主に基本となる詩集を訳注解説 漢詩~唐詩 研究   〔現在〕 花間集五百首訳注解説

7年漢詩の訳注解説のブログを続けていますが、16年五月に死線をさまよい5回の大手術により、やっと11月より復帰、過去のブログ資料紛失のため、新規ブログ名にて開始。玉臺新詠を全詩、訳注解説していきます。17年5月肝臓に転移、心臓にも問題ありという事で、検査色々の後、6月25日肝臓癌摘出、現在、抗ガン治療中、元気ですが、以前の半分くらいのペースで訳注解説をしています。精いっぱい勉強していくつもりで、ぼちぼちと、・・・・。        李白集校注・韓昌黎集・杜詩校注・花間集・玉臺新詠 連載中

花間集 訳注解説 (272)回目牛希濟巻五46謁金門一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9303

 272)回目牛希濟巻五46謁金門一首》

 

 

 

花間集 訳注解説 (272)回目牛希濟巻五46謁金門一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9303

(慕っていた娘が、妃嬪として嫁いだが、やがて寵愛を失い、今は失意の中、それでも寵愛を願って生きているだろうと詠う)

秋もすでに終わる、国境までには、重なる山々があり、此処は玉門関、天山に行く岐路の地点である。

冷たい霜が満ちているなか、朝を告げる禽鳥が鳴くなかで、今日も鞭を振って嘶く駒に跨がって何処へゆくのだろう。

慕っていた娘は、いま、皇城の中で、鐘鼓の音に夢は破られている、気付けば枕も寝牀もすっかり涙に濡れていることだろう。

その夢は平原の中で灯火の一点の紅い炎が薄霧によっておおわれてしまう、寵愛を受けたいという強い気持ちが失われていくものである、若い嫦娥は、話す事が無いことで愁いているだろう。

 

 

 

花間集 巻五

 

 

 

8.牛希済

牛學士希濟、咸通十三年頃(872年頃~末詳)、隴西(今の甘粛省隴西)の人。牛嶠の兄の子。前蜀に仕えて起居郎、翰林学士、御史中丞等の職を歴任、同光三年(925年)、後唐によって蜀が滅ぼされると、後唐に降り洛陽に入った。後唐の明宗が、蜀の旧臣に「蜀主、巨唐に降る」という詩を作らせると、みな蜀主の荒淫をそしったが、年希済だけは蜀主非難の言葉を吐かなかったので、明宗は彼を蕹州〔今の陝西省西安の西北)の節度副使に任じた。『花間集』には十一首の詞が収められている。

 

巻五43酒泉子

枕轉簟涼,清曉遠鐘殘夢。月光斜、簾影動,舊鑪香。

夢中盡相思事,纖手勻雙淚。去年書,今日意,斷離腸。

 

巻五44

春山煙欲收,天澹稀星小。殘月臉邊明,別淚臨清曉。

語已多,情未了,迴首猶重道:記得綠羅裙,處處憐芳草。

 

巻五45中興樂

池塘暖碧浸晴暉,濛濛柳絮輕飛。紅蘂凋來,醉夢還稀。

春雲空有鴈歸,珠簾垂。東風寂寞,恨郎擲,淚羅衣。

 

巻五46謁金門

秋已暮,重疊關山岐路。嘶馬搖鞭何處去,曉禽霜滿樹。

夢斷禁城神皷,淚滴枕檀無數。一點凝紅和薄霧,翠蛾愁不語。

 

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲《巻五46謁金門一首》牛希

 

 

花間集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9303

 

 

 

 

 

 

 

謁金門一首

(慕っていた娘が、妃嬪として嫁いだが、やがて寵愛を失い、今は失意の中、それでも寵愛を願って生きているだろうと詠う)

秋已暮,重疊關山岐路。

秋もすでに終わる、国境までには、重なる山々があり、此処は玉門関、天山に行く岐路の地点である。

嘶馬搖鞭何處去,曉禽霜滿樹。

冷たい霜が満ちているなか、朝を告げる禽鳥が鳴くなかで、今日も鞭を振って嘶く駒に跨がって何処へゆくのだろう。

夢斷禁城神皷,淚滴枕檀無數。

慕っていた娘は、いま、皇城の中で、鐘鼓の音に夢は破られている、気付けば枕も寝牀もすっかり涙に濡れていることだろう。

一點凝紅和薄霧,翠蛾愁不語。

その夢は平原の中で灯火の一点の紅い炎が薄霧によっておおわれてしまう、寵愛を受けたいという強い気持ちが失われていくものである、若い嫦娥は、話す事が無いことで愁いているだろう。

(謁金門)

秋 已に暮れ,重疊【ちょうじょう】たる關山の岐路。

嘶く馬 鞭を搖らし何處にか去る,曉の禽 霜 樹【きぎ】に滿つ。

夢は禁城の神皷【しんこ】に断たれ,淚 枕檀【しんだん】に滴【したた】るは無數なり。

一點の凝紅【ぎょうこう】薄霧に和み,翠蛾 愁いに語れず。

滄海日出01 

(改訂版Ver.2.1-

謁金門一首』 現代語訳と訳註

(本文)

謁金門一首

秋已暮,重疊關山岐路。

嘶馬搖鞭何處去,曉禽霜滿樹。

夢斷禁城神皷,淚滴枕檀無數。

一點凝紅和薄霧,翠蛾愁不語。

 

(下し文)

秋 已に暮れ,重疊【ちょうじょう】たる關山の岐路。

嘶く馬 鞭を搖らし何處にか去る,曉の禽 霜 樹【きぎ】に滿つ。

夢は禁城の神皷【しんこ】に断たれ,淚 枕檀【しんだん】に滴【したた】るは無數なり。

一點の凝紅【ぎょうこう】薄霧に和み,翠蛾 愁いに語れず。

 

(現代語訳) (改訂版Ver.2.1-

(慕っていた娘が、妃嬪として嫁いだが、やがて寵愛を失い、今は失意の中、それでも寵愛を願って生きているだろうと詠う)

秋もすでに終わる、国境までには、重なる山々があり、此処は玉門関、天山に行く岐路の地点である。

冷たい霜が満ちているなか、朝を告げる禽鳥が鳴くなかで、今日も鞭を振って嘶く駒に跨がって何処へゆくのだろう。

慕っていた娘は、いま、皇城の中で、鐘鼓の音に夢は破られている、気付けば枕も寝牀もすっかり涙に濡れていることだろう。

その夢は平原の中で灯火の一点の紅い炎が薄霧によっておおわれてしまう、寵愛を受けたいという強い気持ちが失われていくものである、若い嫦娥は、話す事が無いことで愁いているだろう。

 

万里の長城 03 

(訳注) (改訂版Ver.2.1-

謁金門一首

1. (慕っていた娘が、妃嬪として嫁いだが、やがて寵愛を失い、今は失意の中、それでも寵愛を願って生きているだろうと詠う)

2. 【解説】 隴西を過ぎ、山々を越えて都に嫁いだ娘、ひひんとなったむすめを思う。牛希濟、隴西(今の甘粛省隴西)の人で、蕹州〔今の陝西省西安の西北、鳳翔の西)の節度副使であったことで、この岐路の街では、此処を過ぎてゆく人には、いろんな人生、悲喜こもごもある。通り掛けに見た嫦娥の様な娘、今は寵愛を失って愁いに満ちた毎日を過ごしているのだろうか。夢が破られ、自信も喪失し、悲しみにおし黙ったままあきらめの境地になっているだろうと、隴西の分岐点ということを題材にして女を詠う。

