四字、前段二十四字四句二仄韻二平韻、後段二十字四句二仄韻二平韻で、❼❼⑤⑤/❺❺⑤⑤の詞形をとる。

菩薩蠻七首 其一

舞裙香暖金泥,畫梁語鷰驚殘

門外柳花,玉郎猶未

愁勻紅粉,眉剪春山

何處是遼,錦屏春晝

●○○●○△●  ●○●●○○△

○●●○○  ●○△●○

○○○●●  ○●○○●

△●●○○  ●△○●△菩薩蠻七首 其二

柳花飛處鶯聲,暗街春色香車

金鳳小簾,臉波和恨

今宵求夢,難到青樓

贏得一場,鴛衾誰並

●○○●○○●  ●○○●○○●

○●●○○  △○△●△

○○○△●  △●○○●

○●●○○  ○○○●○

菩薩蠻七首 其三

玉釵風動春幡,交枝紅杏籠煙

樓上望卿寒新雨

薰爐蒙翠,繡帳鴛鴦

何處有相,羨他初畫

●○△●○○●  ○○○●△○●

○●△○○  △○○●○

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菩薩蠻七首 其四

畫屏重疊巫陽,楚神尚有行雲

朝暮幾般,向他情漫

風流今古,虛作瞿塘

山月照山,夢迴燈影

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菩薩蠻七首 其五

風簾鷰舞鶯啼,粧臺約鬢低纖

釵重髻盤,一枝紅牡

門前行樂,白馬嘶春

故故墜金,迴頭應眼穿

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菩薩蠻七首其六

綠雲鬢上飛金,愁眉斂翠春煙

香閣掩芙,畫屏山幾

寒天欲,猶結同心

啼粉,問郎何日

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綠雲鬢上飛金雀,愁眉斂翠春煙薄。

雲型の黒髪の上に髪飾りの金細工の雀が飛んでるように飾られている。初めは何もわからず愁いおびた眉にもなったが、翡翠の羽のかけ布団にはいって、春霞は薄く漂う毎日を過ごす。

67. ・この二句 春の季節には男女はとても仲が良かったことを云う

68. 飛金雀 金細工のカンザシにスズメが飛んでいるように細工がしてあるもの。少し動けば揺れる。

69. 愁眉斂翠 翡翠の布団に包まれた様子をいう。

 

香閣掩芙蓉,畫屏山幾重。

香のただよう高閣殿には芙蓉の美女たちがあふれるほどいて、そこにはきれいな絵の屏風があり、山がいくえにも重り、つらなっている。

70. ・芙蓉 古くは往々にして蓮(ハス)の花を指した。美女の形容としても多用された表現である。フヨウと区別するために「水芙蓉」とも。ここでははっきりと高閣の中にたくさんの美女がいることを云っている。

71. ・この二句 芙蓉は夏、秋を意味していて、ここまで仲が良かったことを示す。

 

 

寒天欲曙,猶結同心苣。

秋も深まり窓も凍りつく寒空に、よながなのに、もう朝になろうとする。それでもなお、「同心結」萵苣の組み合わせが織り込まれているかけ布団の中で結ばれる。

72. ・この二句 ここでは秋も深まり、夜長を一人さびしく過ごしたいと思っていた波悲しい秋になってしまったことを云っている。でもまた身も心も一体化したいと思っている。

 73. ・結同心苣 萵苣の組み合わせが織り込まれているかけ布団の中で結ばれる。 南朝梁沈約《少年新婚為之詠》「錦履并花紋, 繡帶同心苣。」(錦履 并花の紋, 繡帶 同心の苣。)“錦の履に花の紋様が并べてあり, 刺繍の帶には、萵苣の組み合わせが織り込まれている。”(玉台新詠巻五)に基づいている。・苣:①たいまつ。葦を束ねて焼く。《後漢書、皇甫嵩傳》「束苣乘城。」②ちしゃな。苣叚借爲蒙、今俗以爲萵苣字、菜名。

 

啼粉羅衣,問郎何日歸。

今日も涙で化粧は落ち、閨に着る上着も落ちた涙で汚れている。それでも、寵愛を受けるための準備は続ける。「同心結」の約束があるというものの、聞いてみたいという「(わたしのところへ)いつ帰って來るのですか」と。

74. ・この二句  閨の着物にきかえて待っているもののその夜も来なかい。しかし、準備をして待つのが定めであると。 



漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩・唐詩・詩詞 解釈

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