3. 【構成】『花間集』には牛希濟の作が一首収められている。双調四十五字、前段二十一字四句四仄韻、後段二十四字四句四仄韻で、❸❻❼❺❻❻❼❺の詞形をとる。

秋已 重疊關山岐  嘶馬搖鞭何處 曉禽霜滿
○●●  △●○○○●  ○●○○△●●  ●○○●●

夢斷禁城神 淚滴枕檀無數  一點凝紅和薄霧 翠蛾愁不

△●△○○●  ●●△○○●  ●●△○△●△  ●△○△●

韋荘・薛昭蘊の謁金門の解説参照。

韋荘『謁金門二首 其一』 

春漏促,   金燼暗挑殘燭。

一夜簾前風撼竹,夢魂相斷續。

有個嬌嬈如玉,夜夜繡屏孤宿。

閒抱琵琶尋舊曲,遠山眉黛綠。

『花間集』全詩訳注解説(改訂版)-23韋荘101《巻3-01 謁金門二首 其一》三巻1-〈101〉漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-5707

韋荘『謁金門二首 其一』 

空相憶,  無計得傳消息。

天上嫦娥不識,寄書何處覓。

新睡覺來無力,不忍把伊書跡。

滿院落花春寂寂,斷腸芳草碧。

『花間集』全詩訳注解説(改訂版)-24韋荘102《巻3-02 謁金門二首 其二》三巻2-〈102〉漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-5712

薛昭蘊『謁金門』

春滿院,疊損羅衣金線。

睡覺水精簾未捲,簷前雙語鷰。

斜掩金鋪一扇,滿地落花千片。

早是相思腸欲斷,忍教頻夢見。

『花間集』全詩訳注解説(改訂版)-4.薛昭蘊146《巻三45謁金門》巻三4546-〈146〉漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-5932

 

謁金門一首

留不得!留得也應無益。

白紵春衫如雪色,揚州初去日。

輕別離,甘擲,江上滿帆風疾。

卻羨彩鴛三十六,孤鸞還一隻。

14-392《謁金門一首》孫光憲(52)Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-575-14-(392) 花間集 巻第八 (四十八首)漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4422

 

秋已暮,重疊關山岐路。

秋もすでに終わる、国境までには、重なる山々があり、此処は玉門関、天山に行く岐路の地点である。

4. 岐路 山々を越え隴西で岐路となる。シルクロード、はゴビ砂漠の北路か、南路か、玉門関は北ルート、西に向かう最終の交通の要衝。この詩は西から、嫁いできた娘。

5. 關山 李白 李太白集巻三01楽府《關山月》「明月出天山。 蒼茫云海間。 長風幾萬里。 吹度玉門關。 漢下白登道。 胡窺青海灣。」

 

嘶馬搖鞭何處去,曉禽霜滿樹。

冷たい霜が満ちているなか、朝を告げる禽鳥が鳴くなかで、今日も鞭を振って嘶く駒に跨がって何処へゆくのだろう。

 

夢斷禁城神皷,淚滴枕檀無數。

慕っていた娘は、いま、皇城の中で、鐘鼓の音に夢は破られている、気付けば枕も寝牀もすっかり涙に濡れていることだろう。

6. 禁城 天子の居城。皇居。宮城。

7. 神皷 仏教、道教の寺観が多くあり、そこから時を告げる鐘や太鼓。

8. 枕檀 高級品の檀枕。檀木製の寝牀。後宮、妃嬪ということを表す。

 

一點凝紅和薄霧,翠蛾愁不語。

その夢は平原の中で灯火の一点の紅い炎が薄霧によっておおわれてしまう、寵愛を受けたいという強い気持ちが失われていくものである、若い嫦娥は、話す事が無いことで愁いているだろう。

9. 一點凝紅 じっと静止して揺れ動くことのない灯火の一点の紅い炎。砂漠の旅は、旅隊の夜たき火が平原の中ポツンとあることを連想させる。女の男に対する思い。

10. 翠蛾 翠は若いことを表す妃嬪の意。嫦娥・姮娥と同じ意味で寵愛を失った若い妃嬪を云う。地理的には、李商隠「聖女祠」「重過聖女祠」など、多くとらえており、とくに古来より鳳翔、岐山、雍州では盛んであった。

 

 

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花間集 訳注解説 (271)回目牛希濟巻五45中興樂一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9296

 271)回目牛希濟巻五45中興樂一首》

 

 

20171019

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●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注

Ⅰ李白詩

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745年 n-57-#2 留別西河劉少府(巻十五(一)九一五)漢文委員会Kanbuniinkai紀頌之Blog9279

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745年-08 【字解集】008 A鳴皋歌送岑徵君  B對雪奉餞任城六父秩滿歸京Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集8975

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●唐を代表する 中唐 韓愈 全500首 

Ⅱ韓昌黎詩集・文集校注

806年-158 昌黎先生 巻八-02會合聯句【案:韓愈、張籍、孟郊、張徹】-#4 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集9252

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806年-集17-133 韓昌黎集字解集秋雨聯句【字解集】 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集9064

・李商隠詩 (1) 136首の75

・李商隠詩 (2) 135首の61

韓愈1 ・孟郊・張籍と汴州乱41

index-2[800年~804年]27

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index-4 806年 39 江陵・国子博士25

index-5 806年39歳(2)25

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韓愈 哲学・儒学「五原」

孟郊

 

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●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"

Ⅲ 杜詩

詳注

767年-集-20-4 【字解集】  ・秋日夔府詠懷奉寄鄭監審李賓客之芳一百韻(4) Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9274

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767--20-3 【字解集】  ・秋日夔府詠懷奉寄鄭監審李賓客之芳一百韻(3)

767年-集-20-2 【字解集】  ・秋日夔府詠懷奉寄鄭監審李賓客之芳一百韻(2)

杜甫詩(1)736~751年  53

杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73

杜甫詩(3)45歳 安史の乱に彷徨う 26

杜甫詩(4)757年、左拾遺 43

杜甫詩(5)758年47歳 左遷 53

杜甫詩(6)759年 三吏三別 44

杜甫詩(7)759年秦州詩 66

杜甫詩(8)759年同谷紀行、成都紀行36

杜甫詩(9)760年、49歳 成都 45

杜甫詩(10)761年、50歳 成都82

杜甫詩(11)762年蜀中転々43

杜甫詩(12)762年 蜀中転々 49

(13)763年蜀中転々 96

 (14)764年 三月成都へ帰る 100

 (15)765年正月幕府を辞す 63

(16-1) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)80

(16-2) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)81

 

杜甫詩 (17-1)767年夔州・西閣・赤甲・瀼西132

杜甫詩 (17-2) 767年・瀼西・東屯 133

杜甫詩 (18)768年江陵・公安縣・岳州 78

杜甫詩 (19)769年・洞庭湖・潭州・衡州 78

杜甫詩 (20)770年・洞庭湖・潭州・衡州。27

杜甫詩 (21)洩れ分(未詳分)・散文

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●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている。花間集連載開始。

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花間集 訳注解説 (271)回目牛希濟巻五45中興樂一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9296 (10/19)

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花間集 訳注解説 (238)回目毛文錫【字解集】a.虞美人二首 b.酒泉子 c.喜遷鶯 d.西溪子 e.中興樂 f.更漏子 g.接賢賓 h.贊浦子》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9037 (09/05)

 

 

 

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●花間集全詩●森鴎外の小説の”魚玄機”詩、芸妓”薛濤”詩。唐から五代詩詞。花間集。玉臺新詠連載開始

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玉-巻二40 王昭君辭一首并序  -#6 石崇 Ⅴ漢詩・六朝詩・文選・古詩源・唐宋詩詞漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9297

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玉集-019【字解集】  悼亡詩二首其三  Ⅴ漢詩・六朝詩・文選・古詩源・唐宋詩詞漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9207

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花間集 訳注解説 (271)回目牛希濟巻五45中興樂一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9296

(寵愛を受けている時は、柳架が吹雪のように舞い、晴暉をそそがれたが、寵愛を失えば、閨も寂寞とし、それでも毎日、寵愛を受ける準備をする薄絹は、涙でいつも濡れていると詠う)

池の堤防にびっしり春の草が生えはじめる、温かで白みがかった空は晴れやかな光をすみずみをてらす。そこに、ごうごうと立ち込め、辺り一面に軽やかに柳架が吹雪のように舞う。

しかし、紅の花が集まっていてもやがてしぼんでしまうように寵愛を失えば、酒に酔うことで寵愛を夢に見るも、それもしだいにただようだけで、夢に見ることさえ稀になる。

春雲が空に、ただ、浮かび、南から北へ雁が帰っていくだけで、文を届けることもしない。閨の珠簾は垂れたままで開かれることはない。

待ち遠しい春風も侘しさを運ぶ、寵愛を失うことは擲されたことでそこには恨みだけがある、それでも寵愛を受ける準備をしているが、薄絹の肌着衣は涙で濡れている。

 

◆◆◆ 後宮の基礎知識 ◆◆◆

后妃たちの生活は優閑かつ安逸なもので、終日飽食し何もしないで遊びくらした。もちろん、時には彼女たちも形ばかりの仕事をしなければならなかった。たとえば恒例となっている皇后の養蚕の儀式や六宮(皇后の宮殿)での繭を献ずる儀式を主催し参加すること〔-これは天下の婦女に率先して養蚕事業の範を示すことを意味していた〕。玄宗の時代、帝は彼女たちに自ら養蚕をするよう命じ、「女が専門にすべき仕事を知らしめようとした」 ことがあった(『資治通鑑』巻二一三、玄宗開元十五年)。しかし、この仕事も当然ながら身分の賎しい宮女たちに押し付けられたはずであり、本当に彼女たちを働かせることにはならなかったに相違ない。この他にも、また祭祀、帝陵参拝、宴会等の儀式にも参加しなければならなかった。

 

『唐六典』 の内官制度の規定によると、后妃たちにも職務が決められていた。妃嬪は皇后を補佐し、「坐して婦礼を論じ」、「内廷に在って万事を統御する」、六儀(後宮にある六つの官庁)は「九御(天子に奉侍する女官たち)に四徳(婦徳・婦言・婦容・婦功)を教え、傘下の婦人を率いて皇后の儀礼を讃え導く」、美人は「女官を率いて祭礼接客の事を修める」、才人は「宴会、寝所の世話を司り、糸枲のことを理め、その年の収穫を帝に献じる」等々。しかしながら、これらの仕事も大半は形式的なもので、なんら実際の労働ではなかった。形式的な「公職」以外で、彼女たちの生活の最も重要なことは、言うまでもなく皇帝の側に侍り、外出の御供をすることであった。彼女たち自身の私的な生活はと言えば、ただいろいろな娯楽、遊戯を思いついては日時をすごし、いかにして孤独と退屈をまざらわすかということに尽きる。「内庭の嬪妃は毎年春になると、宮中に三人、五人と集まり、戯れに金銭を投げ表裏を当てて遊んだ。これは孤独と苦悶の憂さを晴らすためであった」、「毎年秋になると、宮中の妃妾たちは、美しい金製の小龍に蟋蟀を捉えて閉じ込め、夜枕辺に置いて、その鳴き声を聴いた」(王仁裕『開元天宝遺事』巻上)。これらが彼女たちの優閑無聊の生活と娯楽や気晴らしのちょっとした描写である。

 

 

8.牛希済

牛學士希濟、咸通十三年頃(872年頃~末詳)、隴西(今の甘粛省隴西)の人。牛嶠の兄の子。前蜀に仕えて起居郎、翰林学士、御史中丞等の職を歴任、同光三年(925年)、後唐によって蜀が滅ぼされると、後唐に降り洛陽に入った。後唐の明宗が、蜀の旧臣に「蜀主、巨唐に降る」という詩を作らせると、みな蜀主の荒淫をそしったが、年希済だけは蜀主非難の言葉を吐かなかったので、明宗は彼を蕹州〔今の陝西省西安の西北)の節度副使に任じた。『花間集』には十一首の詞が収められている。

 

 

 

 

花間集 巻五

 

 

 

巻五43酒泉子

枕轉簟涼,清曉遠鐘殘夢。月光斜、簾影動,舊鑪香。

夢中盡相思事,纖手勻雙淚。去年書,今日意,斷離腸。

 

巻五44

春山煙欲收,天澹稀星小。殘月臉邊明,別淚臨清曉。

語已多,情未了,迴首猶重道:記得綠羅裙,處處憐芳草。

 

巻五45中興樂

池塘暖碧浸晴暉,濛濛柳絮輕飛。紅蘂凋來,醉夢還稀。

春雲空有鴈歸,珠簾垂。東風寂寞,恨郎擲,淚羅衣。

 

巻五46謁金門秋已暮,重疊關山岐路。嘶馬搖鞭何處去,曉禽霜滿樹。夢斷禁城神皷,淚滴枕檀無數。一點凝紅和薄霧,翠蛾愁不語。

 

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲《巻五44子一首》牛希

 

 

花間集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9289

 

 

 

 

 

 

 

(改訂版Ver.2.1-

中興樂

(寵愛を受けている時は、柳架が吹雪のように舞い、晴暉をそそがれたが、寵愛を失えば、閨も寂寞とし、それでも毎日、寵愛を受ける準備をする薄絹は、涙でいつも濡れていると詠う)

池塘暖碧浸晴暉,濛濛柳絮輕飛。

池の堤防にびっしり春の草が生えはじめる、温かで白みがかった空は晴れやかな光をすみずみをてらす。そこに、ごうごうと立ち込め、辺り一面に軽やかに柳架が吹雪のように舞う。

紅蘂凋來,醉夢還稀。

しかし、紅の花が集まっていてもやがてしぼんでしまうように寵愛を失えば、酒に酔うことで寵愛を夢に見るも、それもしだいにただようだけで、夢に見ることさえ稀になる。

春雲空有鴈歸,珠簾垂。

春雲が空に、ただ、浮かび、南から北へ雁が帰っていくだけで、文を届けることもしない。閨の珠簾は垂れたままで開かれることはない。

東風寂寞,恨郎擲,淚羅衣。

待ち遠しい春風も侘しさを運ぶ、寵愛を失うことは擲されたことでそこには恨みだけがある、それでも寵愛を受ける準備をしているが、薄絹の肌着衣は涙で濡れている。

(中興樂)

池塘 暖かく碧にして 晴暉を浸し,濛濛【もうもう】たる柳絮輕やかに飛び。

紅蘂【こうずい】凋【しぼ】み來たりて,醉夢 還た稀なり。

春雲 空しく鴈の歸る有り,珠簾 垂る。

東風 寂寞たり,郎が擲【ほうてき】を恨み,淚 羅衣を【うるお】す。

 

 

『中興樂』 現代語訳と訳註

(本文)

中興樂

池塘暖碧浸晴暉,濛濛柳絮輕飛。

紅蘂凋來,醉夢還稀。

春雲空有鴈歸,珠簾垂。

東風寂寞,恨郎擲,淚羅衣。

 

 

(下し文)

(中興樂)

池塘 暖かく碧にして 晴暉を浸し,濛濛【もうもう】たる柳絮輕やかに飛び。

紅蘂【こうずい】凋【しぼ】み來たりて,醉夢 還た稀なり。

春雲 空しく鴈の歸る有り,珠簾 垂る。

東風 寂寞たり,郎が【ほうてき】を恨み,淚 羅衣を【うるお】す

 

(現代語訳)

(寵愛を受けている時は、柳架が吹雪のように舞い、晴暉をそそがれたが、寵愛を失えば、閨も寂寞とし、それでも毎日、寵愛を受ける準備をする薄絹は、涙でいつも濡れていると詠う)

池の堤防にびっしり春の草が生えはじめる、温かで白みがかった空は晴れやかな光をすみずみをてらす。そこに、ごうごうと立ち込め、辺り一面に軽やかに柳架が吹雪のように舞う。

しかし、紅の花が集まっていてもやがてしぼんでしまうように寵愛を失えば、酒に酔うことで寵愛を夢に見るも、それもしだいにただようだけで、夢に見ることさえ稀になる。

春雲が空に、ただ、浮かび、南から北へ雁が帰っていくだけで、文を届けることもしない。閨の珠簾は垂れたままで開かれることはない。

待ち遠しい春風も侘しさを運ぶ、寵愛を失うことは擲されたことでそこには恨みだけがある、それでも寵愛を受ける準備をしているが、薄絹の肌着衣は涙で濡れている。

 

(訳注) (改訂版Ver.2.1-

中興樂

1. (寵愛を受けている時は、柳架が吹雪のように舞い、晴暉をそそがれたが、寵愛を失えば、閨も寂寞とし、それでも毎日、寵愛を受ける準備をする薄絹は、涙でいつも濡れていると詠う)

2. 【解説】 寵愛を失った妃嬪の恨みを詠う。

妃嬪がはなはだ多かったので、「妃嬪たちに美しい花を挿すよう競わせ、帝は自ら白蝶を捕えて放ち、蝶のとまった妃嬪のところに赴いた」。また、妃嬪たちは常に「銭を投げて帝の寝所に誰が侍るのかを賭けた」(『開元天宝遺事』巻上、下)。彼女たちの苦痛を想像することができる。

「長門(妃嬪の住む宮殿)閉ざし定まりで生を求めず、頭花を焼却し挙を卸却す。玉窓に病臥す 秋雨の下、遥かに聞く別院にて人を喚ぶ声」(王建「長門」)、「早に雨露の翻って相い誤るを知らば、只ら荊の簪を挿して匹夫に嫁したるに」(劉得仁「長門怨」)、「珊瑚の枕上に千行の涙、是れ君を思うにあらず 是れ君を恨むなり」(李紳「長門怨」)等々と詩人に描写されている。唐代の人は「宮怨」「婕妤怨」「長門怨」「昭陽怨」などの類の詩詞を大量に作っており、その大半は詩人が后妃になぞらえて作ったものであるが、じつに的確に后妃たちの苦悶と幽怨の気持とを表している。これらの作品を貴婦人たちの有りもしない苦しみの表現と見なすべきではない。これらには彼女たちの、宮中での不自然な夫婦生活に対する怨み、民間の普通の夫婦に対する憧れがよく表現されている。女性として彼女たちが抱く怨恨と憧憬は、自然の情に合い理にかなっている。

 

3. 【構成】 『花間集』には二首所収。牛希済の作は一首収められている。双調四十二字、前段二十一字四句三平韻、後段二十一字五句三平韻で、⑦⑥4④/⑥③44④の詞形をとる。

池塘暖碧浸晴暉  濛濛柳絮輕飛  紅蘂凋來  醉夢還
○○●●△○○  △△●●△○  ○●○△  ●△○○

春雲空有鴈歸  珠簾  東風寂寞  恨郎擲  淚
○○△●●○  ○○○  ○△●●  ●○○●  ●●○△

毛文錫(毛司徒文錫)

中興樂一首

双調四十五字、前段二十一字四句三平韻(一仄韻)、後段二十字五句一平韻三仄韻で、⑦⑥3⑤/❼❸❹3③の詞形をとる。

花繁煙豔  丁香軟結同心  翠鬟女  相與共淘
      
紅蕉葉裏猩猩語  鴛鴦  鏡中鸞舞  絲雨隔  荔枝

        

 

池塘暖碧浸晴暉,濛濛柳絮輕飛。

池の堤防にびっしり春の草が生えはじめる、温かで白みがかった空は晴れやかな光をすみずみをてらす。そこに、ごうごうと立ち込め、辺り一面に軽やかに柳架が吹雪のように舞う。寵愛を受けるということは春爛漫のようである。

4. 池塘 池。

温庭筠『荷葉杯 其一』「一點露珠凝冷,波影,滿池塘。綠莖紅艷兩相亂,腸斷,水風涼。

荷葉盃 三首 其一 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-304-5-#58  漢文委員会kanbuniinkai頌之の漢詩ブログ3067

謝霊運 『登池上樓』「初景革緒風,新陽改故陰。池塘生春草,園柳變鳴禽。」

登池上樓 #1 謝靈運<25>#1  詩集 395 kanbuniinkai紀 頌之漢詩ブログ1002

5. 暖碧 温かで白みがかった空の色。

6. 晴暉 晴れあがって日差しが上から照らしているさま。

7. 柳架 綿毛の生えた柳の種。

8. 濛濛 1 霧・煙・ほこりなどが立ちこめるさま。「―と砂ぼこりをまき上げる」2 心がぼんやりとしているさま。

 

紅蘂凋來,醉夢還稀。

しかし、紅の花が集まっていてもやがてしぼんでしまうように寵愛を失えば、酒に酔うことで寵愛を夢に見るも、それもしだいにただようだけで、夢に見ることさえ稀になる。

9. 蘂 蘂:蕊。①草木の群がり生えるさま。②香草の名。③はな。④花の生殖器官。雄しべと雌しべ。花の真ん中にあり、花粉のやり取りをして実を作る器官。⑤花の集まるさま。

10. 酔夢還稀 酒の力を借りて酔って眠り、愛しい人を夢に見ようとしても、愁いや悲しみのために、なかなか寝付けないことを言う。女性は好き勝手に外出できない時代であるために、思い浮かべるだけが女性ができることであった。

 

春雲空有鴈歸,珠簾垂。

春雲が空に、ただ、浮かび、南から北へ雁が帰っていくだけで、文を届けることもしない。閨の珠簾は垂れたままで開かれることはない。

11. 春雲空有雁帰 雁が南に旅立った男の便り(雁書)を届けることなく、春の雲の浮かぶ空を北に向かって帰ってゆくこと。雁書:雁は手紙の使者を意味する。温庭筠『酒泉子』の「雁南飛」

温庭筠『酒泉子 (四)』

楚女不歸,樓枕小河春水。

月孤明,風又起,杏花稀。

斜簪雲鬟重,裙上金縷鳳。

八行書,千裏夢,雁南飛。

『酒泉子』四首() 温庭筠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-24-3-#4 花間集 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ1720

牛嶠

巻四24玉樓春春入橫塘搖淺浪,花落小園空惆悵。此情誰信為狂夫,恨翠愁紅流枕上。小玉前嗔鷰語,紅淚滴穿金線縷。鴈歸不見報郎歸,織成錦字封過與。

閻選

《巻九27河傳 一首》  秋雨,秋雨,無晝無夜,滴滴霏霏。暗燈涼簟怨分離,妖,不勝悲。西風稍急喧竹,停又續,膩臉懸雙玉。幾迴邀約鴈來時,違期,鴈歸,人不歸

牛嶠《巻四20玉樓春一首》『花間集』171全詩訳注解説(改訂版Ver.2.1)-漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ-6127

17-470《河傳》巻九 閻選Ⅻ唐五代詞・『花間集』全詩訳注解説Gs-653-17-(470) 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ4812

 

東風寂寞,恨郎擲,淚羅衣。

待ち遠しい春風も侘しさを運ぶ、寵愛を失うことは擲されたことでそこには恨みだけがある、それでも寵愛を受ける準備をしているが、薄絹の肌着衣は涙で濡れている。

12. 東風寂寞 春風が吹きはじめるとうきうきしていたが、今吹く風に侘しく思うというほどの意。

13. 恨郎拗榔 私を捨てたのが恨めしい、の意。郎は女性が愛しい男性を呼ぶ時の 「あなた」。拗班は打ち捨てる。なげやる。なげやりにする。

張泌

巻四31浣溪沙十首其四依約殘眉理舊黃,翠鬟擲一簪長,暖風晴日罷朝粧。閑折海棠看又撚,玉纖無力惹餘香,此情誰會倚斜陽。

孫光憲

巻八39謁金門一首留不得!留得也應無益。白紵春衫如雪色,揚州初去日。輕別離,甘擲,江上滿帆風疾。卻羨彩鴛三十六,孤鸞還一隻。

 

 

劉郎 別れ去る愛しい男。仙桃を味わった浦島太郎のような人物である劉晨=劉郎である夢心地の状態にある男、何年も訪れてくれなくなっているのでこのようにいう。12年もたっていることと、全く景色が変わって、ここにいる女を含めみんなが全く変わっていたというものだ。 

劉禹錫『再遊玄都觀』

百畝庭中半是苔,桃花淨盡菜花開。

種桃道士今何歸,前度劉郞今又來。

再遊玄都觀 本文 劉禹錫 薛濤関連 唐五代詞・宋詩 薛濤-239--#95 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2742

白居易『贈薛濤』

蛾眉山勢接雲霓,欲逐劉郎北路迷。

若似剡中容易到,春風猶隔武陵溪。

贈薛濤 白居易 全唐詩 巻462  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-131--#  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ2202

牛嶠『女冠子 其三』

星冠霞帔,住在蘂珠宮裏。佩叮

明翠搖蟬翼,纖珪理宿粧。

醮壇春艸綠,藥院杏花香。

青鳥傳心事,寄劉郎

女冠子四首 其三 牛嶠  ⅩⅫ唐五代詞・宋詩Gs-316-5-#57-7  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3127

牛嶠『夢江南二首 其二』

紅繡被,兩兩間鴛鴦。

不是鳥中偏愛爾,為緣交頸睡南塘,全勝薄情郎

夢江南二首 其一 牛嶠【ぎゅうきょう】 ⅩⅫ唐五代詞、「花間集」 Gs-319-6-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3142 

○阮郎 別れ去って久しく帰らぬ愛しい男。後漢の劉展、阮肇は天台山に薬草を採りに入り、道に迷って仙女に出合い、しばらくともに暮らした。しかし家のことが思い起こされ、帰ってみると、既に数世が過ぎ、見知った人は誰もいなかった。そこで再び山に尋ね入ったが、仙女を探し当てられなかったと言う。以来、阮郎、劉部は、別れ去る男や別れ去って久しく帰らぬ愛しい男を指すようになった。・檀郎/安仁/潘郎 晋の潘岳のあざな。彼は美男子であり、詩人であったが、妻の死にあい「悼亡」の詩三首を作った。後世、妻の死をなげいた模擬作が多く作られた。潘岳の幼名が檀奴だったので、「檀郎」は夫や恋い慕う男を意味する。・潘岳:安仁。滎陽(けいよう)中牟(河南省)の人。陸機と並ぶ美文の文学の大家で,錦を敷きのべたような絢爛(けんらん)たる趣をたたえられた。ことに人の死を悼む哀傷の詩文を得意とし,亡妻への尽きぬ思いをうたった〈悼亡詩(とうぼうし)〉3首はよく知られる。絶世の美男として,また権門の間を巧みに泳ぎまわる軽薄才子として,とかく話題にこと欠かなかった。八王の乱の渦中で悲劇的な刑死を遂げた。

江南二首 其一 牛嶠【ぎゅうきょう】 ⅩⅫ唐五代詞、「花間集」 Gs-319-6-#6  漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ3142

 

 

 

 

 

 

 

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花間集 訳注解説 (270)回目牛希濟巻五44生查子一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9289

270)回目牛希濟巻五44子一首》

 

 

20171018

の紀頌之”6”つの校注Blog

10年のBLOGの集大成

   李白総合案内

 

●古代中国の結婚感、女性感,不遇な生き方を詠う 三国時代の三曹の一人、三国時代の「詩神」である曹植の詩六朝謝朓・庾信 後世に多大影響を揚雄・司馬相如・潘岳・王粲.鮑照らの「賦」、現在、李白詩全詩 訳注

Ⅰ李白詩

(李白集校注)

745年 n-57-#2 留別西河劉少府(巻十五(一)九一五)漢文委員会Kanbuniinkai紀頌之Blog9279

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745年-08 【字解集】008 A鳴皋歌送岑徵君  B對雪奉餞任城六父秩滿歸京Ⅰ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之 李白詩集8975

孟浩然

李白詩

謝霊運

司馬相如 《子虛賦 ・上林賦》

揚雄 《甘泉賦》

諸葛亮 出師表

曹植詩65

兩都賦序・西都賦・東都賦

李白全詩

漁父辞(屈原

楚辞・九歌》東君

《楚辞九辯》

 

 

 

 

10年のBLOGの集大成

●唐を代表する 中唐 韓愈 全500首 

Ⅱ韓昌黎詩集・文集校注

806年-157 昌黎先生 巻八-02會合聯句【案:韓愈、張籍、孟郊、張徹】-#3 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集9245

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806年-集17-133 韓昌黎集字解集秋雨聯句【字解集】 Ⅱ漢文委員会kanbuniinkai紀頌之韓愈詩集9064

・李商隠詩 (1) 136首の75

・李商隠詩 (2) 135首の61

韓愈1 ・孟郊・張籍と汴州乱41

index-2[800年~804年]27

index-3 805年陽山から江陵36

index-4 806年 39 江陵・国子博士25

index-5 806年39歳(2)25

index-6 807~809年 20

index-7[810年~811年 44歳] 34

index-8 [812年~814年47歳]46

index-9[815年~816年 49歳57

index-10[817年~818年 51歳]「平淮西碑」28

index-11 819年『論佛骨表』左遷 38

index-12 820 國子祭酒18

index-13 821年~822年 22

index-14 57歳・病気のため退職。没す14

韓愈 哲学・儒学「五原」

孟郊

 

10年のBLOGの集大成

 

 

 

●杜甫の全作品1500首を訳注解説 ●理想の地を求めて旅をする。"

Ⅲ 杜詩

詳注

767年-集-20-3 【字解集】  ・秋日夔府詠懷奉寄鄭監審李賓客之芳一百韻(3) Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9267

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767年-集-20-1 【字解集】  ・秋日夔府詠懷奉寄鄭監審李賓客之芳一百韻(1) Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9253

767年-集-20-2 【字解集】  ・秋日夔府詠懷奉寄鄭監審李賓客之芳一百韻(2) Ⅲ 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9260

杜甫詩(1)736~751年  53

杜甫詩(2)752年~754年、43歳 73

杜甫詩(3)45歳 安史の乱に彷徨う 26

杜甫詩(4)757年、左拾遺 43

杜甫詩(5)758年47歳 左遷 53

杜甫詩(6)759年 三吏三別 44

杜甫詩(7)759年秦州詩 66

杜甫詩(8)759年同谷紀行、成都紀行36

杜甫詩(9)760年、49歳 成都 45

杜甫詩(10)761年、50歳 成都82

杜甫詩(11)762年蜀中転々43

杜甫詩(12)762年 蜀中転々 49

(13)763年蜀中転々 96

 (14)764年 三月成都へ帰る 100

 (15)765年正月幕府を辞す 63

(16-1) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)80

(16-2) 766年雲安、暮春、夔州 168首 の(1)81

 

杜甫詩 (17-1)767年夔州・西閣・赤甲・瀼西132

杜甫詩 (17-2) 767年・瀼西・東屯 133

杜甫詩 (18)768年江陵・公安縣・岳州 78

杜甫詩 (19)769年・洞庭湖・潭州・衡州 78

杜甫詩 (20)770年・洞庭湖・潭州・衡州。27

杜甫詩 (21)洩れ分(未詳分)・散文

杜甫詩 全詩 総合案内 

●これまで分割して掲載した詩を一括して掲載・改訂掲載・特集  不遇であった詩人だがきめの細やかな山水詩をかいている。花間集連載開始。

Ⅳブログ詩集

漢・唐・宋詞

花間集 訳注解説 (270)回目牛希濟巻五44一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9289 (10/18)

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花間集 訳注解説 (238)回目毛文錫【字解集】a.虞美人二首 b.酒泉子 c.喜遷鶯 d.西溪子 e.中興樂 f.更漏子 g.接賢賓 h.贊浦子》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9037 (09/05)

 

 

 

10年のBLOGの集大成

 

●花間集全詩●森鴎外の小説の”魚玄機”詩、芸妓”薛濤”詩。唐から五代詩詞。花間集。玉臺新詠連載開始

.唐五代詞詩・女性

・玉臺新詠

玉-巻二40 王昭君辭一首并序  -#5 石崇 Ⅴ漢詩・六朝詩・文選・古詩源・唐宋詩詞漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9241

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玉集-019【字解集】  悼亡詩二首其三  Ⅴ漢詩・六朝詩・文選・古詩源・唐宋詩詞漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の玉臺新詠巻二ブログ 9207

●薛濤の全詩

●花間集(1

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●花間集(3

●花間集(4

●花間集(5

●魚玄機全詩

●花間集(6

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●花間集(8

●花間集(9

●花間集10

Ⅵ唐代女性論         ninjaブログ

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花間集 訳注解説 (270)回目牛希濟巻五44子一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9289

(別れに際して、最後の夜は心に残るほどに愛し合ったのだから、他の女と夜を共にすることもあろうけれど、私のことを思いだして何時かはわたしのものにかえってほしいと詠う)

春の山、夜明けの春霞は消えかかろうとしている、空が白々と淡くなり、星はちいさくなり数もまばらになってくる。

明け方の空、名残の月を見れば、愁い心で鏡に映る頬は白い。そして、眼には涙があふれ、顔を挙げて、朝未だきの空を臨みみる。

これまで多くの言葉をかわし、思う心はそれでもおわることはない。名残の月から振り向いて、また、語る。

それは、どこでも若草を見たら、芳しさを見るにつけ、憐れに思うと、薄絹の緑のスカート身に着けたすがたをおもいだしてしまう。

◆◆◆ 後宮の基礎知識 ◆◆◆

唐から花間集の時代の、恋愛事情

唐朝はこの王朝特有の「家庭の風紀の乱れ」、「封建道徳の不振」という状況を生みだした。こうした状況は後世の道学者たちの忌み嫌うところとなったが、しかし逆にこの時代に生きた女性たちにはきわめて大きな幸運をもたらし、彼女たちが受ける抑圧、束縛をいささか少なくしたので、彼女たちは心身共に比較的健康であった。こうして、明朗、奔放、勇敢、活発といった精神的特長、および独特の行動や風格、思想や精神などが形成されたのである。

 

歴史絵巻は私たちに唐代の女性の生き生きとした姿を示してくれる。

彼女たちはいつも外出して活動し、人前に顔をさらしたまま郊外、市街、娯楽場に遊びに行き、芝居やポロを見物した。毎年春には、男たちと一緒に風光明媚な景勝地に遊びに行き、思うぞんぶん楽しむことさえできた。「錦を集め花を潜めて 勝游を闘わせ、万人行く処 最も風流」(施肩吾「少婦遊寿詞」)、「三月三日 天気新なり、長安の水辺 麗人多し」(杜甫「麗人行」)などの詩句は、みな上流階級の男女が春に遊ぶさまを詠んだものである。

彼女たちは公然とあるいは単独で男たちと知り合い交際し、甚だしくは同席して談笑したり、一緒に酒を飲んだり、あるいは手紙のやりとりや詩詞の贈答をしたりして、貞節を疑われることも意に介さなかった。白居易の「琵琶行」という詩に出てくる、夫の帰りを待つ商人の妻は夜半に見知らぬ男たちと同船し、話をしたり琵琶を演奏しあったりしている。それで、宋代の文人洪遇は、慨嘆して「瓜田李下の疑い、唐人は譏らず」(『容斎三筆』巻六)といった。

 

彼女たちは積極的に恋愛をし、貞節の観念は稀薄であった。未婚の娘が秘かに男と情を通じ、また既婚の婦人が別に愛人をつくることも少なくなかった。女帝(武則天)が一群の男寵(男妾)をもっていたのみならず、公主(皇女)、貴婦人から、はては皇后、妃嬢にさえよく愛人がいた。離婚、再婚もきわめて普通であり、唐朝公主の再婚や三度目の結婚もあたりまえで珍しいことではなかった。こうした風習に、後世の道学先生たちはしきりに首をふり嫌悪の情を示した。

 

この時代には、まだ「女子は才無きが便ち是れ徳なり」(清の石成金の『家訓抄』が引く明の陳眉公の語)という観念は形成されていなかった。宮廷の妃嫁、貴婦人、令嬢から貧しい家の娘、尼僧や女道士、娼妓や女俳優、はては婦女にいたるまで文字を識る者がきわめで多く、女性たちが書を読み文を作り、詩を吟じ賊を作る風潮がたいへん盛んであった。これによって唐代には数多くの才能ある女性詩人が生れたのである。女道士のッ魚玄機はかつて嘆息して、「自ら恨む 羅衣の 詩句を掩うを、頭を挙げて空しく羨む 模中の名(女に生れて詩文の才を発揮できないのが恨めしい。むなしく科挙合格者の名簿を眺める)」(「崇真観の南楼に遊び、新及第の題名の処を括る」)と詠んだ。この詩句は、女性が才能の点で男性に譲らぬ自信をもってはいるが、男とともに金棒(科挙合格者発表の掲示板)に名を載せ、才能を発揮できない無念さをよく表している。

 

 

8.牛希済

牛學士希濟、咸通十三年頃(872年頃~末詳)、隴西(今の甘粛省隴西)の人。牛嶠の兄の子。前蜀に仕えて起居郎、翰林学士、御史中丞等の職を歴任、同光三年(925年)、後唐によって蜀が滅ぼされると、後唐に降り洛陽に入った。後唐の明宗が、蜀の旧臣に「蜀主、巨唐に降る」という詩を作らせると、みな蜀主の荒淫をそしったが、年希済だけは蜀主非難の言葉を吐かなかったので、明宗は彼を蕹州〔今の陝西省西安の西北)の節度副使に任じた。『花間集』には十一首の詞が収められている。

 

 

 

 

花間集 巻五

 

 

 

巻五43酒泉子

枕轉簟涼,清曉遠鐘殘夢。月光斜、簾影動,舊鑪香。

夢中盡相思事,纖手勻雙淚。去年書,今日意,斷離腸。

 

巻五44

春山煙欲收,天澹稀星小。殘月臉邊明,別淚臨清曉。

語已多,情未了,迴首猶重道:記得綠羅裙,處處憐芳草。

 

巻五45中興樂

池塘暖碧浸晴暉,濛濛柳絮輕飛。紅蘂凋來,醉夢還稀。

春雲空有鴈歸,珠簾垂。東風寂寞,恨郎擲,淚羅衣。

 

巻五46謁金門秋已暮,重疊關山岐路。嘶馬搖鞭何處去,曉禽霜滿樹。夢斷禁城神皷,淚滴枕檀無數。一點凝紅和薄霧,翠蛾愁不語。

 

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲《巻五44子一首》牛希

 

 

花間集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9289

 

 

 

 

 

 

 

 

 

唐五代・花間集詞人-8.牛學士希濟十一首

1.子一首

巻五44子春山煙欲收,天澹稀星小。殘月臉邊明,別淚臨清曉。語已多,情未了,迴首猶重道:記得綠羅裙,處處憐芳草。

2.中興樂一首

巻五45中興樂池塘暖碧浸晴暉,濛濛柳絮輕飛。紅蘂凋來,醉夢還稀。春雲空有鴈歸,珠簾垂。東風寂寞,恨郎擲,淚羅衣。

3.謁金門一首

巻五46謁金門秋已暮,重疊關山岐路。嘶馬搖鞭何處去,曉禽霜滿樹。夢斷禁城神皷,淚滴枕檀無數。一點凝紅和薄霧,翠蛾愁不語。

4.酒泉子一首

 

巻五43酒泉子枕轉簟涼,清曉遠鐘殘夢。月光斜、簾影動,舊鑪香。夢中盡相思事,纖手勻雙淚。去年書,今日意,斷離腸。

 

5.臨江仙七首其一~其七

巻五36臨江仙七首其一峭碧參差十二峯,冷煙寒樹重重。瑤宮殿是仙蹤,金鑪珠帳,香靄晝偏濃。一自楚王驚夢斷,人間無路相逢。至今雲雨帶愁容,月斜江上,征棹動晨鐘。

巻五37臨江仙七首其二謝家仙觀寄雲岑,岩蘿拂地成陰。洞房不閉白雲深,當時丹竈,一粒化黃金。石壁霞衣猶半挂,松風長似鳴琴。時間唳鶴起前林,十洲高會,何處許相尋?

巻五38臨江仙七首其三渭闕宮城秦樹凋,玉樓獨上無憀。含情不語自吹簫,調情和恨,天路逐風飄。何事乘龍入忽降,似知深意相招。三清攜手路非遙,世間屏障,彩筆劃嬌饒。

巻五39臨江仙七首其四江繞黃陵春廟閑,嬌鶯獨語關關。滿庭重疊綠苔斑,陰雲無事,四散自歸山。簫鼓聲稀香燼冷,月娥斂盡彎環。風流皆道勝人間,須知狂客,判死為紅顏。

巻五40臨江仙七首其五素洛春光瀲灩平,千重媚臉初生。淩波羅襪勢輕輕,煙籠日照,珠翠半分明。風引寶衣疑欲舞,鸞迴鳳翥堪驚。也知心許無恐成,陳王辭賦,千載有聲名。

巻五41臨江仙七首其六柳帶搖風漢水濱,平蕪兩岸爭勻。鴛鴦對浴浪痕新。弄珠遊女,微笑自含春。輕步暗移蟬鬢動,羅裙風惹輕塵。水精宮殿豈無因?空勞纖手,解珮贈情人。

巻五42臨江仙七首其七洞庭波浪颭晴天,君山一點凝煙。此中真境屬神仙,玉樓珠殿,相映月輪邊。萬里平湖秋色冷,星辰垂影參然。橘林霜重更紅鮮,羅浮山下,有路暗相連。

 

(改訂版Ver.2.1-

子一首

 (別れに際して、最後の夜は心に残るほどに愛し合ったのだから、他の女と夜を共にすることもあろうけれど、私のことを思いだして何時かはわたしのものにかえってほしいと詠う)

春山煙欲收,天澹稀星小。

春の山、夜明けの春霞は消えかかろうとしている、空が白々と淡くなり、星はちいさくなり数もまばらになってくる。

殘月臉邊明,別淚臨清曉。

明け方の空、名残の月を見れば、愁い心で鏡に映る頬は白い。そして、眼には涙があふれ、顔を挙げて、朝未だきの空を臨みみる。

語已多,情未了,迴首猶重道:

これまで多くの言葉をかわし、思う心はそれでもおわることはない。名残の月から振り向いて、また、語る。

記得綠羅裙,處處憐芳草。

それは、どこでも若草を見たら、芳しさを見るにつけ、憐れに思うと、薄絹の緑のスカート身に着けたすがたをおもいだしてしまう。

 

子一首

春山 煙 收まらんと欲し,天 澹【あわ】く 稀星 小さし。

殘月 臉邊【けんぺん】に明らかに,別淚 清曉に臨む。

 

語ること 已に多きも,情 未だ 了【つ】きず,首を迴らして 猶お 重ねて道【い】う。

記【おぼ】え得【い】ぬ  緑羅の裙を,處處 芳草を憐れまんと。

 

(改訂版Ver.2.1-

『生子一首』 現代語訳と訳註

(本文)

子一首

春山煙欲收,天澹稀星小。

殘月臉邊明,別淚臨清曉。

語已多,情未了,迴首猶重道:

記得綠羅裙,處處憐芳草。

 

(下し文)

子一首

春山 煙 收まらんと欲し,天 澹【あわ】く 稀星 小さし。

殘月 臉邊【けんぺん】に明らかに,別淚 清曉に臨む。

 

語ること 已に多きも,情 未だ 了【つ】きず,首を迴らして 猶お 重ねて道【い】う。

記【おぼ】え得【い】ぬ  緑羅の裙を,處處 芳草を憐れまんと。

 

(現代語訳)

(別れに際して、最後の夜は心に残るほどに愛し合ったのだから、他の女と夜を共にすることもあろうけれど、私のことを思いだして何時かはわたしのものにかえってほしいと詠う)

春の山、夜明けの春霞は消えかかろうとしている、空が白々と淡くなり、星はちいさくなり数もまばらになってくる。

明け方の空、名残の月を見れば、愁い心で鏡に映る頬は白い。そして、眼には涙があふれ、顔を挙げて、朝未だきの空を臨みみる。

これまで多くの言葉をかわし、思う心はそれでもおわることはない。名残の月から振り向いて、また、語る。

それは、どこでも若草を見たら、芳しさを見るにつけ、憐れに思うと、薄絹の緑のスカート身に着けたすがたをおもいだしてしまう。

 

 

(訳注)

子一首(改訂版Ver.2.1-

1. (別れに際して、最後の夜は心に残るほどに愛し合ったのだから、他の女と夜を共にすることもあろうけれど、私のことを思いだして何時かはわたしのものにかえってほしいと詠う)

2. 前段は、情景に重きを置いて夜明けの別れの場面を描写、後段は、同じ別れの場面を情を中心に描写する。末尾、男は「御身の緑のスカートは眼の底に焼き付いて離れ

ることなく、これから旅先で録の若草に出会ったならば、御身と思って愛しもう」と女性に対して語る。「芳草を憐れまん」は、普通、男が旅先で他の女性に心を寄せる意で用いられるもので、この時代の男はこんなものであるということ、一夫多妻制で、女は旅のそれで男が寂しく一人で居ることはない、私を思い出して他の女を抱くのは決して悪いことではないということである。

 

3. 【構成】『花間集』 には七首所収。牛希済の作は一首収められている。双調四十一字、前段二十字四句三仄韻、後段二十一字五句三仄韻で、❺❺5❺/3❸❺5❺の詞形をとる。

春山煙欲,天澹稀星。殘月臉邊明,別淚臨清

○○○●△、○△○○●。○●△○○、●●△○●。

語已多,情未,迴首猶重:記得綠羅裙,處處憐芳

●●○、○●●、△●△△●。●●●○○、●●○○●

張泌の「生子」は、双調四十三字、前段二十二字四句三仄韻、後段二十一字五句三仄韻で、3❹❺5❺/3❸❺5❺の詞形をとる。

子一首

相見稀,喜見相,相見還相。檀畫荔枝紅,金蔓蜻蜓

△●○、●●△●、△●○△●。○●●○○、○△○△●。

魚鴈疎,芳信,花落庭陰。可憐玉肌膚,消瘦成慵

○●△、○△●、○●○○●。●○●○○、○●○○●。

 

 

春山煙欲收,天澹稀星小。

春の山、夜明けの春霞は消えかかろうとしている、空が白々と淡くなり、星はちいさくなり数もまばらになってくる。

4. 春山:春山煙が消えていく。春山は行楽を連想させるもの、遠くの山に囲まれた遠くの青い山。

5. 煙:かすみ、もや。 

6. 煙欲収:話が今にも消えそうである。欲は今にも〜しそうだ、の意。・欲收:収まろうとしている。夜明けの春霞が、消えようとしている。雲、煙、靄は男性の意味を持っていて、これが消えるということは、女のもとからいなくなることをイメージする。

7. 天澹:空が白む。空が薄ぼんやりと明るくなってくる。空が暁けてくる。「天淡」ともする。 

8. 稀星:疎らな星影。小:夜明け前の明るくなってきたことで、星影が小さく見えるようになったことをいう。

 

殘月臉邊明,別淚臨清曉。

明け方の空、名残の月を見れば、愁い心で鏡に映る頬は白い。そして、眼には涙があふれ、顔を挙げて、朝未だきの空を臨みみる。

9. 残月 夜明けの空に懸かる月。明け方の空に残った未練の月で、月の20日頃で、過ぎた希望の持てない月を意味する。新月から満月までは恋の希望を持った月である。夜眠れなくて朝を迎えると名残の月を見るというのである。

10. 清曉:あさまだき。夜明け前に別れることが基本であることで、夜明け前に朝廷に入り、夜が明けると仕事が始まる。

 

語已多,情未了,迴首猶重道:

これまで多くの言葉をかわし、思う心はそれでもおわることはない。名残の月から振り向いて、また、語る。

11. 情未了:思いは尽きない。情は、まだ終わろうとはしない。 ・情:情愛。想い。 

12. 迴首:ふり返る。かうべをめぐらす。回首ともする。 ・猶:なおも。 

13. 重道:重ねて言う。繰り返して言う。

 

記得綠羅裙,處處憐芳草。

それは、どこでも若草を見たら、芳しさを見るにつけ、憐れに思うと、薄絹の緑のスカート身に着けたすがたをおもいだしてしまう。

14. 記待緑羅裙、処処憐芳草。 その身の緑のスカートは忘れはしない、行く先々で緑の若草に出会ったならば、わたしの身と思って愛しんでほしい、の意。

 

この詩とシチュエーションを同じようにする韋荘『望遠行』

韋荘  望遠行

(望遠行)

欲別無言倚畫屏、含恨暗傷情。

謝家庭樹錦鶏鳴、残月落邊城。

別れんと欲して 言 無く 画屏に倚る、恨みを含みて 暗に情を傷ましむ。

謝家の庭樹 錦鶏 鳴き、残月 辺城に落つ。

人欲別、馬頻噺、綠槐千里長堤。

出門芳草路萋萋、雲雨別來易東西。

不忍別君後、却入旧香閏。

人 別れんと欲し、馬 頻に嘶く、緑槐 千里の艮堤。

門を出づれば 芳草 路に妻萎たり、雲雨 別れてより來 東西なり易し。

忍びず 君と別れし後、却って旧の香閨に入るに。

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花間集 訳注解説 (269)回目 牛希濟 巻五43酒泉子一首》 漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9282

(春から夏まで、とても寵愛を受けていた、秋になるともう寵愛を失い、何もする気になれない、又夏が来て、去年の書簡を出して思い出す、断腸の思いだと妃嬪を詠う)

枕を当て寝返りを打つ、簟の敷物の上はとても涼やかで快適、清々しい朝を迎えて、遠くで鐘の音が響くと残夢をもっと見ていたいとおもう。

秋になり、かたむいた月光は閨に射しこみ、簾の陰の動くのを追いかける、香炉の香が消えたままにしている。

夢のなかで一緒に話し、それでも寵愛を受けたいと思い尽くしている、わかい繊細な手でふた筋の涕の後を拭いてもあとからおなじように流れてくる。

今日も去年の書簡をとりだし、思い続けている、あの日過ごしたことが思い出されて心は苦しく悶えて腸がはち切れそう。

蕩鞦韆 00 

 

 

花間集 巻五

 

 

 

巻五43酒泉子

枕轉簟涼,清曉遠鐘殘夢。月光斜、簾影動,舊鑪香。

夢中盡相思事,纖手勻雙淚。去年書,今日意,斷離腸。

 

巻五44

春山煙欲收,天澹稀星小。殘月臉邊明,別淚臨清曉。

語已多,情未了,迴首猶重道:記得綠羅裙,處處憐芳草。

 

巻五45中興樂

池塘暖碧浸晴暉,濛濛柳絮輕飛。紅蘂凋來,醉夢還稀。

春雲空有鴈歸,珠簾垂。東風寂寞,恨郎擲,淚羅衣。

 

巻五46謁金門秋已暮,重疊關山岐路。嘶馬搖鞭何處去,曉禽霜滿樹。夢斷禁城神皷,淚滴枕檀無數。一點凝紅和薄霧,翠蛾愁不語。

 

 

 

 

 

 

花間集 教坊曲《巻五43酒泉子一首》牛希濟

 

 

花間集 訳注解説

 

 

漢文委員会kanbuniinkai紀頌之の漢詩ブログ9282

 

 

 

 

 

 

酒泉子

(春から夏まで、とても寵愛を受けていた、秋になるともう寵愛を失い、何もする気になれない、又夏が来て、去年の書簡を出して思い出す、断腸の思いだと妃嬪を詠う)

枕轉簟涼,清曉遠鐘殘夢。

枕を当て寝返りを打つ、簟の敷物の上はとても涼やかで快適、清々しい朝を迎えて、遠くで鐘の音が響くと残夢をもっと見ていたいとおもう。

月光斜、簾影動,舊鑪香。

秋になり、かたむいた月光は閨に射しこみ、簾の陰の動くのを追いかける、香炉の香が消えたままにしている。

夢中盡相思事,纖手勻雙淚。

夢のなかで一緒に話し、それでも寵愛を受けたいと思い尽くしている、わかい繊細な手でふた筋の涕の後を拭いてもあとからおなじように流れてくる。

去年書,今日意,斷離腸。

今日も去年の書簡をとりだし、思い続けている、あの日過ごしたことが思い出されて心は苦しく悶えて腸がはち切れそう。

(酒泉子)

枕轉し簟涼し,清曉の遠鐘 夢を殘す。